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日本占領下の東南アジアに、B29の大空襲を受けた東京に、原爆投下直後の広島に、そしてソ連軍が怒濤のように押し寄せる満州や樺太の地に、医師たちの姿があった。国家に総動員された彼らは、食料や医薬品が欠乏する過酷な状況下で、陸海軍将兵や民間人への医療活動を懸命に続けていた。二十年の歳月をかけ、世に送り出された、帚木蓬生のライフ・ワーク。日本医療小説大賞受賞作。
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Posted by ブクログ
ふと、本屋さんの本棚で見つけた。
最初見つけたときは、またどうせ、ありきたりの体験談手記じゃいやだなぁと思って手に取ることもせず。
これを世間では食わず嫌いという。
いやはやふと思い立って急に買って、でもしばらく放置。
そしてある日、急に読みたくなって読んだわけだが、よかった。読んでよかった、買ってよかった。
とても淡白、冷静。「私」になりきってしまって、通勤時間が広島だったり空襲後の東京だったり、朝の時間に読むには結構つらかった。帰りもなかなかつらいけど。
視点がいつも「私」なので、吉村昭より読みやすいかも。だけれど、感傷に浸る前に現実が押し寄せて来て、立ち止まりもできないし、泣いてもいられない。
生きよう、今できることをしよう、何ができるだろう、この何もない状況で。という思考が止まることがない。
読みえてとても疲れたけれど、また再読したい。
作家のライフワークだという作品って、こんなに重たいのだと、そして何度も読みたくなるものなんだと感じた。
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