岩波新書作品一覧

  • 文化財の未来図 〈ものつくり文化〉をつなぐ
    3.0
    1巻1,034円 (税込)
    国宝,重要文化財はもちろん,身近な文化財も私たちの生活にきわめて重要な意味を持つ.容易に失われてしまうそれらを,〈ものつくり文化〉とともに守り,つないでゆくには? 保存と活用とのあいだで揺れる文化財の過去と現在,未来と希望を,第一人者が語り尽くす.世界にも稀な文化財の宝庫日本を,真の「文化の国」へ.

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  • 文化人類学への招待
    3.3
    ポーランドの知的風土に始まり、交換という経済行為の背後に見えがくれする宇宙論的構図、女性が開示する文化のルーツ、政治の演劇的解釈など、現実の多義性を読みとき文化の全体像を回復しようとする試み。文化人類学が内包する知の挑発的部分のありかを示し、学問の形式を使って知の深層にふみこもうとする人のための入門書。

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  • 〈文化〉を捉え直す カルチュラル・セキュリティの発想
    3.7
    近年、人々や社会、国家のアイデンティティの根幹に関わる、一人一人の文化的リテラシーを問われる場面が多くなっている。固有の文化とは何なのか? 守るべき文化とは? あるいは文化を政策に活用することの是非は? 国内外の最新の動向を紹介し、観念論と政策論の双方の視点から、文化の新しい使い方、その危険性と可能性を考察する。

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  • 文学が裁く戦争 東京裁判から現代へ
    3.3
    文学は戦争を抑止するために何ができるのか.連合国による戦争裁判が終結した後も,日本文学は,法が裁けなかった罪を問い直し,戦争の暴力に向き合い続けてきた.一九四〇年代後半から現在まで,時代の要請のもとに生み出されてきた,戦争裁判をテーマとした主要な作品と作家を取り上げて,新たな文学史を描く.

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  • 文学入門
    -
    私たちの文化生活のなかで最も重要な地位を占めている文学、これを狭い文壇意識から解放して、正しく社会に結びつけることほど大切な問題はないであろう。なぜ文学は人生に必要か。すぐれた文学とはどういうものか。何をどう読めばいいか。清新な文学理論と鋭い社会的洞察力をもって、文学のあるべき姿と味わい方を平明に説く。

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  • 文学は地球を想像する エコクリティシズムの挑戦
    4.8
    環境問題を考える手がかりは文学にある.ソロー,石牟礼道子,梨木香歩,アレクシエーヴィチ,カズオ・イシグロらの作品に,環境をめぐる文学研究=エコクリティシズムの手法で分け入ろう.人間に宿る野性,都市と絡みあう自然,惑星を隅々まで学習するAI──地球と向き合う想像力を掘り起こし,未来を切り開く実践の書.

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  • 文庫解説ワンダーランド
    3.9
    基本はオマケ、だが、人はしばしばオマケのためにモノを買う。マルクス、漱石、松本清張。『武士道』『なんクリ』『永遠の0』──古典名作にベストセラーがずらりと揃う文庫本、その巻末の「解説」は、読み出すとどうにも止められないワンダーランドだった! 痛快きわまりない「解説の解説」が、幾多の文庫に新たな命を吹き込む。

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  • 「文明論之概略」を読む 上
    4.3
    戦時中、万感の思いをこめて「文明論之概略」を読みつづけた著者が、現代の状況を見すえつつ、あらためてこの書のメッセージを丹念に読みとり、今に語りつぐ。明治八年、福沢諭吉四一歳のときのこの著作は、福沢の最高の思想的作品であるにとどまらず、日本の前途に対する強烈な危機意識に貫かれ、時代を超えて今日なお、その思想的衝撃力を失わない。数年前、岩波文庫本をテキストに、二十数回にわたって行なわれた読書会での講義をもとにした書下し。

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  • プライバシーという権利 個人情報はなぜ守られるべきか
    3.6
    デジタル環境の変化に伴い,私たちの個人情報は自分の知らないうちにビッグデータとして利用され,ときに安全や効率をもたらし,ときにリスクをも生み出す.個人が尊重される社会を実現するため必要となるのは,人格形成や民主主義にも関わる重要な問題として,権利としてのプライバシーを問いなおすことだ.

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  • プラトン
    3.7
    西洋哲学の祖の一人とみなされているプラトンの思想は、二千数百年を経た今日でもいまだに強烈な魅力と迫力をもっている。プラトンが生きた古代ギリシアの精神風土を描き、その上で“死・恋(エロス)・政治・イデア”に焦点を合わせて、プラトン思想の特質とそのダイナミックな展開の過程を明らかにする。巻末に対話篇の解説を付す。

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  • プラトンとの哲学 対話篇をよむ
    4.2
    ソクラテスを中心に、数々の登場人物がことばを交わし、思索を深めていくプラトンの対話篇。「君はこの問いにどう答えるか?」作品の背後から、プラトンがそう語りかけてくる。『ソクラテスの弁明』『ポリテイア』『饗宴』などの代表作品を読み考えながら、プラトンの問いと対峙する。二千年の時を超え、今も息づく哲学の世界へ。

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  • プルトニウムの恐怖
    4.8
    プルトニウムは、原子番号九四番の元素で、自然界には存在せず、人工的にのみ合成される。その一族プルトニウム二三九は半減期二万四一○○年の猛毒の放射性物質で、原子力発電の副産物としてできる。「人類の夢をかなえる元素」とも「悪魔の元素」ともよばれるプルトニウムにまつわる話を、巨大科学技術の問題とかかわらせながら語る。

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  • プーチンとG8の終焉
    4.0
    クリミア編入後に,約二〇年関与してきた「G8」の枠組みと決別したロシア.経済的苦境に直面し,ナショナリズムと軍事力に訴える大国の動向は,混迷する中東情勢にも関わり,国際秩序の動揺を加速しかねない.著者自身の長期取材をもとに,ウクライナ危機の推移を追うことで,プーチン大統領が展開する政策の本質に迫る.

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  • 平家物語
    4.2
    すぐれた古典文学のひとつである平家物語は何故に長くかつ深く日本人の心をとらえてきたのか。その力は一体どこにあるのか。歴史家でかつ古典文学を深く愛好する著者が、時代についての学問的造詣と清新な感覚とによって、平家物語の文学としての本質を追求し、清盛、義経、義仲ら登場人物の人間像とその運命を生きいきと描く。

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  • 平成経済 衰退の本質
    3.8
    バブルとバブルの崩壊から始まった平成時代。マクロ経済政策も、規制緩和中心の構造改革も、「失われた20年」を克服できないどころか、症状を悪化させてきた。セーフティネット概念の革新、反グローバリズム、長期停滞、脱原発成長論などをキー概念に、一貫して未来を先取りした政策提案を行ってきた著者による30年の痛烈な総括。

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  • 平成の終焉
    4.2
    平成とは天皇制の新たなスタイルが確立された時代だった。日本中をくまなく訪ね歩き、自らの思いを国民に直接語りかけてきた天皇明仁と皇后美智子。二人が生み出した「平成流」は退位後も受け継がれていくのか。皇太子(妃)時代からの足跡を丹念にたどり、「象徴」と国民との奇妙な政治的関係性を問い直す。

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  • ヘイト・スピーチとは何か
    4.0
    差別、侮辱、排除の言葉の暴力を、路上やネット上で撒き散らすヘイト・スピーチは、表現の自由として守られるべきなのか。深刻な被害は、既存の法や対抗の言説では防げない。悪質な差別の法規制は、すでに国際社会の共通了解だ。各国の経験を振り返り、共に生きる社会の構築へ向かうために。

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  • ベートーヴェン《第九》の世界
    4.0
    型破りなスケールと斬新な構成によって,西洋音楽史を塗り替えてしまった「第九」.ベートーヴェンの音楽とシラーのテキストが創り上げる強烈なメッセージ性ゆえに,音楽を超え社会に様々な影響を与えると共に時代の流れに翻弄され,数奇な運命を辿った.初演から二〇〇年,今なお人々の心を捉える「とてつもない曲」に迫る.

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  • 保育とは何か
    -
    財政難のあおりを受け、また、国の度重なる政策変更によって翻弄される保育政策。待機児童問題は依然、深刻であり、幼児をめぐる環境は厳しさを増すばかり。しかし、その間も子どもは成長する。この「待ったなし」の問題において、私たちは何を優先すべきなのか。乳幼児期保育・教育の現状を歴史の中から見直し、ありうべき保育像を模索する。

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  • 保育の自由
    3.0
    子ども・子育て支援新制度の施行から3年。解決しない待機児童問題、規制緩和による質の低下、企業参入による責任の所在の曖昧化など、問題は山積し、現場を混乱に陥れている。本書では、新制度と「新指針」を正面から検討し、現状と課題を整理。各地で独自の実践を続ける事例等を通して、今後の保育の在り方を提唱する。

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  • 法医学者の使命 「人の死を生かす」ために
    4.0
    異状死の死因を解剖・検査を通して究明し,法的判断の根拠を提供するのが法医学者の役割だ.その判断はどのように行われるのか.法医学者が死因を誤り,犯罪死を見逃すのはどのような場合か.日本の刑事司法および死因究明制度のどこが問題か.長年第一線で活躍を続け,数々の冤罪事件の鑑定を手がけた法医学者が,これまで経験した事件を取り上げながら訴える.

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  • 放送の自由 その公共性を問う
    3.0
    権力から独立した放送は民主主義の基盤であり、国民の知る権利のためのインフラである。どんな歴史的教訓から今日の放送制度がつくられたのか。放送倫理とは何か。自主・自律の取り組みで放送の自由を守れるか。技術革新に伴うメディア環境激変の中、「放送と通信の融合」の時代を見据えて、その果たすべき公共的役割を考える。

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  • 法とは何か 新版
    5.0
    現代社会の法の体系とはどのようなものか。私たちの生活とどう関わり、どのような影響を及ぼしているのか。著者は、長く読みつがれてきた『法とは何か』(1979年刊)を構想もあらたに全面改訂、社会生活のなかの法など、データを一新するとともに、あらたに人権また国際法の分野をくわえて、現代社会人のための法学入門として提示する。

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  • 法の近代 権力と暴力をわかつもの
    4.0
    この困難な時代に問いかけよう.恣意的な暴力と,制度的な権力をわかつものはいったい何か? ローマ法の〈再発見〉から近代日本にいたる,法と国家の正統性をめぐって繰り返されてきた議論の歴史と,その舞台裏たる秩序創造の隘路.それでもなお,私たちが人間的な生を享受するために論じるべきことは,そこにあるのだ.

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  • 北米体験再考
    3.5
    一九三〇年代後半米国に留学し、三〇年後そのインドシナ介入に対し積極的な反戦活動を進めている著者は、北米の民主主義的伝統を再考しつつ、それを黒人や原住民の側からとらえ直すことを試みる。文芸批評家、詩人、SNCCの活動家、黒豹党の行動と思想を追求する中で著者の北米体験は深刻な反省を強いられ、新たな米国像が浮彫される。

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  • 香港 中国と向き合う自由都市
    3.6
    2014年秋、大都市の中心街を市民が79日間も占拠した香港の雨傘運動。この選挙民主化要求は、軟着陸した中国返還後、金融危機で逆転した経済の「中国化」への猛反発だった。一国二制度の成功例「ノンポリ国際都市」は、なぜ政治に目覚め、何を求めるのか。日本と香港の気鋭が歴史背景と現代文化から緻密に解説する。

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  • 翻訳語成立事情
    -
    かつて、この国に「恋愛」はなかった。「色」や「恋」と区別される“高尚なる感情”を指してLoveの翻訳語がつくられたのは、ほんの一世紀前にすぎない。社会、個人、自然、権利、自由、彼・彼女などの基本語が、幕末―明治期の人びとのどのような知的格闘の中から生まれ、日本人のものの見方をどう導いてきたかを明らかにする。

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  • 暴君 シェイクスピアの政治学
    4.0
    政治は行き詰まり,人々は裏切られることに慣れ,経済的困窮はポピュリストの怒りをあおり…….なぜ国家は繰り返し暴君の手に落ちるのか.暴君と圧政誕生の社会的,心理的原因を探り,絶対的権力への欲望とそれがもたらす悲惨な結末を見事に描いたシェイクスピアが現代に警鐘を鳴らす.

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  • 暴力とポピュリズムのアメリカ史 ミリシアがもたらす分断
    3.0
    二〇二一年初の米国連邦議会襲撃事件.憲法修正第二条を盾に武装した人民(ミリシア)と対峙する連邦キャピトル警察・州軍(ミリシア)が繰り広げる異様な光景が意味するものは何か.人民主権理念に基づいた国づくりを支え,時に反乱の母体となったミリシアから見た,暴力文化とポピュリズムをめぐる異色のアメリカ通史.

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  • 墨汁一滴
    4.1
    明治三四年、子規三五歳。重い肺結核の症状に喘ぎながら、『松蘿玉液』に続き、新聞『日本』に連載(一・一六―七・三)した随筆集。多様多彩なテーマが、みずみずしくユーモアにあふれた筆致で綴られ、子規の精神に拡がりと深さが鮮やかに立ち現れる。近代文学の巨星=子規が随筆家としての真骨頂を発揮した書。 (解説 粟津則雄)

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  • ボブ・ディラン ロックの精霊
    3.8
    ディランの歌は深読みを誘う。聴けば聴くほど憶測をよぶ。意味を問えば問うほど意味が逃げていく。謎多き現代の吟遊詩人。「風に吹かれて」「ライク・ア・ローリングストーン」など、数々の名曲で人びとを魅了しながらも、つねに人びとの理解を超えていく。その人生の足跡と作品の軌跡をたどりながら、幻惑するトリックスターの核心に迫る。

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  • ぼんやりの時間
    3.8
    常に時間に追われ、効率を追い求める生き方が、現代人の心を破壊しつつある。今こそ、ぼんやりと過ごす時間の価値が見直されてよいのではないか。では、そうした時間を充実させるために何が必要であり、そこにどんな豊かさが生まれるか。さまざまな書物にヒントを求め、自らの体験もまじえながらつづる思索的エッセイ。

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  • ポスト資本主義 科学・人間・社会の未来
    5.0
    富の偏在、環境・資源の限界など、なおいっそう深刻化する課題に、「成長」は解答たりうるか――。近代科学とも通底する人間観・生命観にまで遡りつつ、人類史的なスケールで資本主義の歩みと現在を吟味。定常化時代に求められる新たな価値とともに、資本主義・社会主義・エコロジーが交差する先に現れる社会像を、鮮明に描く。

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  • 魔女狩り
    5.0
    西欧キリスト教国を「魔女狩り」が荒れ狂ったのは、ルネサンスの華ひらく十五―十七世紀のことであった。密告、拷問、強いられた自白、まことしやかな証拠、残酷な処刑。しかもこれを煽り立てたのが法皇・国王・貴族および大学者・文化人であった。狂信と政治が結びついたときに現出する世にも恐ろしい光景をここに見る。

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  • 魔女狩りのヨーロッパ史
    4.2
    一五~一八世紀,ヨーロッパ文明がまばゆい光を放ち始めたまさにそのとき,「魔女狩り」という底知れぬ闇が口を開いたのはなぜか.その起源・広がり・終焉,迫害の実態,魔女イメージを創り上げた人たち,女性への差別――進展著しい研究をふまえ,ヨーロッパの歴史を映し出す「鏡」としての魔女と魔女狩りを総合的に描く.

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  • まちがえる脳
    4.3
    人はまちがえる.それは,どんなにがんばっても,脳がまちがいを生み出すような情報処理を行っているから.しかし脳がまちがえるからこそ,わたしたちは新たなアイデアを創造し,高次機能を実現し,損傷から回復する.そのような脳の実態と特性を,最新の研究成果をふまえて解説.心とは何か,人間とは何かに迫る.

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  • まち再生の術語集
    3.4
    停滞と閉塞の時代に注目されるコミュニティデザインという発想。地域の力は、人がヒト・モノ・コトの中に参加し物語りを紡ごうとする意志から始まる――まち再生・まち育ての助っ人として全国を駆け回る筆者が、行政や住民のトラブルをドラマに変える様々な現場で捕まえた、思想と手法のキーワード集。

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  • 町を住みこなす 超高齢社会の居場所づくり
    4.4
    人口減少社会における居住は、個人にも、地域にも、社会にも今や大問題。「一家族一住宅一敷地」という考え方はもはや古い。住宅に求めるものは、長い人生のステージに合わせて、さまざまに変遷していくことに注目。町の多様性をいかに担保していけるか。居場所づくりのユニークな事例を多数紹介し、これからの住まいのあり方を考える。

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  • マヤ文明 ――密林に栄えた石器文化
    -
    ジャングルにそびえ立つ神殿ピラミッド、広場に林立する石碑、交易に用いられた黒曜石……。マヤ文明は中央アメリカに花ひらいた究極の石器文明だった。もはや謎と神秘のベールにくるみ論じる時代ではない。文字は王の事績を語り、考古学は貴族や農民の生活を明らかにする。マヤ文明の実像を、気鋭の考古学者が熱く語る。(カラー口絵一丁)

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  • マルクス・アウレリウス 『自省録』のローマ帝国
    3.8
    マルクス・アウレリウスの生涯は,「哲人皇帝」にふさわしいものであったのか.終わらない疫病と戦争というローマ帝国の実態のなかに浮かび上がるのは,心労を重ねながらも,皇帝の職務をひたむきに遂行しようとする人間の姿であった.歴史学の手法と観点から,『自省録』の時代背景を明らかにすることで,賢帝の実像に迫る.

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  • マルクス・エンゲルス小伝
    -
    マルクスはすでに古いという声を聞く。しかし、ほんとうにマルクスは古くなったのであろうか。著者はこう設問した上で、豊かな知見と闊達な筆とをもってマルクスとエンゲルスの生涯を描き、その思想の本質を紹介しながら、この声をきびしく批判する。マルキシズムへの案内書であると同時に、すぐれた人生論の書でもある。

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  • マルクス 資本論の哲学
    -
    もし三度目の《世界革命》が起こりうるとして、今なおこの世界の枠組みを規定している資本制について、最も行きとどいた分析を提供しているこの書を踏まえる事なしにはあり得ないだろう。マルクスの原理的な思考の深度と強度、そして「資本制が圧しつぶしてゆくちいさな者たちへの視線」に寄り添いつつ語る、本格的入門書。

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  • マルティン・ルター ことばに生きた改革者
    -
    ことばの真理を追い求め、聖書を読んで読みぬく。ひとりの若き修道士の飽くなき探究心が、キリスト教の世界を根底から変え、新しい時代の幕をひらいた。マルティン・ルター。宗教改革者。聖書のことばをひたむきに見つめ、ヨーロッパに中世と近代とを画する歴史の転機をもたらした生涯を描く。

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  • 万葉秀歌 上
    -
    1~2巻1,012~1,100円 (税込)
    「万葉集入門」として本書の右に出るものはいまだない。万葉の精神をふまえて自己の歌風を確立した一代の歌人たる著者が、約四百の秀歌を選び、簡潔にしてゆきとどいた解説を付して鑑賞の手引きを編んだ。雄渾おおらかな古代の日本人の心にふれることにより、われわれは失われたものを取り戻す。

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  • 万葉集に出会う
    4.0
    約一二〇〇年前に編まれ,古典として親しまれてきた万葉集.しかし実は,ひとつの解釈を拒む歌,よく分からない歌,顧みられなかった歌は数多い.のちの世の評価や解釈にとらわれず,先入観なく歌そのものと向き合えば,古代の人びとの心が見えてくる.万葉集に出会うことで,私たちはほんとうの心に出会うのかもしれない.

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  • 萬葉の時代
    3.0
    「あをによし奈良の都は咲く花の…」とうたわれた白鳳・天平時代の古代人はいかに生きていたか.壬申の乱から説きおこし,天皇を中心とする当時の支配層内部の葛藤を暴露するとともに,その専制と戦乱の下で苦しむ人民の生活と哀歓を生き生きと再現し,萬葉集を生み出した時代背景を明らかにする.真に萬葉集を理解するための道を開いた名著.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • マーティン・ルーサー・キング 非暴力の闘士
    4.4
    リンチ、脅迫、放火、爆破。アメリカ南部社会を覆う、人種差別の凄まじい暴力。われわれ黒人はもう待てないのだ。人びとを直接行動による社会変革へと導いたキング牧師(1929─1968)。栄光の前半生だけでなく、差別と貧困のないアメリカを夢見た彼の後半生こそ忘れてはならない。武器をとらず非暴力で闘い抜いた苛烈な生涯をえがく。

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  • ミクロ経済学入門の入門
    -
    ミクロ経済学はつまずきの石だ。無差別曲線、限界効用、ナッシュ均衡、……。ミクロの迷宮に落ち込んだら最後、入門書すら歯が立たなくなる。やる気をなくす前に、ともかく読んでほしい「入門の入門」。数式は一切なし。シンプルな図だけで基本を説明する。サクッと読めてきちんとわかる、学び始め、学び直しに最適のテキスト。

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  • ミケルアンヂェロ
    -
    ミケルアンヂェロは、いま、生きている。うたがうひとは、“ダヴィデ”を見よ! イタリアの自由都市フィレンツェの市民として生まれ、「屈従の手工芸から公共自由の芸術へ」と、民衆とともに歩んだミケルアンヂェロの伝記。昭和十四年、軍国主義下の暗い時代に、自由への熱い思いをこめて書かれた名著。

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  • ミシェル・フーコー 自己から脱け出すための哲学
    -
    ミシェル・フーコーは顔を持たない哲学者だ。今の自分にとって「正しい」とされることを徹底的に疑いぬき、自己を縛り付けようとする言説に抗い、危険を冒してでも常に変化を遂げようとした。だからこそ彼の著作は、一冊ごとに読者を新たな見知らぬ世界へと導いていく。その絶えざる変貌をたどる。

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  • 三島由紀夫 悲劇への欲動
    3.8
    「悲劇的なもの」への憧憬と渇仰。それは三島由紀夫にとって存在の深部から湧出する抑えがたい欲動であった。自己を衝き動かす「前意味論的欲動」は、彼の文学を研ぎ澄ませ昇華させると同時に、彼自身を血と死へ接近させてゆく。衝撃的な自決から半世紀。身を挺して生涯を完結させた作家の精神と作品の深奥に分け入る評伝。

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  • ミステリーの人間学 英国古典探偵小説を読む
    -
    読者を謎解きに導く巧みなプロット.犯罪にいたる人間の内面への緻密な洞察.19世紀前半ごろ誕生した探偵小説は,文学に共通する「人間を描く」というテーマに鋭く迫る試みでもある.ディケンズ,コリンズ,ドイル,クリスティーなど,英国の代表的なミステリー作品を取り上げ,探偵小説の系譜,作品の魅力などを読み解く.

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  • 密着 最高裁のしごと 野暮で真摯な事件簿
    4.2
    司法の顔は見えにくい。でも最高裁は面白い。DNA鑑定が突き付けた育ての父と実父と母娘の関係は? 夫婦別姓はなぜダメなのか? 犯罪に向き合った裁判員の審議は無意味なのか? いずれも下級審で判断が分かれ注目を集めた判決ばかり。情理を尽くした判断をたどり現代の難題を考える。家族の、司法のあり方をデザインするその姿を追う。

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  • 水俣病
    -
    公害病の中でも大規模で最も悲惨なものの一つ、水俣病。苦痛に絶叫しながら亡くなった人々や胎児性患者のことは世界的にも知られているが、有機水銀によるこの環境破壊の恐るべき全貌は、いまだに探りつくされてはいない。長年患者を診察してその実態の解明にとりくんできた一医学者の体験と反省は、貴重な教訓に満ちている。

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  • 源義経
    3.7
    全国各地に残る数多くの伝説,そして彼の名前に由来する「判官びいき」という言葉--このように今なお高い人気をもち,日本史上最も有名な英雄となっている源義経とはいったいどういう人物だったのか? 義経に関わる文書・記録や物語類などを広く探索して,単なる「悲劇のヒーロー」ではないその実像と魅力の秘密に迫る.

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  • 源頼朝
    -
    王朝の侍大将から中央権門への道を歩んだ平清盛に対して,頼朝の指向した方途は何であったか.関東武士団の棟梁として後白河法皇の政略といかに渡り合ったか.鎌倉に武家政権を樹立する過程で,弟の範頼と義経を排したのはなぜか.時代と個人のからみ合いをダイナミックにとらえ,激動の時代を生きぬいた政治家頼朝の実像に迫る.

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  • 耳は悩んでいる
    4.4
    高齢になると,聞こえ方が変化してくる.一方難聴が幅広い世代に増えているという.イアホンの多用も耳に影響を与えている.とても繊細で,未知な部分も多い耳の構造,子ども,大人が罹る病気などを解説しながら,認知症との関連など最新の知見も紹介する.耳とともに長く暮らしていくための1冊.

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  • ミャンマー現代史
    3.9
    ひとつのデモクラシーがはかなくも崩れ去っていった.――2021年におきた軍事クーデター以降,厳しい弾圧が今も続くミャンマー.軍の目的は? アウンサンスーチーはなぜクーデターを防げなかった? 国際社会はなぜ事態を収束させられない? 暴力と分断が連鎖する現代史の困難が集約されたその歩みを構造的に読み解く.

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  • 宮本武蔵 「兵法の道」を生きる
    -
    吉川英治その人も言うように、武蔵については信用できる史料がきわめて少ない。「巌流島」「佐々木小次郎」「吉岡一門との勝負」──ひとり歩きする虚構を排したところに見えてくる実像とは?「天下一」をきわめながら、「なをもふかき道理を得ん」と「兵法の道」を求めつづけた一人の真摯な武芸者の姿を、『五輪書』を核によみとく。

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  • 民主主義は終わるのか 瀬戸際に立つ日本
    3.9
    政府与党が強大化し、政権の暴走が続いている。政治家や官僚は劣化し、従来の政治の常識が次々と覆されている。対する野党の力は弱く、国会も役割を見失ったままだ。市民的自由への抑圧も強まっている。なぜ日本政治はここまで堕ちてしまったのか。内側から崩れゆく日本の民主主義を立て直す道はどこにあるのか。警世の書。

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  • 民俗学入門
    -
    普通の人々が営む日々の暮らしを深く知り,驚く.人生と生活の細部に直に触れ,世界の奥行きに畏怖しながら,複数の歴史を「私(たち)」からつかみ出す.繰り返される過ちから目をそらさず,よりよい未来を考えたい.これが民俗学のエッセンスである.「人間にかかわることすべて」に開かれた,野心的な「共同研究」への誘い.

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  • 民法改正を考える
    3.6
    現在、法制審議会で民法改正のための議論が進んでいる。なぜ今、民法を変える必要があるのか。どのような手続きで変えるのか。ヨーロッパや東アジアにおける民法改正の歴史、最近の動向も紹介した上で、社会の構成原理としての民法典を根源的に考察する。

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  • 無限と連続
    -
    集合論の創始者カントールが始めた破天荒の試みは「無限を数える」ことであった。それは現代数学が直面してきた課題である。難解とされる現代数学の根本概念を、数式を用いずにやさしく解説する「数学への招待」として本書は書かれた。音符が読めなくてもすぐれた音楽鑑賞家になれるように、数学を「鑑賞する」ための本といえよう。

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  • 「むなしさ」の味わい方
    4.1
    自分の人生に意味はあるのか,自分に存在価値はあるのか….誰にでも訪れる「むなしさ」.便利さや快適さを追求する現代では,その感覚は無駄とされてしまう.しかし,ため息をつきながらも,それを味わうことができれば,心はもっと豊かになるかもしれない.「心の空洞」の正体を探り,それとともにどう生きるかを考える.

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  • 村上春樹は、むずかしい
    4.2
    はたして村上文学は、大衆的な人気に支えられる文学にとどまるものなのか。文学的達成があるとすれば、その真価とはなにか――。「わかりにくい」村上春樹、「むずかしい」村上春樹、誰にも理解されていない村上春樹の文学像について、全作品を詳細に読み解いてきた著者ならではの視座から、その核心を提示する。

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  • 文在寅時代の韓国 「弔い」の民主主義
    4.0
    盧武鉉元大統領の衝撃的な死とセウォル号の惨事という二つの悲劇から生まれた文在寅政権.公正と正義の実現を追求し「積弊の清算」を掲げた変革の道は,国内外で激しい毀誉褒貶と軋轢を生んでいる.妥協を知らない民主主義への希求は,韓国をどこへ導くのか.誤解と歪曲に満ちた韓国理解を塗り替え,リアルな姿を伝える.

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  • メディア不信 何が問われているのか
    -
    「フェイクニュース」「ポスト真実」が一気に流行語となり,世界同時多発的にメディアやネットの情報の信憑性に注目が集まる時代.権威を失いつつあるメディアに求められるプロフェッショナリズムとは? 市民に求められるリテラシーとは? 独英米日の報道の国際比較研究を通して民主主義を蝕む「病弊」の実像と課題を追う.

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  • モダン語の世界へ 流行語で探る近現代
    4.5
    モボ・モガが闊歩した一九一〇~三〇年代の日本では,国民の識字率の向上やマスコミの隆盛,日露戦争と第一次世界大戦の勝利など背景に,外来の言葉と文化が爆発的に流れ込んだ.博覧強記で知られる歴史学者が,当時の流行語を軸に,人々の思想や風俗,日本社会の光と影を活写する.『図書』連載のエッセイ,待望の書籍化.

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  • もっと面白い本
    3.8
    「本がどんどん増えて困る」「給料がみるみる本に変わる」。大反響(悲鳴?)を呼んだ前作『面白い本』。火のついた読書欲に“もっと”が止まらない。「もっと面白い本はないのか」「もっと面白い本が読みたい」。人間、宇宙、歴史、芸術、科学。まだまだあります、面白い本。熱い要望にこたえて贈る、家計圧迫必至の第2弾。

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  • 物語 朝鮮王朝の滅亡
    3.5
    朝鮮では17~19世紀にかけて、朴趾源ら実学者たちによって、新しい世を準備する構想が発表され、近代化がめざされた。しかし、列強ひしめく中でそれは挫折し、朝鮮は日本の植民地になった。このような過酷な時代とそこに生きた人々を描きながら、朝鮮と明治日本の関係の実像にせまる。エピソード満載の歴史物語。

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  • ものの言いかた西東
    -
    おしゃべりな人、無口な人……。ただの個性と思われがちなものの言い方にも、実は意外な地域差があった! さまざまな最先端の研究成果を用い徹底分析。「ありがとう」と言う地域・言わない地域など、具体的なデータをもとに、ものの言い方の地域差と、それを生み出す社会的背景を明らかにする。目からウロコ、新しい方言論の誕生!

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  • モラルの起源 実験社会科学からの問い
    -
    群れで生きるための心の働きを、進化的に獲得してきたヒト。しかし、異なるモラルをもつ人々を含む大集団で生きる現代、仲間という境界線を越えて、人類が平和で安定した社会をつくるにはどうすればよいのか。心理学などの様々な実験をもとに、文系・理系の枠を飛び越え、人の社会を支える心のしくみを探る意欲作。

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  • 森鷗外 学芸の散歩者
    3.2
    恋愛,性欲,大逆,殉死──多彩な,時に問題視される小説を次々に発表.翻訳や論争や雑誌活動にも精魂傾け,軍医高官として論文執筆や公務もこなす.荷風や啄木や一葉など後進の作家にも目をかけ,子どもたちからは優しいパッパと慕われる.「時代より優れ過ぎた人」鷗外の歩んだ遥かな道程を,同時代の証言とともに辿る決定版評伝.

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  • 森と木と建築の日本史
    3.0
    衣食住から信仰に至るまで,日本の歴史とは,木とともに歩んだ歴史であるといっても過言ではない.森のめぐみを享受した先史時代,都城や寺院などの大量造営が展開した古代から,森との共生を目ざす現代まで――建築のみならず流通にも着目し,また考古・民俗・技術などの知見も駆使して,人びとが育んだ「木の文化」を描く.

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  • 森の紳士録 ぼくの出会った生き物たち
    3.3
    月下の散歩者ムササビ、森の怪人ヒグマ、忍びの名人イワナ、幻の獣オオカミ──森のつつましい生き物たちは、人間よりもはるかに「紳士淑女」である。ドイツ文学者にして自然をこよなく愛する旅人でもある著者が、山歩きの旅で、そしてさまざまな書物で出会った生き物たちの生態を、愛情こめて描くエッセイ

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  • モンテーニュ 人生を旅するための7章
    4.0
    「人間はだれでも、人間としての存在の完全なかたちを備えている」──不寛容と狂気に覆われた一六世紀のフランスを、しなやかに生きたモンテーニュ。本を愛し、旅を愛した彼が、ふつうのことばで生涯綴りつづけた書物こそが、「エッセイ」の始まりだ。困難な時代を生きる私たちの心深くに沁み入る、『エセー』の人生哲学。

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  • 優しいコミュニケーション 「思いやり」の言語学
    3.9
    ビジネス会議ではなぜ雑談が大事?  会話での相づちにはどんな意味が?  大勢での話し合いをまとめる秘訣は?ーー日常の会話やビジネス会議,リスクコミュニケーションといった話し合いを,社会言語学の観点から具体的に分析してみると,「人に優しい話し方・聞き方」がどんなものか見えてくる!

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  • 矢内原忠雄 戦争と知識人の使命
    3.7
    非戦のキリスト教知識人の最大のミッションとは何だったか? 内村鑑三門下の無教会キリスト教知識人、植民政策学者、東大総長、戦後啓蒙・戦後民主主義の象徴といった多面的な相貌と生涯を、預言者意識、「キリスト教ナショナリズム」、「キリスト教全体主義」、天皇観など、従来の矢内原像を刷新する新しい視点から描く。

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  • 柳宗悦 「複合の美」の思想
    4.0
    民芸運動の創始者として知られる柳宗悦.その生涯は,政治経済的弱者やマイノリティに対する温かい眼差しで一貫している.それはどのような考えからきたのだろうか? それは,「世界は単色ではありえない」という確信に由来するのではないか.文化の多様性と互いの学び,非暴力を重視し続けた平和思想家としての柳を浮彫りにする.

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  • 山県有朋 明治日本の象徴
    4.0
    幕末の尊攘派志士、日本陸軍の建設者・大御所として、また総理大臣・元老として政界に君臨した山県の姿こそ、戦前における天皇制的な「政治的人間」の一典型である。「閥族・官僚・軍国主義の権化」として憎まれ、怖れられたこの軍人政治家の生涯の照し出す日本近代史の過程と構造は、現代政治の課題に今なお深くつながるものである。

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  • 豊かさとは何か
    -
    モノとカネがあふれる世界一の金持ち国・日本。だが一方では、環境破壊、過労死、受験競争、老後の不安など深刻な現象にこと欠かず、国民にはゆとりも豊かさの実感もない。日本は豊かさへの道を踏みまちがえた、と考える著者が、西ドイツでの在住体験と対比させながら、日本人の生活のあり方を点検し、真に豊かな社会への道をさぐる。

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  • 豊かさの条件
    -
    効率と競争の追求によって泥沼の不況から抜け出そうとする日本社会。だが、リストラ、失業、長時間労働、年金破綻など、暮らしの不安はますます募るばかりだ。子どもの世界も閉塞をきわめている。大好評の前著『豊かさとは何か』から14年。著者が取りくんできたNGO活動の経験をふまえて、真に豊かな社会とは何かを改めて考える。

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  • ユダヤ人
    -
    世界中の人びとがユダヤ人に対して抱いている偏見は、実に古くかつ根強い。サルトルは、まったく新しい観点から、数々の具体的事実をあげて、この根深い偏見の源をつきとめ、ユダヤ人問題の本質をはじめて明らかにした。たんにユダヤ人問題のみならず、今日の人種問題に対して正しい解決の方途を示唆した画期的な書。

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  • ユダヤ人とユダヤ教
    -
    啓典の民、離散の民、交易の民、さまざまな呼び名をもつユダヤの人びと。苦難の歩みのなか、深遠な精神文化を育む一方、世を渡る現実的な悟性を磨いてきた。歴史をたどりながら、その信仰、学問、社会、文化を知る。

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  • 夢よりも深い覚醒へ 3.11後の哲学
    3.9
    「不可能性の時代」に起きた3.11の二つの惨事は、私たちに何を問うているのか。日本で、脱原発が一向に進まないのはなぜなのか。そもそもなぜこれほど多数の原発が日本列島において建設されてきたのか。圧倒的な破局を内に秘めた社会を変えていくための方法とは? オリジナルな思考を続ける著者渾身の根源的な考察。

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  • ユーゴスラヴィア現代史 新版
    -
    民族,国家,宗教,言語…….独自の社会主義連邦の道を歩んできたユーゴの解体から三〇年.暴力と憎悪の連鎖が引き起こしたあの紛争は,いまだ過ぎ去らぬ重い歴史として,私たちの前に立ちはだかっている.内戦終結から現在にいたる各国の動向や,新たな秩序構築のための模索などについて大幅に加筆.ロングセラーの全面改訂版.

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  • 吉田茂-尊皇の政治家
    -
    戦後日本の出発期に首相・外相を務め、政治・外交の軌道を敷いた吉田茂。その講和・安保条約締結は、軽武装・経済第一主義の確立によって後の繁栄を招いたと評価されがちだが、果たしてそういえるか。著者は、彼の遺した書簡、公開された外交文書、関係者からの聞き取りを通して、天皇体制の徹底した擁護者という新しい吉田像を描き出す。

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  • 四字熟語の中国史
    3.0
    「温故知新」「風林火山」「臥薪嘗胆」「蛍雪之功」──どこかで目にしたことのある四字熟語の背景には、どんな歴史や思想があったのだろうか。『論語』や『史記』、諸子百家の思想に登場する四つの漢字を〈窓〉として古代中国を遠望すると、紆余曲折を経て、遠い時代や場所へと言葉や考え方が伝わる筋道が見えてくる。

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  • 読み書きの日本史
    4.3
    私たちが日々実践している文字による言語活動は,長い時をへて形づくられてきたものだ.古代における漢字の受容から,往来物による学びの時代へ.近世の文字文化の多様な展開から,近代学校の成立へ.──世界の事例にも目くばりしながら,識字の社会的意味を広くとらえ,今も揺らぎのなかにあるリテラシーの歩みを描く.

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  • 嫁と姑
    3.5
    「秋茄子は嫁に食わすな」「姑と嫁の良いのは物怪の不思議」-昔から嫁姑をめぐる諺には事欠かない.諺や語録,対談・講演録を交えつつ,嫁姑のあり方のこれまでとこれからを語り,賢いつきあい方を考える.読者のリクエストに答え,『夫と妻』『親と子』に続く3部作の完結編.ご存じ,六輔辻説法はいよいよ快調!

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  • 〈弱さ〉を〈強み〉に 突然複数の障がいをもった僕ができること
    3.9
    中学の時,四肢マヒ,発話・視覚・嚥下障がいと共に生きることになった著者は多くの困難に直面しながら,独自のコミュニケーション方法を創る.24時間介助による一人暮らし,大学入学,会社設立,大学院での当事者研究,各地の障がい者とのつながり.絶望の日々から今までをその想いとともに丁寧に描き,また関連する制度も解説し,提言する.

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  • 読んじゃいなよ! 明治学院大学国際学部高橋源一郎ゼミで岩波新書をよむ
    -
    四の五のいう前に、ともかく新書に挑んでみた! 「お説ごもっとも」じゃつまらない。いっそ著者にも疑問をぶつけちゃえ──鷲田清一、長谷部恭男、伊藤比呂美の各氏も交え、稀代の読み手がファシリテーターとなって学生とトコトン読み込んだ二年間の記録。「こんなに手のかかった本もないけど、すこぶる面白い!」(編者談)

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  • ヨーロッパ史 拡大と統合の力学
    4.0
    世界暦と黙示的文学が終末意識を突き動かすとき,ヨーロッパの歴史は大きく躍動した.古代末期に源流をもつ地中海=ヨーロッパの歴史を,人びとを駆動し「近代」をも産み落とした〈力〉の真相とともに探究する.「世界」を拡大し,統合した〈力〉とは何か.ナショナリズムと国民国家を超えた,汎ヨーロッパ世界展望の旅.

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  • ヨーロッパとは何か
    -
    ヨーロッパの思想や制度を熱心に受け入れることにより、驚異的ともいえる近代化を達成してきた日本。それでいて、ヨーロッパとは何かについて、真に学問的な深さで洞察し、議論した書物は意外に少ない。本書は、ヨーロッパの社会とその精神の成り立ちを明らかにし、その本質的性格に迫ろうとする「ヨーロッパ学入門」。

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  • 頼山陽 詩魂と史眼
    3.0
    1巻1,232円 (税込)
    頼山陽の『日本外史』は,歴史に生きる人間の姿を鮮やかに描き出すことで多くの人々を魅了し,後世に多大な影響を与えた.山陽の詩人としてのあり方と,歴史叙述の方法とはどのように結びついていたのか.詩人の魂と歴史家の眼を兼ね備えた不世出の文人の生涯を,江戸後期の文事と時代状況のなかに活写する画期的評伝.

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  • ライシテから読む現代フランス 政治と宗教のいま
    3.0
    数々のテロ事件を受け、フランスはいま政治と宗教、共生と分断のはざまで揺れている。国内第二の宗教であるイスラームとの関係をめぐり大統領選挙の主要争点ともなったライシテとは何か。憲法1条が謳う「ライックな(教育などが宗教から独立した、非宗教的な、世俗の)共和国」は何を擁護しうるのか。現代の難題を考える。

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  • ラジオのこちら側で
    4.1
    1974年、テレビやラジオ、ロックやジャズへの未知なる期待が渦巻いていたアジアの国・日本に降り立ったロンドン青年。文化の壁にぶつかりながら、素晴らしい音楽を電波にのせるべく今も奮闘中の著者が、音楽シーンとメディアの激変を振り返り、愛してやまないラジオと音楽の可能性を、今あらためて発信する。

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  • ラジオの、光と闇 高橋源一郎の飛ぶ教室2
    4.0
    大好評の’読むラジオ’第2弾.毎週金曜,“夜開く学校“として高い人気を誇る NHK ラジオ番組「飛ぶ教室」.その冒頭約 3 分間のオープニング・トークのうち 2022年 4月~23年3月の2年分を収録.巻頭には特別付録として書き下ろしエッセイを付す.より円熟みを増した味わい深いことばの宝庫.

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  • 力道山 「プロレス神話」と戦後日本
    -
    空手チョップを武器に外国人レスラーと激闘を繰り広げ,戦後日本を熱狂させた力道山.大相撲から,アメリカで大人気を博していたプロレスへ転じ,テレビの誕生・発展とともに国民的ヒーローとなった.神話に包まれたその実像とは.そして時代は彼に何を仮託したのか.長年にわたる取材の蓄積と膨大な資料を駆使して描き出す.

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  • 陸海の交錯 明朝の興亡
    -
    1巻1,056円 (税込)
    中華と夷狄の抗争、華北と江南の対立、草原と海洋の相克――明の時代とは、このような混沌とした状況に対する解答であった。第四巻は、一四世紀の元末から清が台頭する一七世紀まで、三〇〇年にわたる明の興亡を描く。中国社会の多元性・多様性に対して、一元化・画一化の力学がどのように働いたのか、その顛末がここにある。

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