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ディランの歌は深読みを誘う。聴けば聴くほど憶測をよぶ。意味を問えば問うほど意味が逃げていく。謎多き現代の吟遊詩人。「風に吹かれて」「ライク・ア・ローリングストーン」など、数々の名曲で人びとを魅了しながらも、つねに人びとの理解を超えていく。その人生の足跡と作品の軌跡をたどりながら、幻惑するトリックスターの核心に迫る。
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Posted by ブクログ
ボブ・ディラン初心者でもよくわかる入門書です。時代背景とその時代のディランの心情が、どのようにアルバムに反映されているかが分かりやすく解説されています。この本と歌詞カードを読みながらアルバムを聴くとさらに楽しめます。
湯浅さんのディラン本だったら読んでみたいと思った。誕生から現在に至るまでのディランの足跡をコンパクトにまとめた労作だった。 特に60年代の前半、デビューしてたちまち人気者になり、エレキを持つと裏切り呼ばわりされ・・・。「追憶のハイウェイ61」、「ブロンド・オン・ブロンド」というロック史に燦然と輝く...続きを読むアルバムを発表した後のバイク事故。よく知っている話だけれどもまるで物語を読んでいるかのように引き込まれる。約35年間ディランから遠ざかってしまっている自分にとって、80年代以降のディランの流れを知る事ができたのも大きな収穫。 ディランって、いつの時代も変わっていないのだな。表面上はころころ変わるように見えるけれど。 僕にとって、夜な夜なヘッドホンでディランのレコードに耳を傾けていた事が音楽体験の原点。本当に好きだったんだと思い知らされた。まあでも、今度の来日公演にはやっぱり行かないけれど。
ボブ・ディランに関する本は日本でもいろんな人がいろんな視点で書いている。ディラン本人が多面的なので、観る角度によってそれぞれ面白いん。湯浅学が岩波新書という堅い処から出した本は湯浅氏らしくなく堅い。堅いがディランのディランたるポイントを捉えた上で、新鮮な視点も与えてくれるので、これはディラン入門書と...続きを読むしてもディラン好きとしても買いだと思う。「地下室」から「新しい夜明け」までの流れの一貫性とか、キリスト教三部作の評価とか、最近のブートレグシリーズや自伝などの新しい資料からの再評価とキャリアの再編成が反映されていておすすめ。
デビューから今日に至るまでの40年を越える長いキャリアを簡潔にまとめられてているため、ボブ・ディランの変遷を楽しく読み通すことができた。2018年フジロックの公演が楽しみだ。
ノーベル賞取ったので読んだ 文学賞の下馬評に毎年のようにあがっていたのは知らなかった(248ページ) とにかく大量の曲を作っており、様々な歌手と曲を共作していることには驚かされる。 どういう頭をしてるのだろうか。 徹底的に自分をつかませないその姿勢にすごく憧れる 洋楽には疎いので出てくる人の大部分は...続きを読む分からなかったが、ボブディランの独特な生き様を知るには問題ない
謎の部分が多かったボブ・ディランの活動も、自伝、評伝、ガールフレンドの回想録などの出版物やスコセッシ監督のドキュメンタリー映像、ブートレックシリーズとして発表されてきた未発表音源など、近年上梓された資料により、かなり見通しが良くなった。これらを上手に整理してまとめた評伝で、先行する類書では60年代の...続きを読む活動に記述が偏重しがちだが、本書は、重要な出来事を漏らさず、更に各年代均等に記述されており好ましい。岩波赤版ということもあり、決定版を目指したものと思われるが、ほぼ狙い通りの内容になっているように感じた。
ディランの半生をコンパクトに、かつ、その価値を伝える好著。 天才故に色んな見方があるが、詰まるところしの物言わずにディランのライブを楽しめば良いということじゃないかな? 日本だけで今年再演してくれるキャパの小さい場所でのライブツアーは、英語がよく理解されていない場所だからこそ純粋にその音、リズムに反...続きを読む応することをディラン自身が喜んでいるからでは? 何にしろ4月が楽しみ、嫌な仕事も我慢するかいがあるってもの。
ボブ・ディランは不思議だ…どんな曲が?…と問われると 絶句してしまう。でも、聴けば必ずディランだとわかる。 いいなぁ…と思う。ずっと、聴いていたい…と思う。 でも、ディランを歌いたいとは思わない。他の誰でも違う。 それは、ボブ・ディランが取り替えることができない 唯一無二の存在だからだ…そんなシン...続きを読むガーは他にない。 ボクがボブ・ディランにのめり込んでいったのは、 『ブロンド・オン・ブロンド』を聴いてからだった… なんともラフなつくり…綿密な曲合わせもなく、 まわりのミュージシャンに、曲のさわりだけを伝え、 ほぼ一回のテイクで、そのまま仕上げてしまった…という。 それでいて、人生の深淵を垣間見せる… ボブ・ディランは、常に「今」を表現しようとしている…のだと 思った。音楽は、それに最も適した方法だ。言葉は違う… ひとつひとつの言葉が歴史を持つ。ディランの面白さは、 言葉への執着を放棄しないことにもある。 本書にこんなエピソードが紹介されていた… ジャズにも関心を持つディランはセロニアス・モンクに会った。 のちにジャズに関してこんなふうに語っている… ーモダンジャズには、特定の意味を持つ通常のことばがなく、 簡単明瞭な標準英語によるものを求めていたわたしに いちばん直接的に語りかけたのがフォーク・ソングだった。 さらに、日常的に絵を描くことを覚えたディランは云う… ー描くことで“実際に見えるものから余計な要素を 取りのぞく”ことができる。 その姿勢は、楽曲をつくりあげる姿勢につながるだろう… ボブ・ディランの人生は、まるごとそのものが作品だと思う。 本書は、それを俯瞰して魅せる…よき指南書だ。 これを手がかりに、その時代をさぐり、その詩精神にふれ、 より耽溺したくなった…今夜もボブ・ディランを聴いて眠る…
ボブの伝記的記述から各アルバムのレビューにとよどみなく流れ、最後は宇宙的な広がりすら見せる湯浅節ともいうべきディラン論に圧倒される。
3.5 ディランの生き方をたどる内容。映画を見たのでもう少し知りたくて読んだ。血の轍の中の雨のバケツと言う歌が好き。やらなきゃならないことをやるだけさ。だから上手くいくんだよ。落ち込んだら聞く曲。
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