作品一覧

  • フーコーの言説
    3.0
    1巻1,595円 (税込)
    その言説のほぼすべてが出揃った今こそ、読み直さねばならない──。ミシェル・フーコーの探究は、知・権力・自己との関係という三つを軸に、多様性と絶え間ない変貌によって特徴づけられる。そうした彼の言説群を貫いて存続する「フーコー的」なものがあるとすれば、それはいったい何か。前史ともいえる50年代のテクストから『性の歴史』第四巻『肉の告白』まで、精確な読解によって思考の全貌が明らかにされる。フーコー研究・翻訳の第一人者による待望の書。
  • 性の歴史IV 肉の告白
    4.0
    1巻5,500円 (税込)
    我々はどのように自らを「欲望する主体」として形成したのか。生殖、貞節、結婚といった概念についての初期キリスト教の教父たちの文献を詳細に検討し、厳格な規則を背景にした自己への省察と告白に基づく「欲望の解釈学」の成立を見る。性に関する言説の氾濫を起点として始まったフーコーの考察が、この最終巻でついに完結する。
  • ミシェル・フーコー 自己から脱け出すための哲学
    -
    ミシェル・フーコーは顔を持たない哲学者だ。今の自分にとって「正しい」とされることを徹底的に疑いぬき、自己を縛り付けようとする言説に抗い、危険を冒してでも常に変化を遂げようとした。だからこそ彼の著作は、一冊ごとに読者を新たな見知らぬ世界へと導いていく。その絶えざる変貌をたどる。

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  • 言説の領界
    3.8
    1巻1,100円 (税込)
    フーコーが一九七〇年におこなった講義録。『言語表現の秩序』を没後三十年を期して四十年ぶりに新訳。言説分析から権力分析への転換をつげてフーコーのみならず現代思想の歴史を変えた重要な書。
  • 知の考古学
    4.3
    1巻1,595円 (税込)
    あらゆる領域に巨大な影響を与えたフーコーの最も重要な著作を気鋭が四十二年ぶりに新訳。フーコーが『狂気の歴史』『臨床医学の誕生』『言葉と物』を生み出した自らの方法論を、伝統的な「思想史」と訣別し、歴史の連続性と人間学的思考から解き放たれた「考古学」として開示する。それまでの思考のありかたに根底から転換をせまる名著が新たなすがたで甦る。

ユーザーレビュー

  • 性の歴史IV 肉の告白

    Posted by ブクログ

    フーコーの最後の主著の最終巻が死後30年以上たって、ついに出版され、日本語で読める。これだけで、⭐️は5つは決まったようなもの。

    「性の歴史」の1巻の「知への意志」で提示されたいわゆる「生政治」「マイクロポリティクス」などなどの概念と「性の解放」に関する言説の分析の鮮やかさは、圧倒的であった。

    この話しが、どう展開するのか、期待していたところにでてきた2〜3巻は、なぜかギリシア、ローマ時代の話になって、一般的な性の歴史の記述としては興味深くあるものの、フーコーに期待していたものとは、ちょっと違う感じ。語り口も、なんだか平易で、淡々としていて、死を目の前にしたフーコーの最後の枯淡の境地かな?

    0
    2023年09月17日
  • 言説の領界

    Posted by ブクログ

    学生のときに中村雄二郎訳で読んだが、あいまいな表現に煙に巻かれた読後感が印象に残っている。正直、内容を理解できたとは言えなかった。
    この新訳はずいぶん印象が異なる。明晰でやさしい。以前よくわからなかったことについて腑に落ちたところがいくらかあった。半分近くを占める解説も助けになる。

    1
    2015年02月19日
  • 知の考古学

    Posted by ブクログ

    総合書?全て?そういう印象。理解が追いつかない。追いつかないなりに読み進めていた。
    科学とか歴史とか医学とか文学とかイデオロギーとか、絶対化とか相対化とかそういう既存の区別や方法を一旦無化するというか、俯瞰するようなスタンス……なのかな。構造主義的な。
    意味が無い、などと言って私たちは悩んだり笑ったりします。しかしながらそれらのすべての事象には意味が無いわけではありません。意味があるけれども、意味があることには意味が無いのです。(←ちょっとよくわかりません)

    松岡正剛氏が言っていたことそのものだな。テクストが作られるということは、ある個人としての著者が書くというよりもずっと総合的な営為なんだ

    0
    2013年05月28日
  • 性の歴史IV 肉の告白

    Posted by ブクログ

     ミシェル・フーコーの「性の歴史」第4巻が出たという事実をネットショップで発見したときは本当に驚愕した。「性の歴史」1巻から3巻については、今から30年も前に、20歳辺りの私が大事に読み返し、ことに第1巻は何度も何度も再読した当時の愛読書だったのである。フーコー自身の死によって未完の書物として打ち切られたものと思っていたのに、その続刊がまさか今になって発行されようなどとは、夢にも思わなかった。
     本書の訳者解説を読んだところ、フーコーは死ぬまえに、未公刊の遺稿は勝手に出版しないように、などと指示していたということだろうか。それがよくわからぬ経緯によって2018年にフランスで結局刊行され、邦訳が

    0
    2021年03月07日
  • 言説の領界

    Posted by ブクログ

    本書はミシェル・フーコーによるコレージュ・ド・フランス開講講演(1970年12月2日)を収録したものである。
    フーコーにとっては彼の関心が1960年代の「知の考古学」から1970年代の「権力分析」へ転換の画期となった講演であるという。
    この講演記録はそれほど長くないので割とすぐに読めるのだが、フーコーの説明がちょっと難しいのと切れ目なく次の議論に入って行ったりしているので多少分かりづらい部分もあるのだが、懇切丁寧な解説があるので読者にとって理解しやすいものとなっている。

    人が話す言葉(フーコーは「言説」という)についてフーコーはある仮説を立てる。
    「あらゆる社会において、言説の産出は、いくつ

    1
    2020年10月11日

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