作品一覧

  • プロティノス「美について」

    プロティノス「美について」

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻935円 (税込)
    新プラトン主義の祖、イデアを体系化した哲学者が語る善=一者と美の関係 三世紀、プラトンの正統的理解者を自任し、イデアの体系化をしたプロティノスは、美を、善をどのように捉えていたのか。眼が太陽に似ていなければ眼は太陽を見ることができない、美は外からやってきて魂を外に引き出す、など美の形而上学を展開、善=一者と魂との関係を究明して後代の哲学に影響を与えた「新プラトン主義の祖」の名品三篇を訳出。
  • プラトン

    プラトン

    小説・文芸

    3.7
    1巻814円 (税込)
    西洋哲学の祖の一人とみなされているプラトンの思想は、二千数百年を経た今日でもいまだに強烈な魅力と迫力をもっている。プラトンが生きた古代ギリシアの精神風土を描き、その上で“死・恋(エロス)・政治・イデア”に焦点を合わせて、プラトン思想の特質とそのダイナミックな展開の過程を明らかにする。巻末に対話篇の解説を付す。

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  • 読書について 他二篇

    読書について 他二篇

    小説・文芸

    4.4
    1巻770円 (税込)
    前記『付録と補遺』の中から『思索』『著作と文体』『読書について』の三篇を収録。「読者とは他人にものを考えてもらうことである。一日を多読に費す勤勉な人間は次第に自分でものを考える力を失ってゆく。」――鋭利な寸言、痛烈なアフォリズムの数々は、山なす出版物に取り囲まれた現代のわれわれにとって驚くほど新鮮である。

ユーザーレビュー

  • 読書について 他二篇

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「本をたくさん読んでいる人はエラい」という、いかにももっともらしく聞こえるこの通説にとらわれている人々へ向けられた手引書が、こちらになります。

    使い古された一般論に一石を投じる書は世の中にごまんとありますが、読書というトピックを、こういった切り口でバッサリ斬る本は、なかなか革新的です。本書を手に取って開いてみると、序盤からかなり辛辣な内容が書かれています。

    「自分の思想というものを所有したくなければ、その最も安全確実な道は、暇を見つけ次第、直ちに本を所有することである。」

    「書物から読みとった他人の思想は、他人の食べ残し、他人の脱ぎ捨てた古着に過ぎない。」

    「読書とは他人にものを考えてもらうことである。1日を多読に費やす勤勉な人間は、自分でものを考える力を失っていく。」

    ここまで読んで、「はい、そうですか。なら読書はやめます」と本を閉じてしまってはいけません。

    確かに、本を買うだけ買って雑に斜め読みしたガワだけの知識を、得意げに他人へ披露するタイプの人にとっては、少々耳が痛い内容かもしれません。小生に至っては耳どころか心まで痛くなるほど図星でしたが、めげずにもう少し読み進めてみましょう。

    著者の言わんとするところは、要するに「人の考えにばかり頼らず、自分で考える力を持て」ということです。本書は巷でよく誤解されがちですが、決して「多読=悪」と言っているわけではありません。

    むしろ、自分にとってためになる良書はどんどん読み、思考の糧にするとよい。ただ、それらは他人がすでに開拓した成果である以上、それに頼りすぎて自分の信念を放棄してはならない、と著者は述べています。

    まずは物事について自分で思索してみる。その中で生まれた疑問や、自分だけでは補えない部分を埋めるために、他人の知識を少しばかり借りる──そうした姿勢での読書を著者は推奨しているようです。

    繰り返すようですが、読書で得た知見は、あくまでも視野を広げるための材料にすぎません。本からかき集めた情報をそのまま自分の意見として使い、自分の思考領域を完全に他人へ侵略されてしまっては、あまりにももったいないのです。著者が伝えたいことの本質は、そこにあるのではないでしょうか。

    このように、衒学的な学者たちやソフィストの例まで引き合いに出しては斬っていき、我々の読書に対する常識を覆していくショウペンハウエル大先生の筆致は頼もしい限りですが、文章中にツッコミどころが一切ないわけでもありません。

    本書19ページでは、「世間普通の人たちは、むずかしい問題の解決にあたって、熱意と性急のあまり権威ある言葉を引用したがる」と批判しておきながら、その次のページでは、「セネカの言葉にあるように『何人も判断するよりはむしろ信ずることを願う』からである」と、セネカの“権威ある言葉”を思い切り引用しています。

    いや、ちょっと待てよと。

    真面目な文体のまま、突然あまりにも大きなボケをかましてくるので、読んでいて思わず横転してしまいました。

    もっとも、著者はこれを「自己矛盾」という新手のレトリックとして書いたのかもしれません。完全無欠の人間に延々と正論を浴びせられたら、プライドの高い読者はイライラして本を閉じてしまうかもしれませんし。

    そもそも、「本」という媒体で「本に頼るな」と説いている時点で、この書籍はある意味、矛盾の権化です。

    さて、頑張って読み終えたところで、我々はいったいこの内容をどう受け止めるべきでしょうか。「多読なんてやめて、自分の信念に基づいて考えよう」と思ってしまった方は、一度立ち止まってみてください。

    そう考えてしまうということは、あなたはまさに「ショウペンハウエルの脱ぎ捨てた古着」に頼ってしまっているということになります。

    ここに気づいた上で、では次にどう考えるのか。それこそが、著者が読者に本当に求めていることなのではないでしょうか。

    0
    2026年07月11日
  • 読書について 他二篇

    Posted by ブクログ

    読書について篇について
    ・ゆっくり一節一節読みます。何文節読むかは任意ですが、ある程度長いほうが良いです。
    ・声に出してそこを読んだりもしてみます。
    ・本を閉じて「こう言うことが言いたかったんだよね?」と思索します。
    ・もっかい声に出さず読み直します。
    ・ショーペンハウエル爺さんとの距離が近づいたり離れたりしますが、可愛く感じます。
    ・読書てこんなに考えて読まないよね、と立ち返ります。
    ・小学校低学年のときに初めて国語の授業を受けた感覚を思い出します。
    ・ホントは原語を理解した上で読みたい。

    0
    2026年07月07日
  • 読書について 他二篇

    Posted by ブクログ

    夏休みに宿題の読書感想文を四苦八苦して書いたのに、先生から「お前のは感想文じゃない、あらすじだ」と言われた経験はないだろうか。感想というのは、読めば自動的に湧いてくるわけではない。
    読書と思索の関係もこれと似ている。わわわれは知識を頭に入れただけで、何かを考えたような気になってしまう。でも、「知る」ことと「考える」ことはまったく別物だ。この区別がついている人はじつは少ない。受け売りの知識にすぎないものを自分が考えたことのように語っている人間のいかに多いことか。「読書は思索の妨げになる」というのは、つまりそういうことなのだ。
    本書はこうした読書についての鋭い洞察が詰まった一冊である。「良書は二度読め」も同じである。これを実践している人はどれくらいいるだろうか。かく言う私もつい最近やっと始めたのだが、なんでもっと早くやらなかったのかと後悔している。
    面白い本に出会ったときは、読み終わったらすぐに最初から読み直す。時間が経ってから読み返すのでは意味がない。そう言えばこんなことが書いてあったっけ。そのくらいの認識で終わる。続けて2回読むから意味がある。もちろん、3周4周できるならそれに越したことはないが、忙しくても最低2回は読んだ方がいい。
    ドイツ語の諺で「Einmal ist keinmal」というのがある。einmalは1回、keinmalは一度もない、0回という意味。つまり、1回なんてなかったのと同じ、回数に入らないということである。2周目の読書はまさにこの感覚なのだ。1回だけでは読んでないと言っても過言ではない。

    0
    2026年04月05日
  • 読書について 他二篇

    Posted by ブクログ

    ショウペンハウエルによると,「読書とは他人にものを考えてもらうことである。1日を多読に費やす勤勉な人間はしだいに自分でものを考える力を失ってゆく。」とのこと.

    中高生の頃,「とにかく本を読め」と先生から言われ続けた自分にとっては,目からウロコの1冊だった.

    ちなみに,この本は「読書をするな」と主張しているわけではなく,「読書をもとに,思考をめぐらせよ.本に書いてあることを鵜呑みにするだけではダメだ」ということを書いている.

    読書法について見直すには,いい指南書になるかも.

    0
    2026年03月07日
  • 読書について 他二篇

    Posted by ブクログ

    読むこと、書くこと、考えることについて著者の圧倒的な筆致と皮肉でぶった斬っていくのが痛快。

    本文内で「現在、非良心的な三文文筆家が巷にあふれ、無用な悪書がいよいよ氾濫して悪徳を撒き散らしている」と苦言を呈してるように、世に量産される自己啓発書を100冊読むよりも、本書のみをボロボロになるまで読む方が良い。

    と、したり顔で書いたいま、それはそれで「書物から読みとった他人の思想は、他人の食べ残し、他人の脱ぎ捨てた古着にすぎない」という著者の警句が頭に浮かびよくわからなくなってきた。

    0
    2026年02月08日

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