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  • 大江健三郎全小説 第1巻
    4.5
    1958年、大学在学中の当時史上最年少23歳で芥川賞を受賞した「飼育」をはじめ、「奇妙な仕事」「死者の奢り」「他人の足」などデビュー前後の鮮烈な初期短篇の数々を収録、ほかに最初期長編として名高い『芽むしり仔撃ち』、『われらの時代』を含む。小説家としての第一歩をしるす記念碑的な作品群。大江文学はここから始まった!
  • コンビニで夜勤バイトを始めまして。
    4.5
    樹海の中心に佇む、幽霊が出るという噂のコンビニの夜勤バイトに応募した青年・袴田は、心霊現象など信じないと宣言したにもかかわらず、初日から自動ドアが勝手に開閉するのを目撃してしまう。屈強な体格のオネエ店員・青山は幽霊の仕業だと囁くが、袴田は信じることができなかった。数日後、一人でいるところを急に首が締められるような感覚に襲われ、二面性キャラ(?)の腐女子店員・平井になんとか助けてもらう。この店はなにかおかしいと気づいた袴田に、物静かだが不思議な能力を持つ先輩店員・竹中が、辞めるなら早い方がいいと忠告する。違和感は次第に恐怖へと変わり、袴田はバイトを続けるかどうか苦悩する。しかし、信じていなかった幽霊が視えるようになり、恐ろしい目に遭うようになったのは、高校時代に自殺した後輩の少女・日向を助けられなかったことへの贖罪なのだと考え、バイトを続ける決心をする。何度も心霊体験に遭遇しながら働き続けていたある夜、とうとう彼の背後に少女の霊が現れる。迫りくる霊に絶叫とともに店から逃げ出した先で、彼を待ち受ける運命とは──。期待の新人作家が贈る、青年の心の葛藤と成長を描いたホラー&ヒューマンドラマ。
  • 源氏物語の女君たち
    4.5
    世界最古の大恋愛小説のストーリーを追いながら、個性あふれる王朝の女性たちのキャラクターを分析した、源氏物語の入門書。 1997年4月から6月の3カ月間、NHK教育テレビ「人間大学」で「源氏物語の女性たち」という番組を書籍化した作品です。この番組は寂聴さんが毎回、源氏物語ゆかりの地に出かけていき、語るという内容。作者の紫式部をはじめ、光源氏が最も愛した紫の上、男を虜にした魔性の女・夕顔、誇り高くインテリ女性・六条御息所、情熱的で官能的な朧月夜など、光源氏を取り巻く女たちをわかりやすく解説しています。 「紫式部は仏教に帰依してもなお物語を書きつづけたことで、救われていたのではないでしょうか。『源氏物語』の底には、女人成仏の悲願がかく流れているように私には思われてなりません」 といった具合に、寂聴さん独自の見解が満載です。
  • 生き残り
    4.5
    北ビルマでの米支軍との戦いは、退路を断たれ、苦戦を余儀なくされた。 独歩患者は中隊から切り離され、経験のとぼしい見習士官を付けられて分進隊として転進する羽目に陥る。 イラワジ河をにわかづくりの筏で下る際、敵機に襲われ、すさまじい火力で河面が叩かれる。 各自中州までようよう泳ぎ着くが、そのさなか、伍長が胸の一突きで殺される。 あの極限状態のさなかで、いったい誰が? 大河の両岸には百姓ゲリラが控え、中州からの脱出もままならない。 籠城はできても3日。日本兵たちはやがて、一人、またひとりと命を落とす――。 中州を脱出してひとり安全圏の渡河点にたどりついた兵隊から転進の行程を聞いた下士官は、話に違和感を覚え、兵隊に銃をつきつける。 「お前、足手まといになった連れをひとり残らず殺して転進して来ただろう」――転進の道で鬼とならざるを得なかった人間の弱さ、優しさ、哀しさ。 人間存在のままならなさを静かに深く掘り下げた、サスペンスフルな戦争小説!
  • モーリス
    4.5
    凡庸な少年時代から、モーリスは自分の願望を知ってはいた。ケンブリッジ大学の学舎で知的なクライヴと懇意になり、戯れに体が触れあううち、彼の愛は燃え上がる。クライヴもまた愛の言葉を口にするが……欲望のままに生きることが許されない時代に生きる青年の苦悩と選択を描く。執筆当時は同性愛が犯罪であったため、著者の死後に発表された禁断の恋愛小説。(解説・松本朗)
  • 新潮文庫の100冊 2018
    無料あり
    4.5
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 約3000点の新潮文庫の中から「新潮文庫の100冊」として厳選した作品を、「恋する本」「シビレル本」「考える本」「ヤバイ本」「泣ける本」の5テーマに分類しておすすめします。 ※当コンテンツにはまだ電子化されていない作品の情報も含まれています。ご了承ください。

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  • The MANZAI 十六歳の章
    4.5
    父親の看護のためにアメリカに行った秋本のことを、高校生になった歩は全く気にしていないつもりだったが、やはり心のどこかに引っかかっていた。ある晩秋本の夢を見た。翌朝幼なじみのメグも、『ロミジュリ』サポートメンバーの高原も…。案の定、秋本は帰ってきた。少し背が伸びて。でも、開口一番で言ったのは『ロミジュリ』の再活動。しかも、高校生の漫才甲子園に出場するのだという。何を勝手に、と反発の言葉を口にしても少しだけホッとする歩だった。もう子どもではない、大人の手前の十六歳。若さに揺らぐ気持ちを笑いと涙で描く、大人気青春小説の書き下ろし、続編登場!
  • 怪談稼業 侵蝕
    4.5
    徳島で建設業に従事する著者の日常と、体験者に聞き取り取材をした怪談が妖しく交差する土着的怪談実話集。怖いと感じることそれ自体を深く見つめることで、怪異の恐ろしさがぞくりとにじり出る8篇を収録。
  • 赤毛のアン
    4.5
    詩人の渾身の訳と画家の叙情豊かな絵で贈る世界名作文学。 全世界で5,000万部突破の感動の名作文学から、詩人であり童話作家であった岸田衿子氏の訳と 安野光雅氏の絵による、新しい翻訳絵本が誕生しました。 ◎颯爽と明るく、ちゃめっけたっぷりのアンが、風光明媚な島の自然から、多くのものを受け取り、心優しい人びとと の魂の触れ合いを通し、目覚め、成長していく、こころ温まるお話がいっぱい詰まっています。 ◎想像することの素晴しさを忘れないためにも必読の書です! ◎総ルビになっていますので、小学1年生から読むことができます 著者について 作:ルーシイ=モード=モンゴメリ (Lucy Maud Montgomery) 1874年、カナダ、プリンス・エドワード島に生まれる。幼い時に母と死別、祖父母に育てられ教師になる。『赤毛のアン』シリーズのほか、小説、短篇集を残し、世界中で多くの読者の心を捉えた。 訳:岸田衿子(きしだ えりこ) 1929年、東京に生まれる。詩人・童話作家。岸田國士を父に持ち、妹は女優の岸田今日子。東京芸術大学油絵科を卒業。詩集に『忘れた秋』『あかるい日の歌』『いそがなくてもいいんだよ』。絵本、童話に『かばくん』『帰ってきたきつね』『プッポコとペッポコ』シリーズ。童詩集に『木いちごつみ』『かぞえうたの本』『へんなかくれんぼ』『森のはるなつあきふゆ』。エッセイ集に『風にいろつけたひとだれ』『草色の切符を買って』。翻訳にアーノルド・ローベル『どろんここぶた』などがある。 絵:安野光雅 (あんの みつまさ) 1926年、島根県津和野町に生まれる。BIB金のリンゴ賞(チェコスロバキア)、国際アンデルセン賞などを受賞。1988年紫綬褒章、2008年菊池寛賞、他を受賞。2012年、文化功労者に選ばれる。 主な著作に『ふしぎなえ』「『旅の絵本』シリーズ(全8巻)」(福音館書店)、『本を読む』(山川出版社)、『小さな家のローラ』(小社刊)などがある。 2001年、津和野町に「安野光雅美術館」、2017年、京丹後市の和久傳の森に「森の中の家 安野光雅館」が開館。
  • 君が死ぬ未来がくるなら、何度でも
    4.5
    幼なじみの高遠原櫂から急に呼び出された時計紡は、おメダイを渡される。「今朝、おまえに渡さなきゃいけないんだ」それが唯一の違和感、いつも通りみたいな朝。櫂の妹、暖と戯れ笑いながら登校したのに、暖は死んだ――。屋上から落ちたのだ。受け入れ難い思いで願った紡は……!? 運命の朝は繰り返される。死ぬ未来を死なない未来に変えたいなら。奇跡の恋物語!
  • レ・ミゼラブル(上)
    4.5
    貧しさゆえ飢えている甥姪たちを救おうと、パンを盗んだことから刑をうけ、人生にも世間にも絶望してしまったジャン=ヴァルジャン。彼を救ったのはミリエルという一人の司教だった…。心震わせるヴィクトル・ユーゴーの名作。
  • あの日、陽だまりの縁側で、母は笑ってさよならと言った
    4.5
    ネットで生まれた涙あふれる母娘小説、ついに刊行! 自由奔放な母に嫌気が差し、田舎を飛び出してひとりで暮らす綾乃。そんな綾乃の家に、ある日突然、母の珠貴がやってきた。不本意ながら始まった数年ぶりの母娘生活は、綾乃の同僚若菜くんや、隣の家の不登校少女すずちゃんを巻き込んで、綾乃の望まない形で賑やかになっていく。だが、ある時綾乃は気付いてしまう。珠貴の身体が、すでに取り返しのつかない状態になっていることに。そしてあろうことか、綾乃の身体にも――
  • 断髪女中 ──獅子文六短篇集 モダンガール篇
    4.5
    近年の再評価により注目を集める獅子文六作品だが、生前発表されていた短篇小説の多くは、現在は読むことができなくなっている。それらは戦前から昭和中期までに発表されながらも、今読んでもモダンでフレッシュな魅力を届けてくれる。本書は編者監修のもと表題作「断髪女中」を筆頭に“女性”が活躍する作品にスポットを当てた初文庫化作品多数のオリジナル短篇集。
  • 卵をめぐる祖父の戦争
    4.5
    「ナイフの使い手だった私の祖父は十八歳になるまえにドイツ人をふたり殺している」作家のデイヴィッドは、祖父のレフが戦時下に体験した冒険を取材していた。ときは一九四二年、十七歳の祖父はナチス包囲下のレニングラードに暮らしていた。軍の大佐の娘の結婚式のために卵の調達を命令された彼は、饒舌な青年兵コーリャを相棒に探索に従事することに。だが、この飢餓の最中、一体どこに卵なんて?――戦争の愚かさと、逆境に抗ってたくましく生きる若者たちの友情と冒険を描く、歴史エンターテインメントの傑作
  • ノーベル文学賞を読む ガルシア=マルケスからカズオ・イシグロまで
    値引きあり
    4.5
    ノーベル文学賞受賞から、ベストセラーはカズオ・イシグロ一色に。しかし、受賞作のうち何作読んだことがあるだろう? 古今東西の受賞作を読み直し、多様な作品たちの「面白さ」を作る仕掛けに迫る! 〈目次〉 はじめに ノーベル文学賞を読むということ 一九八〇年代 一 章 めくるめく勘違い小説『眩暈』            エリアス・カネッティ 二 章 ラテンアメリカと魔術的リアリズム         ガブリエル・ガルシア=マルケス 三 章 アラビア語圏のリアリズム              ナギーブ・マフフーズ   一九九〇年代 四 章 「黒人」「女性」作家                 ト二・モリスン 五 章 「情けないオレ語り」と日本文学         大江健三郎 二〇〇〇年代 六 章 中国語としての表現の追求            高行健 七 章 ワールドワイドで胡散臭い語り      V・S・ナイポール 八 章 「他者」と暴力の寓話              J・M・クッツェー 九 章 非非西洋としてのトルコ           オルハン・パムク 十 章 共産主義体制下の静かな絶叫         ヘルタ・ミュラー 二〇一〇年代 十一章 ペルー、あるいは梁山泊      マリオ・バルガス=リョサ 十二章 中国版「魔術的リアリズム」            莫言 十三章 信頼できない語り手             カズオ・イシグロ 終わりに 主要参考文献 受賞者の出身国 索引
  • 階段途中のビッグ・ノイズ
    4.5
    軽音楽部の廃部を取り消せ!優柔不断が玉にキズの神山啓人は、猪突猛進型幽霊部員の九十九伸太郎に引きずられて行動を開始する。目指すは文化祭での一発ドカン!!のはずが…。周囲の冷たい視線、不協和音ばかりの仲間達、頼りにならない顧問。そこに太ももが眩しい同級生への恋心も加わって―。啓人達は見事にロックンロールできるのか。
  • あやかし屋敷で夕食を【イラスト特典付】
    4.5
    両親の別居で、妹と生き別れになっていた大学生の旭。母が亡くなったと知らされ、古い洋館に出向いた彼を待っていたのは、いっぷう変わった住人たちと暮らす妹、有沙だった。しかも、住人たちは人ならざる“あやかし”で『二十歳になったら有沙を食べる』と言う。妹を助けようとする旭だけれど、肝心の有沙は旭を嫌い、あやかしたちと暮らすとかたくなで――。ぎこちない兄妹とあやかしたちが、ごはんを通してつながっていく心温まるファンタジー。
  • 汝、鉤十字を背負いて頂を奪え 上
    4.5
    鉤十字のピッケルが導くのは、絶望か頂か―― 第2次世界大戦前、ヒムラーはひとりの兵士に史上初のエベレスト踏破を命じた! 虜になる作品。エベレストの頂(いただき)と登山家の内なる狂気へと読者をいざなう……なんというプロットだろう。見事と言うに尽きる。 ――サー・ロバート・スワン(作家・人類初の徒歩による北極点及び南極点踏破者) 1938年。ドイツ猟兵部隊のヨーゼフ・ベッカーは卓越した登山技術を使い、 仲間と共にけわしい山を越え、ユダヤ人の国外逃亡を助けていた。 だが、ある日彼らは捕縛され友人たちは罠にかけられ命を落とす。 ただひとり生き残ったヨーゼフにヒムラーから指令が下る。 それは、ナチスのために人類初のエベレストを制覇しろというものだった――。 現代。ニール・クインは山に魅入られた男だが、 いまでは金のために山岳ガイドをしていた。 今回の仕事は少年冒険家のエベレスト登頂に付き添うことだったが、 少年は亡くなり危うく遭難しかけたところを救出される。 彼に残ったのは山中で発見した、鉤十字が刻まれた1本のピッケルだけだった。 そして、そのピッケルが彼の運命を大きく変えてゆく。 歴史ミステリと山岳小説の頂点!
  • 三毛猫ホームズの降霊会
    4.5
    霊媒師の柳井と中学の同級生だった片山義太郎は、妹・晴美、ホームズとともに3年前の未解決事件の被害者を呼び出す降霊会に立ち会う。しかし、妨害工作が次々と起きて――。超人気シリーズ第41弾。 ※本書は二〇〇八年四月に光文社文庫から刊行されました。
  • 夢工場ラムレス
    4.5
    1巻1,540円 (税込)
    WEAVERのドラマー・河邉徹の作家デビュー作。2009年にメジャーデビューし、自身の音楽活動の他、ドラマ・アニメ・映画などの主題歌、CMなどへの楽曲提供など精力的に活躍してきた3ピースピアノバンド・WEAVER。その歌詞を手掛けてきた河邉の「言葉の世界」をドラムスティックからペンに持ち替え、描いた「夢」をテーマにした長編作。電子メディア媒体「cakes」で2018年3月より掲載されている人気連載を単行本化。自身が夢であると自覚しながら見る夢「明晰夢」。この「明晰夢」を何度も見る人は、ある日、その夢の中で「夢工場の扉」に辿り着けるという。そして「夢工場」に入れた者は、一生に一度だけ自分の夢を変えることにより、現実世界での「自分の夢」を叶えることができるというのだ……。そんな夢工場に様々な悩みを抱えた4人が辿り着く……。 「叶えたい夢」を求めて巻き起こる様々な人間模様。そして夢工場を訪れた人たちが手に入れたものとは……。さらに、その夢工場の管理人の正体とは……。バンド名に「音楽を紡ぐ人」という意味が込められているWEAVER。そんなWEVERの河邉氏が次は物語を紡いでいきます。そして、物語を通して、誰もが持つ「優しさ 」「後悔」「欲望」「希望」を描いていきます。
  • 5分間で心にしみるストーリー
    4.5
    怪しげな政府発表ともっともらしいネットの噂、どちらを信じるかで生死が決まる。あなたはどちらに預けますか?自分の命ではなく、自分の子供の命を。(収録作品「リング」) 5分で読める“5分シリーズ”からお届けする、心を揺さぶる物語。 小説投稿サイト「エブリスタ」に投稿された20000作の短編から厳選した、 『5分間で心にしみるストーリー』 あなたの常識を揺るがす珠玉の掌編8本。
  • 怨霊黙示録 九州一の怪談
    4.5
    戦国の世から466年続く祟り。 六人の女の無念が仇なす日本最恐の実話怪談! 大正4年「福岡日日新聞」で連載された稀代の恐怖実話――「九州一の怪談」。 これは、戦国大名・宗像氏の跡目争いで、側室側が正室側を斬殺した「山田事件」を端に、殺された6人の女人の怨霊が巻き起こしていく凄絶な祟り話の記録である。 だが、この話にはまだ続きがあった。 昭和、平成を経て、現在までに関係者300人以上が呪い殺されている日本最大級、かつ現在進行形の怨霊譚。その全貌がいま明らかに ! 世界遺産「神宿る島」宗像・沖ノ島の知られざる裏歴史。 九州の戦国と怨霊が、いっちゃん怖かたい!
  • 君の名前で僕を呼んで
    4.5
    「あとで!」乱暴で無愛想でそっけなくて冷淡なその響きは、オリヴァーについて真っ先に思い出す言葉だ。十七歳のあの夏、エリオがオリヴァーと過ごした日々は、鮮やかな記憶として今も消えずに残っている。毎年、夏休みになるとエリオの家に滞在する若い研究者のひとりでしかなかった彼の最初の印象は、好きになれるかもしれないし、大嫌いになるかもしれない男だった。しかし、すぐにエリオは彼から目が離せなくなり、話ができれば幸せに、よそよそしい態度をとられれば傷つくようになって──。切なくも甘いひと夏の恋を描いた青春小説。
  • ダブル★ピース
    4.5
    1巻1,100円 (税込)
    ふたりはいつも、ふたりでひとつだった―。 バッドボーイズの相方・佐田正樹の大ヒット小説『デメキン』に続く、もうひとつの青春リアル自伝小説! 目の見えないばあちゃんと、両親のいないヤンキー少年・大溝清人の絆を描いた、愛と笑いと感動の家族物語。
  • 花とアリス殺人事件
    4.5
    乙一×岩井俊二。伝説のノベライズ文庫化。  石ノ森学園中学校に転校してきた有栖川徹子(通称:アリス)は、転校早々クラスメイトから嫌がらせを受けるようになる。どうやら彼女の席には呪われた噂があるようだ。  そんなある日、アリスは、自分の隣の家が「花屋敷」と呼ばれ、話題にのぼっていることを知った。彼女は、ある目的をもって花屋敷に潜入する。家のなかには、長期不登校中のクラスメイト・荒井花(通称:花)がいた。そこで花はアリスに、驚くべきことを口にする。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた『花とアリス殺人事件』の文庫版となります。
  • バルト海の復讐
    4.5
    1巻429円 (税込)
    ハンザ同盟の豪商から船を任された若き船長エリック。しかし、高価な琥珀を買い付けた帰路、船員の裏切りに遭って海に投げ込まれてしまう。魔女を自称する老婆に助けられたエリックは、事件の裏に存在する陰謀を知り、自らの誇りを守るために立ちあがった。15世紀の北ドイツを舞台にした壮快な冒険譚!
  • 詩人なんて呼ばれて
    4.5
    弱冠二十歳、『二十億光年の孤独』でデビューして以来つねに第一線であり続け、八十五歳の今も他の追随を許さない詩人・谷川俊太郎。その人生の軌跡、女性たちとの出会い、創作の源泉まで。「国民的詩人」の核心と日本戦後詩の潮流に、当代きっての文芸ジャーナリストが迫る。書下ろし1篇、厳選の詩20篇を収録。
  • サンクトペテルブルクから来た指揮者
    4.5
    大規模な企業買収計画の裏で、思わぬ事件に直面する男が味わう恐怖と苦闘。ソ連崩壊後の闇社会に展開する、非情な陰謀の標的は?
  • 『地検のS』第1話無料試し読み
    無料あり
    4.5
    1巻0円 (税込)
    2018年2月刊行され話題をよんでいる検察ミステリー『地検のS』より、第1話「置き土産」を全文無料公開。

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  • マリーンワン MARINE ONE
    4.5
    事故か暗殺か。大統領死亡を巡る法廷ドラマ。 《ヘリコプターとは六万もの部品が編隊飛行しているようなものだが、実はどの部品もバラバラになりたがっている――》(本文より)  嵐の夜に米大統領を乗せた専用ヘリコプター〈マリーンワン〉が墜落した。フランス製のヘリの欠陥ではないかと全米世論が沸くなか、かつて海兵隊のエリートパイロットだった弁護士マイクは、製造会社の弁護を担当することに。圧倒的に不利な状況の中、何者かに脅され命を狙われながらも真相を求めていくと、そこには驚くべき「機密」があった――。  自身もかつて米国海軍のトップガンとして活躍し、その後弁護士・作家に転身するという異色のベストセラー作家(2016年没)が遺した傑作法廷ドラマが、日本初上陸!
  • 負ける気しかしない
    4.5
    天然のんびり、お人よしの新人OL・木下彩は今日も同じ部署の御園さんに仕事を押し付けられ、嵐のなか残業中。ところが、ひょんなことから他部署のエリート上司・鈴木さんに仕事を手伝ってもらったうえ、車で送ってもらうことに。しかも、その2週間後、鈴木さんに「おためしでつきあってみましょう」と提案されて!? 先輩から「なかなかいない優良物件」と後押しされた彩は、戸惑いながらも付き合うことに……。 完璧で厳しくって怖くって、意地悪で。でも誰よりも私をわかってくれる。そんな彼に私は翻弄される。今日もまた「負ける気しかしません!」
  • 恋する狐
    4.5
    1巻605円 (税込)
    皆が浮かれ、賑やかに踊るやすらい祭り。商家で歓待を受けた蕪村が、鮒の塩漬けを土産にもらい機嫌よく帰途につくと……。薄暗い草むらから若い公達が現れた。「我はこの世の者ではない」と言う。見目麗しい公達が、叶わなかった恋を語りだす。その公達の正体とは!?(表題作) 画家で俳人の与謝蕪村が見聞きした妖たちの、もの悲しくもこころに響く物語九編。
  • 夜更けの川に落葉は流れて
    4.5
    1巻1,562円 (税込)
    稀代の無頼、西村賢太の原点を炙り出す、新たな代表作。憬れだった築地市場での仕事をたった一日で失うことになった若き日の北町貫多を描く「寿司乞食」。すべてに無気力で受動的だった貫多を、やや向日的な世界へ引き戻したのは梁木野佳穂という女性だった――「夜更けの川に落葉は流れて」。後ろ髪を引かれる思いでいた"あの店"。貫多と店主の20数年にも及ぶ蟠りがある深夜に最高潮を迎える「青痰麺」。表題作含む三篇収録。
  • 僕の知らない、いつかの君へ
    4.5
    アクアリウムが趣味の高2・水嶋慶太は、「ミキ」という名前を使い女性のフリをしてブログを綴る日々。そんな中、「ナナ」という人物とのブログ上のやり取りが楽しみになる。だが、あることをきっかけに慶太は、同じクラスの壷井菜々子こそが「ナナ」ではないかと疑い始める。慶太と菜々子の関係が進展するにつれ、「ナナ」はブログで「ミキ」に恋愛相談をするようになり、疑惑は確信へ。ついに慶太は秘密を明かそうと決意するが、その先には予想外の展開が―。第2回スターツ出版文庫大賞にて、恋愛部門賞受賞。
  • 半分のぼった黄色い太陽
    4.5
    犠牲者数百万といわれるナイジェリアのビアフラ戦争。この内戦の悲劇をスリリングなラブストーリーを軸に、心ゆさぶられる人間ドラマとして描く。最年少オレンジ賞受賞。映画化。
  • 人狼ゲーム LOST EDEN 【上下合本版】
    4.5
    原作&コミカライズシリーズ累計 80万部突破の〈デス・ゲーム〉シリーズ最新作! 殺(や)るか、殺(や)られるか!? 楽園=学園から追放された高校生10人 死のバトル・ロイヤル=〈人狼ゲーム〉で生き残るのは誰か!? 〈あらすじ〉ある日、同じ高校・同じクラスの男女合わせて十人が、一斉に失踪した。 彼らが集められた目的は──生死を賭けた“人狼ゲーム”のため。勝てば一億の賞金、負ければ死……。 『人狼ゲームの始まりです。それぞれカードを取り、自分の正体を確認してください。  構成。人狼側──人狼二人。村人側──予言者一人、霊媒師一人、用心棒一人、村人四人。その他は、狂人一人。  毎晩ここへ集まり、夜八時までに任意の相手に投票してください。最多票を集めた者が処刑されます──』 私は野々山紘美、拉致されて強制的にこのゲームに参加させられた。集められたクラスメイトのなかには、親友もいれば、そうでない者、ちょっと複雑な思いを抱える相手もいる。賞金? 死? 本当にそんなものがあるのか、疑問に思うが、だが否応無しにゲームは始まった。今日という日は、残りの人生の最初の一日──生き方すら分からない未熟な私たちは、自分の死に方なんて、想像もつかなかった……。
  • 高慢と偏見
    4.5
    経済的理由で好きでもない人と結婚していいものだろうか。いつの時代も幸福な結婚を考える女性の悩みは変わらない。エリザベスとダーシーの誤解からはじまるラブロマンスは、いつ読んでもみずみずしく、オースティンの細やかな心理描写は、ときおり毒もはらむがユーモラスで、読後は幸せな気持ちにさせてくれる。愛らしい十九世紀の挿絵五十余点収載。
  • 運命のひと
    4.5
    忘れ得ぬ人と映画の思い出を叙情豊かに描く。  岩瀬修は63歳。今は文具会社の経営陣に収まっている。彼には、昔夢中になった任侠映画にまつわる忘れられない思い出があった。初めて観たのは中二のとき。すぐに高倉健のファンになった。映画を観たいがために稼業の飲み屋を手伝うようになり、周囲からはヤクザと煙たがられている中間のおっちゃんと仲良くなる。そして、心臓が悪い従姉妹の弥生が、近くの県立病院に入院してきた。学校に通えない弥生のために、修はプリントなどを届けに行くようになった。弥生は優秀で本好き、しかも絵を描くのが抜群に上手い。ケンカもしながら、親しくなっていく。任侠映画と二人との出会いを経て、修は大学進学のため東京へ――。人生の荒波に漕ぎ出し始めた。  任侠映画に、そして主人公達に夢中になった青春時代。たかが娯楽映画、でもそうではなかった。あの頃の出会いがあって、今の自分がいることを、切ないエピソードとともに感じるのだった。  ノスタルジックでハートウォーミングな、小説版『ニュー・シネマ・パラダイス』! ※この作品は過去に単行本として配信されていた『銀幕の神々』 の文庫版となります。
  • ジゼルの叫び
    4.5
    1巻1,320円 (税込)
    バレリーナとして将来を期待され、レッスンに打ち込む女子高生の澄乃。澄乃の通うバレエ教室では数年前、生徒が失踪するという事件があった。喪われた生の気配が密やかに漂う舞台を、彼女は舞う。それを見つめる周囲の人々の心には次第に波紋が広がって行く――。甘い腐臭を放ちながら踊る少女は、どこへ向かうのか。
  • 調香師レオナール・ヴェイユの香彩ノート
    4.5
    天才調香師レオナール・ヴェイユは、若くして世界的大ヒットとなる香水を開発した一流調香師。世界的なヒットを飛ばしたあと、依頼者だけのための香りを生み出すプライベート調香師となった謎多き彼に、主人公・月見里瑞希は依頼状を出すことになった。絵画や薔薇にまつわる謎を解き明かしながら、色を香りに変えていくレオナールの鮮やかな手さばきが心地よい、香りにまつわる物語。
  • カズオ・イシグロ入門(立東舎)
    4.5
    1巻1,430円 (税込)
    2017年ノーベル文学賞受賞作家の作品の謎に迫る いちばん読みやすい解説書が登場! ! 2017年10月、突然のニュースに日本が大騒ぎになりました。 カズオ・イシグロのノーベル文学賞受賞。海外文学ファンは驚き、一般の人は「日本人っぽい名前だけど、誰?」となったのは記憶に新しいです。 そんなカズオ・イシグロの生い立ちから作品世界まで、その実像に迫る解説書ができました。 今回の受賞でイシグロのことを知った人も、『日の名残り』や『わたしを離さないで』なら読んだことがあるという人も楽しめる、イシグロ・ワールドへ読者を誘う、読みやすい1冊です。 【本書のポイント】 ・以前からノーベル文学賞受賞を予言していた専門家による解説書 ・イシグロを読んだことがない人でも楽しめます ・イシグロを読んだけど難しかった人には副読本として役立ちます ・単著なので、ムックや特集よりも内容が一貫していて深いです
  • アウシュヴィッツの図書係
    4.5
    アウシュヴィッツ強制収容所に、囚人たちによってひっそりと作られた“学校”。ここには8冊だけの秘密の“図書館”がある。図書係に指名されたのは14歳の少女ディタ。本の所持が禁じられているなか、少女は命の危険も顧みず、服の下に本を隠し持つ。収容所という地獄にあって、ディタは屈しない。本を愛する少女の生きる強さ、彼女をめぐるユダヤ人の人々の生き様を、モデルとなった実在の人物へのインタビューと取材から描いた、事実に基づく物語。感涙必至の大作!
  • エステサロンは秘蜜の香り 恍惚の甘い刺激
    4.5
    不動産会社に勤める優愛はこれといって美容に関心のないOL。ある日、高校時代の友人だった美華が営むエステサロンへ行くことに。数年ぶりに再会した美華は相変わらず、金の髪に碧い瞳の美女。そんな彼女に「ずっと好きだった」と告白される優愛。友人として好かれていると思った優愛は「私も好きだ」と言葉を返すものの、美華の真意は違っていた。彼女の柔らかな手に秘所をまさぐられる優愛。官能的な動きをする美華の両手。美華に性的な部分を激しく弄られ、優愛は戸惑うもののしだいに快楽の虜になっていく。攻めて、攻められて。ぬるついた甘い刺激に女性たちは互いの体をとろけさせる。※この作品は女性のオナニーシーンやレズビアンシーンがあります。
  • 人生の作戦会議! なんでも解決しちゃう女、王生際ハナコ
    4.5
    「好きな人の本命になれない」「年収が低い」「彼女が一度もできたことない」 「自信がない」など、あらゆる悩みを王生際ハナコが解決していく、 実用エンタテイメント小説! 占いでもカウンセリングでもない、「作戦会議」で、あなたを一皮むかせます! <ケース1>本命になれない女 <ケース2>客がつかない女 <ケース3>彼女が一度もできたことがない男 <ケース4>年収が低い男 <ケース5>不倫から抜け出せない女 <ケース6>自信がない男 <ケース7>セックスレスの女 <ケース8>会社にいづらい女 <ケース9>運が悪い女
  • どこよりも遠い場所にいる君へ
    4.5
    ある秘密を抱えた月ヶ瀬和希は、知り合いのいない環境を求め離島の采岐島高校に進学した。采岐島には「神隠しの入り江」と呼ばれる場所があり、夏の初め、和希は神隠しの入り江で少女が倒れているのを発見する。病院で意識をとり戻した少女の名は七緒、16歳。そして、身元不明。入り江で七緒がつぶやいた「1974年」という言葉は? 感動のボーイ・ミーツ・ガール!
  • 中野ブロードウェイ脱出ゲーム
    4.5
    地震のような衝撃で密室と化した中野ブロードウェイ。ビル自体が生き物のように変容し人が次々と“食われていく”。取り残された少年と少女の運命は!? 誰もプレイしたことのない最悪の脱出ゲームが始まる
  • 南十字星共和国
    4.5
    南極大陸に建設された新国家の首都〈星の都〉で発生した奇病〈自己撞着狂〉。発病者は自らの意志に反して愚行と暴力に走り、撞着狂の蔓延により街は破滅へと向かう――未来都市の壊滅記「南十字星共和国」。15世紀イタリア、トルコ軍に占領された都市で、スルタン側近の後宮入りを拒んで地下牢に繋がれた姫君の恐るべき受難と、暗闇に咲いた至高の愛を描く残酷物語「地下牢」。夢の中で中世ドイツ騎士の城に囚われの身となった私は城主の娘と恋仲になるが……夢と現実が交錯反転する「塔の上」。革命の混乱と流血のなか旧世界に殉じた神官たちの死と官能の宴「最後の殉教者たち」など、全11篇を収録。20世紀初頭、ロシア象徴主義を代表する詩人・小説家ブリューソフが紡ぎだす終末の幻想、夢と現、狂気と倒錯の物語集。アルベルト・マルチーニの幻想味溢れる挿絵を収録。
  • ガラスの靴(新潮文庫)
    4.5
    まま母と二人の義理の姉にこき使われても明るく暮らす16歳の少女エラ。お城から舞踏会への招待状が届くが、まま母の意地悪でエラは留守番。悲しみに暮れる彼女に、美しい妖精が魔法をかけて――。輝く宝石と煌めくドレス、珍しいご馳走、不思議な道化、無邪気なダンス、極上の砂糖菓子、そして王子のキス。夢のように魅惑的な言葉で紡がれた、ときめきと幸せが溢れだす永遠のシンデレラ物語。
  • あしながおじさん(新潮文庫)
    4.5
    孤児院で育ったジュディの人生に、とびきりのチャンスと幸せが舞い込んできた。名を名乗らない裕福な紳士が、奨学金を出して彼女を大学に通わせてくれるという。ただし条件がひとつ。毎月、手紙を書いて送ること。ジュディは謎の紳士を「あしながおじさん」と呼び、持ち前のユーモアがあふれた手紙を書き続けるのだが――。最高に素敵なハッピーエンドが待ち受ける、エバーグリーンな名作。
  • ザ・ガールズ
    4.5
    14歳の少女イーヴィーは、自由に生きる19歳のスザンヌに出会い、憧れた。やがてスザンヌたちのコミュニティで、束縛されない生き方を知った。だが、そこには誰も逆らえないカリスマがいて、殺人すら強制されるのだった。世界中が注目する新鋭の傑作長篇!
  • 合本 キャプテンサンダーボルト
    4.5
    「俺とおまえで世界を救いに行こうじゃないか」 現代を代表する人気作家ふたりが合作、その化学反応が生み出した問答無用のノンストップ・サスペンス。 世界を揺るがす秘密は蔵王に隠されている! 大陰謀に巻き込まれた小学校以来の友人コンビ。 異常に強い謎の殺し屋と警察に追われるふたり(と犬一匹)は逃げ切れるか。 女友達を助けたばかりに多額の借金を背負う羽目になった相葉の手にひょんなことから転がり込んだ「五色沼水」。それを狙う不死身の(ように見える)冷酷非情な銀髪の白人が、死体の山を築きながら彼を追ってくる。 五色沼といえ通称「御釜」と呼ばれる蔵王の火口湖、そこは戦後にパンデミックを起こしかけた「村上病」のウィルスで汚染されていて、立ち入り禁止地域になっていた。この水はいったい何なのか。すべての背後にあるのは「村上病」をめぐる秘密らしかった。 ウィルスの発生源とされる「お釜」に何があるのか? そして主演男優のスキャンダルを理由に封印された戦隊ヒーロー映画に何が映っていたのか? 相葉は逃亡の途中で中学時代の野球部の悪友・井ノ原と再会。ふたりは、太平洋戦争末期に蔵王山中に墜落した米軍機の謎を追う女性・桃沢瞳の助けも借りて謎に挑む。 だが事態を解決するためには、あの銀髪の破壊者との直接対決は避けられない―― 平凡な男ふたりが世界を救うために命をかける。その胸にあるのは少年時代の思い出。 ちりばめられた伏線が収束し、破滅へのカウントダウンが点滅する中で、白熱のクライマックスに突入する! 文庫用に本編の前日譚と後日譚となる書き下ろし掌編小説を、ボーナストラックとして収録! 解説・佐々木敦 ※この電子書籍は、『キャプテンサンダーボルト 上』と『キャプテンサンダーボルト 下』を一冊にまとめた合本版です。
  • 定年待合室
    4.5
    上司の逆鱗に触れ「定年待合室」へ追いやられた、大手百貨店の敏腕営業マン大和田は、家族のためにと50代で早期退職した矢先に妻を喪い、生きる気力を失う。 そんななか、ふとしたきっかけで「人助け」に手を貸し始めるのだが、そこで出会った人々もまた、職場や家族でそれぞれの鬱屈を抱えていた……。ベストセラー『定年後』(中公新書)の著者・楠木新氏が「定年後の道筋のヒントを指し示す、リアルな物語」と大絶賛!
  • ファイナル・オペラ
    4.5
    昭和二十年東京。八王子の神社の神主を務める明比家に伝わる秘能。それは、衆人環視の状況下で如何にして母親が子殺しの人買いに復讐したかを観客が推理する、世界最古の探偵小説というべきものだった。内容に呼応するように、上演中、演者が何者かに殺される。身近な悲劇と終戦目前の歴史的悲劇に人はどう立ち向かうのか。若き日の"検閲図書館"黙忌一郎が導く驚愕の真相!
  • 心に火をつける「ゲーテの言葉」
    4.5
    1巻1,069円 (税込)
    「自分をみつめる言葉」「他者とつながるための言葉」「価値創造のための言葉」「世界を理解するための言葉」などをテーマに、読みやすい白取訳でゲーテの言葉たちと出会う。寝る前やちょっとしたひと時に開けば活力が湧いてくる。『邦訳 ニーチェの言葉』の著者が新たに放つ賢者の201の箴言。

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  • 今を生きる人のための世界文学案内(立東舎)
    4.5
    1巻2,200円 (税込)
    僕を熱くさせる小説は、ほとんど全てこの本に書いてある。 都甲幸治のベスト書評集。 とにかく面白い本を、国・言語にかかわらずひたすら読みまくる。そしてその本について書きまくる。これは、そんな「狂喜の読み屋」の戦いの記録だ。 現代日本の最重要翻訳家・都甲幸治。彼の膨大な原稿から厳選したベスト書評集。読書日記、長短様々な書評、自伝的なエッセイなどから、現代の世界文学のありかたが見えてくる! 村上春樹『騎士団長殺し』についての書き下ろし書評も掲載。世界文学の今を知るための、最新ブックガイドが登場。 【CONTENTS】 まえがき 1 2015年以降の読書日記 2 日本、アメリカ、そして 語りかけてくる言葉――村上春樹『騎士団長殺し』 閉じた家、開いた家――坂口恭平の小説 ラテンアメリカを引き継ぐ――ジュノ・ディアス『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』と北米の魔術的リアリズム 3 世界文学をひたすら読む 涙の擁護――舌津智之『抒情するアメリカ――モダニズム文学の明滅』 英語の中の東欧系文学 死の帝国----ロベルト・ボラーニョ『第三帝国』 作家たちの声を聴く----青山南編訳『作家はどうやって小説を書くのか、じっくり聞いてみよう! 』 新しいサリンジャー像----ケネス・スラウェンスキー『サリンジャー 生涯91年の真実』 あらかじめ失われた父を求めて――ジョン・アーヴィング『また会う日まで』 文学の再発明――ドン・デリーロ『ボディ・アーティスト』 沈黙の言葉――ポール・オースター『幻影の書』 偽装された自伝――ポール・オースター『写字室の旅』 アメリカの崩壊――ゲイリー・シュタインガート『スーパー・サッド・トゥルー・ラブ・ストーリー』 三の物語――カレン・テイ・ヤマシタ『熱帯雨林の彼方へ』 新たなフランツ・ファノン----タナハシ・コーツ『世界と僕のあいだに』 すべては繋がり、循環する----いしいしんじ『海と山のピアノ』 暴力と絶望――星野智幸『呪文』 奇妙な師弟関係の中で----又吉直樹『火花』 サリンジャーを書き直す----円城塔『バナナ剥きには最適の日々』 外側の眼――筒井康隆『世界はゴ冗談』 肯定の力----岩城けい『Masato』 反転する河原と一般社会----木村友祐『野良ビトたちの燃え上がる肖像』 4 英語を生きる 英語を生きる トランプと人種差別――南北アメリカ文学に見る排除 前山君のこと 5 僕の好きな翻訳文学40冊 あとがき
  • 幽落町おばけ駄菓子屋 異話 夢四夜
    4.5
    優しかった飼い主が死に保健所に連れて行かれそうになったところを逃げだした、一匹の黒猫。空腹で街をさまようも家の中の飼いネコだった彼にエサも居場所も見つからない。心ない人間たちの投石の的にされ大けがを負い行き倒れるが、優しい声に導かれるように目を覚ましたのは、古びた日本家屋の中だった。そこは、「幽落町」といい彼を助けたのは、水脈と名乗る美しいひとだった。「幽落町」シリーズの人気キャラクター猫目ジローと水脈さんとの出会いを描いた『第一夜 であいのはなし』『第二夜 だれかのために』。浮世で罪を重ね普通の生活には戻れなくなった、元医師の続きは方相氏の忍とともに全国人助けの旅に出た。その旅先で遭遇した恐怖の一夜『第三夜 あつまったもの』。水脈はジローや真夜と誘い合わせ“ある人”に会うため「華舞鬼町」にやってくるが、持参したお土産をカワウソの子どもにあげてしまう。そこに声をかけてきたのは、新聞記者だという怪しい男だった『第四夜 かぶきちょうへ』。
  • 文芸的な、余りに文芸的な/饒舌録 ほか 芥川vs.谷崎論争
    4.5
    昭和二年二月号『新潮』合評会での谷崎の小説に対する芥川発言に端を発し、舞台を『改造』に移して文学史上に残る〈筋のない小説〉を巡る論争が始まった。――芸術とはなにか。何が文学を文学たらしめているのか――本書では二人の文学観の披瀝と応酬を雑誌発表順に配列し、「新潮合評会」とその俎上に載った小説二篇、論争掲載中の昭和二年七月に自殺した芥川への谷崎の追悼七篇を収録する。
  • 罠

    4.5
    自動車販売会社で働く石田真人は、社内結婚の妻・紗栄子と平穏な日々を送っていた。しかし同じタワーマンションに住む玲子と出会い、人生が狂い始める。社長から支店勤務を命じられ、妻の莫大な借金が発覚。さらに本社の不正疑惑をリークしたと疑われ――。果たして石田の周りで何が起こっているのか?幾重にも張られた“罠”の目的とは。
  • 律子慕情
    4.5
    死者と感応するちからをもった少女・律子。小学六年生のときに大好きな叔父が自死した。中学時代、不良少年に寄せた淡い思い。高校時代、妹の家庭教師に抱いた熱い恋心。大学時代、恋人の兄に心を奪われたときのこと――。様々な理由であの世に旅立ってしまった者たち。少女から大人になる途上で律子が味わう、イノセントで美しい、しかし哀切のこもった記憶の数々を描いた傑作連作集。
  • 月夜は伯爵とキスをして
    4.5
    リンジーの小説は、恋に落ちるのがどんな気持ちかを思い出させてくれる――ロマンティック・タイムズ誌 皇太子の命令で、兄の敵の男と結婚させられたブルックは……? 社交界デビューを控えていた伯爵令嬢ブルックは、摂政皇太子から、突然見ず知らずの男との結婚を命じられる。相手はロスデール子爵ドミニクで、ある理由からブルックの兄に三度も決闘を申し込んだ罪を咎められていた。皇太子は両家が婚姻により和解するのを望み、命令に背いたほうの家から爵位と全財産を没収するという。一家の名誉を守るため、ドミニクを自分に夢中にさせて結婚させる責を負わされたブルック。一方のドミニクは、ひと目で彼女に惹かれながらも、伯爵家への憎しみが忘れられず……。 原題:Make Me Love You
  • 窓ぎわのトットちゃん 新組版
    4.5
    戦後最大のベストセラー『窓ぎわのトットちゃん』。単行本、文庫、絵本の累計は800万部!35カ国以上で愛読されています。本書はその新組版。字が大きく絵も鮮やかになりました!トットちゃんがユニークな教育のトモエ学園で、友達とのびのび成長していく自伝的物語。深い愛情で子どもたちの個性を伸ばしていった校長先生が、トットちゃんに言い続けた言葉「きみは、本当は、いい子なんだよ」は、今も黒柳徹子さんの宝物です。
  • ハイテク艤装船の陰謀を叩け!(上)
    値引きあり
    4.5
    グランプリ・レースの轟音につつまれるモナコ公国で恐るべき事件が発生した。国際銀行のシステムに何者かが侵入し、多額の資金が消失したのだ。世界の巨悪と戦ってきた現代の騎士カブリーヨたちも、自社の巨額な預金が行方不明になってしまう。事件の解明に乗りだした彼らは、銀行の頭取が逃走し、その途中で事故死していたことを知る。当初は、この頭取が犯人と思われたが、カブリーヨは疑念をいだく。この裏には、強大な黒幕がいる……。海洋冒険小説の王者、クライブ・カッスラー最新刊!
  • 大江山幻鬼行
    4.5
    1巻495円 (税込)
    骨董店で手に入れた京都・大江山の鬼の文鎮。その直後、友人から蝶の上に角を生やした鬼が乗っている写真を見せられた。「揚羽蝶ってね、別名“鬼車”って言うんだって」鬼の乗る車? この写真は合成なのか、それとも…。撮影場所はなんと大江山近くと聞いて、私はさらに驚愕した。矢も楯もたまらず旅に出たわたしを、摩訶不思議な出来事が待ち受けていた。 ●加門七海(かもん・ななみ) 東京都生まれ。オカルト・風水・民俗学などに造詣が深く、怪談、エッセイ、フィールドワーク作品などを著す。最新刊は『お咒い日和 その解説と実際』(KADOKAWA)。小説に『目嚢』『祝山』『鳥辺野にて』など、エッセイ『猫怪々』『霊能動物館』『墨東地霊散歩』など多数。
  • 泥棒役者
    4.5
    かつて鍵開けの名人だったはじめは、泥棒から足を洗い小さな町工場で働いていた。しかし出所した先輩泥棒の畠山に脅され、泣く泣く盗みを手伝わされることに。忍び込んだ先は絵本作家の豪邸だった。嫌々ながらもふたりで金品を物色していると、不意に何者かが玄関に入ってきた。はじめは自分が家主であると嘘をつき必死に演じるが、今度は“本物の”家主である絵本作家がリビングに現れ……。曲者たちの騙し合いの結末は!?
  • からくり夢時計 DREAM∞CLOCKS
    4.5
    『虹色ほたる』の川口雅幸が贈る、冬の感動ファンタジー!時計店の子ども、小6の聖時は不思議な時計の鍵を手に12年まえにタイムスリップ。商店街はまだ活気にあふれ、堅物のお兄ちゃんはやんちゃな少年で、そして夢にまで見たお母さんはやはり優しかった――聖時のかけがえのない時間が刻まれてゆく……
  • 恋の始まりは謎に満ちて
    4.5
    ヴィクトリア朝時代──。 出会いサロンの女性経営者と人気ミステリー作家が殺人事件に挑む! 事件の底に流れる闇を照らし出せるのか? ヒストリカル・ロマンティック・サスペンスの傑作! ヴィクトリア朝時代。男女の出会いを提供するサロンを経営するカリスタになぜか不吉なプレゼントが続く。サロン会員の妹が心配でサロンのことを訊きにきていた人気ミステリー作家トレントがそれを知り、タッグを組んで調査に乗り出すことに。ところが、調べていくうちに殺人事件に遭遇、事件はさらに予想外の展開を見せ、その闇が深いことが判明する。カリスタがかつて付き合っていたネスターが絡んでいるところまではわかったのだが、実は犯人は意外な人物で、彼女に危機が迫る──。 原題:'Til Death Do Us Part
  • 合本 半沢直樹【文春e-Books】
    4.5
    1巻2,989円 (税込)
    ドラマが社会現象にもなった池井戸潤の「半沢直樹」シリーズ4作が一冊の合本に。 給料は下がり、ポストも減り、逆境にさらされるバブル入行組の男たちの意地と挑戦を鮮やかに描く痛快エンターテインメント! 「オレたちバブル入行組」 大手銀行にバブル期に入行して、今は大阪西支店融資課長の半沢直樹。支店長命令で無理に融資の承認を取り付けた会社が倒産した。すべての責任を押しつけようと暗躍する支店長。四面楚歌の半沢には5億円の債権の回収しかない。「やられたら、倍返し。」半沢直樹の登場! 「オレたち花のバブル組」 巨額損失を出した一族経営の老舗ホテルの再建を押し付けられた半沢。会社内の見えざる敵の暗躍、金融庁の「最強のボスキャラ」との対決、出向先での執拗ないじめ。四面楚歌の状況で、絶対に負けられない半沢と仲間たちは反撃を狙う! 「ロスジェネの逆襲」 子会社・東京セントラル証券に出向した半沢に、IT企業買収の案件が転がり込んだ。巨額の収益が見込まれたが、親会社・東京中央銀行が卑劣な手段で横取り。社内での立場を失った半沢は、バブル世代に反発する若い部下・森山とともに「倍返し」を狙う。一発逆転の策はあるか? 「銀翼のイカロス」 出向先から銀行に復帰した半沢は、破綻寸前の巨大航空会社を担当することに。ところが政府主導の再建機関がつきつけてきたのは、何と500億円もの借金の棒引き!? とても飲めない無茶な話だが、なぜか銀行上層部も敵に回る。銀行内部の大きな闇に直面した半沢の運命やいかに? *「ロスジェネの逆襲」「銀翼のイカロス」は、文春文庫を底本にしています *文春文庫に掲載されている解説は、この電子版合本には収録されていません
  • 小説 あさひなぐ
    4.5
    青春“なぎなた”エンターテインメント!  元美術部で運動音痴の東島旭は二ツ坂高校に入学する。一つ先輩の宮路真春と出会った旭は、その強さに憧れ、“なぎなた部”への入部を決意! 同級生の八十村将子、紺野さくら、二年生の野上えり、大倉文乃とともに部活動をスタートするが、「練習は楽で、運動神経がなくても大丈夫」――そんな誘い文句とは真逆で、稽古は過酷そのものだった。  三年生にとって最後となるインターハイ予選を迎え、二ツ坂は順調に勝ち進むが、決勝でダークホースの國陵高校に敗れてしまう。なかでも國陵の一年生エース・一堂寧々の強さは圧倒的だった。  野上新部長のもとで再スタートを切った二ツ坂は、山奥の尼寺で僧侶・寿慶の厳しいしごきによる地獄の夏合宿を経て、ひとまわり大きく成長する。そして挑んだ秋の大会で、再び二ツ坂の前に、宿敵の國陵高校と一堂寧々が立ちふさがる。  そこで起こったまさかの出来事により、真春は部活動に姿を見せなくなり、精神的な支柱を失った二ツ坂はバラバラになってしまう。そのとき、旭は……  笑いあり、涙あり、手に汗握る真剣勝負。“なぎなた”に全てをかける女子高生の青春を瑞々しく描いた映画を完全ノベライズ!!
  • リリスの娘
    4.5
    1巻660円 (税込)
    この女は麗しき悪魔か、それとも淫らな女神か。流行作家、会社経営者、パティシエ、前途有望な学生……。巧みに心を弄びながら、様々な男たちの人生を幻影のように移ろっていく凜子。欲望と波乱に満ちた流転の果てに、彼女が胸に抱いた誰もが知りえぬ願いとは? 夜の魔女・リリスのごとき女の、蠱惑と謎に彩られた一生を流麗に描いた七つの官能連作短編集。
  • きみと繰り返す、あの夏の世界
    4.5
    夏休み最後の日、真奈の前から想いを寄せる先輩・水樹が突然姿を消す。誰に尋ねても不思議と水樹の存在すら憶えておらず、スマホからも彼の記録はすべて消えていた。信じられない気持ちのまま翌朝目覚めると、夏休み初日――水樹が消える前に時間が戻っていた。“同じ夏”をやり直すことになった真奈が、水樹を失う運命を変えるためにしたこととは…。『今』を全力で生きるふたり。彼らの強い想いが起こす奇跡に心揺さぶられる――。
  • 赤川次郎クラシックス 幽霊候補生
    4.5
    オール讀物推理小説新人賞受賞作「幽霊列車」第2弾が、初めての新装版として登場。 「どんな事件もたちまち解決」を誇っていたオニ警部・宇野だったが、推理マニアの女子大生・永井夕子に出会ってからは、惚れた弱みでふりまわされっぱなし。 あるとき「乗用車・湖へ転落――大学生2人絶望」のテレビニュースを見て仰天。なんと車に乗っていると報道されたのは夕子だった。 22歳の若さで、詰まらない事故で死んでしまうとは。遺体が発見されないまま、茫然と過ごした5か月後、湖畔で最近撮影されたという写真に夕子が写っていることがわかる。 宇野は仕事も投げ出し、急きょ湖まで車で向かい、真相を究明すべく捜査にのりだすが――。 表題作「幽霊候補生」ほか、「双子の家」「ライオンは寝ている」「巷に雨の降るごとく」「眠れる棺の美女」の計五本を収録。
  • かぜのてのひら
    4.5
    1巻1,144円 (税込)
    三度めの春を迎える恋なればシチューを煮こむような火加減――恋。そして4年間教師をした高校の教え子たちとの別れ。『サラダ記念日』刊行後の激動の24歳から28歳までをうたう第二歌集。 本書は1991年4月17日初版発行の新装版です。
  • 巨匠とマルガリータ (上)
    4.5
    1~2巻1,034~1,177円 (税込)
    「それでは、どうしても悪魔は存在しないと言うのですか?」首は転がり、黒猫はしゃべり、ルーブル札が雨と降る。黄色い花を抱えた運命の女、ゴルゴタを焼く灼熱の太陽……春のモスクワを舞台にブルガーコフ(1891-1940)が描く、20世紀ロシア最大の奇想小説、物語のるつぼの底に待つのは何か?――「私につづけ、読者よ。」(全2冊)

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  • 詩の礫
    4.5
    1~2巻1,386~1,584円 (税込)
    2017年、フランスの文学賞、「ニュンク・レビュー・ポエトリー賞」! 「詩の礫」は、福島在住の詩人・和合亮一氏が被災6日目から「ツイッター」で発表を開始した新たな形式の詩です。140字という独特な制限の中で記された言葉は、迫真性と臨場感にあふれ、圧倒的な言葉の力は、極めて短期間で1万人を軽く超える読者の支持を得ました。湧出する感情のまま、まさに礫のごとく向かってくる詩の数々は、故郷・福島への愛しさ、肉親、子、友、自然への慟哭、震災への行き場なき怒り、絶対という概念を失った世界の不条理を描き、読者の心の深い部分を痛いほど衝いてきます。(以下、本書より) <今、これを書いている時に、まだ地鳴りがしました。揺れました。息を殺して、中腰になって、揺れを睨みつけてやりました。命のかけひきをしています。放射能の雨の中で、たった一人です。> <どんな理由があって命は生まれ、死にに行くのか。何の権利があって、誕生と死滅はあるのか。破壊と再生はもたらされるのか。> <避難所で二十代の若い青年が、画面を睨みつけて、泣き出しながら言いました。「南相馬市を見捨てないで下さい」。あなたの故郷はどんな表情をしていますか。私たちの故郷は、あまりにも歪んだ泣き顔です。> <命を賭けるということ。私たちの故郷に、命を賭けるということ。あなたの命も私の命も、決して奪われるためにあるのではないということ。> <誰もいない 福島 静かな雨の夜 静かな涙は誰が流しているの この世を去ったその人を想いながら 想うしかない まぶたの中で目覚めるのは海> テレビ、新聞、雑誌、ラジオなど、「詩の礫」は多くのメディアに取り上げられました。修羅のごとく言葉をつむぐ姿は、読者を大いに共感、驚嘆させること必至です。ぜひご一読を。
  • 日野啓三/開高健
    4.5
    ヴェトナム戦争を起点に、世界の「向う側」と人間の「闇」を探った二人の作家。日野「向う側」や「Living Zero」からの抄録、開高「輝ける闇」など多面的な作品群を収録。 解説 池澤夏樹 年譜 千野帽子 月報 奥泉光 角幡唯介
  • 第九号棟の仲間たち1 華麗なる探偵たち 〈新装版〉
    4.5
    1~6巻693~726円 (税込)
    鈴本芳子は二十歳になったタイミングで、亡くなった父の遺産数億円を一挙に受け継ぐことに! ところが金に目が眩(くら)んだ親戚にハメられて芳子は病院に放り込まれてしまう。その第九号棟で待っていたのは、名探偵のホームズ、剣士ダルタニアンにトンネル掘り名人エドモン・ダンテスなどなど一風変わった面々。彼らとなぜか意気投合した芳子は探偵業に乗り出した! 傑作ユーモアミステリ!
  • 星の涙
    4.5
    感情表現が苦手な高2の理緒は、友達といてもどこか孤独を感じていた。唯一、インスタグラムが自分を表現できる居場所だった。ある日、屈託ない笑顔のクラスメイト・颯太に写真を見られ、なぜかそれ以来彼と急接近する。最初は素の自分を出せずにいた理緒だが、彼の飾らない性格に心を開き、自分の気持ちに素直になろうと思い始める。しかし颯太にはふたりの出会いにまつわるある秘密が隠されていた…。彼の想いが明かされたとき、心が愛で満たされる。
  • オーダーは探偵に セピア色の謎解きはビスケットと忘れじの記憶
    4.5
    解けない謎はない『エメラルドの探偵』が唯一未解決とする『事件』。それは、上倉悠貴が片時も手放さない『古い携帯電話』に起因するものだった。ずっと手がかりのないまま時間だけが過ぎゆく中、ついに悠貴は『事件』解決の糸口を掴む。しかしその刹那、彼は犯人によって窮地に追い込まれてしまう……。悠貴と因縁を持つ聖も独自に『事件』を探る中、ついに美久にも、犯人の脅威が及び……!! 過去の謎がついに解明される! 待望の解決編、登場!
  • 完本 中国古典の人間学
    4.5
    1巻3,080円 (税込)
    日本の近代を切り開いてきた先人たちの教養の根幹には、中国古典があった。 近年、日本人からその伝統的な素養が失われたことは、社会が液状化現象を呈し、説得力のないリーダーが幅をきかせることの、一因となってはいないだろうか。 本書では、めぼしい中国古典二十四篇を網羅し、そのエッセンスに触れながら先賢の知恵に学ぶことを意図している。 その内容は古びていないどころか、現代人にこそ必要な叡智がぎっしりと詰まっている。 ぜひ、本書を通して、中国古典の魅力の一端に触れてみてほしい。 【収録】 『左伝』『戦国策』『史記』『三国志』『十八史略』『孫子』『呉子』『六韜・三略』 『諸葛亮集』『三十六計』『論語』『孟子』『荀子』『近思録』『伝習録』『老子』 『荘子』『管子』『韓非子』『顔氏家訓』『貞観政要』『宋名臣言行録』『為政三部書』『菜根譚』 【著者紹介】 守屋洋(もりや・ひろし) 著述業(中国文学者)。 昭和7年、宮城県生まれ。 東京都立大学中国文学科修士課程修了。 著訳書に『中国古典の名文集』『「老子」の人間学』『菜根譚の人間学』『六韜・三略の兵法』(いずれもプレジデント社)など多数。 【目次より】 ◆左伝 ◆戦国策 ◆史記 ◆三国志 ◆十八史略 ◆孫子 ◆呉子 ◆六韜・三略 ◆諸葛亮集 ◆三十六計 ◆論語 ◆孟子 ◆荀子 ◆近思録 ◆伝習録 ◆老子 ◆荘子 ◆管子 ◆韓非子 ◆顔氏家訓 ◆貞観政要 ◆宋名臣言行録 ◆為政三部書 ◆菜根譚
  • ミツハの一族
    4.5
    未練を残して死んだ者は鬼となり、村の井戸の水を赤く濁す、そう言い伝えられている北海道・白石村小安辺。このままでは水源は涸れ、村は滅んでしまう。未練の原因を解消し、鬼を常世に送れるのは、“ミツハ”と呼ばれる八尾一族の「烏目役」と「水守」の二人のみ――。大正12年、烏のように黒々とした瞳を持つ、帝国大学医学部に通う八尾清次郎に報せが届く。烏目役の従兄が死んだと。墓参りのため小安辺に赴き、初めて水守の屋敷を訪ねた清次郎は、そこで美しい少女と出会う。過酷な運命を背負わされた二人の姿を鮮烈に描いた連作ミステリ。/解説=太田忠司
  • P+D BOOKS フランスの大学生
    4.5
    1巻715円 (税込)
    仏留学生活を瑞々しく描いた著者デビュー作。 1950年、27歳の遠藤周作は文学研究のため、いち留学生としてフランスに渡る。 そこにはいまだ大戦の荒廃が色濃い日々の暮らしがあった。ナチスの残虐行為、肉欲、黒ミサ、サド、ジイド等々、ときに霧深いリヨンの街で、あるときは南仏の寂しい曠野で、人間の魂の暗部を擬視しながら綴った思索の足跡――。  愛とは、信仰とは? 本書は、戦後初の留学生として渡ったフランスでの学生生活について日本に書き送った原稿をまとめたエッセイ集であり、著者の原点ともいえるデビュー作である。
  • 恋の予感に身を焦がして
    4.5
    一年半前に出会った“運命の男(ひと)”は謎に満ちていて──。 読み出したら止まらない、最高のジェットコースター・ロマンス!! アメリカの超人気作家、ついに日本初登場! グエンは一年半前に“運命の男”と出会って以来、夜中に訪ねてくる彼の名前も知らないまま、“ミステリーマン”と呼んで関係をつづけていた。“ミステリーマン”こと元軍人のホークは、妹のトラブルの巻き添えで犯罪組織に狙われたグエンを守るためについに正体を明かしたが、バイカーグループや麻薬密売潜入捜査官の登場でさらなる危険がふたりを襲う……!  ゴージャスでセクシーなアルファヒーローで絶大な人気を誇るベストセラー作家による、〈ドリームマン〉シリーズ第一弾! 原題:Mystery Man
  • プルーストと過ごす夏
    4.5
    20世紀文学の最高峰と言われる、プルースト『失われた時を求めて』。この大作に挑戦するには、まばゆい日差しのもと、ゆったりとした時間が流れる夏休みが最適だ――。本書は、現代フランスを代表するプルースト研究者、作家などが、それぞれの視点から『失われた時を求めて』の魅力をわかりやすく語った、プルースト入門の決定版である。ローラ・エル・マキ編、アントワーヌ・コンパニョン、ジュリア・クリステヴァ他。
  • 君と星の話をしよう 降織天文館とオリオン座の少年
    4.5
    顔の傷が原因で周囲と馴染めず、高校を中退した直哉は、不思議な青年と出会う。「君の顔にはオリオンがいるんですね」。傷をそんな言葉で褒めた青年・蒼史(そうし)は、小学生の妹・桜月(さつき)と天文館を営んでいた。成り行きで天文館に通ううちに、親とのわだかまりや将来の不安がほどけていく。が、蒼史の友人だという「コガネ」の存在が、蒼史の過去に深く関わっていると知って…。
  • 教室の隅にいた女が、調子に乗るとこうなります。
    4.5
    地味で根暗なシノは、明るい人気者ケイジと交際7年目に突入するも、ある日大喧嘩!!別れてしまう。彼を忘れようと、一人映画に一人スイーツ、さらに合コンへと繰り出すが心の穴は広がるばかり。そんな中、ケイジに新しい彼女ができて――? シリーズ史上、最悪のピンチ。2人はこれでサヨナラか!?すべてが実話のラブコメディ、第3弾開幕!
  • NHK「100分de名著」ブックス 良寛詩歌集 「どん底目線」で生きる
    4.5
    1巻880円 (税込)
    子どもたちと手まりをついて遊ぶお坊さん――として、今なお多くの日本人から愛され続けている良寛。どん底の立場から世の中を見据えた清貧な乞食僧は、漢詩と和歌を愛し、亡くなる直前まで「こころの言語化」という精神活動を深めた表現者でもあった。厳しい競争と経済至上の社会のなかで「自分」というものを見失いがちな今日、みずからの姿でもって「人間の座標軸」を示そうとした良寛の生きざまを見る。 [内容] はじめに 「どん底目線」と「徹底した言語化」 第1章 ありのままの自己を見つめて 第2章 清貧に生きる 第3章 「人」や「自然」と心を通わす 第4章 「老い」と「死」に向き合う ブックス特別章 良寛さんの仏教理解
  • 君の膵臓をたべたい
    4.5
    ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。それは、クラスメイトである山内桜良が密かに綴っていた日記帳だった。そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて――。読後、きっとこのタイトルに涙する。デビュー作にして2016年本屋大賞・堂々の第2位に輝いた話題作、待望の文庫化。累計250万部突破のベストセラー!
  • 明日なき身
    4.5
    離婚を繰り返し、生活に困窮して生活保護と年金で生きる老人の日常の壮絶。高齢化社会を迎えた今、貧困のなかで私小説作家は、いかに生きるべきか……。下流老人の世界を赤裸々に描きつつも、不思議に悲愴感はない。自分勝手なダンディズムを貫き哀感とユーモアを滲ませる、二十一世紀の老人文学。
  • 砂漠ダンス
    4.5
    「砂漠へ行きたいと考えたのはテレビで砂漠の様子を見たからだ」――北国に住むわたしが飛行機に乗って到着した街は、アメリカの古くからのカジノの街。レンタカーを借りて向かった砂漠で、わたしは、子どもの頃のわたしに、既に死んだはずの父と母に、そして砂漠行きを誘えずにいた地元のバーで働く女に出会う……。 小説の自由を解き放つ表題作に加え、単行本未収録を含む短篇3作を併録。 ◎解説=保坂和志 Don't think. Feel! 言葉を、文章を、山下澄人のような使い方をみんながするようになれば、 ただの会話がダンスや格闘技みたいにワクワクする。 ――保坂和志氏(小説家)
  • ブルースマンの恋
    4.5
    1巻305円 (税込)
    ブルースの名曲を聴きながら読む、ブルースマン達の恋と人生。
  • 猫曰く、エスパー課長は役に立たない。
    4.5
    小生は猫であります。名前はらっきょ。主人の千川兆介は、恐妻家のしがないサラリーマンです。だがお待ち頂きたい。小生の鼻がひくひく動く。どうやら主人には、傷に触れるとその過去が分かるという“超能力”なるものがあるようで。はて、これは? 食い逃げ事件に非行少年、OLの恋愛相談。主人が語る愚痴によりますと、何やらいつも大変な目に遭われている様子。だがしかし。主人に関わった人々は皆、なぜかちょっぴり救われているようで? 疲れた心に贈りたい、あったか人情物語。
  • サイレント・ラヴ
    4.5
    私の髪を憮でる、その指で、その腕で、彼女のことを抱くのですか―出会った日から22歳の今日まで、ミヤコは彼だけをみつめ続けてきた。そんなある日、偶然ひき合わせた親友が、一瞬にしてふたりの歳月を飛び越えて……。きっと、だれの心の底にも沈んでいる、冷たい恋の化石を胸に、何も言えず、ただみつめるだけのせつない愛。ひそやかな片想いのゆくえを描くラヴ・ストーリー。
  • すもうガールズ
    4.5
    好きだった人を親友に取られ、親の離婚でせっかく合格した進学校を転校することになった遥。人生どん底の彼女の前に現れたのは、部員たった二人の相撲部に所属する幼馴染・乙葉だった。努力なんて意味がないと何事にも無気力な遥だったが、ピンチヒッターとして、一度だけの約束で団体戦に参加するはめになり……。汗と涙とキズだらけの青春小説。
  • 今夜、勝手に抱きしめてもいいですか?
    4.5
    心にじんわり響いてくる、蒼井ブルーのつぶやきが小説になりました。がまんしちゃう時、さみしい時、誰かと一緒に笑いたい時、泣きたい時、大好きな人に会いたい時。そして、恋をしたい時――。いつでもあなたに寄り添ってくれる、とっておきの胸キュンラブストーリー。
  • ドールズ【全5冊 合本版】 『ドールズ』『ドールズ 闇から覗く顔』『ドールズ 闇から招く声』『ドールズ 月下天使』『ドールズ 最終章 夜の誘い』
    4.5
    季節外れの大雪に見舞われた盛岡で、夜間、7歳の少女がひき逃げに遭った。はねられたのは、喫茶店「ドールズ」の経営者である月岡真司の娘・怜。彼女は言葉を失い、一方で“人形”に異様な関心を示しだす。喫煙をはじめとする怜の信じがたい奇矯な行動。じつは月岡怜の身体には江戸の名人形師・目吉が宿っていたのだ! 四半世紀に及ぶ著者渾身の大作が電子合本版として登場! ※本電子書籍は「ドールズ」「ドールズ 闇から覗く顔」「ドールズ 闇から招く声」「ドールズ 月下天使」「ドールズ 最終章 夜の誘い」を1冊にまとめた合本版です。
  • 結婚ゲーム
    4.5
    福岡の医師グループを祇園の舞妓ツアーに案内したツアーコンダクター・桂木美也子は、そこで出会った青年医師・名木裕介に淡い恋心を抱いた。その翌朝、ツアーに参加していた女医・秋野英子が絞殺され死体となって発見されるという事件が起こる。美也子は、京都府警・狩矢警部の捜査に協力するが、ツアー客数人が秋野殺害の動機を秘めていることを知ってしまう。ともに事件の謎を追う名木への思いが結婚への予感に膨らんでいくなかで、美也子は思わぬ局面に立たされていくのだった。京都祇園を舞台に、推理界の女王が放つ本格長編ミステリー。
  • ナウ・ローディング
    4.5
    1巻935円 (税込)
    ぼくらが公園に行くたびに見かける男の人の名前は「よみさか」。ジャンケンに負けたぼくが、初めて声をかけた日、友達のタクミがいなくなった!(「すれちがう」)小説家の俺は稀代の殺人犯・佐藤誠について調べていた。これから会う人は、彼の真実に最も近しい名探偵だ(表題作)。変わらぬ日々にもがく人々の姿を通して、郷愁と感傷の先に待つ、かすかな希望を描く青春小説。
  • すらすら読める徒然草
    値引きあり
    4.5
    「古典の文言(もんごん)なのか、わが言葉なのか、区別がつかないくらいになり、わが生を導く」ようになった『徒然草』からの原文を、中野孝次が選び抜いて"わが徒然草"を作りあげた。総ルビつきの原文と現代語訳、そして思いを込めた解説。南北朝の乱世を生きた兼好の永遠の古典が、時代を超え「今に生きる言葉」として蘇る。
  • あたしたちの未来はきっと
    4.5
    2010年、中学2年のお楽しみ会で「少女時代」を踊るはずだった美少女たち。光輝く将来を約束されていたかに見えた彼女たちを待ち受けていた現実とは。東京の郊外・町田を舞台に、少女たちが時空を超えて運命を切り開く。映画・音楽コラムの名手が初めて描く青春群像小説。

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  • 雨のち晴れ、ところにより虹
    4.5
    人を好きになったら、相手にも同じように想い返してほしい。それって、奇跡を望むことなのかな? 小さなことがきっかけですれ違った夫と妻。母の恋人の存在をうたがう女子高生。思春期の頃にひどく傷つけてしまった女の子の記憶に悩む、余命いくばくもない男。由比ヶ浜、鶴岡八幡宮、江ノ電、逗子マリーナ……潮騒の町を舞台に、離れた心と心が再びつながる瞬間を描く、湘南・六つの物語。

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