中央公論新社作品一覧
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-潜水艦艦長を歴任し、参謀として作戦を立案した著者が、真珠湾攻撃から終戦まで、太平洋戦争の潜水艦隊の戦いの全貌を記録した唯一無二の作品。編制と建造計画から、ハワイ、ミッドウェー、アリューシャン、ガダルカナルなどにおける奮闘、ドイツとの協同作戦など知られざる日本海軍の戦いが明らかになる。〈解説〉戸髙一成。 第1部 開 戦 第1章 開戦頃の潜水艦の状況 第2章 開戦時の潜水艦の行動 第2部 ハワイ作戦とその後 第1章 真珠湾奇襲 第2章 米本土西海岸行 第3部 軍令部の勤務 第1章 軍令部の生活 第2章 懸案の諸問題 第3章 昭和十七年四月頃までの潜水艦戦 第4章 特殊潜航艇の第二次攻撃 第5章 ミッドウェーおよびアリューシャン方面の潜水艦戦 第6章 ガダルカナル島の攻防戦 第4部 ドイツとの協同作戦 第1章 ドイツ海軍との協定 第2章 インド洋上の協同作戦 第5部 太平洋正面の死闘 第1章 敗勢に苦闘す 第2章 潜水艦隊の死闘 第3章 終戦 付表・付図 参考文献 むすび 解説 戸髙一成
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3.0「百舌」シリーズの逢坂剛が放つ、 至高のエンターテインメント、ついに完結! 新選組副長・土方歳三は箱館で落命した――はずだった。 頭部に被弾し記憶を失った土方は、内藤隼人と名を変え、 彼を慕う時枝ゆらとともにアメリカ西部へと渡る。 隼人は自らの命を狙う元新撰組隊士・高脇との 決闘の末、谷底に落下した。 瀕死の隼人を救ったのはトウオムア(黒い月)と名乗る謎の女性。彼女の目的は一体? そして隼人の行方不明により、ゆら、ピンキー、ボナーらにも、 大きな転機が訪れる。 サムライたちの旅路は、ついに終着点へ! 書き下ろし短篇「死者の手札」を特別収録。
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3.8ダライ・ラマ14世の“Xデイ” / 韓流ムービーと朝鮮族差別 / ウイグル族と自民党 / チンギス・ハン争奪戦 / 清朝貴族の末裔の満族美人女優 / 愛国ブームで大儲けのチワン族社長 / 漢服ブームと反日動画 / 客家と陰謀論 / 福州人と対日インテリジェンス / 中国共産党の対沖縄工作……。 中国問題を知るカギは「民族」にある。 中国は漢族だけの国ではなく、56の民族で構成される多民族国家だ。さらに漢族の内部にも、客家人、広東人、福州人、潮州人と、文化や言語を異にするさまざまな集団が存在する。 彼らは現代中国の政治・軍事・経済・社会・ポップカルチャーの多様な面で顔を出し、日本社会にも大きな影響を与えている。他方、漢族の同化圧力のもと、彼らの一部は苛烈な迫害に晒されてもいる。 「中華民族の偉大なる復興」を旗印とする習近平政権は、彼らをどこに導くのか? 民族は、中国の行動原理を読み解く最大の鍵であり、無数の不都合な真実をはらむ暗部でもある。 現代日本の中国報道を牽引する大宅壮一ノンフィクション賞受賞作家が、中国の無数の「民族」たちの喜怒哀楽を描き、帝国化する大国の実相をえぐりだす。
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3.3ロシア人亡命作家を追いかけ クロアチア移民とおしゃべりし イディッシュ語教室で人気者に―― 一九八〇年代、ロシア文学専攻でありながら米国に学んだ著者。 東欧系移民や亡命作家たちとの交流から得た豊かな体験談を起点に、 亡命者・移民・多言語話者の文学や言葉を縦横に考察。 ロシア・東欧文学から世界文学まで広く論じてきた著者の原点たるエッセイ。 「ハーバード生活から、三つのエピソード」他を新収録。 解説 「いつも身軽に「大事そうなもの」を集めること」奈倉有里 ニューヨークのこんな片隅のしがない食料品店の中でしぶとく生き続ける生粋のスラヴ語が聞けたという事実に嬉しくなったぼくは、つい好奇心にかられて、「いったい何語をしゃべっているんだい、スラヴ語みたいに聞こえるけど」と男の子のほうに脇から話しかけてしまった。 (「ブライトン・ビーチのロシア語街」より抜粋)
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5.0「あんたには奇妙な味があるよ。」――江戸川乱歩 敗戦直後、「桜島」を始めとする兵隊小説で戦後派を代表する作家となった梅崎春生は、幼少期から探偵小説に耽溺し、実作も手がけた。 複数のアンソロジーに採用された、梅崎ミステリを代表するユーモアタッチの表題作。 元特攻兵の主題をハードボイルド的手法で描く「小さな町にて」。 戦後文学史上の奇書『柾它希(まさたけ)家の人々』の著者・根本茂男にまつわる実録「不思議な男」。 ほか、全集未収録作品を多数含む、さまざまな技巧を凝らしたミステリ短篇を初めて一冊にセレクトした文庫オリジナル。 〈解説〉池上冬樹 【目次】 Ⅰ 失われた男 小さな町にて 鏡 犯人 カタツムリ 師匠 Ⅱ 春日尾行 十一郎会事件 尾行者 不思議な男 留守番綺談 Ⅲ 鏡――「破片」より 侵入者 百円紙幣 (コラムより) 恐ろしさ身の毛もよだち…… 推理小説 『樽』――推理小説ベスト・ワン 好きな推理小説
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4.0英語で話す、メールを書く、会議で議論する……。 自分の考えを英語で伝えたい、「使うため」の英語を学びたい! そんな人々に本書は、ELF=「世界の共通語(リンガ・フランカ)としての英語」への発想転換を提案する。 世界の実践知を取り入れ、自分のニーズに合わせて、効果的に学び、使えるようになる方法だ。 発音やリスニングからテクノロジーの活用まで、「知っている英語」を「使える英語」に変えるための具体的な英語勉強法を紹介する。 □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ Contents はじめに 序章 ELFを概観する 第1章 ELFユーザーとして、ELF発想を考える 1.1 ELFの現場とELFユーザーたち 1.2 ELFの現場の5つの特徴 1.3 ELF発想の英語力をつける5つの「作戦」 第2章 音に浸る―英語の学び方 1 2.1 伝わる発音 2.2 リスニング力を磨く 第3章 自分のニーズから学ぶ―英語の学び方 2 3.1 スピーキング―自分の必要を言えるようになる 3.2 語彙を必要順で集中して磨く 第4章 「相手に伝わる」を考える―英語の学び方 3 4.1 英語ミーティングへの参加 4.2 伝わるメール 第5章 テクノロジーを活用する―英語の学び方 4 5.1 英語のリーディング力 5.2 AIと学んで、文法力を伸ばす 第6章 その先に―自分に合った英語を目指す あとがき
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3.6東京23区の新築マンションの平均価格が1億円を超えた! 人口は減少しているのに、なぜ都市部の住宅が高騰しているのか。もはや富豪しか都市部に住めないのか。 そんな現役世代の不安を払拭したいと、著者は立ち上がった。 再開発とタワマンの「罪」を炙り出し、 2030年、2040年に中古マンションと中古戸建が 大量に流通する駅前の土地はどこかを独自に分析。 エリア別ランキング表を作成した。 現役世代にエールを送り、国の都市政策を一喝する。 第1章 この10年の地価高騰を読み解く 第2章 今、なぜ、家が手に入りにくいのか? 第3章 高コスト化する再開発 第4章 中古マンション編:住宅の流通量が増加する駅 第5章 中古戸建編:住宅の流通量が増加する駅
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4.7この小説は、決して過去の話などではない。 二俣事件、幸浦事件、小島事件、そして現在もなお審理が続く袴田事件――。 警察と司法が手を組んで行われた犯人捏造の実態とは? この国の闇に踏み込む、事実に基づく衝撃作。 昭和二十五年(1950年)一月。静岡県二俣町にて一家殺害事件が発生した。のちに死刑判決が覆った日本史上初の冤罪事件・二俣事件である。捜査を取り仕切ったのは、数々の事件を解決に導き「県警の至宝」と呼ばれた刑事・赤松完治。だが彼が行っていたのは、拷問による悪質な自白強要と、司法さえ手なずけた巧妙な犯人捏造であった――。 拷問捜査を告発した現場刑事、赤松の相棒であった元刑事、昭和史に残る名弁護士・清瀬一郎。正義を信じた者たちが繋いだ、無罪判決への軌跡。 そして事件を追い続けた著者だけがたどり着いた、衝撃の結末とは――?
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4.4なぜ細胞の集合体である脳から自我が生まれ、感情が湧くのか。 どうして相手の心がわかるのか。脳はいかに言語を操るのか。 そもそもなぜ生命を維持できるのか。鍵は、脳がする「予測」と予測誤差の修正だ。 本書では、知覚、感情、運動から、言語、記憶、モチベーションと意思決定まで、脳が発達する原理をひもとく。 子どもの学習や障害、意識の構造も一望。 人類に残された謎である、高度な知性を獲得するしくみを解き明かす。 まえがき 第1章 脳の本質に向けて 脳科学の祖ヘルムホルツ 世界が止まって見える理由 幸運な出会いから科学の爆発へ サイバネティクス 悪魔的天才と呼ばれたフォン・ノイマン シャノンの情報理論 人間の能動性と心の発達 予測と模倣 シュレーディンガーの仮説 第2章 五感で世界を捉え、世界に働きかける 知覚・運動機能に関する脳研究の夜明け ホムンクルスの発見 知覚とは何か 脳内の階層的処理によって生まれる知覚 脳はどのように推論するのか 推論の基本――ベイズ推論 脳の推論メカニズムを探る フリストンの自由エネルギー原理 予測誤差最小化を実証する 運動制御 知覚と運動の循環 注意機能とニューロン反応の同期 視覚と運動を統合するミラーニューロン まとめ コラム1 感覚統合――異種感覚を統合する 第3章 感情と認知 感情に関する脳研究の夜明け 感情はどのように決定されるのか外環境と内環境 内臓状態の知覚と運動 ホメオスタシスとアロスタシス アロスタシスの仕組み 内受容予測符号化 内臓感覚皮質の構造と感情 内受容感覚と自閉症 感情の発達 まとめ 第4章 発達する脳 発達・学習研究の夜明け 人間の視覚野の臨界期 ヘブ則からBCM理論へ 赤ちゃんの手腕運動 じーっと見る赤ちゃん 発達の原理 動機づけのメカニズム 滑らかな運動を司る小脳知識を書き換える赤ちゃん GABAの役割と神経発達症(発達障害)との関係 まとめ コラム2 ヘブの洞察力 第5章 記憶と認知 記憶研究の夜明け 海馬損傷の患者 過去の記憶は海馬にはないのか エピソード記憶は多感覚である 海馬の役割 二つの発見――エピソードの予測と時系列化 記憶を再構成する 睡眠は記憶の強化と要約を行う 概念細胞の発見 場所細胞の発見 運動予測――ボールを見てバットを振る 身体化による 認知 メンタルシミュレーションの仕組み まとめ コラム3 海馬の機能――出来事の順序を記憶し、再生する 第6章 高次脳機能――知識、言語、モチベーション モノがわかるとは何か 二つの視覚系経路 動的概念の獲得から言語獲得へ 意図の理解 言語の基礎とブローカ失語 名詞と動詞の理解 目的語の理解 文の意味理解 チョムスキーの生成文法 予測しながら会話する モチベーション(動機づけ)とは何か 人間行動の基礎理論へ 再び注意と視線移動行動の決定とモチベーション 予測誤差とドーパミン 好奇心はどこから来るのか まとめ 第7章 意識とは何か 意識の科学 意識の神経相関 意識の芽生え ホメオスタシス感情と痛み 自己意識――自己主体感・自己所有感・自己存在感 錯覚 後付け的再構成(ポストディクション) 認知や意識の上書き メタ認知 人工知能と脳科学の接点――対照学習 まとめ 終 章 脳の本質 あとがき 参考文献 索 引
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3.5唯一の内戦にして、「アメリカ合衆国」の現在を形作ったといっても過言ではない南北戦争。好評を博した著者の『南北戦争』の姉妹編として、この内戦を戦った南軍/北軍の将軍計14名を取り上げる。名将、俗物、政治屋……ナポレオンでもネルソンでもリンカーンでもない、ちょっとクセがあって人間味あふれる「英雄」たちが織りなした事績を列伝形式で辿る。 【目次】 はじめに 第1章 素人の軍隊 [南軍]P・G・T・ボーリガード[北軍]G・B・マクレラン 第2章 南部連合の栄光 [南軍]T・ジャクソン[北軍]A・バーンサイド 第3章 困った人たち [南軍]B・ブラッグ[北軍]B・バトラー 第4章 海の戦い [南軍]R・セムズ[北軍]D・ファラガット 第5章 戦局の転換 [南軍]J・E・B・スチュアート[北軍]U・グラント 第6章 決戦 [南軍]R・E・リー[北軍]W・シャーマン 第7章 戦後の「戦い」 [南軍]J・ロングストリート[北軍]F・シェリダン あとがき
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3.8死んだらどうなるのか。天国はあるのか。まだまだ生きたい。来世で逢おう――。尽きせぬ謎だからこそ、古来、人間は死や転生、不老長寿を語り継いできた。本書は、死をめぐる諸宗教の神話・教え・思想を歴史的に通覧し、「死とは何か」に答える。ギリシアや日本の神話、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教から、ヒンドゥー教、仏教、さらに儒教、神道まで。浮世の煩悩をはらい、希望へいざなう「死の練習」帳。 ■目次■ まえがき 序 章 物理的な死と来世観の始まり 1 二元論(霊魂説)への懐疑 物理主義と二元論 どちらが説明として優れているか? 2 来世、先祖、転生 霊魂信仰と葬式の起源 来世観よりも切実な葬送の儀礼 先祖という権威 生まれ変わりのモチーフ 3 文学的・思想的な組織化 来世についての語りの進化 思想や情念からの介入 4 脳神経が見せる神秘体験 認知の歪みがもたらす神秘 臨死体験と来世観の関係 PARTⅠ 古典的大宗教以前 死の文学と倫理の始まり 第1章 はっきりしない来世 日本神話の黄泉と常世 黄泉、常世、根の国――曖昧なる死者の空間 黄泉と死体の恐怖・穢れ 生と死の対決 オルペウスの冥界降り 常世と根の国 現世の延長としての他界? 第2章 詩人の修辞 ギリシア神話のハーデース 多重な《指向的構え》と言葉の巧みさ 死すべき者、人間 ホメロスの語る冥界探訪譚 大事なのはあくまで現世 地獄の先駆形? ウェルギリウスの冥界ランド 第3章 思想家の正義 密儀宗教とプラトン 密儀宗教――オルペウス教団とピタゴラス教団 プラトンの独自な来世観 嬉々として死んだソクラテス 哲学は死の練習? 懐疑主義あるいは不可知論 第4章 神の介入 旧約聖書と終末の待望 古代イスラエル人の歴史 死後の世界シェオール 現世主義に生じた亀裂 終末論のディテール ゾロアスター教の影響? PARTⅡ 一神教の来世観 終末、復活と審判、天国と地獄 第5章 死を乗り越えた神人 キリストの復活 キリスト教誕生の経緯 パウロの思考法 終末観はどうなったか? 死後の来世はどうなった? 死後すぐに実現する救い 死後と終末後――肉体の有無 第6章 復讐と大団円 黙示録の世界 「ヨハネの黙示録」―― 終末のプロセス 黙示録のミーム 千年王国の解釈 「パウロの黙示録」と「ペトロの黙示録」 社会全体の救済 第7章 中間の発見 煉獄とダンテの『神曲』 地獄と煉獄の違い 煉獄誕生のプロセス 地獄・煉獄・天国三分法の文学化 地獄ツアーから始まる 南半球の煉獄山 天動説的な天国と神の至福直観 往生術、免罪符、宗教改革 カトリックとプロテスタントの死闘 『天路歴程』の霊的サバイバルゲーム 第8章 あえて詮索しない来世 ユダヤ教とイスラム教 ユダヤ教徒は死後の話をしない? イスラム教の来世観 終末の経緯 楽園と火獄の様子 現実社会の掟 PARTⅢ 輪廻宗教の来世観 報いとしての転生と解脱 第9章 凡夫と修行者の運命 ウパニシャッドの輪廻観 ヴェーダとウパニシャッド 五火二道説 輪廻説のダークサイド 民衆の信仰 第10章 変化する世界は苦である 釈迦の洞察 王子の悩みと悟り 苦、無常、無我 神話的世界観としての輪廻 『ダンマパダ』の聖句の輪廻的解釈 地獄の責め苦 釈迦の大いなる死 矢の教え 第11章 増殖する地獄界と天界 須弥山世界と『往生要集』 須弥山宇宙の中の輪廻空間 地獄界 餓鬼、畜生、阿修羅、人の境遇 幾重にも重なる天界 仮初の監獄と孤独な囚人たち 第12章 聖域としての浄土 念仏往生と各種の方便 浄土の起源 阿弥陀仏を念ずる 救済のイメージトレーニング 極楽浄土の情景 源信の実践法 念仏至上主義 法華信仰 PARTⅣ 古典的大宗教の周辺(パラ)と以後(ポスト) 来世観から死生観へ 第13章 祖先祭祀と不老不死 儒教と道教の来世観 儒教の祖先祭祀 孔子の不可知論 道教の「生への執着」 不老長寿は東洋の錬金術? 仏教の中国化――『父母恩重経』と『盂蘭盆経』 仏教か道教か?――官僚主義的な地獄ビジョン 不可知論? 祖先祭祀? 不老不死? 十王信仰? 第14章 来世論への禁欲と耽溺 本居宣長と平田篤胤 日本仏教の変容――鎮護国家から葬式仏教まで 儒教と道教の影響 「神道」の創出――本地垂迹説から国学まで 神道としての来世観の始まり 死後について追究しない?――本居宣長 原理主義か懐疑主義か? 幽世から子孫を見守る――平田篤胤 童子の臨死体験 幽冥界のその後 第15章 オカルトの台頭 近代西洋の心霊主義 一九世紀欧米の心霊主義 なぜ心霊主義が求められたか? 柳宗悦の場合 スヴェーデンボリと神智学 浅野和三郎と宮沢賢治 ニューエイジへ 第16章 死の言説の再構築 死生観と死生学 「死生観」言説の誕生 「武士道」言説と忠君的死生観 戦争で死にゆく者の断裂 死生観のその後 欧米人の死生観 死生学とグリーフケア死の通説を検証する哲学 終 章 現代人にとって死とは何か――「自然に帰る」の意味 過去の時代のワイルドな来世観 死の問題の回帰 一方では死の覚悟、他方では死者の霊の実感 自然に帰る? 結論 あとがき 参考文献
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3.0「四月はいちばん無情な月」で始まる長篇詩「荒地」と代表的な文化論の定評ある名訳を一冊にし、巻末に深瀬基寛の評論「エリオットの人と思想」を収めた充実の決定版。 《古典名訳再発見》第5弾。解説・阿部公彦 【目次】 荒 地 Ⅰ 死者の埋葬 Ⅱ チェス遊び Ⅲ 劫火の説教 Ⅳ 水死 Ⅴ 雷の曰く 「荒地」自註 文化の定義のための覚書 第1章 「カルチュア」の三つの意味 第2章 階級と「エリット」 第3章 統一性と多様性:地域 第4章 統一性と多様性:宗派と祭式 第5章 文化と政治についての一つの覚書 第6章 教育と文化についての覚書一束及び結語 附 録 ヨーロッパ文化の統一性 エリオットの人と思想(深瀬基寛)
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4.0激動の昭和を生きた三島由紀夫。その戦中戦後の精神史を描いた「夭折者の禁欲」「三島由紀夫伝」をはじめ、「文化防衛論」批判、さらに三島事件まで、『日本浪曼派批判序説』の著者による三島全論考。松岡英夫、野口武彦との対談を収録。『三島由紀夫論集成』改題。 〈解説〉佐伯裕子
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3.7気候変動、パンデミック、格差、戦争……20万年におよぶ人類史が岐路に立つ今、あらためて我々の生き方が問われている。独自の生命誌研究のパイオニアが科学の知見をもとに、古今東西の思想や文化芸術、実践活動などの成果をも取り入れて「本来の道」を探る。 そのために本書はまず40億年にわたる生命の歩みを振り返り、生きものとしてのヒトの原点を確認。次に自然を、生きものを、そして我々自身をも手なずけようとしてきたサピエンス史を検証。そこから環境を破壊し、格差を生み出した農耕の“原罪”が浮かび上がり、身近な「土」の重要性が明らかになる。これがレジェンド研究者の結論。
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3.5天才法医学者ワルター・スミルノはある晩、女優アスタ・ドゥールの殺害事件に遭遇。容疑者として、かつての恋人スティナ・フェルセンが挙げられる。名探偵レオ・カリングの手を借り、不可解な謎に挑むのだが……。 本作はかつて小酒井不木訳で「新青年」に掲載されるや、江戸川乱歩・横溝正史ら戦前の日本人作家にも多大な影響を与えた。世界ミステリ史上にその名を刻む、探偵小説ファン必読の傑作本格推理長篇。 〈解説〉戸川安宣 【目次】 第1章 発端 第2章 糊づけにされたページ 第3章 警官第三一七号 第4章 偶然 第5章 尋問 第6章 「あなたの奥さんです」 第7章 犯行の時刻 第8章 三人目の客 第9章 新しい事実 第10章 レオ・カリング援助を求める 第11章 第二の銃弾 第12章 犯人の名 第13章 意外な展開 第14章 深夜の冒険 第15章 厚かましい侵入者 第16章 新しい証拠 第17章 手紙 第18章 犯人はだれか? 第19章 告白 第20章 レオ・カリングの付記 ドゥーセ今昔(宇野利泰)
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4.0私はその頃、百鬼園氏の家の書生であり、学生であり、執事であり、有力な家族の一員であった――自宅へ来る高利貸に応対し、漱石の軸を夫人に買い取ってもらうよう算段をし、佐藤春夫に短篇の紹介を頼む際に同行する。寝食を共にした書生が見た家庭での内田百閒。自宅と別宅の二重生活の様子が綴られる。 巻末に百閒の関連エッセイ・短篇を収録。 (目次より) Ⅰ ドイツ語の歌/代返/内田先生の時間/ゾルフ大使/青春の日/一分停車/晩飯/撫箏の図に題す/卒業論文/腕時計/学期末試験 Ⅱ 『冥途』縁起/砂利場の大将/二本のパイプ/退職金/軸 Ⅲ 大検校の軒/小びとのおじさん 内田百閒作品 予科時代/ゾルフ大使/冥途/大尉殺し/山高帽子
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4.8中山義秀文学賞受賞&「オール讀物」誌「時代小説、これが2021年の収穫だ!」――傑作和歌ミステリー、待望の文庫化 鎌倉初期の天才歌人・藤原定家の恋と「百人一首」の謎に迫る 平安時代の最高権力者・藤原道長に連なる藤原北家ながら傍流の御子左家は、歌壇ではそれなりの実力を発揮しているものの、公家の出世レースではパッとしない家柄。当家の次男に生まれた藤原定家は、病由来の難聴を克服し、侍従時代の同僚で親友の藤原家隆らとともに『新古今和歌集』の選者を務めるなど、歌壇でめきめきと頭角を現す。鎌倉幕府に押され気味の朝廷の復権を目指す後鳥羽院は、そんな定家に、三代将軍・源実朝に京への憧れを植え付けるため「敷島の道(和歌)」を指南せよと命ずる。後鳥羽の野心は肥大し、ついには倒幕の兵を挙げんとするが……。 知らぬ人のいない「小倉百人一首」には、なぜあの100首が選ばれたのか? 同じく藤原定家選の「百人秀歌」より1首少なく3首だけ異なる理由とは?――「承久の乱」前後の史実をきらびやかに描きながら、その謎を解き明かす。 【目次】 一の章 還御の噂 二の章 いとしの友よ 三の章 菊花の王 四の章 はかなき鎌倉将軍 五の章 勅勘と大乱 六の章 嵯峨山荘の障子和歌 附 記 解 説 大矢博子
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-安吾探偵登場! 戦後の難事件を推理し、探偵小説を大いに論ず 「文壇随一の探偵小説通」といわれた坂口安吾。ミステリ作品を手がける一方、自ら「安吾タンテイ」と名乗り、帝銀事件や下山事件など実際の事件について大胆な推理を展開した。本書はこうした事件評論・裁判傍聴記と、愛好する探偵小説を論じたエッセイを併録した一冊。文庫オリジナル。〈解説〉川村 湊 ■目次 Ⅰ 事件と裁判 帝銀事件を論ず/切捨御免/哀れなトンマ先生/孤独と好色/下山事件推理漫歩(座談 江戸川乱歩・中館久平・坂口安吾)/国宝焼亡結構論/日大ギャング/〝能筆ジム〟/フシギな女/孤立殺人事件 * チッポケな斧/裁かれるチャタレイ夫人/被告席の感情/チャタレイ傍聴記/見事な整理 Ⅱ 推理小説論 推理小説について/私の探偵小説/探偵小説とは/探偵小説を截る/「刺青殺人事件」を評す/推理小説論 * 新人へ/娯楽奉仕の心構え/感想家の生れでるために 〈解説〉川村 湊
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3.7『サロメ』『幸福な王子』『ドリアン・グレイの画像』など多くの著作と数々の警句で知られる「世紀末芸術の旗手」オスカー・ワイルド。アイルランドに生まれ、オックスフォード大学在学中から頭角を現した青年期に始まり、同性愛裁判に敗北し、保守的なイギリス社会から追放される晩年まで。「私は人生にこそ精魂をつぎ込んだが、作品には才能しか注がなかった」――どの作品よりも起伏と魅力に富んだ彼の生涯をたどる。
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4.0第二次世界大戦中、ロス・アラモス研究所所長として世界で初めて原爆を完成させ、「原爆の父」と呼ばれたオッペンハイマー。 戦後、原子力委員会のメンバーとなるが、アメリカの水爆開発に反対の立場を表明し、公職を追放された。原爆の父はなぜ水爆に反対したのか? 天才物理学者が全存在をかけて、政治・社会・科学のあり方を問う。〈解説〉松下竜一・池内 了 (目次) まえがき/原子力時代と科学者/核爆発/今日の問題としての原子力/とわられぬ心/原子兵器とアメリカの政策/科学と現代 〈付録〉 オッペンハイマー追放の経過(訳者)/米国原子力委員会事務総長 ニコルズ少将の書簡/オッペンハイマーの弁明/現著者について(訳者) * 文庫版への訳者あとがき * パンドラの箱をあけた人 松下竜一 解 説 池内 了
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3.6東京の街は、意外と複雑な地形の上にできている。海に突き出した前方後円墳、谷底の渋谷駅、人工的に作られた御茶ノ水の渓谷、川を埋めて生まれた戸越銀座、消えた日暮里の坂など、山と坂、濠と川に彩られた東京の姿を古地図で紹介。さらに、「城南五山」をはじめ、麻布や高輪、本郷や目白など、あちこちの山の上に存在した華族や富豪の邸宅の移り変わりを解説する。一八〇以上の「都心の「山」のお屋敷」リストを収載。
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4.0二〇〇九年九月に国民の期待を集めて誕生した民主党政権は、一二年一二月の総選挙での惨敗により幕を閉じた。実現しなかったマニフェスト、政治主導の迷走、再建できなかった財政、米軍基地をめぐる混乱、中国との関係悪化、子ども手当の挫折、党内対立、参院選敗北――。多岐にわたる挑戦と挫折は、日本政治にどんな教訓を残したのか。ジャーナリスト・船橋洋一を中心としたシンクタンクによる、民主党政権論の決定版。
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4.0ヒトラーの護衛に過ぎなかった親衛隊は、ナチ政権発足後、党や全国の警察組織を掌握。強制収容所を創り敵対勢力を弾圧する。第2次世界大戦開始後は行動部隊、アウシュヴィッツなどの絶滅収容所を起動しユダヤ人の大量殺戮を主導、80万人の巨大な軍事組織・武装親衛隊も併せ持った。本書は、ヒトラーに最も忠実な「エリート」たちの選抜から、ホロコーストの実行、カルト的信仰、戦後の姿までその全貌を描く。解題・芝健介
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3.6「悪魔」の正体は局地風(ゴッホ《星月夜》)、描かれた雲から降水確率もわかる(フェルメール《デルフト眺望》)、天気の表現でわかる作家の出身地などなど、古今東西の名画やマンガを天気という視点で見直すと、意外な発見に満ちている。画家たちの観察眼は気象予報士よりも凄いかも!? さらに、同じ地域でも時代の異なる作品を比較することで、温暖化などの変化に気づくことだってできる。現役気象予報士による美大の人気講義を再現。 1章 低地・高緯度のオランダが育んだ「光の絵画」 2章 島国イギリスの気象が生んだ「風景画」 3章 温暖なフランスだからこそ印象派が花開く 4章 豊かな日本の雲と雨 補章 漫画、アニメで描かれる気象現象 気象用語解説
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-推理小説とは何か? そしてその作法とは? 日常的な発想法のヒント、創作メモの取り方、プロット作り、ストーリイの構成……鮎川哲也とともに戦後の本格ミステリシーンを支えた巨匠による、超実践的創作指南。 多くの実作者・読者から支持を得てきた定評ある名著に、自身の作家人生をふりかえる晩年のインタビュー・エッセイ二篇を増補。 〈解説〉円居挽 【目次】 第一章 推理小説に作法があるか 第二章 推理小説とはなにか 第三章 発想の方法 第四章 創作メモの活用 第五章 プロットを練る 第六章 ストーリイについて 第七章 実作篇「三幕の喜劇」 終 章 補遺と提言 ミステリー随想 楽我鬼集 附篇 インタビュー 現役最高齢の推理小説作家(2004) エッセイ 隅の老人の思い出(2003)
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3.3その時分の私たちというのが、なんでも先生の真似をして見ようという、随分馬鹿気きっていた時分なのである。――師・夏目漱石をはじめ、寺田寅彦、鈴木三重吉、森田草平から芥川龍之介まで。漱石山房で、ともに文学談義を交わし、酒を呑み、気焔を上げた人々を、第一の弟子が回想する。文庫オリジナル 〈コミックエッセイ〉香日ゆら 目次より 夏目漱石 休息している漱石/漱石二十三回忌/漱石と恋愛/漱石二題/漱石と読書/漱石と画/漱石と烟草/偽物/注釈/「漱石発狂」の報告者/漱石文庫/漱石半身像/漱石のうちの猫/修善寺日記 寺田寅彦と松根東洋城 『漱石・寅彦・三重吉』序/「寅彦全集」/「破門」/『回想の寺田寅彦』序/漱石と寅彦/寅彦と死相/寅彦と俳諧/寅彦と羽子板/「御髭」/松根東洋城のこと 鈴木三重吉 三重吉の思い出/鈴木三重吉/三重吉のこと/青春記/写真 安倍能成 安倍のこと/眼鏡/アンシュリアム 森田草平と内田百閒 森田草平/『実説草平記』/誤植/誤伝の経路/チョッキのまぼろし/白髪 野上豊一郎 野上の死/野上のこと 芥川龍之介 芥川龍之介の死/一挿話
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-ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団首席ティンパニ奏者だった著者が、二大巨匠の芸術と人間を論じる。 二人の指揮者とはいわば上司・部下の関係であった著者が、自身の体験にもとづき、その本質に迫った証言の書でもある。 そしてカラヤン晩年、一つの時代の終焉を予告し、指揮者とオーケストラの関係について総括する。 フルトヴェングラーの指揮の一挙手一投足や、カラヤンの閉じた目など、語られるエピソードも数多い。 人間観察の書としての魅力も十分である。 【目次】 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー/ヘルベルト・フォン・カラヤン/フルトヴェングラーとカラヤン/ベルリン・フィルハーモニー・オーケストラ/支配人たち/音楽学生たち/危機へ至る道/大危機/その後/ヘルベルト・フォン・カラヤン財団の国際指揮者コンクール/ベルリン・フィルのオーケストラ・アカデミー/即興演奏/私のカラヤン作品
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-アフリカで、中南米で、中央アジアで、ヨーロッパで……地球全土を覆いゆく、奇怪なる“譚(ものがたり)”の影! 虚栄の裏の差別、愛憎の果ての復讐……人跡あるところ、必ずや悲劇あり。帝国主義と植民地支配の未だ吹き荒れる二十世紀、世界各地で起こった異妖なる事件の数々。近代社会と人間心理の暗部を、日本文学史上破格のイマジネーションで鋭く描き続けた鬼才による、異国を舞台にした怪奇と幻想のベスト・セレクション全8篇。 好評『橘外男日本怪談集 蒲団』に続く、文庫オリジナル第二弾。 【目次】 令嬢エミーラの日記(1939)……コンゴ 聖コルソ島復讐奇譚(1937)……ベネズエラ 鬼畜の作家の告白書(1937)……アルゼンチン マトモッソ渓谷(1939)……ボリビア ムズターグ山(1947)……中央アジア 殺人鬼と刑事(1955)……スウェーデン 雪原に旅する男(1958)……アラスカ 人を呼ぶ湖(1951)……スイス 解説=倉野憲比古
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5.0昭和二〇年八月一五日正午という、予告された歴史的時刻を無視して、日本の汽車は時刻表通りに走っていたのである(本文より)。昭和八年、ハチ公がいた渋谷駅、一六年、「不急不要」の旅が禁じられた中学生の夏、そして二〇年八月、駅で聞いた玉音放送――歴史の節目はいつも鉄道とともにあった。関連エッセイ、北杜夫との対談を増補した完全版。 (目次より) 第1章 山手線――昭和8年 第2章 特急「燕」「富士」「櫻」――昭和9年 第3章 急行5列車下関行――昭和10年 第4章 不定期231列車横浜港行――昭和12年 第5章 急行701列車新潟行――昭和2年 第6章 御殿場線907列車――昭和4年 第7章 急行601列車信越本線経由大阪行――昭和16年 第8章 急行1列車稚内桟橋行――昭和17年 第9章 第1種急行1列車博多行――昭和19年 第10章 上越線701列車――昭和19年 第11章 809列車熱海行――昭和20年 第12章 上越線723列車―一昭和20年 第13章 米坂線109列車――昭和20年 増補(戦後篇) はじめに 第14章 上越線708列車――昭和20年9月 第15章 弘前駅、一ノ関駅――昭和20年秋 第16章 熱海にて――昭和21年 第17章 松江へ――昭和22年8月 第18章 東北本線103列車――昭和23年4月 増補版・あとがき 巻末付録 古い時刻表を読む 自作再見『時刻表昭和史』 それぞれの汽車旅 北 杜夫/宮脇俊三 時刻表昭和史関連年譜
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3.7「婦人と言えども人である」などと言われた創刊期より一世紀。 女の公と私、上半身と下半身を見つめ続けた一四〇〇冊余を繙けば、祖母が、母が、私たちが歩んだ時代が浮かび上がる。 大正の「非モテ」、女タイピストの犯罪者集団、ウーマン・リブとセックス、主婦論争…… トンデモ事件から時代を動かした論文までを読み解く! 「表紙ギャラリー」も収録 〈解説〉中島京子
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5.0埼玉と神奈川で、連続無差別通り魔事件が発生。それぞれの犯人は逮捕直後に急死したが、身に着けていたデバイスにより遠隔操作を受けていた痕跡が見つかった。 その頃、米中ソでは、政府高官や軍のトップに対し核攻撃を匂わせる脅迫状が届いていた。受信経路とその内容からAIの暴走が疑われ、デフコン3が発令。世界に緊張が走った。 そして21世紀末の火星――。ロゼッタ渓谷の底で発見されたのは、溶岩チューブを利用した正体不明の遺跡だった。入念な準備の末、内部調査で見つかったのは……。 謎が謎を呼ぶ怒濤のSF開幕!
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4.3「思いがけないことになったものだ。我が帝国海軍は長年、米英海軍を仮想敵と考えて作戦研究を進めてきた。それが今や、ドイツが最大の仮想敵になったのだから」 昭和一四年八月、ドイツがソ連との不可侵条約を締結したことにより、日本がそれまで進めていた独伊との同盟は頓挫する。かわりに日本に接近してきたのはドイツと対峙するイギリス、フランスであった。 やがて日英仏同盟が締結されるが、大陸を席捲したドイツ軍はついに英本土へ上陸。首都ロンドンを陥落させる。本国を脱出して東アジアに逃れた英艦隊は日本に亡命、これにより日本もまたヒトラー総統の怒りを買い、宣戦布告がなされた。 英仏政府の要請を受けた連合艦隊は、第一航空艦隊にセイロン島トリンコマリーへの進出を命じる。だがインド洋海面下では、牙を研いだ狼の群れがで息をひそめ獲物を待ち構えていた!
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-よい友とは、何をしてもよい。絶交してさえもよい。―― 衝突と復縁を繰り返しながら、生涯にわたる友情を育んだ二人の作家。 表題作は、幼少期の出会いから「白樺」での文学修業に至る青春期までを辿った、里見弴幻の代表作。〈白樺派の青春群像を描いた重要文献〉にして、のちの『暗夜行路』成立にも多大な影響を与えた作品でありながら、連載原稿の紛失事件により未完に。これまで全集等でしか読むことはできず、文庫化は今回が初となる。 その他、「城の崎にて」で知られる志賀の山手線事故の顚末を記した「善心悪心」、鳥取・松江旅行の回想「世界一」「或る年の初夏に」など、若き志賀との交友に関する小説・随筆の主要作品を初めて一冊に。二大文豪の出発点をあらためて見直す文庫オリジナル。 【目次】 [小説] 君と私(1913) 善心悪心(1916) 世界一(1920) 或る年の初夏に(1917) 幸福人(1917) 失われた原稿(1916) [随筆等] 春の水ぬるむが如くに(1924) 志賀君との交友記(1935) 弔辞(1971) 志賀君との間柄(1974) あとがきより 解説=麻井朝 里見弴・収録作品関連年譜
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4.5中国軍による南シナ海東沙島奇襲作戦に端を発した東シナ海の戦いは、主戦場を尖閣諸島魚釣島へと移し、激戦が繰り広げられた。土門康平率いる〈サイレント・コア〉部隊は台湾軍と共同作戦を取りながら、米軍の協力を得て、中国軍を島から撤退させることに成功する。その頃、成田空港に降り立った人民解放軍の秘密部隊が、ベトナム人技能実習生グループを装って、「超限戦」の作戦を開始。日本をブラックアウトさせた。中国の狙いは、日本同様ブラックアウトした台湾への侵攻。人民解放軍の大艦隊がついに台湾へと迫る。 【目次】 プロローグ 第一章 コンビニ 第二章 モーメント 第三章 東京タワー 第四章 大義名分 第五章 避難行動 第六章 最後通牒 第七章 軍神 第八章 ニイタカヤマノボレ エピローグ
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-著者の自序に曰く、「日米開戦前後の交渉事項や太平洋を舞台とした戦争の経過などについては、すでに多くの資料や記録が刊行されているが、枢軸側三国を結ぶ〝ベルリン〟を中心とした世界史の一章は、いまだに秘められたまま今日にいたっている」――世界史転換の動機をつくった日独伊三国の枢軸側がなぜ敗戦の運命を共にしたのか? という問いへの答えを、「当時いずれも最高の機密に属し、外部への発表を禁ぜられていた貴重な史料」に基づき、反省を込めて綴った回想記。 著者は一九四〇年から三年にわたりベルリンに駐在し、日独伊三国同盟の軍事委員として独伊との作戦調整にあたった。本国からの情報不足や、日独の戦争方針の違いといった困難に直面する様は、当事者ならではの臨場感にあふれている。ドイツからのUボート回航を担ったのち、東条内閣末期に海軍大臣、その後は海上護衛司令長官などを歴任し、終戦に向けての動きも知る存在であった。 海軍の要職を務めた人物の手記として、私家版の『自叙 八十八年の回顧』、および「サンデー毎日」に寄稿した「東條内閣崩壊の真相」を収録した史料的価値も高い貴重な一次資料である。 解説は『独ソ戦』(岩波新書)の大木毅氏。 【目次より】 『潜艦U‐511号の運命』 序文 一 的はずれになって行く三国条約の効果 二 日独伊協力戦の実相 三 日本側在独者のベルリン会談 四 潜艦U・511号とともに 「東條内閣崩壊の眞相」 『自叙 八十八年の回顧』 解説 大木毅
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3.0時代と向き合い、社会を書く、ということ。 現代日本最高峰の作家は、〈平成〉を舞台に何を描き出すのか――。 人の世が綾なす芳醇の最新作! 〈解説〉阿部公彦 あらすじ―― 東京・青山にデザイン事務所を構える瓜生甫と妻のちづるは、セックスレスの関係にあった。ちづるはある日、知人に紹介された年下のネイリスト塩出可奈子に誘われて、性愛の関係を結ぶ。 また甫には、旅行会社のプランナー中子毬子と古い付き合いがある。毬子の夫・中子脩は語学学校の経営者だが、女性関係が派手で夫婦の仲は冷えて久しい。中子夫妻は自宅のパーティーに瓜生夫妻を呼び、そこでちづるは毬子と意気投合する。 後日、ちづるから毬子を紹介された可奈子は、毬子も誘って三人でホテルに行かないかと、ちづるに提案する――。 都会の喧噪の中で交わされる、優雅で淫靡な秘密のささやき。錯綜する彼らの思惑がたどり着く先とは。
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3.9「日本最凶」の古典怪談、ここに甦る……。 ある地方の古着屋が入手した、青海波模様の縮緬布団。以来、その周囲では血塗れの美女が出現する怪現象が続発し、ついに死人まで――読む者を虚実のあわいに引きずり込む、独特の恐怖世界。日本怪談史上屈指の名作として読み継がれる表題作ほか、現代ホラー界の先駆的存在である著者初の怪談ベスト・セレクション全七篇。 【目次】 Ⅰ 蒲団(1937) 棚田裁判長の怪死(1953) 棺前結婚(1952) Ⅱ 生不動(1937) 逗子物語(1937) 雨傘の女(1956) 帰らぬ子(1958) 〈解説〉朝宮運河
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3.2「五月の朝に詩的な《赤いワンピースの娘》に出会って以来、おびただしい数の犠牲者が、人生の暗い波間に、永久に姿を消し去った」……モスクワの新聞社へ持ち込まれた、ある殺人事件をめぐる小説原稿。そのテクストの裏に隠された「おそろしい秘密」、そして読み終えてなお残り続ける「もう一つの謎」とは何か? 近代ロシア文学を代表する作家が若き日に書いた唯一の長篇小説にして、世界ミステリ史上に残る大トリックを駆使した恋愛心理物語の古典。巻末に、江戸川乱歩による評論を収録。 江戸川乱歩――「チェーホフともあろう作家の、こういう作品を知らなかったのだから、われわれの全く気づかない面白い探偵小説が、まだどれほど残っているかと思うと楽しくなる。……探偵小説のトリックの歴史から考えても、相当大きな意味を持つ」。 解説・佐々木敦
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4.0短篇は他のどんなジャンルよりも発想や展開において、また構成や叙述において自由で柔軟なものだ――。「私の文章作法」「短篇小説論」を中心に日本語論、自作解説を増補した新編集版。『短編小説礼讃』の著者による小説作法の書。巻末に荒川洋治との対談「短篇小説を語る」を収録する。 〈解説〉荒川洋治 【目次】 *=新収録 Ⅰ 私の文章作法 書くということ/待つ・聞く・書く/好きな言葉/散文の基本/小説を超えるもの*/不朽のジャンル/「僕」の問題*/うらぎる言葉*/幼年の文学*/土地の感覚*/小説と年齢* Ⅱ 日本語について ニュアンスについて*/昔の言葉/いい文章*/淋しい文章/私の国語問題/読書会にて/読者への手紙 Ⅲ 短篇小説論 短篇作者の仕事/贋の首飾り/チェーホフの星/チェーホフの現在/日本語のルナール/国木田独歩がいた町で/おのずからの形式/短篇小説の青春*/陳腐な運命/芥川龍之介の短篇/真剣な遊戯/三浦哲郎氏の短篇/猫のいる短篇/私の処女作*/父をさがす子*/『自転車』のこと*/短い形式* 対談 短篇小説を語る* 荒川洋治×阿部昭 解説 荒川洋治
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3.8すべて成るようにしか成らん。不愉快なことや怒髪天をつくようなことがあってこそ、人生は面白い。死ぬことも怖くないし貧乏も怖くないし、どん底をくぐり抜けるということはありがたいことだった。生きるとは、老いるとは、死とは、幸福とは……。読めば力が湧く、愛子センセイのメッセージ。 (本文より) ●すべて成るようにしか成らん。そう思っています。 ●幸福って欲望の充足では決してないんです。 ●幸福とは何か? いい時も悪い時も腐らず怨まず嘆かず、どんな時でも平然としていられることだと私は思っています。 ●もし、誰かに、あなたの人生でひとつ満足だったことは? と問われたら、私は「苦しいことから逃げなかったことです」と答えるでしょう。 ●不愉快なことや怒髪天をつくようなことがあってこそ、人生は面白い。温室のような環境にいると、人生への勇気がなくなるんです。 ●生きるというのは苦しいこと。私たちは楽しむためではなく、修行するために生まれてきたと思うことにしています。そう思えば、苦しいことを避けたり、楽しくないからといって恨んだりしなくていい。修行だと思えば、耐えやすいんです。 ●苦労というものを不幸のように考えるのは間違いです。苦労を乗り越えるから、自信というものが生まれるんですよ。 ●いろいろあったけれど、辛いとか悲しいとか嘆く気持ちはなかったです。戦場の兵士が敵との戦闘の最中に、辛いとか悲しいとか思わないのと同じです。そんな暇がなかった。人生の幸せとか喜びとか考えたことがなかった。何が幸せかなんて、暇人のいうことと思ってました。
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4.5一九八〇年、『時刻表2万キロ』の著者は全線乗りつぶしのため台湾へと向かった。戒厳令下で日本人観光客は団体ツアーばかりの当時、阿里山鉄道を筆頭とする狭々軌鉄道や、開通したばかりの超特急、砂糖会社線などを八日間で乗り尽くす。その後の八三年、九四年の全島一周達成の紀行を増補した著者台湾紀行の完全版。〈解説〉関川夏央 (目次より) 台湾鉄路千公里 1 一九八〇年六月二日(月) 桃園国際機場/台北車站/自強号、往高雄/空襲警報時旅客須知 2 六月三日(火) 莒光号餐車/対号特快車/阿里山森林鉄路/呉鳳旅社 3 六月四日(水) 台糖公司虎尾総廠路線/集集線/海線、山線、循迴追分線/台中柳川西路 4 六月五日(木) 東勢線・内湾線/淡水線・新北投/台北夜場 5 六月六日(金) 濂洞・侯硐・菁桐/嶮路北迴線/花蓮新站 6 六月七日(土) 花蓮港/太魯閣峡/狭々軌特急、光華号/台東市 7 六月八日(日) 公路局公共汽車、金龍号/屏東線、東港線 終 章 あとがき 台湾鉄路千百公里 台湾一周二人三脚 台湾一周、全線開通 解説(関川夏央)
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4.0無体系のまま放置されていた中国の神話を、豊富な史料から発掘し、その成立・消失過程を体系的に論ずる。これらの神話はアジアから、遠くギリシャ・ローマとモチーフを共有する。日本神話理解のためにも必読、碩学による傑出した神話論である。 353ページ
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3.0第二次世界大戦下、激しい空爆をさけて疎開した文豪が、きれぎれに思いかえす平和な日の記憶。表題作と、戦後すぐに発表した随筆を収めた『月と狂言師』をもとに、文庫初収載になる戦時下の永井荷風、吉井勇との往復書簡などを増補した谷崎版「終戦日記」。 〈註解〉細川光洋〈解説〉千葉俊二
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4.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「自然にはキケンがいっぱい! でも、みんな精いっぱい生きてるんです」 世界には、毒をもった生きものがたくさん存在します。その生態は多種多様。環境に合わせて進化するうち、毒によって身を守ったり、獲物を捕まえるなどして生き残ってきました。本書では、毒を使って生きる動物や植物を、ポップでなイラスト&マンガとわかりやすい文章で、楽しみながら教えます。 特に夏のレジャーで山岳や川辺、海辺などを訪れる際、安全に楽しむための豆知識も充実。いざという時の対処法も収録しました。 監修は薬科大学客員教授の船山信次先生。子どもにもわかりやすく丁寧な解説で、親子で安心して楽しめます。全ての文字はルビ付きで、子どもだけでも読むことができます。 【教養が身につく中公新書からうまれた本 シリーズ第2弾!】
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4.0昭和一四年、日本陸軍は満蒙国境ノモンハンにてソ連軍に押され続けていた。このまま日ソ全面戦争に発展することを恐れた日本は、急ぎドイツ・イタリアとの同盟を締結。ソ連軍も矛を収め、相互不可侵条約が成立した。だが、北の脅威がなくなったことに安堵できた時は短い。ドイツがポーランドを攻撃、イギリス・フランス両国と戦争状態を引き起こしてしまう。三国同盟の約定により参戦することとなった日本は、西太平洋のイギリス領・フランス領を攻撃。マレー・シンガポール・ビルマなどを占領し、連合艦隊はインド洋へと進出した。だが、そこにはイギリス海軍の最強戦艦が待ち構えていたのである――。 世界に七隻しかない四〇センチ砲戦艦――世界のビッグ・セブン その四隻がインド洋にて激突!
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3.2名家の老嬢エミリーの死後、閉ざされた部屋に残されていたのは……。短篇ミステリの古典にも数えられる表題作ほか、「あの夕陽」「ウォッシュ」など七篇を収録。架空の町ジェファソンを舞台にした《ヨクナパトウファ・サーガ》の全体像を望見しうる短篇集。巻末に中上健次の講演「フォークナー衝撃」他一篇を収録。 【目次】 赤い葉/正義/エミリーに薔薇を/あの夕陽/ウォッシュ/女王ありき/過去/デルタの秋/解説(高橋正雄) 《巻末付録》 中上健次、フォークナーを語る(フォークナー、繁茂する南/フォークナー衝撃)
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3.4【目次】 まえがき プロローグ 第一章 ナンシー関の才能とその影響力 ・作家 宮部みゆきの場合 ・天性の観察眼と「規格外」という自意識 ・「後悔はしないのか」 ・テレビプロビューサー 土屋敏男の場合 ・視聴率とは別の、もう一つの指針 ・コラムニスト 小田嶋隆の場合 ・視聴者と同じ目線の高さ ・イラストレーター 山藤章二の場合 ・“自己批判"という新しいジャンル 第二章 <ナンシー関>が誕生するまで ・照れ屋のちょっと変わった女の子 ・「ホットドッグ・プレス」での初仕事 ・改行なしのコラム原稿 ・たけしの「オールナイトニッポン」の影響 ・マブダチとの出会い ・丁稚で勝負 ・消しゴムを彫って生きる覚悟 ・「ビックリハウス」に単身で売り込みに行く ・「ミュージック・マガジン」の表紙に抜擢 ・自分自身の物差し ・独自のスタイルが完成 第三章 青森での関直美 ・子どもころから「大人」 ・実家でのナンシー ・クラスの中の“最後の砦" ・マツコとの鼎談 ・高校受験に失敗 ・サブカルチャーに傾倒 ・「演歌はいいけど、精神的演歌は嫌だ」 ・はじめて消しゴムハンコを彫る ・投稿ハガキが読まれ、拍手喝采 第四章 旅するナンシー、歌うナンシー ・香港でパーマをかける ・ハンコとスタンプ台を持ち歩く ・台湾社員旅行の過酷すぎるスケジュール ・「今考えれば、いいこと浮かぶかも」 ・ナンシーのバンド時代 ・染之助・染太郎の前座でバンドデビュー ・なぜか「嫌いじゃなくなった」カラオケ ・サブカル好きなお相撲さんと出会う ・憧れのムーンライダーズに緊張 ・いくつもあったカラオケの十八番 ・免許持つ人、持たぬ人 ・箱根への日帰りドライブ 第五章 ナンシー関の全盛期 ・はじめての単行本 ・愛用の消しゴム ・「噂の真相」での連載開始 ・見えるものしか見ない「顔面至上主義」 ・日常生活では「人の顔など見ちゃいない」 ・永ちゃんのコンサートに「潜入」 ・「フォーエバー毒蝮」 ・「テレビには出ない」という決断 ・本領発揮のプロレス技 ・ページはじまって以来の抗議の投書 ・大月隆寛との対談「地獄で仏」 ・ナンシーの外見と文章 ・週刊誌コラム連載で全国区に ・テレビコラムを主戦場に定めて ・デープ・スペクターとの論争 ・松本の外したような笑いのセンス ・定点観測の視点 ・リリー・フランキーとの対談「小さなスナック」 ・ワンアンドオンリーの存在感 エピローグ あとがきにかえて <巻末インタビュー> マツコから見たナンシー 〈解説〉 ナンシー関と雑誌の時代 与那原恵
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3.0「赤い死」が蔓延するなか、千人の友達と僧院に避難したプロスペロ公は壮麗な仮装舞踏会を催した。そこへ現れたひとりの仮装した人物が、人々の間に狼狽と恐怖と嫌悪を呼び起こす――死に至る疫病に怯えおののく人々を描いた表題作のほか、処女作「メッツェンガアシュタイン」など短篇小説十篇と、蔵書の行間に書き込んだ思考の断片「覚書(マルジナリア)」を収録。 巻末に解説「ポォの作品について」を所収。 吉田健一の名訳が愛好した作品が名訳で甦る。
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3.8金沢を舞台に旧制四高生・片口安吉の青春の光と影を描く「歌のわかれ」、敗戦直後、天皇感情を問うた「五勺の酒」。この二篇のほか、「村の家」「萩のもんかきや」など著者の代表的な短篇七篇を収める。詩篇「歌」、自作をめぐる随筆を併録。文庫オリジナル。 〈巻末エッセイ〉石井桃子・安岡章太郎・北杜夫・野坂昭如 ■目次 歌(詩) 【Ⅰ】 歌のわかれ/春さきの風/村の家/広重/米配給所は残るか/第三班長と木島一等兵/軍楽/五勺の酒/萩のもんかきや 【Ⅱ】 「春さきの風」「五勺の酒」の線/「春さきの風」のとき/「第三班長と木島一等兵」おぼえがき/五十年まえと三十年まえ 【中野重治をめぐって】 ある機縁(石井桃子)/我慢と律義と剽軽と(安岡章太郎)/「茂吉ノート」など(北杜夫)/青春の書(野坂昭如)
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4.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「一晩寝かせたカレーはおいしいって言うけどなぜ?」「洗濯洗剤を入れると落ちない汚れまでなぜ落ちるの?」「蚊にさされる人とさされない人がいるのはなんで?」など、日常生活における疑問の数々を、専門家や識者への取材で明らかに。 単なる豆知識のレベルを超え、一歩先の深いところまでしっかり教える、読み応え抜群の1冊。読売新聞くらし面の人気連載を書籍化。
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4.3読売新聞朝刊で連載中の好評連載「オトナの親子」の拡大版コミックエッセイ第2弾。 “毒親"の言葉も浸透しつつある昨今、長生きがもたらしたオトナの親子関係の確執はとても深く、多くの人が悩み苦しんでいます。前半では、1巻で登場した親子のその後を描いています。ついに実家を離れてひとり暮らしをはじめた娘、母に自身の心の悩みを打ち明けた娘、それぞれのジツボはどんな想いを抱え、どう娘と対峙するのが良いのか悩み、一方の娘たちも、ジツボとの向き合い方、程よい距離感を悩みながらも模索していきます。1巻同様、専門家の方々のアドバイスを含めた解説も掲載しています。後半では「著名人の実体験」と「発言小町に寄せられたリアルな声」を加え、より多彩な例を知っていただける内容となっています。本書が、親子関係を見つめ直し、少しでも心を軽くすることに役立てば幸いです。
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5.0一冊の本との出会いによって物理学を志した学生時代の回想から、講演「素粒子論はいずこへ」「科学の進歩と国際協力」、ノーベル賞授賞式への旅を綴った「旅のノートから」まで。科学雑誌『自然』に一九四七年から七五年にかけて発表したエッセイと講演を集成。文庫オリジナル。 〈巻末対談〉水上勉×湯川秀樹「京都と日本を語る」 (目次より) Ⅰ 思い出すこと/学術の交流/旅のノートから/若い人々へ/仁科芳雄先生の思い出/科学の進歩と国際協力/研究者としての人間/二つの道を一つに/科学者の創造性/物理学者群像/日本の科学の一〇〇年 Ⅱ 素粒子論の現状と将来(湯川記念館開館記念講演)/素粒子論はいずこへ/理論物理学の伝統について/将来計画の意義/物理学の老化と若返り/素粒子論の現状と将来(素粒子論三〇年)ベータ崩壊の古代史 〈巻末対談〉京都と日本を語る 水上勉×湯川秀樹
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4.5真綿で首を絞めるように香港の自由を奪った中国が、次に見据えるのは台湾だ。ある日、台湾領の東沙島が中国軍の奇襲を受ける。大艦隊が接近する中、台湾軍は必死の抵抗を続けることに……。そんな緊迫する台湾に偶然居合わせたのが《サイレント・コア》の魔女こと司馬光一佐。面倒を見ている娘のレストラン開店を祝っていたところ台湾、アメリカの関係者との秘密会談に引き込まれ、日本の軍事参加を迫られる。「尖閣を守りながらの二面作戦は無理!」とつっぱねるが、事態はますます予断を許さないものとなっていく。一方、中国へ一矢報いるため、凶悪な計画を携えた者たちも上海へ向かっていて……? 大石英司の新シリーズ、不穏にスタート!?
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4.3僕等はツバぜり合ひの刀の下で、永久に黙笑し合つてる仇敵である――北原白秋主宰の雑誌への投稿で知り合い、近代詩を牽引する良きライバルとなった二人。交流を描いたエッセイから互いの詩集に寄せた序文までを集成する。それぞれが語る生涯にわたった友情。 文庫オリジナル 巻末対談 萩原葉子×室生朝子 目次から Ⅰ さびしき友・室生犀星(萩原朔太郎) 室生犀星の印象/さびしき友/田端に居た頃 /移住日記/室生犀星君の心境的推移に就て/室生犀星に与う/室生犀星君の飛躍/室生犀星に就いて/室生犀星君の人物について/室生犀星の小曲詩/詩壇に出た頃/所得人/犀星氏の詩/小説家の俳句/孝子実伝/別れ/室生犀星に Ⅱ 砂丘を登る人・萩原朔太郎(室生犀星) 赤倉温泉/萩原と私/芥川龍之介と萩原朔太郎/萩原朔太郎論のその断片/萩原朔太郎/萩原朔太郎を哭す/『卓上噴水』の頃/萩原葉子 著『父・萩原朔太郎』あとがき/詩人・萩原朔太郎/萩原に與へたる詩/供物 Ⅲ詩集に寄せて 室生犀星『叙情小曲集』序(萩原朔太郎)/健康の都市 詩集『月に吠える』(室生犀星跋)/愛の詩集の終りに(萩原朔太郎)/室生犀星『新らしい詩とその作り方』序に代えて(萩原朔太郎)/珍らしいものをかくしている人への序文(萩原朔太郎『純情小曲集』序 室生犀星)/『室生犀星詩選』推薦文(萩原朔太郎)/『青き魚を釣る人』序(萩原朔太郎)/『青き魚を釣る人』小言(室生犀星)/室生犀星詩集の編選について(萩原朔太郎)/野性の叫び(『室生犀星全集』萩原朔太郎推薦文) Ⅳ詩への告別 詩よきみとお別れする/詩に告別した室生犀星君へ/悲しき決闘/詩への告別に就て萩原君に答う/犀星氏の詩 巻末附録 萩原葉子/室生朝子対談「わたしの朔太郎、わたしの犀星」
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4.0江戸時代の思想の理解なくして近代日本の理解はない。伊藤仁斎、荻生徂徠、本居宣長……鎖国と封建制という厳しい条件下で発展を遂げた思想の諸相を明快に解説、その潜在的な近代性を明らかにする。江戸思想史の全体像をつかむうえで最上の入門書。新たに巻末エッセイ「自分と出会う」を付す。〈解説〉小島康敬 【目次より】 序 徳川時代の再検討 第一章 朱子学とその受容 第二章 陽明学とその受容 第三章 古学思想の形成とその展開 第四章 武士の道徳 第五章 町人と商業肯定の思想 第六章 十八世紀の開明思想 第七章 経世家の思想と民衆の思想 第八章 国学運動の人々 第九章 幕末志士の悲願 終 章 幕末から明治へ
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3.3貧しいスコットランド移民の子から全米の鉄鋼王となり、後半生は公共事業や世界平和の実現に尽くしたカーネギー。その圧倒的な楽観主義に裏付けられた成功哲学と社会福祉への思いが綴られた感動の自伝。カーネギーを敬した渋沢栄一が本邦初訳版に寄せた序文ほかを新たに収録。〈解説〉亀井俊介/鹿島 茂
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