作品一覧

  • 偶然性・アイロニー・連帯 リベラル・ユートピアの可能性
    4.6
    1巻5,280円 (税込)
    人間の連帯は,真理の哲学的な探求によって可能となるものではない.他者への残酷さに対する感性を想像力によって拡張することで達成されるべき,目標なのだ.20世紀後半を代表する哲学者が,ありうべき社会はいかに構想されるかという課題に,永遠なる自由の実現というリベラル・ユートピアの可能性を提示する.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • 公共哲学入門 自由と複数性のある社会のために
    -
    1巻1,870円 (税込)
    わかりあえない他者と生きる思考法 多様性よりも「複数性」を、そして何よりも人間の「平等な自由」を実現するために――。カントに始まり、功利主義、ロールズ、リバタリアニズムなど定番の要点をしっかり押さえたうえで、デモクラシーの価値を根底から問い直す。「今だけ・自分だけ」の発想を乗り越えて、政治的意思の違いを互いに解消することなく、共に生きていく視点を身につける「新しい教科書」! *電子書籍版には収録していない資料写真がございます。あらかじめご了承ください。
  • ジョン・ロールズ 社会正義の探究者
    3.9
    米国の政治哲学者ジョン・ロールズ(1921~2002)。1971年刊行の『正義論』において、独創的な概念を用いて構築した「公正な社会」の構想は、リベラリズムの理論的支柱となった。「平等な自由」を重視する思想はいかに形成されたか。太平洋戦線における従軍体験、広島への原爆投下の記憶がロールズに与えた影響とは。最新資料から81年の生涯を捉え直し、思想の全体像を解読。その課題や今日的意義にも迫る。
  • 平等ってなんだろう?
    3.0
    1巻1,408円 (税込)
    「不平等な社会は、なぜ問題なの?」日常のモヤモヤした疑問から、日本と世界の格差問題まで、社会における「平等」の大切さを考える
  • 縮減社会の合意形成―人口減少時代の空間制御と自治―
    -
    1巻2,156円 (税込)
    人口減少と経済縮小の時代を迎え、放置される空間が濫発する中で、社会的に適切な空間制御を果たすべく地域社会による合意形成が不可欠である。そのような縮減社会において、いかなる合意形成を模索すべきか。「合意形成研究会」における共同研究の成果をまとめた。

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  • 自由
    4.0
    1巻1,100円 (税込)
    現代における自由への脅威とはなにか。なぜ自由は擁護されなければならないのか。自己決定や自己統治、セキュリティといったトピックと関係づけながら、人間の条件としての自由の概念を更新し、現代社会に生きる私たちの〈間〉にある公共の問題としてとらえ直す試み。他者とともに自由であることの条件をさぐる。

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  • 公共性
    4.2
    1巻1,100円 (税込)
    公共性とは、閉鎖性と同質性を求めない共同性、排除と同化に抗する連帯である。現在さまざまなかたちで提起されている「公共性」の理念は、異質な声に鎖され、他者を排除してはいないだろうか。開かれた公共性への可能性は、どこにあるのだろうか。互いの生を保障しあい、行為や発話を触発しあう民主的な公共性の理念を探る。

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  • 不平等を考える ──政治理論入門
    4.0
    1巻880円 (税込)
    この二〇年あまり、多くの国で格差の拡大が進んだ。経済は停滞し、国家の再分配政策も機能していない。そうしたなか、所得の低下に苦しむ人々の不安や怒りが、政治を大きく動かし、社会の分断をさらに深めている。いま、この不平等の問題を克服するためにどう考えればいいのか。本書では、私たちが尊重すべき「平等な関係」とは何かを根底から問いなおし、そうした社会を可能にするための制度を構想する。カント、ロールズ、セン、ハーバーマスらの議論を糸口に、現代の最難問にいどむ、政治思想の新たな基本書。
  • 対論 憲法を/憲法から ラディカルに考える
    4.0
    1巻1,320円 (税込)
    憲法学、政治学、社会学、法哲学など気鋭の学者らが分野をこえて、国家・社会の根源的問題を多角的に徹底討論。「基調論考」をふまえた対論は、新たな思考プロセスや知見を含み、〈憲法を/憲法から〉考えるための多くの示唆を提供する。
  • 講座 人権論の再定位1 人権の再問
    -
    1~5巻3,300~3,630円 (税込)
    「人権」を根源的に問い直し、再構築へむけて編まれた『講座 人権論の再定位』第1巻。差別、障害、老い、病い、セクシュアリティ、貧困など、私たちが直面している諸問題と、これまで紡ぎだされてきた様々な思想に照らし合わせ、人権とは何かをあらためて問い直す。
  • 偶然性・アイロニー・連帯 リベラル・ユートピアの可能性

    Posted by ブクログ

    リチャード・ローティ。
    本書を読み進める前の彼の印象は、近代以降の真理探究哲学を完全否定したアンチ哲学の哲学者、というか、会話をし続けることが哲学であるというスタンスでやりきったアメリカのおっちゃんというイメージでした。

    本書は、三部構成で、タイトルにあるように「偶然性」について、「アイロニー」について、「連帯」についてのパートで書かれていますが、正直なところ第一部「偶然性」から読み進めてサッパリなところも多く、納得したとしても、いざメモを取ろうとして、はて何と書き残せばいいやらとなってしまいました。

    さいわい併読した、『100分de名著「偶然性・アイロニー・連帯」』(朱喜哲さん)のお陰で

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    2025年05月04日
  • ジョン・ロールズ 社会正義の探究者

    Posted by ブクログ

    政治哲学。これまで何の違和感もない単語だったが、これを読むといかに座りの悪い組み合わせであるかがわかる。理想を突き詰める哲学と、現実社会においてある種の妥協を要請する政治。ただ政治も確固とした哲学を土台としたものでなければ安定性を欠いてしまう。ロールズはこの難しいバランスを哲学的な方法でバランスさせた。ただ、それも限界がある。運の平等性を追求していけば、やがて結果の平等につながり、共同体成員の承認が得られなくなる。最後は「まぁこれなら多少自分に不利でも納得できるかな」と言う感覚的な落とし所を探ることになる訳で、政治への哲学の受け入れは八分目くらいに留めておかないと、いつかおかしな方向に進んでし

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    2025年01月24日
  • 偶然性・アイロニー・連帯 リベラル・ユートピアの可能性

    Posted by ブクログ

    我々の価値観や人間性の定義などの絶対的であると案じられるものは、歴史の中の「偶然性」によって獲得された相対的なものである。リベラリストは 自らのアイデンティティの基底を為す終極の語彙に関して常に疑いの眼差しを向ける「アイロニスト」であるべきである。我々の「連帯」を為す唯一の根源は「残酷さを減らすこと」であり、その内部には哲学が探究してきた真の価値などはなく、我々の範囲を拡大するために外部に積み上げてゆくものである。哲学の概念自体を大きく転換させる21世紀にも読まれづけてゆくべき名著。

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    2024年11月09日
  • 公共性

    Posted by ブクログ

    今年1番の読書体験。刊行当時(2000年)の日本の現況に触れながらアーレントの思想を語っていくのでどんどん頭に入ってきた。さらに、社会から疎外されている人々の存在と自分の関わり方とあるべき姿について考える言葉が沢山で何度も読み返したい。人と人の間に世界があるのであって、誰かがいなくなると世界が一つなくなってしまうということ。そして誰とも世界を共有できない人がいること。もう一度原典に当たってみる。何を言ってるのか考える。一つのテーマになる。

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    2024年03月24日
  • 偶然性・アイロニー・連帯 リベラル・ユートピアの可能性

    Posted by ブクログ

    前作『哲学と自然の鏡』において普遍性を目指す営みとしての哲学を批判的に解体したローティはその批判を突き詰め、表題にもなっている「偶然性」、「アイロニー」、「連帯」をキーにリベラルユートピアの実践の可能性を探索する。

    リベラルユートピアに必要なことは
    アイロニーによる私的な領域と
    残酷さへの意識という公共的な領域とを並存させることだとローティは説く。

    本書では、私的領域を開発していくアイロニストの例としてプルーストやデリダが、
    残酷さを描き出すことによって連帯に寄与した例としてナボコフやオーウェルが検討されていく。

    わたし個人、特に興味を惹かれたのはアイロニストとしてのプルーストについての

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    2021年06月19日

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