配信予定・最新刊

作品一覧

  • 好色一代男
    NEW
    -
    1巻1,100円 (税込)
    井原西鶴の処女作であり、当時のベストセラーになった出世作。好色一代男とは、色道の探求に生涯を賭けて悔いなき男という意味だ。その主人公である一代男こと世之介は、巨万の富を擁する上方町人の二世として生まれ、七歳にして恋を知り、六十歳には女護島遠征に船出したまま行方知れずになるが、それまでの五四年間を、一年を一章にする構成で五四章にまとめた好色一代記である。世之介は地方も含めてさまざまな場所に出向き、さまざまな遍歴をするが、主要な舞台は公許の廓(くるわ)で、粋(すい)という「遊興の美学」を描くことが西鶴の意図であった。巻末には西鶴全集の翻訳で知られる暉峻康隆氏による「解説」を収めた。なお「プライム」とは「グリンプス」とは異なり、古典のほぼ全巻の現代語訳を言う。
  • 初舞台・彼岸花 里見弴作品選
    4.0
    1巻1,100円 (税込)
    娘の自立していく姿に思い悩む、旧制高校同窓の男達の友情を追った表題作「彼岸花」、女主人の嘘が許せず自らの片腕を切り落とす「銀二郎の片腕」、上官の夫人を伴った戦地からの引揚げの悲惨な旅の中で育つ奇妙な愛情を描く「みごとな醜聞」等、初期から戦後作まで8篇を精選。巧みな会話運びで人情の機微をとらえ、「名人芸」と声価の高い、里見弴の人間観察の妙趣を味わう名作集。
  • 恋ごころ 里見弴短篇集
    3.0
    1巻1,265円 (税込)
    14歳の夏休みに、養家の盛岡を訪れ、そこで知った親戚の少女に淡い恋心を抱いた思い出を語る表題作。家を出て、大阪での芸者との恋愛・結婚の経緯を清新に描いた「妻を買う経験」等、自伝とフィクションを綯い交ぜに、流暢な文体と精妙な会話で、人の心の機微を巧みに描いた名作5篇を収録。明治、大正、昭和の文芸界を悠々と生き抜いた「馬鹿正直」で「一徹」で「涙脆い」、白樺派最後の文士・里見弴の真骨頂。 人の生の営みの機微を描いた心温まる短篇集――“最後の文士”里見は、94歳の最期まで現役作家として活躍した。抒情的で穏やかな、哀愁を帯びた感動を与える私小説の世界。読売文学賞受賞の表題作他6篇。
  • 君と私 志賀直哉をめぐる作品集
    -
    1巻1,100円 (税込)
    よい友とは、何をしてもよい。絶交してさえもよい。―― 衝突と復縁を繰り返しながら、生涯にわたる友情を育んだ二人の作家。 表題作は、幼少期の出会いから「白樺」での文学修業に至る青春期までを辿った、里見弴幻の代表作。〈白樺派の青春群像を描いた重要文献〉にして、のちの『暗夜行路』成立にも多大な影響を与えた作品でありながら、連載原稿の紛失事件により未完に。これまで全集等でしか読むことはできず、文庫化は今回が初となる。 その他、「城の崎にて」で知られる志賀の山手線事故の顚末を記した「善心悪心」、鳥取・松江旅行の回想「世界一」「或る年の初夏に」など、若き志賀との交友に関する小説・随筆の主要作品を初めて一冊に。二大文豪の出発点をあらためて見直す文庫オリジナル。 【目次】 [小説] 君と私(1913) 善心悪心(1916) 世界一(1920) 或る年の初夏に(1917) 幸福人(1917) 失われた原稿(1916) [随筆等] 春の水ぬるむが如くに(1924) 志賀君との交友記(1935) 弔辞(1971) 志賀君との間柄(1974) あとがきより 解説=麻井朝 里見弴・収録作品関連年譜
  • 里見弴 小津映画原作集  彼岸花/秋日和
    -
    1巻1,210円 (税込)
    小津安二郎は里見弴の小説をよく読み、「映画のシナリオのねたに」し、「良き友」となった。原作と銘打たれた表題二作に加え、「晩春」を見た里見が「原作料の半額くらいは貰ってもよさそうだ」と小津をからかったという「縁談窶」など中短篇、さらに小津への弔辞と追想エッセイを収録。文庫オリジナル。 〈解説・武藤康史〉

ユーザーレビュー

  • 初舞台・彼岸花 里見弴作品選

    Posted by ブクログ

    『河豚』
    歌舞伎役者の実川延童は、舞台の帰りによった広島の河豚やに寄った夜から体が動かなくなった。気持ちは普段よりハッキリしているくらいだし、こんなこと気に死ぬなんてあまりに馬鹿馬鹿しくて可笑しくなってしまうくらいだ。
    だが時間を追うごとに実川延童の命は微かになってゆく。

    ===作者里見弴が、妻となった芸者の母から聞いたという話を小説化したらしい。

    『俄あれ』
    脳味噌がグズグズ煮えたぎるような7月の午後。俄に起こる暴風雨。
    客は友人の家を訪ねて、細君に客間に通された。大雨と雷に閉じ込められた家で客は考える。今この家には二人だけなのだろうか。細君の言葉には裏の意味でのあるのだろうか。
    始まっ

    0
    2019年12月27日
  • 恋ごころ 里見弴短篇集

    Posted by ブクログ

    古い小説なのに、古さを感じない。
    会話のテンポがよく、文書が美しい。
    「人間って、こういうとこあるよね」という
    洞察が随所にあり、かなり納得させられる。

    妻を買う経験、大火、など
    大昔の花柳界の様子が
    興味深い。

    0
    2019年01月19日
  • 初舞台・彼岸花 里見弴作品選

    Posted by ブクログ

    「銀二郎の片腕」という短編が好きなんです。銀二郎のキャラが面白い。なんなの、この人。怒りのあまりを腕を斬り落としてしまうなんて。イメージ的には星一徹さんなんですけど。太い眉=一徹。貧困な発想だ。

    0
    2012年12月18日

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