文学作品一覧
-
5.0第26回「伊豆文学賞」の優秀作品集。伊豆をはじめとする静岡県内と舞台とした小説、紀行文などを収録。今回は小説・随筆・紀行文部門の最終週賞『水色の風』、優秀賞『即日帰郷』ほか佳作2作品、賞篇部門は最優秀賞『星』と優秀賞5作品に加え、特別奨励賞1作品を掲載。
-
5.0女子高生の水埜蝶子は素人ながらも小説執筆に没頭していた。ある日、世間を賑わせている殺人鬼・キラーバリスタに彼女とその家族は襲われてしまう。蝶子の小説が気になるキラーバリスタは彼女を生かすことにする!!
-
5.0「群像」誌上に発表し、話題となった傑作文芸批評をまとめた試みの作家論集。 序論 町田康論 いとうせいこう論 西加奈子論 ほか小山田圭吾、みうらじゅんにも言及。 「自分ならざる者を精一杯に生きる」 “今日よりも少しはマシな明日を迎えるために” ――《芸能》の核心は、この「ウソ/本当」の二分法を貫く、一生懸命で心を込めたいとなみに宿っている。このような意味において、小説もまた《芸能》のいち形態である、と言える。小説もまた、音楽や映画や漫画といった他の表現と同様、ここにはない喜びを、悲しみを、憎しみを、愛しさを現前化しようとする。 小説とは、わたしたちが生きる日常とはまったく異なる出来事が上演される場所だ。作中人物たちはゆたかな世界を演出すべく、小説の舞台を動きまわり、読者の気を引こうとする。そして、彼らの行動を追い、彼らに感情移入さえする読者は、ほんのつかのま、読書行為を通じて、普段の自分とは違う何者かになる。もしかしたら、読むまえと読んだあととでは、世界が一変しているかもしれない。すぐれた《芸能》とはおうおうにして、そういうものだ。 大事なことは、《芸能》の世界が少なからず、現実の世界なり社会なりと異なっている、ということだ。逆に言えば、現実の社会を追認するような《芸能》は物足りない。退屈な社会を生きるわたしたちが、ほんのひとときでも、《芸能》に触れて日常から抜け出す。その逸脱による解放的な喜びこそ、明日以降を生きるための活力となるのだ。 いち生活者の僕は、だからこそ、小説を読む。だからこそ、音楽を聴く。明日以降の生活を少しでもマシなものにするために。――(本書序論より抜粋)
-
5.0父の仇討ちの旅に出た城下一の美人姉妹だったが、本懐を目前にこともあろうに仇に捕まってしまう。そして陵辱の限りを受けるのだが・・・・・・。 江戸から明治に世の中が変わっていくところ、伊豆・長岡の荒れ寺に坊主のふりをして住み込んだ半次郎が、有料の世相講釈で、村人や山賊の人気を博していた。会津出身で、若松城が落ちてから流れてきたのだが、実は官軍との戦の中で、指揮官と主を仲間の甚八と共謀して殺害していた。勝てぬ戦を前にしてふたりの首を官軍に差し出し、褒美を得ようとしたのだ。が、主を裏切ったふたりは武士の風上にもおけないと官軍からも追われる。ケンカ別れのあと三島の女郎屋に身を潜めていた甚八から、久しぶりの連絡が入る。殺した主の妻の志乃とその妹美雪、指揮官の息子の梅三郎が仇討ちのために、近くまで来ているというのだ。志乃は会津白菊隊の隊長だった。討ち死にしたと思っていたが、生き延びていた。白菊隊の隊員だった美雪ともども、腕がたつ。そこで甚八たちは山賊に助っ人を求め、三人を待ち構えるのだった。ところが、本懐を前に、志乃、美雪らは半次郎たちに捕まってしまう。そして陵辱の日々が始まる。心では嫌悪しているものの、次第に身体は正直に反応していく。甚八に犯されながらも、志乃は熱病に冒されたように全身をぶるぶると震わせる。そして、甚八が鋭くうめいて射精する。志乃は熱い男の体液が激しい勢いで自分の体内に放出されたことを知覚すると大きくうなじをのけぞらせるのであった。
-
5.0あなたに寄り添い、あなたを迎え入れる世界文学16選 悲しい時、苦しい時に手にした本が、まるで自分に向けて、自分のために書かれていると感じたことはないだろうか。本から聞こえてくるメッセージによって、私たちは自分が発していた心の声に初めて気づかされることがある。物語を読む行為には、そのような双方向のやりとりが存在し、私たちが本に没頭するとき、本は丸ごと私たちを受け入れ、「歓待」してくれていると著者は語る。NHKラジオテキスト『こころをよむ 歓待する文学』を大幅に加筆・修正し、新たに3章分を書き下ろした。 あなたを「歓待」してくれる、選りすぐりの作品は、ゼーバルト『移民たち』/イーユン・リー「千年の祈り」/アキール・シャルマ『ファミリー・ライフ』/小川洋子『ことり』/ハン・ガン『菜食主義者』/クッツェー『マイケル・K』/カズオ・イシグロ『浮世の画家』/多和田葉子『雪の練習生』/村上春樹『職業としての小説家』/マリー・ンディアイ『三人の逞しい女』/マリリン・ロビンソン『ハウスキーピング』/レイラ・スリマニ『ヌヌ 完璧なベビーシッター』/村田沙耶香『コンビニ人間』/瀬尾夏美『あわいゆくころ』など。 情報としての読書案内を超え、小野文学として昇華した一冊。
-
5.0夫の再就職問題で知人だった佐久間に相談したことで、美人妻・千亜紀の運命は急転していく・・・・・・。 夫・真人が勤めていた大手銀行が倒産。再就職に悩む真人のために29歳になる貞淑な妻・千亜紀は学生時代にバイトしていたときに知り合った大手損害保険会社の元専務だった佐久間德二郞に相談した。すると、佐久間からはかつていた会社への再就職を条件に千亜紀の体を弄ぶ。そして、要求は次第にエスカレートしていく。夫のためとはいえ、佐久間に体を許したことが千亜紀の胸に悔恨の念を宿す一方で、体は佐久間にされた破廉恥な行為を待ち望んでいくのであった。そして、佐久間の命令で入った華道教室で講師として待ち構えていたのは佐久間の後妻である美和だった。バイセクシャルである美和のテクニックに千亜紀は頭では拒むものの、体はいつしか美和を求めるようになっていく。精神的に崩壊しそうになると思いつつも、抗うことのできない快楽に千亜紀は溺れていくのであった・・・・・・。
-
5.0内田百閒、阿川弘之につらなる鉄道紀行の第一人者・宮脇俊三の世界が今よみがえる! 宮脇の深い教養に裏打ちされた、「写真のいらない」紀行文学。国鉄がJRとなり、寝台特急がほとんど廃止され、北海道や九州からローカル線がほぼ消えるなど、宮脇が書いた鉄道風景はずいぶん変わってしまった。その点からも、懐かしさとともに、発見の多い内容となるだろう。今はなき鉄路の地図、多数収載。 第1章 『時刻表2万キロ』――国内紀行① 第2章 『最長片道切符の旅』――国内紀行② 第3章 『終着駅へ行ってきます』――国内紀行③ 第4章 『時刻表おくのほそ道』――国内紀行④ 第5章 『失われた鉄道を求めて』――国内紀行⑤ 第6章 『台湾鉄路千公里』――海外紀行① 第7章 『インド鉄道紀行』――海外紀行② 第8章 『殺意の風景』――小説 第9章 『古代史紀行』『平安・鎌倉史紀行』『室町・戦国史紀行』 ――歴史① 第10章 『時刻表昭和史』――歴史② 宮脇俊三(1926~2003年) デビュー作『時刻表2万キロ』で第5回日本ノンフィクション賞受賞。短篇集『殺意の風景』は泉鏡花賞を受賞し、直木賞候補にも挙げられた。1999年には菊池寛賞受賞。
-
5.0重たい文学全集はいらない。 日本近代文学は、いまや誰でも今ここでアクセスできる我々の共有財産(コモンズ)である。そこにはまだまだ見知らぬ隠されている。日英仏の文化とITに精通する著者が、独自に編んだ文学全集から、今の時代に必要な「未来を作る言葉」を探し出し、読書することの本質をあらためて問う。 【目次】 はじめに 文芸オープンソース宣言 寺田 寅彦『どんぐり』 織り込まれる時間 夏目 漱石『夢十夜』 夢をいきる時間 柳田 国男『遠野物語』 死者への戦慄 石川 啄木『一握の砂』 喜びの香り 南方 熊楠『神社合祀に関する意見』 神々と生命のエコロジー 泉 鏡花 『海神別荘』 夢と現実の往還 和辻 哲郎『古寺巡礼』 結晶する風土 小川未明『赤いろうそくと人魚』 死者と生きるための童話 宮沢 賢治『インドラの網』 インドラとインターネットの未来 内藤 湖南『大阪の町人学者富永仲基』 アップデートされる宗教 三遊亭 円朝『落語の濫觴』 落語の未来 梶井基次郎『桜の樹の下には』 ポスト・ヒューマンの死生観 岡倉 天心『茶の本』 東西翻訳奇譚 九鬼 周造『「いき」の構造』 永遠と無限の閾 林 芙美子『清貧の書』 世界への信頼を回復する 谷崎潤一郎『陰鬱礼賛』 闇のウェルビーイング 岡本 かの子『家霊』 呼応しあう『いのち』 他
-
5.0フィッツジェラルド、ヘミングウェイ、ポー、村上春樹―― 「黄金の抜粋」で出会う本物の英語! カンタンな英文だけでは、英語を操るための「体幹」が身につきません。 歯ごたえたっぷりの名作には、英語的感覚を身につけるためのお役立ちヒントがたっぷり。 時代背景や小説のルールなど丁寧に解説し、和訳、語注や文法の説明も充実。読むための入り口までご案内します。昔から気になっていたけど、なかなか手に取れなかったという有名作品の原文をこの機会に是非。 読んでみると、やっぱりおもしろい! おかしい! 怖い! おもしろくて読む英語は、次のステップにつながります。読まずにいるのはもったいない。 東京大学英文学教授による、英米文学講義。 『老人と海』、 『高慢と偏見』、 「黒猫」、 『ガリヴァー旅行記』、 『ロビンソン・クルーソー』…… 「本物の英語」を読む! これがあのガリヴァーですか。 ロビンソン・クルーソーはこんな人でしたか。 『高慢と偏見』の恋愛術がすごい。 「黒猫」、キモチ悪い。 百聞は一見にしかず。 気になるあの名作に、なまの目で触れてみてください。 ――この本は、もっと英語を読めるようになりたいという人に、おすすめの入口を提供する本です。(「はじめに」より)
-
5.0抜群におもしろい文芸時評の白眉――1977年から78年にわたり、初期代表作となる『マルクスその可能性の中心』、『日本近代文学の起源』と並行して書かれた、著者唯一の文芸時評集。100人近い現役作家を俎上に載せた短い<時評>と<感想>に、この類稀な批評家のエッセンスが凝縮し、横溢する。転換期に立つ「近代文学」の終焉を明瞭化した記念碑にして、これから文学にかかわる者の、必読の書。 ◎「……この『反文学論』は、著者の批評活動すべてが圧縮されたものだと言える。読者は、本書に対して、まるで「柄谷行人」という映画の予告編をみているような印象をもつであろう。そのことを可能としているのは、ひとえに本書が「文芸時評」という制約を受けていることによるのだ。」<池田雄一「解説」より> ※本書は、1991年11月『反文学論』(講談社学術文庫)を底本としました。
-
5.0
-
5.0二葉亭四迷から大江健三郎まで近現代の作家49人の作品を読み込み、文学史的定説とは一線を画した多くの発見と発掘に満ちた名著『日本文学を読む』を復刊。併せて、世界の文化・芸術に通暁した慧眼で『源氏物語』から三島由紀夫まで、日本文学・文化の遺産を熱く語るNHK放送文化賞受賞の名講義『日本の面影』を初収録。(解説・キーン誠己)
-
5.0まだ西洋というものが遠い存在だった明治期、将来、日本の学問や文学を背負って立つ学生たちに深い感銘と新鮮な驚きを与えた、最終講義を含む名講義16篇。生き生きと、懇切丁寧に、しかも異邦の学生たちの想像力に訴えかけるように、文学の価値とおもしろさを説いて聴かせる。ハーン文学を貫く、内なるghostlyな世界観を披歴しながら、魂の交感ともいうべき、一期一会的な緊張感に包まれた奇跡のレクチャー・ライブ。
-
5.0なぜ又吉直樹は芥川賞をとったのか なぜ小泉今日子は講談社エッセイ賞を受賞したのか なぜビートたけしも太田光も「ネタ」として「直木賞」を狙っていると言うのか 1925年、芥川龍之介の1枚の写真が「作家=芸能人」と「文学賞」の歴史を宿命づけた 来年の芥川賞・直木賞は加藤ミリヤ、尾崎世界観、紗倉まな、あるいは星野源がとってもおかしくない! 文学賞80有余年「約束された」秘密の物語が今、ここに! 芸能人小説と文学賞には、似たところがあります。 はなから話題性を期待されていて、商業主義と結びつけて見られやすい。 また関係のない人たちから、雑多な意見や感想をぶつけられることなども、両者に共通した姿です。 注目を浴びるものなら必ず受けざるを得ない、一種の宿命かもしれません。 この二つが重なったとき、面白さが何倍にも膨れ上がる、ということを私たちに体感させてくれたのが、 二〇一五年七月、又吉直樹さんの芥川賞受賞でした。 (「はじめに」より) ≪目次≫ 第一章 現代の芸能人小説と文学賞事情 第二章 芸能人の小説が、文学賞と出逢うまで 第三章 俳優たちの文才が、文学賞を盛り上げる 第四章 作家のタレント化と、タレントの作家化 第五章 八〇年代に起きた大転換と大騒動 第六章 ミュージシャンたちの多彩な文業 第七章 文学賞に応募して小説の道に入る芸能人たち 第八章 お笑い芸人たちの大躍進
-
5.0
-
5.0
-
5.0小学生限定第10回12歳の文学賞の受賞作上位6作品を収録!!三年連続大賞受賞の鈴木るりかさんの作品はじめ、読み応えあり! 小学生限定の小説賞、第10回12歳の文学賞の受賞作品、上位6作品を完全収録。驚愕の三年連続大賞受賞の鈴木るりかさんの「いつかどこかで」、まだ小学三年生の原琴音さんの「くも ものがたり」、駅伝を題材にスポーツの世界を描いた石田衣良賞受賞の河内千歳さんの「ラン・らん・RUN!」など、読み応えある作品がそろいました。 あさのあつこさん、石田衣良さん、西原理恵子さん、鵜飼哲夫さん(読売新聞)をうならせた6作品は、本当に読み応えがあります。
-
5.0近年、ひそかなブームの「墓マイラー」に挑戦することになった著者が描くコミックエッセイ。さらに、墓参りの帰りにぜひ寄りたい、おいしいスイーツの名店もご紹介☆ 太宰治、夏目漱石、芥川龍之介など、日本の文学史に名を残す14名の文豪たちのお墓を巡りながら、彼らの知られざるエピソードを紹介します。教科書でしか知らなかった文豪たちの、意外な素顔がのぞける…かも!? 正しい墓参りのマナーがわかる、墓マイラーコラムも収録!
-
5.0
-
5.0小学生限定第9回12歳の文学賞の受賞作上位7作品を収録!! 二年連続大賞受賞の鈴木るりかさんの作品はじめ、読み応えあり! 小学生限定の小説賞、第9回12歳の文学賞の受賞作品、上位7作品を完全収録。二年連続大賞受賞の鈴木るりかさんの「マイワールド」、2014年大賞受賞、2015年応募2作品が優秀賞に輝いた、中濱ひびきさんの「ベッティさんは何を見たのか?」「うさぎの瞳」、2014年はがき小説大賞に輝き、2015年はあさのあつこ賞受賞の高野涼くんの「蚊の手術」など、読み応えある作品がそろいました。 あさのあつこさん、石田衣良さん、西原理恵子さん、鵜飼哲夫さん(読売新聞)をうならせた7作品は、本当に読み応えがあります。
-
5.0
-
5.0
-
5.0
-
5.0
-
5.0十九世紀、文豪ゲーテは「世界文学の時代が到来した」という名言を遺した。そして現在、世界の多極化を映し出す「バベル後の光景」から、新たな文学地図が描かれている。村上春樹や吉本ばなながイタリアの街を闊歩し、イギリス国籍の日本人作家カズオ・イシグロが、かの地の精神的風土を英語のキャンバスに描き出す。多くの作品を翻訳し、最先端の翻訳理論に通暁した著者が、旧植民地からの声や、ホロコーストの沈黙から芽吹いた言葉に耳を澄まし、「悲しみから生まれた希望」を標す五つの作品を取り上げた。二十一世紀の世界文学案内。【目次】プロローグ/序章 歴史のクレバスと現代の創世記/第一章 自分を語り、他者を語る――エヴァ・ホフマン『記憶を和解のために――第二世代に託されたホロコーストの遺産』/第二章 未来への記憶――アン・マイケルズ『儚さのかけら』/第三章 現代の神話――アルンダティ・ロイ『小さきものたちの神』/第四章 漂泊の果て――記憶の回復――マフムード・ダルウィーシュ『忘却への記憶――一九八二年 ベイルート 八月』/第五章 「不思議なもの」との友情――デイヴィッド・アーモンド『スケリグ』/結び――世界文学への応答/関連図書リスト――この先へ進みたい読者のために
-
5.0最強のスペースミステリーハンターが迫る 眠れなくなるほど面白い宇宙の旅 ◆宇宙の果てはどうなってる? ◆未知の物質「ダークマター」とは? ◆宇宙一熱い惑星の想像を絶する環境 天文学的に巨大な数字は私たちに、桁違いに大きい宇宙のスケールと、その壮大さを実感させてくれます。桁違いに大きく神秘的な、宇宙の世界にようこそ! YouTubeチャンネル登録者27万人超(2023年9月現在)「宇宙ヤバイch」書籍化! みなさんは宇宙のどんなところが好きですか? たくさんある宇宙の魅力のひとつが、「桁違いに大きな数字」がたくさん出てくるところ。「天文学的数字」という表現があるほど桁違いに大きな数字で溢れている宇宙の面白さやヤバさを本書で実感してください!
-
5.0イタリア映画界の巨匠が新作を自ら小説化! 『ニュー・シネマ・パラダイス』『海の上のピアニスト』などで知られる、イタリア映画界屈指の名監督ジュゼッペ・トルナトーレ。この秋日本公開の映画『コレスポンデンス(原題)』(ジェレミー・アイアンズ、オルガ・キュリレンコ主演)を自ら小説化した美しく切ないミステリーです。 若く美しい大学生エイミーは、大学の天文学者エドと密かに愛を育んでいた。あまり会えない中、メールやスカイプで知的な会話から他愛ないおしゃべりを楽しむ日々。 そんなある日、授業を受けているエイミーのスマホに、エドからいつものようなメールが届く。そしてまさにそのとき、教鞭を執っていた教授からエドの訃報が知らされる。混乱するエイミー。しかしその後も、折に触れてエドから愛にあふれたメールや手紙が届く。エイミーは謎を解き明かすため、エドの暮らしていたエジンバラへと向かう……。 自身の映画の脚本も数多く手がけた巨匠による、温かくも悲しい恋の謎を軸に人間の喪失と再生を描く物語。
-
5.0
-
5.0【だってわたし、とっくに死んでるですもの】 元・大人気覆面美少女作家の“僕”と、物語を食べちゃうくらい愛している“文学少女”の先輩。ある日、二人きりの文芸部に、謎の文字や数字を書き連ねた紙片が届く。文芸部への挑戦だと解釈した遠子は、心葉を巻き込んで調査を始めるのだが…。大人気“文学少女”コミカライズ、新シリーズここに開幕! (C)2006 Mizuki Nomura・Miho Takeoka (C)2010-2011 Rito Kohsaka Licensed by KADOKAWA CORPORATION ENTERBRAIN
-
5.01巻935円 (税込)※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日本児童文学者協会70周年共同企画。人気児童作家40人が、"身近な不思議"を執筆。公募入選者10名を加え、怖い話だけど、最後にはくすっと笑える話、または楽しいお話だと思って読んでいると、最後にぞくっとしたり、感動したりする話など、短いけど、インパクトがあり、結末に驚きのあるような〈怖不思議面白い〉短編を集めたアンソロジーシリーズです。 作◎大山きいろ/川北亮司/工藤純子/越水利江子/佐々木ひとみ/那須正幹/緑川聖司/村山早紀/最上一平/よねむらけいこ 絵◎アカツキウォーカー/柴田純代/タカタカヲリ/細川貂々
-
5.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 KPOPで話題の16タイプ別の性格診断BOOK。【I.OI】【Wanna One】など日韓を通じて話題を席巻したオーディション番組「PRODUCE 101」出身のタレントが実際に制作に携わったことでも大きな話題になった、KPOPファン必携の一冊。性格別で相手とどう対応したらいいのか、「対人関係」から「恋愛」「仕事の進め方」、仲良くなりたい性格の人との上手なコミュニケーションの取り方など、韓国で「もっともわかりやすい性格本」との評価の高い書籍がついに上陸!
-
5.0「怪人二十面相」「少年探偵団」「人間椅子」「二銭銅貨」「D坂の殺人事件」「闇に蠢く」「化人幻戯」「新宝島」「魔王殺人事件」「大暗室」「黒い虹」などの名作・代表作から関連作品までを一冊に収録した電子版江戸川乱歩全集。作解説や原作図表も可能な限り再現し、五十音順の目次から読みたい作品をすぐにお読みいただけます。 ●目次 赤いカブトムシ 赤い部屋 悪魔の紋章 悪霊 悪霊物語 ある恐怖 暗黒星 偉大なる夢 一枚の切符 一寸法師 芋虫 陰獣 宇宙怪人 映画の恐怖 江川蘭子 黄金仮面 黄金の虎 黄金豹 大江戸怪物団 小栗虫太郎君 押絵と旅する男 お勢登場 恐ろしき錯誤 踊る一寸法師 鬼 鬼の経営する病院 お化人形 おれは二十面相だ 怪奇四十面相 怪人と少年探偵 かいじん二十めんそう(「たのしい二年生」版) かいじん二十めんそう(「たのしい一年生」版) 怪人二十面相 海底の魔術師 鏡地獄 影男 火星の運河 仮面の恐怖王 畸形の天女 奇面城の秘密 吸血鬼 兇器 郷愁としてのグロテスク 恐怖王 疑惑 空気男 空中紳士 蜘蛛男 黒い虹 黒手組 黒蜥蜴 群集の中のロビンソン・クルーソー 化人幻戯 声の恐怖 五階の窓 孤島の鬼 湖畔亭事件 こわいもの(一) こわいもの(二) サーカスの怪人 石榴 殺人迷路 三角館の恐怖 残虐への郷愁 地獄の道化師 地獄風景 自作解説 怪人二十面相と少年探偵団 十字路 少年探偵団 少年ルヴェル 女妖 心理試験 新宝島 スリルの説 青銅の魔人 接吻 双生児 算盤が恋を語る話 大暗室 大金塊 断崖 探偵小説このごろ(江戸川乱歩、野村胡堂) 探偵小説の「謎」 探偵少年 智恵の一太郎 超人ニコラ 月と手袋 妻に失恋した男 D坂の殺人事件 鉄人Q 鉄塔の怪人 天空の魔人 電人M 塔上の奇術師 盗難 透明怪人 透明の恐怖 毒草 虎の牙 何者 二銭銅貨 日記帳 二癈人 人形 人間椅子 人間豹 灰色の巨人 灰神楽 墓場の秘密 白昼夢 白髪鬼 パノラマ島綺譚 非現実への愛情 秘中の秘 ヒッチコックのエロチック・ハラア 人でなしの恋 人花(ひとはな) 一人の芭蕉の問題 一人二役 火繩銃 百面相役者 覆面の舞踏者 ふしぎな人 フランケン奇談 文学史上のラジウム──エドガア・ポーがこと── ぺてん師と空気男 防空壕 堀越捜査一課長殿 魔王殺人事件 魔術師 マッケンの事 瞬きする首 魔法人形 魔法博士 まほうやしき 蟲 夢遊病者の死 目羅博士の不思議な犯罪 盲獣 木馬は廻る モノグラム 夜光人間 屋根裏の散歩者 闇に蠢く 病める貝 ──E・A・ポー逝きて百年── 幽鬼の塔 幽霊 幽霊塔 「幽霊塔」の思い出 指 指環 妖怪博士 妖人ゴング 妖星人R 妖虫 猟奇の果 緑衣の鬼 旅順海戦館 レンズ嗜好症 【関連作品】 乱歩分析(大下宇陀児) 江戸川氏と私(小酒井不木) 「心理試験」序(小酒井不木) 「二銭銅貨」を読む(小酒井不木) 私の探偵小説(坂口安吾) 乱歩氏と私と(野村胡堂) 「陰獣」その他(平林初之輔) 江戸川乱歩(平林初之輔) 『心理試験』を読む(平林初之輔) 日本の近代的探偵小説(平林初之輔) 乱歩氏の諸作(平林初之輔) 三十六年前(森下雨村) 江戸川乱歩氏に対する私の感想(夢野久作)
-
5.0永井荷風の名作・代表作を一挙収録した永井荷風全集の決定版。※本書は全5巻中の1巻目です。 ●目次 あめりか物語 ふらんす物語 墨東綺譚(「墨」:原文は「さんずいに墨」)
-
5.0夢野久作の名作・代表作を一挙収録した夢野久作全集の決定版。※本書は全6巻中の1巻目です。 ●目次 ドグラ・マグラ
-
5.0芥川龍之介の名作・代表作を一挙収録した芥川龍之介全集の決定版。※本書は全6巻中の1巻目です。 ●目次 羅生門 鼻 芋粥 地獄変 藪の中 運 道祖問答 偸盗 袈裟と盛遠 竜 往生絵巻 好色 六の宮の姫君 邪宗門 奉教人の死 煙草と悪魔 尾形了斎覚え書 さまよえる猶太人 悪魔 西方の人 続西方の人 るしへる きりしとほろ上人伝 じゅりあの・吉助 黒衣聖母 南京の基督 神神の微笑 報恩記 長崎小品 おぎん おしの 糸女覚え書 誘惑
-
5.0谷崎潤一郎の名作・代表作を一挙収録した谷崎潤一郎全集の決定版。※本書は全9巻中の1巻目です。 ●目次 刺青 少年 幇間 秘密 悪魔 悪魔続篇 恐怖 金色の死 途上 私 或る罪の動機 或る調書の一節
-
5.0山本周五郎の名作・代表作を一挙収録した山本周五郎全集の決定版。※本書は全16巻中の1巻目です。 ●目次 夜明けの辻 新潮記 柳橋物語 楽天旅日記
-
5.0江戸川乱歩の名作・代表作を一挙収録した江戸川乱歩全集の決定版。※本書は全16巻中の1巻目です。 ●目次 二銭銅貨 一枚の切符 恐ろしき錯誤 二癈人 双生児 D坂の殺人事件 心理試験 黒手組 赤い部屋 日記帳 算盤が恋を語る話 幽霊 盗難 白昼夢 指環 夢遊病者の死 百面相役者 屋根裏の散歩者 一人二役 疑惑 人間椅子 接吻 闇に蠢く 湖畔亭事件 空気男 パノラマ島綺譚
-
5.0探偵・推理小説の書籍や雑誌を収集保存し、一般読者や研究者が自由に利用できるユニークな図書館、ミステリー文学資料館。本書は“遺産”ともいえるその膨大なコレクションより、大正から昭和初期に本格派探偵小説の旗手として一世を風靡した甲賀三郎のレアな傑作長編と、本格短編の名手として今なお評価の高い大阪圭吉の作品集『死の快走船』を一冊まるごと収録!
-
5.0【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 小説の魅力は冒頭に凝縮されている。優れた作品は、書き出しの数行で、読者をたちまち小説の舞台に引き込んでしまう。森鴎外、夏目漱石から林真理子、島田雅彦など、明治の文豪から現代の気鋭まで、42人の作家、210作の小説の冒頭を収載。本書は、頭出しの文学ガイドであり、文章練習帳である。 クイズで愉しみながら、日本の著明な作家の秀逸な小説の魅力を再発見し、豊かな文章感覚を養っていただきたい。
-
5.0積年の想い人は結婚、運命の恋は呆気なく終わりを迎える。もし、あの時、君に想いを伝えていたら、何かが変わっていたのだろうか?無意味な事は分かってる!けれども、もし本当に別の人生があるのならーー!?
-
5.0恋愛、マスコミ、ラーメン屋、覆面レスラー、ブッチャー、日本の結婚式などさまざまなことをテーマに椎名誠が疑問をぶつけるエッセイ集。 本作用に表紙イラストを椎名誠が描き下ろし。巻末には、「対談 椎名誠×目黒考二」「電子書籍版あとがき」「椎名誠の人生年表」を掲載。 <目次> ACT1 けだるく あやうい午後だった ACT2 人生はまぜこぜごはん ACT3 たたかう男たちのお話 ACT4 スーパーエッセイ 日本の異様な結婚式について あとがき 新版のためのあとがき 対談 椎名誠×目黒考二 電子書籍版あとがき 椎名誠の人生年表
-
5.0日本全土の地理的な広がりを背景に生まれた、日本語・漢語・アイヌ語・琉球語といった多種多様な「日本語」のサンプルと論を、古代から現代まで、時代を超えて収録。古代に生まれた祝詞から、仏教やキリスト教の言葉、琉歌、いろはうた、辞書の言葉、また「ハムレット」や「マタイによる福音書」の翻訳比較、日本国憲法などを手がかりに、「日本語」そのものの成り立ちと性質を明らかにする。祝詞「六月晦大祓」(池澤夏樹・訳)、「ハムレット 第三幕第一場」(岡田利規・訳)、「終戦の詔書」(高橋源一郎・訳)は新訳で収録。かつてない視点による画期的アンソロジー。 解説=池澤夏樹 月報=鷲田清一・柴田元幸
-
5.0闇市に現れた少年は神の子か狼か……石川淳「焼跡のイエス」、「国の守は狩を好んだ」に始まる王朝時代を舞台とした説話風物語「紫苑物語」、江戸人の精神に迫る「小林如泥」「鈴木牧之」「江戸人の発想法について」。 “大殿(シニョーレ)”織田信長の日本人離れした心と行動を異国人の眼を通すことで浮かび上がらせた歴史小説・辻邦生「安土往還記」。種田山頭火をめぐる文学史ミステリ・丸谷才一「横しぐれ」、小説的趣向に満ちた「樹影譚」。王朝文学や江戸文芸、西欧文学を礎に、稀代のモダニストたちが精緻に築き上げた傑作群を収録。 解説=池澤夏樹 年譜=中条省平 月報=鹿島茂・町田康
-
5.0「あの人はついに本性を現したのです」 ――英国小説はユウワクで幕を開ける。 情欲に満ちた若主人に誘惑されて監禁されてしまった美しく無垢なメイド、パミラ。 孤立無援のなかで貞操を守るための必死の駆け引きが始まる……。 英国の古典として、そして世界の小説史のなかでも不動の位置を占める書簡体小説の新訳。
-
5.0二千数百年まえに栄華をほこったソロモン王の秘宝が、アフリカの奥地に眠るという。現地人・ウンボパたちとともに、古地図を頼りに「知られざる国」をめざした3人のイギリス人。焦熱の砂漠と氷の山を、死ぬ思いで越えた彼らを迎えたものは? 秘境探検小説の記念すべき1作! ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。
-
5.0すがすがしい反骨精神が光る漱石文学の珠玉の傑作! 辞書なしで、名作がラクラク読める! 〈収録作品〉夏目漱石「坊っちゃん」「文鳥」「永日小品(抄)」。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。
-
5.0『先代旧事本紀』(十巻)は、『古事記』・『日本書紀』と並ぶ三大通史書のひとつである。自然や祭祀と密接な古代人の精神文化を背景に、物部氏の立場から日本古代を通史的に記す。最も古いとされる卜部兼永の写本(天理図書館蔵・国重要無形文化財)の現代語訳に詳細な註記を付して、謎多き古代史の実相を解き明かす研究者必読文献。 ●目次 先代旧事本紀の序 先代旧事本紀 巻第一 先代旧事本紀 巻第二―神祇本紀(天つ神と国つ神) 先代旧事本紀 巻第三―天神本紀 先代旧事本紀 巻第四―地祇本紀 先代旧事本紀 巻第五―天孫本紀 先代旧事本紀 巻第六―皇孫本紀または天孫と申し上げる 先代旧事本紀 巻第七―天皇本紀上 先代旧事本紀 巻第八―神皇本紀 先代旧事本紀 巻第九―帝皇本紀 先代旧事本紀 巻第十―国造本紀 安本/美典 1934年、中国東北(旧満州)に生まれる。京都大学文学部を卒業。文学博士。産業能率大学教授を経て、雑誌『季刊邪馬台国』(梓書院発行)編集責任者 志村/裕子 1959年、千葉県に生まれる。青山学院大学文学部日本文学科を卒業。日本鋼管(現JFEスチール)(株)を経て、邪馬台国の会・カルチャーセンターを通じ古代史を探究する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
-
5.0
-
5.0「おれたちをここまで追いつめたやつは、一体誰だ、誰だ、誰なんだ……。」 “不沈艦” 神話を信じ、乗り組んだ船で見たのはあまりに悲惨な戦場の現実だった――全長250m超の大和型2番艦「武蔵」は1944年10月、日本の存亡をかけたレイテ沖海戦へと出航する。アメリカの航空戦力を前になすすべなく、主砲も沈黙するなか、「おれ」が選んだ道とは? 組織内暴力や上官の不条理、無差別に訪れる死。実際の乗艦経験をもとに、戦場の現実を描いた戦記文学の傑作。鶴見俊輔氏の論考も再録。 解説・一ノ瀬俊也 ◆主砲の制御装置が魚雷一本の振動で故障、航空機には通用せずあえなく廃棄 ◆「鬼」と恐れられていた上官が戦闘では遁走 ◆元小学校教師は爆弾に吹き飛ばされ、十六歳で志願した少年は足を失い息を引き取る ◆沈没時は乗員よりも天皇の肖像写真の退避が優先された
-
5.0昭和21年2月9日、元陸軍大佐棚橋真作はGHQからの出頭命令に接して、古式通りの割腹自殺をとげた――著者は、その死に疑問をいだき、間近に迫っていたインパール作戦の陽動作戦として実施された「ハ号作戦」に参加した第55師団の生き残りの人々の証言や日録を克明に調べていくうちに花谷正師団長の部下への自決強要の問題が浮かび上がってくる。軍隊という巨大な組織の冷酷無残な非人間性を描いた戦記文学の傑作。著者のインパール五部作の一冊。
-
5.0「不幸になってたまるか」癌の母親の面倒を見ている、二人の兄は頼りにならない、そして好きな女がいる… 勝った負けたと騒ぐじゃない。勝ち負けなど贅沢だ。俺は働きづめ、毎日が引き分けだ…。死病の母を世話し、好きな女との甘い暮らしを夢見る青年。その幸福になろうとする強い意志を骨太に描く「自分の戦場」(第2回すばる文学賞)のほか、「八月の光を受けよ」(第81回芥川賞候補)と「クレパスの金と銀」の中篇3本を収録。 ●吉川良(よしかわ・まこと) 1937年、東京生まれ。芝高等学校卒、駒澤大学仏教学部中退。1978年『自分の戦場』で第2回すばる文学賞受賞。1979年『八月の光を受けよ』で芥川賞候補、『その涙ながらの日』で二度目の候補、1980年『神田村』で三度候補となった。1999年JRA馬事文化賞、ミズノスポーツライター賞優秀賞受賞。
-
5.0「――これまでかつて政治が貧困や無知に対してなにかしたことがあるか」……誰か他の小説家がこれと同じような台詞を書いているのを読んだら、辟易してすぐ本を閉じることだろう。ところが周五郎の小説では、この「赤ひげ」の分かりやすい正義が心に迫ってくる。何故だろうか……。人間の人間らしさを生涯にわたって探究し続け、自らの生活そのものを小説にささげた周五郎の小説の言葉は、どこかからの借り物ではなく、彼自身が自ら獲得してきた言葉である。彼自身の言葉を用いれば、周五郎は「貧困や病苦や失意や、絶望のなか」の「生きる苦しみや悲しみ」そして「ささやかであるが深いよろこび」を描こうとしたと言えよう。あらゆる文学賞を辞退し、ただひたすら自らが「書かずにいられないもの」を描き続けた作家の真髄を味わう。
-
5.0
-
5.0
-
5.0アレクサンドル1世、ナポレオン、クトゥーゾフといった実在の人物や歴史的事実の間に、自己の創造した人物を自在に配して、二度にわたるナポレオン戦争の時代を生きた人々の運命を描いた記念碑的作品。貴族社会の俗悪さを軽蔑しきり、自らロシアのナポレオンになろうという野心に燃えて戦場に赴くが、アウステルリッツで負傷し、悠久の空以外すべてはむなしいと自覚するアンドレイ公爵。美しい妻エレンの不貞の後、フリーメイソンに精神の救いを求め、これにも幻滅、ボロジノー戦で初めてロシア民衆のもつ巨大なエネルギーに心打たれるピエール伯爵。小説はこの二人の青年を中心に、あけっぴろげな魂をもつ天真爛漫な少女ナターシャ、信仰心あつい女性マリヤなど、多くの人々の愛と悩みが描かれる。登場人物の数559人! 全4編およびエピローグからなるこの大長編歴史小説で、トルストイは主要な作中人物に託して、自己の世界観や歴史観、さらには民衆観を展開し、歴史的事件を決定するのはそれに参加した民衆すべての意志の総和であるという独自の哲学を打ち出している。世界文学に高峰のようにそびえる絢爛たる絵巻物。
-
5.0わずか約2500の軍勢で3万8000の徳川大軍を翻弄し退けた知謀の男とは何者だったのか!? 名著者たちの論考でその実態に迫る、「日本一のつわもの」を読み解くためのアンソロジー。 【著者紹介】 江坂彰 (えさか・あきら) 一九三六年、京都府生まれ。京都大学文学部卒業。東急エージェンシー関西支社社長等を経て、八四年に独立し『冬の火花―ある管理職の左遷録』で作家としてデビュー。 白石一郎 (しらいし・いちろう) 一九三一年、釜山生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。五七年『雑兵』で第十回講談社倶楽部賞を受賞して文筆生活に入る。八七年『海狼伝』で第十七回直木賞を受賞。 百瀬明治 (ももせ・めいじ) 一九四一年、長野県生まれ。京都大学文学部卒業。『表象』同人、季刊『歴史と文学』編集長を経て、歴史を主対象とした著述業へ。 土門周平 (どもん・しゅうへい) 一九二〇年、東京都生まれ。陸軍士官学校卒業(第五十五期)。戦車師団中隊長で終戦。防衛研究所戦史編さん官等を経て、著述業へ。 南原幹雄(なんばら・みきお) 一九三八年、東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。日活に勤務。七五年退社し、作家生活に入る。七三年『女絵地獄』で小説現代新人賞受賞。 滝口康彦 (たきぐち・やすひこ) 一九二四年、長崎県生まれ。高等小学校卒業。以後独学。郵便局集配員、運送会社事務員、兵役約一カ年、炭鉱鉱員などを経て、ラジオドラマ小説の懸賞当選を機に文筆業となる。 新井英生(あらい・ひでを) 一九三三年、大阪府生まれ。早稲田大学文学部中退。文芸通信社記者を経て、文筆活動に入る。 【目次より】 序◆功名心を捨てよ。人はそこについてくる――江坂彰 第一章◆「日本一のつわもの」真田幸村――白石一郎 第二章◆「戦争芸術家」の悲愴なる闘い――百瀬明治 第三章◆「大坂夏の陣」一点集中突破の威力――土門周平 第四章◆「不惜身命」六連銭の気概――南原幹雄 第五章◆「表裏比興の雄」真田昌幸――滝口康彦 第六章◆上田城守備戦と「詭計」「謀略」――新井英生
-
5.0鋭敏で聡明なことが優れていると言われるが、果たしてそうであろうか? 医師、作家としての経験などを通じて、小さなことでも動じない一種の「鈍さ」が、この先が見えない不透明な時代をたくましく生き抜く源になるのではないか。 恋愛はもちろん、夫婦生活や子育て、職場など……各場面において求められる「鈍感力」とは? 【著者プロフィール】 1933年北海道生まれ。札幌医科大学卒業後、母校の整形外科講師となり、医療と並行して小説を執筆。1970年『光と影』で第63回直木賞受賞し、本格的に作家活動を開始。1980年『遠き落日』『長崎ロシア遊女館』で第14回吉川英治文学賞を受賞。1997年に刊行された『失楽園』は大きな話題をよび、映画化、テレビドラマ化された。2003年には紫綬褒章受章。著書は『鈍感力』『ひとひらの雪』『化身』『化粧』『孤舟』『うたかた』『花埋み』など多数。
-
5.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 不屈の望遠鏡がとらえた、あざやかな宇宙の画像約150点を収録!全ての宇宙ファンに贈る1冊。 ハッブル宇宙望遠鏡の登場によって、天文学は大きな進展を見せた。大気に邪魔されず地球の外から観測するという画期的な宇宙望遠鏡は、数々の疑問の解明に寄与したばかりでなく、天体の知られざる美しさを披露し、多くのファンを獲得した。本書ではハッブル望遠鏡の計画段階から今日までの軌跡と、この望遠鏡が明らかにした宇宙の驚異を、美しい画像とともに紹介する。 ハッブル望遠鏡のため息が出るような画像は、見るものを宇宙のかなたへといざなう。衝突する銀河、まばゆく輝く生まれたばかりの星々、130億光年先の深宇宙、華々しい星の爆発─本書はハッブル望遠鏡の代表作ともいえる、こうした画像約150点を収録している。さらに、望遠鏡開発の歴史、搭載された歴代の撮影・観測機器、開発秘話、打ち上げ直後に発覚した大問題、サービス・ミッションのドラマ、新たな発見など、数々のエピソードも楽しめる。
-
5.0文学界、芸能界、政界、実業界・・・など、各界カリスマたちの壮絶な生き様を、彼らの遺した言葉をキーワードに紹介。巻頭では太田光氏がカリスマを語る。墓参ガイド付。
-
5.0
-
5.0「上京しただけで何かを成した気持ちになって、中途半端にブラブラしていたらたまたまラジオに拾われて、やってみたら楽しくて、いつの間にかポリシーやプライドなんかも生まれてきて、そして仲間が出来た」――(本文より) 鷲崎 健(わしざき たけし)。ラジオ番組のパーソナリティ、イベントMC、ニコニコ生放送の番組司会など、今やアニメ・ゲーム関連のラジオやイベントに無くてはならない存在である。 音楽活動では数年に一度のペースでオリジナルアルバムを作成し、そうかと思えばコラムを執筆したりもする。 そんな彼の職業は「その他」。今の自分の仕事を表すのにちょうどよい名前がないらしい。 落語のCDを聞くのが好きでサメも好き。日本のポップスや韓国のアイドル、サブカル、明治文学、世界の楽器までとにかく知識の幅が広く話の懐が深い。神戸のもっこすラーメンをこよなく愛し、よく歩く。そしてラジオのことばかり考えている。 この『成すも成さぬもないのだが』は、そんな鷲崎健が仕事のこと好きなこと腹の立つことなどを隔月ペースで語っていく連載である。 第一回目のテーマは「ラジオ」。 ラジオでしゃべるようになったきっかけや、アニラジ業界で働く人々。三十代以上の人には懐かしいカセット録音の思い出。リスナーとの共犯意識。震災翌日、焼き鳥屋に集まったラジオ仲間との大切な時間。 たまたま深夜につけたラジオから流れてくる一人語りのようなこのエッセイ。 鷲崎健のファンはもちろん、彼の一面しか知らない人も、彼のことをそもそも知らない人にもぜひ読んで欲しい。 目次 ・職業「その他」 ・ラジオ体験 ・ラジオの中の人々 【想定読了時間20分】
-
5.0ミョーな宇宙を飛び回る、ツッコミ・美葉ちゃんと大ボケ・ルーくんの珍道中! あたし、飾美葉14歳。平均的美少女で頭は良いが性格は悪い。中学校教育に疑念を持つあたしは、ある晴れた月曜日の午前10時に学校の屋上で英和辞典を枕にまどろんでいた。「あの~、ウラジオストックはどっちでしょうか」と声をかけてきたのは巡航ミサイルのルーくんだった。頭の固い教師に追われるあたしと、米空軍に回収されそうなルーくんは、勢い余って宇宙まで逃亡しちゃった。でも、宇宙っていろいろミョーな生物ばっかり。笑って笑って、頭の中にアリンコが住んじゃいそうなナンセンス・スペースオペラ第1弾。 ●山本弘(やまもと・ひろし) 作家。元「と学会」会長。日本SF作家クラブ会員。1956年京都府生まれ。1978年『スタンピード!』で第1回奇想天外SF新人賞佳作に入選。1987年ゲーム創作集団「グループSNE」に参加。作家、ゲームデザイナーとしてデビュー。2003年『神は沈黙せず』が第25回日本SF大賞の、また2007年発表の『MM9』が第29回日本SF大賞の候補作となり、2006年の『アイの物語』は第28回吉川英治文学新人賞ほか複数の賞の候補に挙がる。2011年『去年はいい年になるだろう』で第42回星雲賞を受賞。
-
5.0生態学者・文化人類学者であり、探検家である梅棹忠夫氏の登山と探検を振り返った著作。 晩年になって想いを新たにした随想、対談などをまとめたもので、氏の最後の著作になった。 また著作集をはじめ多数の著作のなかで、唯一の山と探検をテーマにした単行本である。利便性のみを追求しがちな現代にあって、山とは、探検とはなにかを問いかけた、貴重な一書である。 内容は、京都の青春時代の回想、学問とフィールドワークについて、今西錦司、中尾佐助、安江安宣、平井一正などとの山をめぐる交友録、探検をめぐる発言集など。 かつて登山、探検を志向したことのある人には待望の内容になっている。 なお、山と溪谷社も共催している「梅棹忠夫・山と探検文学賞」も今年4回目を迎え、異色の文学賞として定着しつつある。
-
5.0
-
5.0
-
5.0トワイニング、リプトンなどは、誰でもなじみのある紅茶の銘柄として有名である。ではこれらの名前が、もともとは人の名前だったということはご存じだろうか。 本書では、この香り高く鮮やかな色の飲み物に秘められた、英国文化の真髄を語る。英国史と紅茶の密接な関係、文学に現れた紅茶の風景、名を残した茶商たちの列伝など、紅茶にまつわるさまざまなエピソードが満載。なかでも茶文化の東西比較の章が興味深い。「茶道」と「英国紅茶」の類似性に見る日本人と英国人の意外な共通性や、同じ「茶」が、アジアでは「チャ」もしくは「チャイ」など“c”の発音で呼ばれ、ヨーロッパでは「ティ」など“t”の発音で呼ばれるようになった意味と経緯が明かされる。 さらに、紅茶の善し悪しの見分け方、おいしい紅茶の入れ方、ティ・セットのいろいろまで紹介する、楽しくて地味豊かな紅茶読本。ふだん何気なく飲む紅茶を、贅沢に格調高く楽しむための一冊である。
-
5.0
-
5.0
-
5.0
-
5.0最低限これは知っておきたい! 会食の席でのマナー 大切なお客様を迎えての食事の席では、相手の方への配慮はもちろん、料理を作って下さる人やお店の人、料理を入れる器やお皿などの物に対してまで、細やかな心配りが求められます。 本書では、さまざまな料理の食べ方はもとより、ドリンクマナーやレストランでのマナーまで、写真付きでわかりやすく説明しています。 ・外食のマナー(予約・入店・席次、ナプキンの使い方、食事中のタブー) ・和食のマナー(お箸の使い方、お椀の扱い方、正式な和食の流れ) ・洋食のマナー(料理店の呼び方、テーブルセッティング、カトラリーのタブー) ・中華のマナー(円卓のマナー、大皿からの取り分け方、点心の種類) ・お酒のマナー(お酌の仕方と注がれ方、ワインの豆知識、お酒の種類) ●西出ひろ子(にしで・ひろこ) マナーコンサルタント。美道家。ウイズ株式会社およびHIROKO STYLE株式会社代表取締役。一般社団法人マナー教育推進協会代表理事。大妻女子大学文学部日本文学科卒業。国会議員などの秘書を経て、マナー講師として独立。1998年に英国オックスフォードに語学留学。現地にてビジネスパートナーと企業し、独自のマナーコミュニケーション論を確立させる。帰国後、企業や学校において心重視のマナー研修を展開し、結果を出すマナー講師として定評。中国などの海外においても出版・講演などを行う。NHKドラマ『白洲次郎』、NHK大河ドラマ『龍馬伝』、映画『岡倉天心』などのマナー指導も務めた。また、マナーに則したファッション・メイク・ライフスタイルもオリジナルグッズとともにデザイン、プロデュースしている。著書は国内外で50冊以上。
-
5.0
-
5.0
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。