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奈良に生まれ古典に通暁し、この国と文学のあるべき姿を終生説き続けた保田與重郎。日本浪曼派の中心人物にして、大東亜戦争賛美者と見なされた彼は、本当は何を書いたのか。日本武尊、大伴家持、後鳥羽院、芭蕉、そして戦場に赴いた無数の兵士たち――彼らの魂に共鳴し続けた文学者の著作を読み、文学の本道を改めて辿る。
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Posted by ブクログ
とてつもない読書体験だった。 一冊の本読み終えて、これほど深い感銘を受けたことがこれまであったろうか、とわが読書人生を振り返させられた。 ここに描き出された保田與重郎という人物のなんと魅力的なことだろう。 文学の歴史を語っても、美術の歴史を語っても、凡庸な学者が教科書的に知識を羅列すると全く対照的...続きを読むに、物事の本質と核心に真っ直ぐに向かい、それを剔出してきて、端的に示す。 そのようにして示されたわが国が守るべきものは、「日本」ではなく「くにがら」である。 そのくにがらとは、天照大御神がその孫に授けた「稲穂の神勅」に始まる。この「事(言)依さし」によって、神と人が共に働く。米作りをする。その勤労のすべてがそっくりそのまま祭りの暮らしであり、神と共に生きて働く至上の喜びである。 これこそ、平和に人々が暮らしをたてるための究極の道であると。 さらに保田は断言してみせる。 この道を伝えることができるのは、文学だけなのだ、と。 そしてそれを伝えてきた隠遁詩人の歴史を語るのである。 それにしても保田與重郎という人物の眼力と文章力、そして何より自らがその文学の力と使命を体現せねばならないという覚悟の透徹を、かくまで清澄で味わい深い文体で、しかも保田の内側に深く入り込んで描き切った、前田英樹のこの文業は特筆すべきである。 読むことも、考えることも、感じることも、味わうことも、生きることなのだと、生きることの真髄を教えられた読書体験だった。 これから、折に触れ、読み返すことになるだろう、大切な本だ。(だから一切書き込みや棒線引きはできなかった)
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