集英社文庫の検索結果
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ミシンと金魚
「カケイさんは、今までの人生をふり返って、しあわせでしたか?」――ある日、ヘルパーのみっちゃんからそう聞かれた“あたし”は、絡まりあう記憶の中から、その来し方を語り始める。母が自分を産んですぐに死んだこと、継母から薪で殴られ続けたこと、犬の大ちゃんが親代わりだったこと、亭主が子どもを置いて蒸発したこと。やがて、生活のために必死にミシンを踏み続ける“あたし”の腹が膨らみだして……。この世に生まれ落ちて、いつの日か死を迎え、この世を去る。誰もが辿るその道を、圧倒的な才能で描き出す! 著者デビュー作にして第45回すばる文学賞受賞作!! -
水たまりで息をする
ある日、夫が風呂に入らなくなったことに気づいた衣津実(いつみ)。夫は水が臭くて体につくと痒くなると言い、入浴を拒み続ける。彼女はペットボトルの水で体をすすぐように命じるが、そのうち夫は雨が降ると外に出て濡れて帰ってくるように。そんなとき、夫の体臭が職場で話題になっていると義母から聞かされ、「夫婦の問題」だと責められる。夫は退職し、これを機に二人は、夫がこのところ川を求めて足繁く通っていた彼女の郷里に移住する。そして川で水浴びをするのが夫の日課となった。豪雨の日、河川増水の警報を聞いた衣津実は、夫の姿を探すが……。女性が主体として生きていくことの難しさを描いた物語。 -
【電子特別版】みちづれの猫
帰省するのはいつぶりだろう。大学進学を機に上京して十四年、忙しさにかまけて実家から足が遠のいていた私は、新幹線で金沢に向かっていた。まもなく旅立つであろうミャアを見送るために(「ミャアの通り道」)。離婚以来、自暴自棄の生活を送っていた女性の家のベランダに現れた茶トラが、生活を思わぬ方向へ変えてゆき……(「運河沿いの使わしめ」)――肉親を亡くした時、家庭のある男を愛した時、離婚して傷ついた時…… ふり返れば、いつもかたわらに猫がいた。人生の様々な場面で猫に救われてきた女性たちの心洗われる七つの物語。「犬を亡くした私を救ってくれたのは猫でした」――著者インタビューも収録! -
ミドリさんとカラクリ屋敷
海の近くの湘南の街に、屋根から電信柱の突き出た家があった。その不思議な佇まいに惹かれて屋敷を訪れた著者は、90歳を超えたパワフルなミドリお婆さんと出会う。彼女は建築が大好きで、この家も自分で設計して建てたという。6世帯が共同で暮らす屋敷には、奇妙な仕掛けがいたるところに存在して――。カラクリ屋敷の秘密と波瀾万丈のミドリさんの生き様を軽快につづる、傑作ノンフィクション。 -
緑と楯 ハイスクール・デイズ
卒業まで関わりたくなかったはずの人間が、いつのまにか、毎日会いたい人になるなんて! 未来浅草高校に通う兼古緑(かねこみどり)と荻原楯(おぎはらたて)。学年や男女の垣根を超えて多くのファンを持つ楯と、緑は高校二年で同じクラスになるが、楯に対していけすかない印象を持つ。それは、彼の周りには常に誰かがいて、愛されるのが当然のような存在だから。彼を見ていると自分の劣等感を刺激するので、なるべく距離を置くようにしていた。そして持ち上がりで三年になったのだが、ある日、長期病欠していた楯の家に担任の使いで訪れることになり、いやいやながら向かった緑なのだが――。未来東京に生きる二人の男子高校生の、じれったいほど凸凹で、照れくさくなるほどピュアな恋の軌跡。 -
無戸籍の日本人
無戸籍の日本人、1万人以上。「偽装ランドセル」で通学しているふりをしていた冬美。生まれて以来、「家」というものに住んだことがない明。身分証明書無しでも就ける仕事を掛け持ちしてきたヒロミ。あまりに過酷で不条理な無戸籍者の現実。なぜ無戸籍になるのか? なぜこの状況は改善されないのか? 制度上は「存在しない」彼らに光を当て、この国が抱える歪みに迫る衝撃のノンフィクション。 -
夢魔の森(土御門クロニクル)
法皇・孔雀院の夜毎の苦しみを解くために、陰陽師・土御門典明は糸息術をもって院の夢の中に入った。院の胸の上に、人の眠りを食らう夢魔・白猿を見出した。典明は祖父伝来の秘刀でその首をはねた。院の痛みは癒やされたが、今度は、絵師・良達の娘・桔梗に取り憑いた。なぜか姿を現わした夢魔の挑戦に、典明は秘術を尽くして対決する。耽美的な平安王朝幻想ロマン。 -
紫式部の生活と意見 現代用語で読む「源氏物語」
仮名主体の和文で書かれた「源氏物語」のような作品は、現代でこそ古典の名作だが、この物語が誕生した当時は「おんなこどもの娯楽」、いわゆるサブカルチャー的な扱いだった。そんななかで、なぜ「源氏物語」だけが時の天皇まで読むほどになったのか。平安文学研究者出身の著者は、「フェミニズム」「ジェンダー」「ホモソーシャル」「おひとりさま」「ルッキズム」など、現代を象徴するキーワードを切り口に「源氏物語」を読み解く。そこに浮かび上がってきたのは、作者・紫式部の女性たちへの連帯のまなざしだった。時空を超えて現代の読者に届くメッセージ――希望ある未来へとバトンを繋げる新解釈。著者初の古典エッセイ。 -
めおと相談屋奮闘記
※本作品は、2020年7月10日~2022年7月19日まで配信していた『なんて嫁だ めおと相談屋奮闘記』の再配信となります。重複購入にご注意ください。 よろず相談屋の信吾が結婚したって!? ああ、間違いない。十九歳で老舗料理屋の跡取りを弟に譲り独立。将棋会所と相談屋を開業した変わり者。武芸も達者で、刃物を持った相手を撃退し瓦版にも載った。そんな男の嫁になるのはどんな女だ? それが信吾に負けず劣らずの変わり者らしい。そりゃ目が離せねぇな! 読み味は軽快、話は痛快、読み終えて爽快! 青春時代小説、第二幕はじまり、はじまり! -
燃える怒濤 真珠湾 1941・12・8
日本の興廃をかけたこの一戦──旗艦・赤城に上がるZ旗。必中の信念を胸に、荒波をけって進む空母から、零戦、艦爆、雷撃機など第一次攻撃隊183機がハワイへ向けて飛び立ってゆく。だが、アメリカは奇襲を知っていた。歴史の壮大なドラマの幕開けとなった真珠湾奇襲作戦の前夜から、運命の一日の全貌を、実在した日本人スパイを主人公に、日米両国の膨大な資料を駆使して活写する一大ドキュメンタリー傑作長編。 -
黙殺 報じられない“無頼系独立候補”たちの戦い
落選また落選! 供託金没収! それでもくじけずに再挑戦! 選挙の魔力に取り憑かれた泡沫候補(=無頼系独立候補)たちの「独自の戦い」を追い続けた20年間の記録。第一章では今、日本で最も有名な「無頼系独立候補」、スマイル党総裁・マック赤坂への10年に及ぶ密着取材報告。第二章では公職選挙法の問題、大手メディアの姿勢など、“平等”な選挙が行なわれない理由と、それに対して著者が実践したアイデアを。第三章では2016年東京都知事選挙における「主要3候補以外の18候補」の戦いをレポート。第15回開高健ノンフィクション賞受賞作。 -
ももこのよりぬき絵日記
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「この日記を書いていた頃は息子が5~8才ぐらいでホントに小さくて可愛らしかったなぁ…といろんな場面を思い出し、つないでいた手の温もりが蘇りました。」運動会の話や絵本を作ったことなど、ほのぼのとした母としての子育て。おなじみ父ヒロシのことから、長島監督やビートたけしさんのことまで。アーティストとしての驚きの体験など、クスッと笑えて、しみじみ楽しい絵日記シリーズ第1弾。