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Posted by ブクログ
『持たざる者』
金原ひとみさんの作品♡
今回のお話の設定は
震災から およそ 三年後 という設定
四人の男女の連作短編なのだけれど…
妻子と離別した
グラフィックデザイナーの 修人
修人のかつての愛人で現在は
シンガポールで家庭を営む 千鶴
千鶴の妹で自由奔放に暮らす
シングルマザーの エリナ
エリナとイギリスで出会い、駐在員の夫の
帰国が決まった 朱里
この四人のお話
震災、死別、家庭環境の変化だったり
それぞれの立場や環境が全然 違って
なかなか興味深く読めました
どの お話も ほんっとに よくわかる
金原さんの表現や言葉が響くんだよなぁ
奥さんと離別してから
千鶴と修人で呑んでいるときの会話が…
「修人くんは奥さんに、何か強要したの?」
僕が人に何かを強要するわけがないよ、
笑いながら答えると…
「強要しない人って、強要しないことで何かを強要していたりするものでしょ」
「君の好きにすればいいって言いながら、
相手に自分の思い通りの選択をさせている」
「君は自由だ君に決定権がある、そう言いながら、自由も決定権も奪ってる」
って…すごい言われよう…
反撃するんだけど
「僕は自由と決定権を放棄した人間が何者かの犠牲者であるとは思わない。自分の人生のイニシアチブを取っていけない人間は、会社か結婚相手の奴隷にしかなれない。そういう家畜同然の人間を、僕は人間としてカウントしない」
修人 そんな考えは ダメ絶対ッ! って
言ってやりたいわぁ!
「自分の人生の決定権」
難しいテーマでしょう?
わたしは きちんと できてるのかしら?
流されてないかしら?
もしかして…
あたし…修人になってないかしら?
子供に対しても 強要してないかしら?
しちゃってたりして
ちょっぴり考えさせられちゃう内容
もう一度 振り返って
見つめ直したい そんな作品でした♡
Posted by ブクログ
震災直後における福島第一原発の爆発。当時中学生であった私は、ニュースを知ってはいても西日本に住んでいたためか強く意識したことがなかった。放射能汚染に関して無知であり無頓着であったこと、恐怖を感じるには若すぎたこと、周囲にそのニュースを重んじる人間がいなかったことからも、この本を読むまで東京に暮らしていても避難した人がいたということを詳細に知ることができていなかった。著者の金原さん自身が岡山、そしてフランスに避難したことからも、原体験が小説に表現されているのだと思う。
小説内において、避難することを「過剰」だと思う人間もいれば、健康や子供の将来のために「当然」だと考える人間もいる。その構図は、コロナ禍におけるマスク着用やワクチン接種と相通ずるものがあるように感じた。緊急性の高いことであればあるほど、他者の立場になって物事を考えることはできなくなっていき、それぞれの持論や正義を振りかざして相手を抑圧する様子を感じ取った。少しでも立ち止まって客観的に物事を捉えること、批判的意見にも目を向けることができるようになれば、意見の押し付けは緩和させることができるのではないだろうか。
といっても、人間は互いを理解し合えない動物であるだろうけれど。。。
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