文春新書作品一覧

  • フェイクウェブ
    4.0
    メール一本で数十億円の被害! ネット空間にひそむ「フェイク」が、あなたの生活をおびやかす。 インターネットの登場で世界は大きく変わり、豊かになった。いまや社会のインフラになり、個人の日常生活から、ビジネス、政治、文化といった様ざまな局面において、インターネットのない状況は考えられない。しかし、ネット空間が「安心安全」かといえば、残念ながらその逆だ。リアル社会よりも巧妙で、狡猾な罠が、数多く仕掛けられている。 企業のCFO(最高財務責任者)を狙う「ビジネスメール詐欺」。 個人を狙い、個人情報や金銭に結びつく情報を詐取する「フィッシング攻撃」。 振り込め詐欺につながる偽メール。 人間の欲望につけ込む偽「出会い系」。 いまや魔窟と化した仮想通貨の世界。 世論を左右するフェイクニュース。 いまや誰もが「フェイク」の被害者になりうる時代なのだ。前作『闇(ダーク)ウェブ』で、インターネットの闇世界をいち早く指摘して話題となったサイバーセキュリティのプロ集団が、ネット空間にはびこる「フェイク」の実態に迫り、その上で、この情報社会を生き抜くための心得を伝授する。
  • 性と欲望の中国
    4.0
    驚きの現地ルポ! 爆買いから「爆セックス」へ。14億人民の爛熟と頽廃 かつて中華人民共和国は「セックス不毛地帯」であった。共産党は売春を撲滅。性愛そのものが「ブルジョア的」とされ、恋愛小説さえ発禁だった。男女共用ニーハオトイレもあたりまえ。女性でも平気で道に痰を吐き、脇毛も剃らずに晒していた。 ところが今、高度経済成長とともに、セックス文化が爆発的に花開いている。 微信(WeChat)などSNSを利用した売春や不倫が横行し、エロ系オタク文化やAV発のサブカルチャーも大流行。AIやロボット開発に携わる若き理工系の頭脳が、精巧なラブドール(ダッチワイフ)開発にしのぎを削る。日本に押し寄せる中国人観光客向けに、ソープランド巡りなどを目的とした「日本買春ツアー」さえ売り出されている。 百花繚乱の中国の性事情には、「いびつな人口動態」「拝金主義」、そして「権力闘争」が影を落としている。一人っ子政策によって男女比が均衡せず、「結婚できない男性」が3000万人を超える。そのため、一部の性産業にとって中国市場は「ブルーオーシャン」なのだ。また、工業地帯の周辺には、性産業で手っ取り早くカネを稼ごうと若い女性達が大量に流入し、風俗産業が乱立する「性都」がいくつも生まれた。 一方で、いきなり当局の手入れが入って壊滅したり、有力者の不貞行為が突然暴露されて失脚することも多い。これらの背景には中国共産党内部の権力闘争が密接に絡んでいる。LGBTへの迫害や生きづらさ、共産党による監視の不気味さなど、深いテーマにも鋭く斬り込む。まさに「性事」から「政治」を読み解いた作品である。
  • 天邪鬼のすすめ
    -
    「壮大なまわり道の中で研ぎ澄ました私の感性……頼れるものは、それしかない」 不安の時代を生き抜くヒントに富む、 ベストセラー作家の自伝的エッセイ 厳格な軍人家族に生まれた著者は、敗戦によってすべての価値観が根底から覆ってしまう。凛として「恥を知る」ことを説いた父が、戦後は見る影もなく落魄。そのくせ世の中が落ち着くと、徐々に昔の価値観に戻っていく……。そんな父と、暁子は確執を深める。家の中はぎくしゃくし、母とも心が通じなくなっていく。 また、結核を患ったせいで、幼い暁子は長期の入院を強いられた。外で遊ぶこともならず、彼女はおのずと自分自身に向き合うようになる。敗戦と結核、これが原点となった。 家族と離れて自由を謳歌した高校・大学時代。NHK入局後、野際陽子との出会いで悟った「私は私」という境地。そして、ある音楽家の男性との運命的な出会いと大失恋。さらに、パートナーを得た後にも暁子に影を落とす父と母の存在……。 波瀾万丈の来し方を振り返りながら、著者はあるヒントを投げかける。「天邪鬼」であること。そして「おめでたさ」を失わないことの大切さ。挫折と思えたものを逆転してこられたのは、天邪鬼とおめでたさがあったからこそ。 自分で考え、反骨を忘れない。自分で食べる。自分で決める……その大原則さえ守っていれば、人は自由に生きることができる。切れ味鋭く、かつ滋味深い著者の言葉は、不透明な時代を生き抜くための力を与えてくれる。
  • 天才の思考 高畑勲と宮崎駿
    4.2
    毎日が真剣勝負のジブリ戦記! 公開延期、スタッフの取り合い、我慢比べ、膨れ上がる予算、クーデター計画、引退宣言……。 『ナウシカ』 高畑プロデューサー曰く「間に合わないものは仕方がない」 『ラピュタ』 「もう監督はやらない」からの再出発 『トトロ』 はじめは原作脚本・宮崎、監督・高畑だった 『火垂るの墓』 未完成のままの公開 『紅の豚』『ぽんぽこ』 「俺が豚をやったんだから、高畑さんは狸だ」 『もののけ姫』 「エボシ御前は殺すべきじゃないですか」 『山田君』 「おもしろすぎるエピソードは外しましょう」 『千と千尋』 壁一面のイメージボードを捨てた日 ジブリの名作はこうして作られた! 『風の谷のナウシカ』から『となりの山田くん』、『風立ちぬ』まで。二人の天才を最も間近で支え続けたプロデューサーがついに語ったジブリ19作品の内幕。誰よりも互いを認め合った二人の生々しい激闘、強烈過ぎる個性、創作の秘密が惜しみなく明かされる。 最初で最後 高畑、宮崎、鈴木の特別鼎談収録
  • 1979年の奇跡 ガンダム、YMO、村上春樹
    4.2
    『機動戦士ガンダム』放映開始、『ルパン三世 カリオストロの城』公開、YMO『テクノポリス』リリース、ソニー「ウォークマン」発売、村上春樹『風の歌を聴け』でデビュー、『地球の歩き方』創刊、日本シリーズ「江夏の21球」……etc. すべて1979年の出来事なんです。ポッブカルチャーを横断的に振り返る超実感的文化史の登場! 東大安田講堂事件から10年後であり、昭和天皇と手塚治虫と美空ひばりが亡くなる10年前。「重厚長大」の70年代と「軽薄短小」の80年代という明確に異なる時代の分水嶺であり、日本のポップカルチャーのカンブリア爆発ともいえるこの奇跡の年を振り返り、その社会的背景を探りつつ、いかに現在につながっているのかを検証・論考する。それが本書の狙いである。(本文より)。 【目次】 第1章 ガンダムと大友克洋 第2章 YMOとウォークマン 第3章 村上春樹と「江夏の21球」 第4章 角川映画と情報誌 第5章 『ジャパン アズ ナンバーワン』と『地球の歩き方』
  • 天才と発達障害
    3.7
    アインシュタイン、モーツァルト、ヴィトゲンシュタイン、南方熊楠、芥川龍之介……「異脳の人」を殺さないための処方箋を明かす! 本書は、「創造」「才能」がいったいどのようにして生まれてくるのかを、誰もが知る天才たちを具体的に挙げながら、精神医学的見地から解き明かす作品である。 歴史上の天才たちには、精神疾患の傾向がみられることが多い。これは数々の医学的データから明らかになっている。たとえば音楽の天才モーツァルトは、明らかに発達障害の特徴があった。落ち着きない動作、「空気」を読まない所作などで周囲から嫌がられた。一方、創作に入ると「過剰な集中力」を示し、素晴らしい作品を瞬く間に書き上げた。 物理学の歴史を変えたアインシュタインは、ASD(自閉症スペクトラム)の症状を示していた。他者とのコミュニケーションに障害を抱え、言葉の発達も遅れていた。しかし、飛び抜けた数理的洞察力によって、古典的物理学の常識を覆す理論を打ち立てた。 著者は、発達障害には「マインド・ワンダリング」(いわゆる「心ここにあらず」の状態)、そして「過剰な集中」という2つの特性があることを指摘。そして、相反するこの2つの特性が、天才の特異な能力と密接に結びついているという仮説を提示する。 そして、「才能をもつ子供や若者をいかに殺さずに育てるか?」というテーマについて、日本社会が取り組むべき解決策を提案する。発達障害に悩む親や本人にとっても福音となる作品だ。
  • キャッシュレス国家 「中国新経済」の光と影
    4.2
    現金が消えると、どのような社会になるのか!? 「キャッシュレス国家」中国の実態を、北京在住の日本人経済学者が徹底分析! いま日本では国をあげてキャッシュレス化を推進しているが、そのはるか先を行くのが中国だ。スマホの決済アプリが広くいきわたり、いまや電子マネーで払えない場所はほとんどない。 こうした経済システムは中国で「新経済」と呼ばれている。本書では、いま中国で続々と誕生している新ビジネスを紹介。カーシェアリングやシェア自転車といった有名なものにはじまり、料理や食材のデリバリー、無人カラオケ、小型フィットネスジム、さらには病院の受付、支払いまでスマホひとつで済んでしまう中国の今が分かる。 では、なぜ中国で「新経済」が発展してたのか。その背景にはイノベーションによる経済成長を目指す中国政府の後押しがあったことを、データを駆使して示す。 そして今、「新経済」はビジネスの枠を超えて、中国政府の社会統治(ガバナンス)に活用されようとしている。キャッシュレス経済とは個人情報を利便性と交換するシステムだ。だからプラットフォームには必然的に個人情報が集まる。個人の信用情報を用いた壮大な社会実験に取り組む中国の現状を考察する。 最後に指摘するのが新経済の「影」だ。中国では新しいビジネスが数多く誕生しているが、成功ばかりでなく、失敗するケースも少なくない。そうした現実を指摘した上で、日本が「中国新経済」と、どのような協力関係を結べるのかを考察する。
  • 昭和天皇 最後の侍従日記
    4.0
    戦争責任言われ「つらい」――崩御の2年前、昭和天皇はそう侍従に漏らしていた。 2018年8月に共同通信が故小林歩侍従の日記の存在をスクープして話題になった。昭和天皇を身近で支え、平成への代替わりも見届けた小林氏の日記は、昭和49年から平成12年まで27年間の宮中生活が綴られており、昭和天皇が晩年まで戦争の影を引きずり苦悩する姿や、昭和の終焉に至る状況、宮中から見た代替わりの儀式の様子が詳しく記されていた。 『昭和天皇実録』刊行後に見つかった日記の全容を初めて公開する。巻末に半藤一利氏と保阪正康氏による解説対談を収録。 【目次】 第1章 昭和49年~51年 昭和天皇の涙 第2章 昭和52年~56年 皇后の体調不安 第3章 昭和57年~60年 寛仁親王皇籍離脱騒動 第4章 昭和61年~63年 戦争責任への言及 第5章 昭和64年~平成12年 昭和の終焉、平成へ 解説対談 小林忍日記を読む 半藤一利、保阪正康
  • 江戸の不動産
    3.7
    花のお江戸では不動産ビジネスが花ざかり。武士も、町人も、農家も、こぞって土地取引に精をだしていた──! 江戸を世界一の大都市に押し上げた原動力は、活発な不動産取引だった。大名や旗本は郊外の土地を買い漁り、中心部の土地は等価交換で入手。農民も土地取引に参入し、多額の礼金に悩まされつつ、貸家経営などにいそしんだ。知られざる江戸時代の不動産ビジネスの実態を浮き彫りにする。 【第一章 巨大都市・江戸の土地事情】 家康の江戸入りから、職人町の神田、商人町の日本橋誕生の経緯、そして町が大きく変わる契機となった明暦の大火と、その後の防災計画を紹介。 【第二章 武士の不動産商法】 大名や幕臣は等価交換というテクニックを駆使して、幕府から拝領した土地を活発に売買していた。また大名や旗本は郊外の農地を買いあさり、微禄の武士は貸家経営で生計を立てていた。 【第三章 町人・農民の不動産ビジネス】 関東などで財産を築いた豪商や豪農は、ビジネス拡大と多角化のため江戸へ進出していた。江戸の一等地は商売の拠点となるだけではなく、信用を得るためにも必須だった。 【第四章 幕府の土地を私有地にする裏技】 幕府の御用を勤めていた中野の豪農は、四ツ谷にある幕府の土地に目をつけて、自分のものにしようと目論む。近隣対策や幕府への裏工作の実態に迫る。 【第五章 東京の誕生】 江戸の7割は武家が利用していたため、明治維新により広大な土地が没収され、軍用地や公共施設、学校などに転用された。いまの東京の骨格はこのとき出来上がった。
  • フレディ・マーキュリーの恋 性と心のパラドックス
    3.6
    大ヒット映画『ボヘミアン・ラプソディ』で話題騒然! ロックスターとその恋人を襲った悲劇とは? ワイルド、三島由紀夫、チューリングら天才たちの性の秘密とは? 「子孫を残しにくいはずなのに常に一定の割合を保ち続ける」同性愛のパラドックスに挑む。 【本書の内容】 〇『仮面の告白』を動物行動学で分析すると? 〇天才たちの受難──投獄されたワイルド、謎の死を遂げたチューリング 〇同性愛遺伝子はどこにある? 〇エルトン・ジョンの結婚と息子の誕生 〇男性同性愛者の脳は「超女型」? 〇非異性愛の遺伝子が遺り続ける理由 ほか 【本書は文春新書『同性愛の謎──なぜクラスに一人いるのか』の増補改訂版です】
  • 世界史の新常識
    4.0
    ローマ帝国を滅ぼしたのは難民と格差だった、イスラームはなぜ台頭できたのか、明朝を揺るがした日本の火縄銃、イギリス料理がまずい理由とは──知っているようで知らない世界史のエッセンスを凝縮した一冊。激動の時代を生き抜くには、歴史を学び直す必要がある。世界史の教養をこの新書一冊で身につけることができる!  日本を代表する23人の論者による世界史入門。テーマ別ブックガイドも収録。 カエサル暗殺の理由とは 佐々木毅 なぜ釈迦は仏教を開いたのか 呉智英 ムハマンドのリーダーシップ 山内昌之 モンゴル帝国支配力の秘密 杉山正明 イギリスで産業革命が始まったわけ 中野剛志 ルネサンス期は魔術の最盛期だった 樺山紘一 史上「最も幸せな国」はどこ? 出口治明 世界史から何を学ぶか 野田宣雄 ほか
  • 平成の通信簿 106のデータでみる30年
    4.0
    平成元年。消費税が施行され、衛星放送が始まり、日経平均株価は史上最高値をつけた。それから30年、日本はどれくらい変わったのか? 家計、医療費、海外旅行、体格など様々なアングルからこの30年間の推移を調査。平成日本のありのままを浮き彫りにする。 【データが映す、ありのままの日本】 ・一人あたりGDPは世界第2位から25位へ ・外国人流入数はOECD第4位 ・こづかいは約7割ダウン ・「ものづくり」から「投資」で儲ける国へ ・日本人は移動しなくなった? ・時価総額ランキング 日本企業はどこに消えた? ・農業は衰退から効率化へ ・ボール投げ、反復横とび、50m走、記録が伸びたのは? ・平均寿命は5年伸びた ・女性の細さは世界第2位 ・世界的にも珍しい「低所得層の貧困化」 ・時間の使い方も変わった 他
  • 独裁の中国現代史 毛沢東から習近平まで
    4.3
    繰り返される粛清、密告、民族弾圧。世界最大の独裁国家はいかに築かれたか?  2019年は中華人民共和国の建国70周年。日中戦争、朝鮮戦争、文化大革命、改革開放、天安門事件、そして習近平体制まで、世界第二位の経済大国となりながら、いまだ一党独裁体制、少数民族弾圧、都市と農村の格差といった矛盾を抱える大国の病巣を、毛沢東以来の歴史に探る。中国システムの抱える致命的な欠点とは? 【目次】 序章 中国共産党という組織 ──徹底監視のシステム 第1章 国民党と共産党 コミンテルンが生んだ双生児 第2章 毛沢東の“国盗り”戦術 ──抗日神話のウソ 第3章 中華人民共和国の誕生 ──スターリンとの確執 第4章 大躍進 史上最大の災厄 第5章 世界史から見た文化大革命 ──粛清と民族破壊 第6章 新たな独裁者トウ小平 ──「先富論」のトリック 第7章 習近平 引き継がれる独裁の系譜
  • 日産vs.ゴーン 支配と暗闘の20年
    4.1
    「日産・ルノー提携」の特ダネを1999年にスクープして以来、カルロス・ゴーンを見つめてきたジャーナリストが、その栄光と墜落の軌跡、そして日産社内の権力闘争の実態をあますところなく描いた経済ノンフィクション。 倒産寸前まで追い込まれた日産にルノーから送り込まれたゴーンは、トップ就任からわずか1年半後、過去最高益を叩き出す。 だが、ゴーンには別の顔があった。寵愛する「チルドレン」で配下を固め、意見する者は容赦なく飛ばす。部下に責任を押しつけて更迭し、自分は地位にとどまった。 そして、私物化。ゴーンは私的に購入した金融商品がリーマンショックで18億円もの損失を出した際、一時的にそれを日産に付け替えた。約20億円もの報酬のうちの約半分を退任後に受け取ることにし、有価証券報告書には10億円分しか記載してこなかった。会社のカネで購入した豪華邸宅を私的に利用するなど、公私混同は枚挙に暇がない。 いったいなぜ、ゴーンは道を誤ってしまったのか? ヒントは「歴史」にある。 日産は創業以来、ほぼ20年周期で大きな内紛を起こしてきた。そのつど、「独裁者」と呼ばれる権力者があらわれ、制御不能のモンスターと化した。その独裁者を排除するために新たな権力者を必要とし、新たな権力者がまたモンスターと化していった。 そうした構図が繰り返される背景には、日産が抱えるガバナンスの問題点、そして独裁者をのさばらせた側にも大きな責任があることが浮かび上がってくる。 企業ドキュメントとしての魅力もさることながら、人物ドラマとしても抜群に面白い。 フィクションをしのぐ驚愕の展開!
  • なぜ必敗の戦争を始めたのか 陸軍エリート将校反省会議
    4.1
    陸軍将校による幻の座談会が蘇る。和平か開戦か。太平洋戦争開戦直前に陸軍は何を考えていたのか。中堅将校たちが明かした本音とは。雑誌『偕行』に掲載された「大東亜戦争の開戦の経緯」が初の書籍化。なぜ無謀といわれるアメリカとの戦争に突入したのか、陸軍中枢にいたエリートが真実を語り尽くす。昭和史の第一人者、半藤一利氏による書き下ろし解説付き。 【戦争の導火線に火をつけたのは陸軍か海軍か? 本書で議論される7つのテーマ】 ●ヒトラーと手を組みたがったのは誰か ●陸海軍の戦略観の違い ●想像を超えたアメリカの厳しい経済制裁 ●日本の国力のピークは昭和13年だった ●陸軍より強硬だった海軍の将校たち ●東条首相誕生の意味 ●アメリカとの戦争をどう終わらせようと考えていたか
  • 会社員が消える 働き方の未来図
    3.8
    第4次産業革命で長期雇用が激減、大企業も姿を消すかもしれない。自分で自分の仕事を守る時代になる。雇用が減り、フリー型が増加する未来は悪夢なのか? それとも企業の拘束から解放される望ましい社会なのか? 労働法の第一人者が描き出す、未来の働き方と私たちの課題。 ●社会が変われば、会社も変わる。現実空間の情報がサイバー空間に集積され、そのビッグデータをAIが分析。その結果が現実空間にフィードバックされ、フィンテックや自動運転といった革新的な製品・サービスが生まれる。これが第4次産業革命だ。 ●会社が変わると、仕事も変わる。技術革新はビジネスモデルを変えるとともに、仕事も変える。会社員の「たな卸し」が始まり、定型作業はAIにとって代わられる。人間に残された仕事は創造的で独創的なものとなり、そうしたスキルを持つ人材が求められる。 ●大打撃を受ける日本型雇用。長期の雇用を前提とした「日本型雇用」では、目まぐるしく変わるビジネスモデルに対応できなくなり、日本企業も、そのとき必要なスキルをもつスペシャリストを雇う欧米型に変化していく。 ●雇用型から独立型へ。企業が雇用を減らす上に、スペシャリスト型のニーズが増えることによって、企業に所属せず、専門的スキルを提供するフリー型の働き方が主流になってくる。デジタル技術の発展により、企業と働き手のマッチングも簡単になることも、その流れを支える。 ●働く環境が変わる。デジタル技術の発展は職場も大きく変える。ICTの発達で、会社に集まる必要性が薄くなり、勤務地や勤務時間帯にしばられない働き方が可能になる。これもフリー型の増加を促す。
  • 承久の乱 日本史のターニングポイント
    4.3
    『日本史のツボ』(文春新書)、『ヤバイ日本史』などで知られる人気歴史学者が、専門である鎌倉時代を舞台に、満を持して取り組んだ意欲作です。本郷さんは鎌倉時代の基本史料『現代語訳 吾妻鏡』の編者の一人でもあります。 誰もが日本史上の重要トピックとして覚えた経験はあるが、敗れた後鳥羽上皇が隠岐島に島流しにされたこと、北条政子の演説で鎌倉武士がひとつにまとまったことくらいで、実はよく知られていない「承久の乱」。 そもそも後鳥羽上皇はなぜ幕府に戦いを挑んだのか? 「錦の御旗」を敵に回して勝利したリーダー、北条義時はどんな人物だったのか? それを理解するには、後鳥羽上皇が歴代天皇のなかでも指折りの文武に長けたカリスマだったこと、そして頼朝以降の鎌倉幕府で繰り広げられた、血で血を洗う「仁義なき政争」を知る必要がある、と本郷さんは説きます。 さらにこの戦いは、朝廷と幕府の関係を決定的に変えました。以後、明治維新までのおよそ六百五十年間、武士が日本の政治を動かす時代となったのです。まさに承久の乱の起きた一二二一年こそ日本史の大きなターニングポイントといえます。 日本史ブームの中、第一人者による決定版の登場です。 主な内容 ・鎌倉幕府の正体は「頼朝とその仲間たち」 ・まったく異質だった武士の殺生観 ・上皇の絶大な経済力 ・北条氏よりも優遇された比企氏、平賀氏 ・なぜ源氏将軍は三代で絶えたのか? ・血で血を洗う闘争に勝ち残った北条義時 ・武士の切り崩しに成功した後鳥羽上皇 ・実朝暗殺の“仕掛け人”は? ・戦いの本質は「在地領主vs.朝廷支配」だった
  • なぜ日本の会社は生産性が低いのか?
    3.9
    人気エコノミストが徹底解説! 長時間労働、ワンオペ地獄、人材に投資しない……だから給料が上がらない 「働き方」の不条理を解決するツボが丸わかり! 「生産性を高めよう」が合言葉になっている。きっかけは安倍政権が「働き方改革」を提唱したことだ。 実際、日本企業の生産性はスペインやイタリアにも劣り、先進国で最低レベルまで落ち込んでいる。たくさん働いているのに、稼げなくなっているのだ。 いったいなぜ、日本は生産性が低くなってしまったのか? じつは日本企業は、旧日本軍と同じ失敗をしている。 たとえば近年、日本企業はどこも「ワンオペ」が増えている。社員1人で膨大な作業量を何でもこなすシステムだ。しかし、各個人が孤立して仕事をしているため、組織全体の効率は追究できない。また、ノウハウを組織でシェアできないという致命的な欠陥がある。チームで効率よく仕事をやるほうが、圧倒的に強いのだ。 これは特攻と何ら変わらない。大局的な戦略をもたず、現場の個人に「がんばれ!」「なんとかしろ!」と精神論で負荷をかけ、一発逆転の局面打開を期待する……これでは勝利は望めない。 本書は、日本企業のどんなところが低生産性を招いているのかを具体的に指摘したうえで、「では生産性をあげるために何をすべきか?」を具体的に提言する。 本当の「働き方改革」はここにあり!
  • 平成の東京 12の貌
    3.3
    平成31年は、天皇陛下が退位して皇太子が新天皇に即位し、5月からは新しい元号になります。また、翌年には2回目の東京五輪が開催されます。一回目の東京五輪は昭和39年に開催され、それを契機に昭和後半の日本は高度経済成長の波に乗り、経済大国の道を突き進みました。しかし、平成に入ると、バブルが崩壊し、政治や社会の様々な歪みが顕著となってきました。この間、日本の首都・東京はどのように変貌を遂げたのか。 本書は、月刊『文藝春秋』で連載した「50年後の『ずばり東京』」から、主に東京に住む人々の暮らしや意識の変遷を描いた12本の記事を選んで収録しました。毎回違うノンフィクション作家が自身で取材するテーマや街を選び、リレー形式で執筆したもので、昭和と平成という二つの時代を筆者が行き来するルポルタージュです。 〈本書の内容〉 ゴジラとタワーマンション 高山文彦 保育園反対を叫ぶ人たち 森健 虐待と向き合う児相の葛藤 稲泉連 東大を女子が敬遠する理由 松本博文 「ラジオ深夜便」のある生活 樽谷哲也 エリートが集う「リトル・インド」佐々木実 はとバスは進化し続ける 小林百合子 八丈島の漁師と青梅の猟師 服部文祥 いまどき女子は神社を目指す 野村進 新3K職場を支えるフィリピン人 西所正道 将棋の聖地に通う男たちの青春 北野新太 貨物専用「JR隅田川駅」のいま 長田昭二
  • 昭和の東京 12の貌
    4.0
    平成31年は、天皇陛下が退位して皇太子が新天皇に即位し、5月からは新しい元号になります。また、翌年には2回目の東京五輪が開催されます。一回目の東京五輪は昭和39年に開催され、それを契機に昭和後半の日本は高度経済成長の波に乗り、経済大国の道を突き進みました。しかし、平成に入ると、バブルが崩壊し、政治や社会の様々な歪みが顕著となってきました。この間、日本の首都・東京はどのように変貌を遂げたのか。 本書は、月刊『文藝春秋』で連載した「50年後の『ずばり東京』」から、主に東京の街の変遷を描いた12本の記事を選んで収録しました。毎回違うノンフィクション作家が自身で取材するテーマや街を選び、リレー形式で執筆したもので、昭和と平成という二つの時代を筆者が行き来するルポルタージュです。 〈本書の内容〉 東京五輪 “負の遺産”――首都高とモノレール 古市憲寿 佃――タワマンと神事に則る祭り 中原一歩 銀座――消えた銀座警察 清武英利 谷根千――下町と観光地の狭間で 森まゆみ ひばりが丘――最先端団地の「夢の跡」奥野修司 秋葉原――電気街の六つの地層 神田憲行 山谷――「日雇い労働者の町」は変貌した 水谷竹秀 夢の島――悪臭の山から緑の森へ 福田ますみ 永田町――「権力の三角地帯」は空洞化した 常井健一 吉原――元祖風俗ライターが棲んだ街 小野一光 福生――「70年代の青春」の残り香 三山喬 足立区――高度成長を下支えして 八木澤高明
  • 一切なりゆき 樹木希林のことば
    3.9
    芝居の達人、人生の達人──。2018年、惜しくも世を去った名女優・樹木希林が、生と死、演技、男と女について語ったことばの数々を収録。それはユーモアと洞察に満ちた、樹木流生き方のエッセンスです。 〇モノを持たない、買わないという生活は、いいですよ 〇人の人生に、人の命にどれだけ自分が多く添えるか 〇欲や執着があると、それが弱みになって、人がつけこみやすくなる 〇子供は飾りの材料にしないほうがいい 〇アンチエイジングというのもどうかと思います 〇人間でも一回、ダメになった人が好き 〇もう人生、上等じゃないって、いつも思っている 〇女は強くていいんです 〇つつましくて色っぽいというのが女の最高の色気 〇最期は娘に上出来! と言ってもらいたい 【目次】 はじめに 第1章 生きること 第2章 家族のこと 第3章 病のこと、カラダのこと 第4章 仕事のこと 第5章 女のこと、男のこと 第6章 出演作品のこと 喪主代理の挨拶 内田也哉子 樹木希林年譜 出典記事一覧
  • 日本プラモデル六〇年史
    4.0
    日本でプラモデルが誕生してから、今年(2018年)でちょうど60年。プラモデルも還暦を迎えたことになります。 ということは、ほとんどすべての日本男子は、プラモデルの影響下で育ったことになるのです。 50代なら、喫水線のところまでしかない「ウォーターライン」シリーズを夢中で作ったでしょうし、少し下の世代なら、ガンプラ(ガンダムのプラモデル)にはまった人も多いでしょう。さらに下なら、ガレキ(ガレージキット)という言葉もご存知かもしれません。 この素晴しきプラモデルの誕生から現在までを、産業史、文化史の側面から編年体で丁寧に解説したのが本書です。 登場するプラモデルはすべて代表的な写真を掲載。「あ~! これ作ったことがある!」という叫びがあちこちであがること請け合い。 プラモデル界のレジェンド、タミヤの田宮俊作会長の特別ロング・インタビューも付いています。 ちなみに、「ウォーターライン」シリーズはどこのメーカーの商品か知っていますか? 周囲に聞くと、「タミヤでしょ?」「いや、アオシマでしょ?」と答えがまちまち。じつは、このシリーズは静岡に本社を置く、プラモデルメーカー4社が合同で発売したシリーズ。もともと、連合艦隊をプラモデルで再現して、並べて楽しむという目的で作られたのですが、数百隻ある連合艦隊を1社で金型から作るのは企業体力からして無理。そこで4社がそれぞれ人気艦艇を分け合って、同じ縮尺で作って発売したのです。この協業の精神が、今日まで続く息の長いシリーズを生みました。 プラモデルのすべてが詰まったおもちゃ箱をお楽しみください。
  • 仏教抹殺 なぜ明治維新は寺院を破壊したのか
    4.2
    明治百五十年でも語られない闇の部分、それが廃仏毀釈だ。実は、興福寺阿修羅像、五重塔も消滅の危機にあったのだ。神社と寺院を分離する政策が、なぜ史上稀な宗教攻撃、文化財破壊にエスカレートしたのか? 鹿児島、松本、伊勢、東京、奈良、京都など日本各地に足を運び、埋もれた歴史を掘り起こす近代史ルポルタージュ。 【目次】 はじめに 第1章 廃仏毀釈のはじまり ──比叡山、水戸 第2章 維新リーダー藩の明暗 ──薩摩、長州 第3章 忖度による廃仏 ──宮崎 第4章 新政府への必死のアピール ──松本、苗木 第5章 閉鎖された島での狂乱 ──隠岐、佐渡 第6章 伊勢神宮と仏教の関係 ──伊勢 第7章 新首都の神仏分離 ──東京 第8章 破壊された古都 ──奈良、京都 結びにかえて
  • 天才 勝新太郎
    4.3
    武勇伝に隠された天才ゆえの孤独 破天荒な伝説で語り継がれる天才の素顔は誰よりも繊細でナイーブだった。 貴重な資料で、芸術の神に挑んで散った生涯を炙り出す。 「座頭市」と豪快な勝新伝説で知られる勝新太郎。 本書は映画製作者としての勝とその凄まじい現場を スタッフの証言を元に再現し、繊細すぎる実像を浮き彫りにする。 純粋さが加速させる狂気のノンフィクション。 【目次】 序 第一章 神が天井から降りてくる――映像作家・勝新太郎 第二章 負けてたまるか 映画スター・勝新太郎の誕生 第三章 勝プロダクションの設立 第四章 オレは座頭市だ――『新・座頭市』 第五章 神が降りてこない…… あとがき
  • AIが変えるお金の未来
    3.9
    いま「お金」の現場で何が起きているのか。 すさまじいスピードで変化している状況をリアルに伝える。 デジタル革命がもたらしたフィンテック--AI(人工知能)を利用したビッグデータ分析、仮想通貨、中央銀行が発行するデジタル通貨、進むキャッシュレスレス化など――は、私たちの生活を大きく変えつつある。 仮想通貨がブームとなり、各国の中央銀行はデジタル通貨の発行を検討している今、世界では現金が消えつつある。キャッシュレス大国のスウェーデンや中国では、すでに現金を使う機会は激減している。 現金は消え、「お金」はデジタル情報となってネットの世界を駆け巡っている。 スマホとインターネットを通じて常に誰かとつながる時代、個人のあらゆる購買や行動は記録され、そのデータを企業が奪い合う時代に突入した。 こうした変化は必然的に銀行や保険会社のビジネスモデルにも大きな影響を与えている。 もはや銀行の競争相手はプラットフォーマーだ。単純な事務作業はロボットが担う時代、銀行員の本当の仕事とは何か。 保険会社もデジタル化によってビジネスモデルが変わってしまった。もはや「まさかのときの保険」という時代ではない。 いま「お金」の世界で何が起きているのか、そして未来はどうなるのか。経営者、投資家、金融関係者、学識者ら100人以上の取材をとおして、いま私たちが置かれている状況を描き出す。
  • ベートーヴェンを聴けば世界史がわかる
    3.9
    なぜモーツァルトは就活で苦しんだ? ベートーヴェンが「市民」をつくった? ワーグナー「勝利の方程式」とは? 19世紀に質量ともにピークに達したクラシック音楽は、大都市の市民階級という新しい消費者に向けられた最新の文化商品でもあった。誰が注文し、いかにして作られ、どのように演奏され、どこで消費されたか。クラシック音楽を知れば世界史がわかる! といっても過言ではない。最高の音楽とともに、歴史の流れを明快に解き明かす画期的音楽史。 【目次】 序章 クラシックを知れば世界史がわかる 第一章 グレゴリオ聖歌と「神の秩序」 第二章 宗教改革が音楽を変えた 第三章 大都市と巨匠たち 第四章 ベートーヴェンの時代 第五章 ロマン派と新時代の市民 第六章 “怪物”ワーグナーとナショナリズム 第七章 二十世紀音楽と壊れた世界 おわりに
  • 日本史の新常識
    3.5
    かつて、鎌倉幕府の成立は「いいくに(1192)つくろう鎌倉幕府」と習いましたが、最近の教科書では「いいはこ(1185)つくろう鎌倉幕府」と教えています。ほかにも近年の研究で、従来の日本史の常識が次々と覆されています。 古代、奈良、平安、鎌倉、室町、戦国、江戸、幕末、明治……。日本史の転換点となった出来事や時代をつくった人物について、出口治明、本郷和人、伊東潤、鹿島茂、倉本一宏ら28人の執筆陣が最新の研究成果をもとに新たな論点を提示する一冊です。 【目次】 序章 通史 「交易から見れば通史がわかる」(出口治明) 第一章 古代 「前方後円墳がピラミッドより大きいワケ」(森下章司)ほか 第二章 奈良、平安 「本当は激務だった平安貴族」(倉本一宏)ほか 第三章 鎌倉、室町 「元寇の目的は中国兵のリストラだった」(杉本正明)ほか 第四章 戦国、江戸 「織田信長の意外なポピュリズム」(谷口克広)ほか 第五章 幕末、明治 「坂本龍馬は殺人の“指名手配犯”だった」(菊地明)ほか
  • 箱根駅伝 強豪校の勝ち方
    4.0
    お正月の風物詩である「箱根駅伝」。選手、指導者、テレビ解説者として60年もの間、箱根駅伝にかかわってきた「生き字引」が語る、箱根駅伝のすべて。 往路1~5区、復路7~10区、計217.1kmのコースを、プロの眼で徹底解説。中大6連覇の栄光、早大・中村監督と瀬古利彦の時代、山梨学院大とケニア留学生、駒沢大、東洋大、青学大の台頭など、強豪校の変遷史もたっぷり。スカウト合戦、合宿事情、伴走車のいま昔などテレビではわからない裏話も大サービス。箱根駅伝ファンにはたまらない、垂涎の一冊。 【目次】 第1章 箱根駅伝 10区間攻略法 第2章 箱根駅伝 強豪校の系譜 第3章 箱根駅伝が判る13の視点 第4章 箱根駅伝の心──ある江戸っ子のランニング人生
  • 日本よ、完全自立を
    -
    トランプ「白人至上主義」の復活に警鐘を鳴らし、ヨットマンとしても愛した地球の環境悪化を憂慮する。「日本は中国に負けない」と断じ、国家の主体性のために、日本は新憲法を作り直せと提言する。 三島由紀夫氏との最後の対談で語り合った「男にとって最高の美徳とは何か」、朴正煕と酒を酌み交わした一夜など、作家の眼でとらえた忘れがたい一瞬も。いま最も求められている警世の直言集。 「この新書に収録した書き物は、今の世の中の在り様に苛立ち、切歯扼腕している私の心情の吐露に他ならない」 (目次) はじめに 第1章 トランプの誕生と白人支配の終焉 白人ファースト再来の危うさ/日本は「白人の失敗」に学べ/「完全自立への道標」憲法論議の空しさ/尖閣諸島という国難/日本製の戦略ミサイルを/真の年男/地球はどうなる/角さんと飲んだビール 第2章 中国との闘いは終わらない 世界に堂々と理非を問え/総理は尖閣に行ってほしい/金より先のものがあるはずなのに/残酷な世界の原理/国家的喪失/真の大同とは何か/国を変え、日本人を変える/日中友好「欺瞞」と「幻想」の四十年は終わった 第3章 今こそ憲法を作れ 白人による支配と略奪の歴史/この国の将来/二人の朴さん/白人の世界支配は終わった/日本製の飛行機を/醜い日本語の憲法/横綱の張り手/尖閣をどうするのか/日本よ、そして東京よ!/日報問題には古く深い根がある/気の毒な日本の自衛隊/憲法に問われる国家の主体性/慰安婦、靖国、朴正煕
  • あなたに伝えたい政治の話
    4.1
    安倍一強、日本外交の行方、野党崩壊、憲法改正、アベノミクスの成否、官僚の不祥事──政治にいま何が起きているのか? さまざまなメディアで大活躍の気鋭の国際政治学者が、この国の疑問にリアルに答えます! ・「ライバル不在」だけではない 安倍政権が長期化した理由 ・9条改正 なぜ憲法学者の議論はズレているのか? ・破綻するまで変われない? アベノミクスをめぐって ・加計問題の本質は不公平で非効率な「官僚支配」 ・人材が欠乏しているのか? メディアが悪いのか? ・米中二強時代に耐える日本外交の姿勢とは などなど、日本政治の今と明日を見定める上で必読です。
  • 健康長寿は靴で決まる
    3.0
    靴ひもをほどかず、そのまま靴に足を入れる。 スポッとかかとが抜ける靴を履く。 靴ベラを使わず、かかとを踏みつぶすようにして革靴を履く。 「歩きやすいから」と、大きめの靴を履く。 これらはすべて、やってはいけないNG行為。健康に悪影響を及ぼす可能性のある、危険な靴の履き方、選び方なのです。 靴の選び方を誤り、合わない靴――きつい靴はもちろん、大きめの靴もNG――をはいていると、足の骨格の崩れを招き、外反母趾や巻き爪など、足のトラブルにつながります。足はからだ全体を支える土台なので、足ばかりか腰痛、膝痛、肩こりを招いてしまいます。 そして年をとり筋力が衰えてくると、歩行や日常生活にも支障が出て、最悪の場合、寝たきりの引き金になってしまうのです。 では、みなさん、正しい靴を選ぶために、自分の足の正しいサイズを知っていますか? 長さだけではありません。ワイズと呼ばれる足の幅や、太さも重要なのです。 ではサイズを測れば問題解決! というわけにはいきません。なぜなら、靴売り場には限られたサイズしか売られていないため。「自分にぴったりの靴」「ラクに歩ける靴」を探しているのに、そのニーズが満たされないのはなぜか。そこには靴メーカーの事情が見え隠れ。 その結果、「幅広でゆったり、歩きやすい靴」という、健康面からはとんでもない宣伝がとびかうことになるのです。 交通事故による股関節の手術とリハビリを経て、足と靴の健康に目覚めた著者が、「足病学」の知見を取り入れ、間違いだらけの靴選びと、自分に合った靴を見つけられない現状に警鐘をならします!
  • 日銀バブルが日本を蝕む
    3.3
    年収400万円台で4億円超の借金を背負う不動産投資家のサラリーマン、26年ぶりの高値に沸く株式市場、怪しげな仮想通貨に走る若者たち……歪んだ饗宴を演出している真犯人は野放図に溢れた日銀の緩和マネーだ。超エリートたちの欺瞞に満ちた金融政策の内実をすべて暴く! 朝日新聞でシェアハウス投資・スルガ銀行不正融資問題を取材する敏腕経済記者が、「実感なき好景気」を演出する詐欺的政策にメスを入れる。 ●庶民を見下すホンネ丸出し。ひそかに外貨建て資産を購入。日銀エリートたちのゲスな実態。 ●「ヒトラーが正しい金融政策をやっていた」。リフレ派審議委員の支離滅裂な言動。 ●「ああ言えばこう言う」日銀総裁、「オオカミ少年」と化した物価目標達成、「東スポ」並みのハッタリ予測値……詐欺的な政策変更の連続。 ●動機は「将来への不安感」。老後に希望がもてない現役世代がシェアハウス投資のカモにされた。 ●住宅ローンを変動型金利で組んだ人は要注意! 大規模緩和が行き詰まった時、あなたの借金は膨れ上がる。 ●日銀の巨額EFT買い入れで、日経平均は2000~3000円水増しされている。 ●ユニクロ(ファーストリテイリング)の浮動株が日銀に買い占められる!? 日銀が大株主の有名企業リスト
  • 感動の温泉宿100
    4.0
    1年のうち200日は旅をする温泉ビューティ研究家・旅行作家の著者が、泊まって感動した宿だけを厳選。温泉のスペシャリストの目を通して書かれた各宿の魅力を読めば、どこもかしこも行きたくなる。一家に一冊は必携、これはまさに温泉案内の金字塔です。写真+詳細データ付。 (目次) 第1章 絶景に出会える宿10軒 第2章 美肌の湯に浸る宿10軒 第3章 最高のスパに身を委ねる宿8軒 第4章 美食を堪能する宿10軒 第5章 日本文化を楽しむ宿10軒 第6章 ぷくぷく自噴泉のある宿10軒 第7章 魅惑のぬる湯がある宿7軒 第8章 雪景が素晴しい宿7軒 第9章 湯めぐりが楽しい宿6軒 第10章 現代湯治の宿6軒 第11章 こだわり建築の宿6軒 第12章 ここだけにしかない個性派の宿10軒
  • 週刊文春「シネマチャート」全記録
    3.7
    この40年で最高の映画はどれだ! 「週刊文春」の名物企画を初めて再編集。洋画207作品、邦画53作品の情報と評価を一挙公開。日本人が最も愛した映画がわかる! ■週刊文春シネマチャートとは 1977(昭和52)年6月23日号にスタートした「週刊文春」の名物映画評。40年間で4000本を超える映画に、これまで29名の評者が☆を付けてきました。 その☆を初めて集計し、洋画ベスト200、邦画ベスト50を選出。「我らの時代の映画」ガイドの決定版です! ■内容 発表! 洋画のベスト200はこれだ! 発表! 邦画のベスト50はこれだ! 【座談会】この40年の映画を振り返る(中野翠/芝山幹郎/植草信和) 【内容紹介編】 解説・洋画ベスト200 解説・邦画ベスト50 【資料編】 惜しくも選外となった作品一覧 洋画編/邦画編 年度順作品リスト
  • 中高年に効く! メンタル防衛術
    3.8
    蓄積される疲労、変わりゆく労働環境――。「うつ」が日本の五大疾病のひとつである現在、本当に危険なのは、中高年社員のメンタルです。しかし、その対策はあまり進んでいないのが現状。特に注意が必要なのは、役職ストレス・子離れ・更年期の「トリプルショック」に襲われる40代後半から50代前半女性。そして、コミュニケーション力不足の定年男性です。 ・「うつ状態」になりかけたら「3連休×2回」回復法を。 ・ライフイベント表でストレスを自己採点 ・職場から「雑談」と「雑用」が消えた ・女性のほうがストレスのセンサーが優れている? ・休息の要は「深い睡眠」 ・愚痴をこぼすな、弱みは見せろ ・キャリア女性の「職場ロス」 ・退職した勤め先の名刺を交換するな など、四十年間、産業医を務め、日本産業ストレス学会理事長、日本産業精神保健学会会長などを歴任した精神科医が豊富な実例とともに指南する、「心の健康を守るための働き方、休み方、そして定年後の過ごし方。
  • 日本4.0 国家戦略の新しいリアル
    3.9
    内戦を完璧に封じ込めた「1.0」=江戸、 包括的な近代化を達成した「2.0」=明治、 弱点を強みに変えた「3.0」=戦後。 そしていま、日本は自ら戦える国「4.0」に進化する! 世界的戦略家による緊急提言! 日本に核武装はいらない。 必要なのは「先制攻撃能力」と「作戦実行メンタリティ」だ。 [ルトワック語録より] ●日本のチャンスは北朝鮮の非核化が本格的に開始されてからだ。 ●戦争で必要なのは、勝つためになんでもやるということだ。そこにはズルをすることも含まれる。目的は「勝つこと」であり、「ルールを守ること」ではないからだ。 ●見事なパレードを行う軍隊は、ほぼ実戦で役に立たない。無駄なことにコストを使っているからだ。 ●米中の対立の主戦場は、もはや軍事的な領域から、地経学(ジオエコノミックス)的領域に移りつつある。 ●もし日本が本当にリアルな戦略を考えるならば、最優先されるべきは少子化対策だ。
  • スポーツ映画トップ100
    3.3
    スポーツ映画は、さまざまな競技を通じて人間の姿を描き出す。 シリアスドラマからおバカなコメディまで、古今東西スポーツ映画100本をランキング。 アクション、感動、友情、裏切り、ロマンス……スポーツには人生の全てが詰まっている! 取り上げられるスポーツは、野球、アイスホッケー、ゴルフ、サッカー、競馬、フィギュアスケート、F1、アメフト、格闘技、レスリング、キックボクシング、陸上、スケボー、ボブスレー、モトクロス、ボクシング、プロレス、自転車、ローラーゲーム、サーフィン、バスケット、フェンシング、アルペンスキー、スキージャンプ、馬術、空手、卓球、ラグビー、相撲、ボウリング……ドッジボールなんてのまであります! 「フィールド・オブ・ドリームス」が41位、25位には「シコふんじゃった」、14位に「がんばれベアーズ」、そして4位にあの「ロッキー」が! では1位は? 本を買ってのお楽しみです。
  • 姫君たちの明治維新
    4.0
    明治150年に贈る、幕末維新をきっかけに思いもしなかった苦労に見舞われた大名・華族の姫君たちの物語。 深窓の令嬢どころか、堅固なお城の大奥で育った、正真正銘のお姫様たちも、維新の大波には翻弄されます。しかし、決してそれにめげることなく、それぞれの運命を逞しく生き抜いてもいきました。 徳川家では、最後の将軍、慶喜の義理の祖母でありながら、淡い恋心を交わした一橋直子、また、そのとばっちりを受けた形の、正妻の徳川美賀。 加賀百万石の前田家では、東大の赤門を作るきっかけとなった、将軍家から嫁入りした溶姫のさみしい晩年。 九州の大藩、鍋島家では、新政府の外交官になった夫とともに、ヨーロッパに赴き、社交界の華とうたわれた鍋島胤子。 篤姫や和宮など、メジャーどころはもちろん、歴史教科書には出てこない、お姫様たちの生涯は興味津々。 とくに落城の憂き目にあった姫君たちの運命には、思わず涙します。 なかでも、もっとも数奇な運命をたどったのが、四賢侯の一人、松平春嶽の側室の子である池田絲。維新後の混乱で彼女は松平家の庇護を受けられず、なんと芸者に。そこで、お雇い外国人であったフランス人の軍人と知り合い結婚。二人の間に出来た子が、明治の歌舞伎界の大スターである十五世市村羽左衛門! まるで小説のような物語がそこにあります。 20人を超える姫君たちの物語にご期待ください。
  • 歴史の中のワイン
    -
    これが本当の“神の雫”だ! 古代メソポタミアに造られ始めたワインが、いかにして今日、私たちの食卓に供されるようになったのか。古代エジプトから聖書時代を経て、ローマ帝国におけるキリスト教の布教と共にワインは全世界に広まっていった。ガリア人による樽の発明、中世の「壜・栓・コルクスクリュー」の開発、さらに近世における「発酵」の原理の発見により、ワイン造りは飛躍的な発展を遂げる。 本書は、ワインの歴史とその技術革新をたどりつつ、ワインの楽しみ方の精髄に迫ったものだ。 さらに、シャトー・ディケム、シャトー・ラフィット、ロマネ・コンティ、モンラッシュ、コート・ロティなど、日本ワイン界の重鎮である著書の心を奪った13本のワインをめぐる物語を収録。教養としてのワイン書の決定版!
  • 知らなきゃよかった 予測不能時代の新・情報術
    3.6
    累計70万部の最強コンビが放つ最新作! プーチン、習近平、エルドアン……独裁がトレンドとなり、 「自国ファースト」と「自国ファースト」がぶつかり合い、 フェイクニュースと資料改竄がまかり通る現代の世界。 知れば知るほど「知らなきゃよかった」と思えることばかり……。 知りたくなかった、しかし目を逸らせない リアルな情報と英知がここにある。 ・米朝トップ会談とカジノの怪しい関係 ・日本にはびこる「ハレンチ学園」と「暴力教室」 ・なぜ官僚の劣化は止まらないのか? ・トランプ政権は「宮廷陰謀」の世界 ・中国、ロシア、トルコ 独裁者たちの目指すもの ・国家を弱らせるのは欠陥教育だ など 新しい常識をインストールできた者だけが生き残る!
  • 王室と不敬罪 プミポン国王とタイの混迷
    4.5
    穏やかな国民性で日本人に人気のタイ。だが、そんな明るいイメージの裏に、想像を絶するタブーがある。それは「王室」だ。 ごく一般の人が、SNSに投稿した何気ないひと言によって「不敬罪」に問われ、30年近い懲役を科せられることもある。 現在のタイの発展の最大の功労者は、2016年に死去したプミポン国王である。プミポン国王は第二次大戦後、王制の下でのタイ式民主主義を推し進め、数々の政治危機から国を救った。タイを繁栄と安定に導いた王室は、次第に絶対的な存在と目されるようになった。 だが、1990年代以降、そんな王室に“対抗”する勢力が台頭してきた。タクシン元首相である。タクシンは地方農村への援助や公共投資によって貧しい人々の心を掴んだ。王室周辺は、そんなタクシンに警戒感を強めてゆく。結局、2006年にクーデターによってタクシンは国を追われた。 しかしタクシン追放後、王室の権威はますます権力闘争に利用されるようになった。 政治家、軍部、司法の重鎮たちが、政敵を追い落とすために「反王室」のレッテル貼り争いに興じる。経済格差が進行し、国民も分断の度合いを深めている。 だが、不敬罪は海外メディアにも適用されるため、そんなタイの情勢は抑制的にしか伝えられてこなかった。タイに関する報道は核心に触れられず、読者に理解しづらいものだった。 本書は、不敬罪で投獄された人の肉声やクーデターを実行した軍部関係者のインタビューなど、深い取材によって得られた貴重な情報が豊富に盛り込まれている。 タイにおける王室とは何なのか? このテーマは、皇室を戴く日本人にとっても無関心ではありえない。
  • トランプ ロシアゲートの虚実
    -
    「ポスト真実」時代の情報戦の勝者は? 連日、けたたましく世界を騒がすトランプ大統領。 あまりにもめまぐるしい“トランプ劇場”だが、 その底には「ロシアゲート」疑惑の暗い河が流れ続けている――。 読売新聞アメリカ総局長が、気鋭のロシア研究者とともに、 稀代の大統領スキャンダルの実態に切り込む。 トランプ周辺とロシアマネーとの深い関わり、 反トランプ陣営の抱える問題、 さらにはロシアの対米情報工作の実態がついに浮き彫りとなる! 日本のメディアでは見えてこない「疑惑」の実態 〇大統領VS.諜報機関の熾烈なバトル 〇トランプの弾劾はあるか? 焦点は「司法妨害」 〇信ぴょう性が疑われる「トランプ・ファイル」 〇反トランプ陣営も抱える「疑惑」 〇何が「真実」か? 米ロサイバー情報戦の最前線 〇「ピザゲート事件」 現実を侵食するフェイク 〇「2020年トランプ再選」の可能性は?
  • 翻訳夜話
    4.2
    roll one's eyes は「目をクリクリさせる」か? 意訳か逐語訳か、「僕」と「私」はどうちがう? 翻訳が好きで仕方ないふたりが思いきり語り明かした一冊。「翻訳者にとっていちばんだいじなのは偏見のある愛情」と村上春樹。「召使のようにひたすら主人の声に耳を澄ます」と柴田元幸。村上が翻訳と創作の秘密の関係を明かせば、柴田はその「翻訳的自我」をちらりとのぞかせて、作家と研究者の、言葉をめぐる冒険はつづきます。村上がオースターを訳し、柴田がカーヴァーを訳した「競訳」を併録!
  • 不倫
    3.8
    不倫は危険です。ひとたびバレれば、容赦なくマスコミやネットでバッシングされます。有名人でなくても、社会的信用や家庭を失い、慰謝料など経済的なリスクも多大です。しかし、失うものが大きいとわかっているはずなのに、なぜ多くの不倫カップルがいるのでしょう? 近年の脳科学の劇的な進歩によって、「人類の脳の仕組みは一夫一婦制に向いているわけではない」ということがわかってきました。人類の祖先を含む哺乳類の多くは一夫多妻や乱婚でした。一夫一婦制が人類社会に根づき、「不倫=悪」という倫理観が出来たのは、長い進化の歴史から見るとごく最近のことです。今でも私たち人類の約5割は、「不倫型」の遺伝子を持っているのです。 また、私たちの生活には直接関係ないのに、有名人の不倫が発覚するやいなや「バッシング祭り」が始まるのはいったいなぜなのでしょう? そこには、共同体の「フリーライダー」を検出して社会的制裁を加えたいという人間の本質的な欲望があります。「ズルをしておいしい思いをしている人」に敏感に反応し、そうした人を叩きのめすことが「正義」と信じて、バッシングを繰り広げるのです。バッシングには快楽がともなうという仕組みも、脳に備わっているのです。 本書は脳科学における最新の学術論文と科学的エビデンスをもとに、不倫をめぐる謎を解き明かします。興味深い動物実験、今では禁じられた危険な実験、歴史に残る不倫物語なども豊富に盛り込まれ、サイエンスに疎い読者も飽きさせません。 美人すぎる脳科学者による刺激的すぎる一冊!
  • 邪馬台国は「朱の王国」だった
    3.5
    古代日本は朱の輸出で繁栄した「朱の王国」だった。 「朱」という視点で日本の神話と古代史を読みなおすと、目からウロコが! 長年、続く邪馬台国論争に一石を投じる画期的な論考の誕生。 日の丸、神社の鳥居や社殿、漆器、朱肉……と日本には朱色があふれており、この国のシンボルカラーといってもいいだろう。 朱の成分は火山地帯で産出される硫化水銀。火山国の日本では赤みをおびた石や砂として全国のいたるところで採掘できた。 朱は顔料・塗料として、防腐剤・防虫剤として、さらには不老不死をねがう薬品に欠かせない水銀の原料として、大変な価値をもっており、古代日本の重要な輸出品だった。 朱の産地が集積しているのは九州・奈良・伊勢。 そして神話、古代史には、これらの地が、いくどとなく登場する。 ・なぜ神武天皇は九州南部から近畿(奈良)へ向かったのか。 ・なぜ世界的にも巨大な墳墓(古墳)が奈良周辺で多く造られたのか。 ・邪馬台国の候補地は、なぜ奈良と九州が有力なのか。 ・なぜ八幡宮の総本社は大分県宇佐市にあるのか。 ・なぜ伊勢に国家的な神社が鎮座しているのか。 ・なぜ奈良・東大寺の「お水取り」は火祭りなのか。 こうした疑問も「朱」を補助線にすると、定説とは異なる解が浮かび上がる。 半世紀もの間、埋もれていた仮説を手がかりに、日本の古代を探る。
  • 世界史を変えた詐欺師たち
    4.7
    チャップリンの名セリフ「一人殺せば犯罪者だが、百万人殺せば英雄だ」になぞらえるならば、「一人騙せば詐欺師だが、百万人を騙せば経済政策だ」。 経済政策の祖にして亡国的バブル事件を引き起こしたジョン・ローをはじめ、ケインズ、シャハト、グリーンスパンといった経済政策の大立者から、ロスチャイルド、ソロスなどの投資家、さらにはベンジャミン・フランクリン、ニュートンまで、世界史を彩るビッグな“詐欺師”たちの列伝。 ○ジョン・ロー 賭博師が牛耳ったフランス財政 ○ニュートン 異端の天才が没頭した二つの錬金術 ○フランクリン ドル紙幣に刻まれた「建国の父」の裏の顔 ○ロスチャイルド 大財閥の基礎は戦争での大博打で築かれた ○ポンジ 今も隆盛を極める「ポンジ詐欺」の元祖 ○シャハト 超インフレ退治とナチス経済の立役者 ○ケインズ スーパーエリートの「インサイダー取引」蓄財術 ○ソロス 世界の金融当局を「味方」にしたヘッジ・ファンド ○ケネス・レイ  史上最大の倒産エンロンの負債隠し&癒着 ○グリーンスパン バブルと踊った「通貨の番人」 ○サトシ・サカモト “仮想人物”が創った仮想通貨の正体
  • 看る力 アガワ流介護入門
    4.1
    作家、エッセイスト、キャスター、さらには女優として幅広いジャンルで活躍している阿川佐和子さんですが、父・弘之氏の最晩年に病院に付き添い、いまも認知症のはじまった母の介護を続けるなど、実は介護経験も豊富です。そんな阿川さんが、高齢者医療の第一人者である大塚宣夫よみうりランド慶友病院会長と、理想の介護法、理想の老後を語り合います 阿川さんの体験的介護法は、実に説得力があります。 ・好物はノドにつまらない ・赤ちゃん言葉は使わない ・バカにしない、怒らない、とがめない ・介護は長期戦と心得よ ・後ろめたさをもつ ・認知症でも愛情は伝わる ・孤独死の何が悪い ・施設に預けるのは親不孝ではない ・定年後の夫は新入社員と思え ・夫源病にご用心 ・恋は長寿の万能薬 ・老人に過労死なし ・そこで働く人を見て施設を選ぶ
  • 西郷隆盛と西南戦争を歩く
    4.0
    なぜ挙兵したのか? 熊本城炎上の原因は? 西郷家と大久保家「不仲説」の真相は? NHK熊本「西南戦争140周年シリーズ」取材記者が古戦場を歩き、日本最後の内戦の謎に迫る! 明治10年(1877年)、西郷隆盛率いる薩摩軍と明治政府軍が九州各地で激突し、約7ヶ月間にわたって戦闘が続いた。両軍あわせて1万4000人余りが命を落とした西南戦争は、近代日本最後にして最大の内戦であった。 だが、140年以上の時を経ても、いまだに多くの謎が残されている。 「政府に尋問の筋これ有り」とする西郷の挙兵理由は本当なのか? 熊本城はなぜ炎上したのか? 最大の激戦「田原坂の戦い」で薩摩軍が不可解な挙動を繰り返したのはなぜか? 連隊旗を奪われるという大失態をおかした政府軍の乃木希典はなぜ「切腹」しなかったのか? また、藩主・島津家が博愛精神を是としてきたにもかかわらず、戦後も長らく鹿児島において分断が続き、わだかまりが残ってしまったのはなぜか?…… 著者は九州各地の史跡を訪ね歩き、関係者への聞き取りを重ねながら、西南戦争の謎に迫っていく。西郷・大久保の両家がとうの昔に「和解」し、婚姻関係まで結んでいたことや、日本赤十字の発祥が西南戦争にあったことなど、日本史好きの興味をくすぐるエピソードも満載。 前提知識なく読めて、ためになる歴史紀行文!
  • 世界はジョークで出来ている
    3.3
    ときにジョークのような事が起きる国際社会。 笑えるのはジョーク? それとも現実? 中国、アメリカ、ロシア、北朝鮮、韓国、中東、日本をネタにした ジョークを厳選して収録。 かつての窮乏キャラから、すっかり金持ちキャラに変身した中国人。 バブル時代は金持ちキャラだった日本人は、その座を奪われてしまいました。 ジョークの役どころは、その国に向けられている世界の本音を示しています。 そしてアメリカでは、ジョーク界待望のニュースターである、あの人が登場。 トランプ大統領とペンス副大統領とマティス国防長官の 乗っていた飛行機が墜落した。助かったのは誰か? オチは本書でお読みください。 肩肘はらずに楽しめる上に、気のきいた会話のヒントも満載の一冊です。
  • 第二次世界大戦 アメリカの敗北 米国を操ったソビエトスパイ
    5.0
    二人のスパイを軸に描くアメリカ現代史の闇 第二次世界大戦の勝者アメリカ。しかしソ連によるスパイ戦争には完敗していた! ケインズを手玉に取った経済学者、国際連合設立を仕切った実力官僚――。ソビエトのスパイがアメリカの政権の中枢を蝕んでいた! 大戦後の体制を形作った重要な局面で、彼らはどのような役割を果たしたのか? そしてチャーチル、トルーマンが認めざるを得なかった「敗北」とはなんだったのか? 戦後史がいま覆る!
  • 人に話したくなる世界史
    3.5
    ちょっと気になる面白エピソードから、世界史を理解する入口がみつかる! メソポタミア-インダスの貿易ルートがなければ、アレクサンドロス大王の大帝国はなかった? ペルシア戦争は“元寇”だった? コロンブスよりはるか前に“新大陸”に渡っていたのは? 大航海時代の始まりはアフリカの金が目当てだった? ヨーロッパ商業がグローバル・スタンダードのなったのはグーテンベルグのおかげ? “航海王子”は船酔いに弱かった? 『母をたずねて三千里』のマルコはなぜイタリアからアルゼンチンへ渡ったのか? 経済歴史学、情報、ソフトウェアの重視など先端の歴史研究の成果を生かした、 教科書には載っていない世界史のツボ。明日、誰かに話したくなること必至! 【目次】 1 アレクサンドロス大王はなぜインダス川を越えられなかったのか? 2 ヴァイキングはイスラーム商人と商売していた 3 大航海時代の始まりはアフリカの黄金目当て? 4 織田信長「天下取り」を支えた東南アジア貿易圏 5 グーテンベルグのもうひとつの「革命」 6 本当はしぶとかったポルトガルとスペイン 7 大数学者フェルマーが保険の基礎をつくった 8 大英帝国は借金上手? 9 綿が語る「アジアvs.ヨーロッパ」の大逆転 10 「中立」がアメリカを大国にした 11 蒸気船の世界史――マルコはなぜブエノスアイレスへ? 12 「手数料」を制する者、世界を制す 13 中国がヘゲモニー国家になれない理由
  • 劉備と諸葛亮 カネ勘定の『三国志』
    4.0
    三国志の英雄は全員悪人!? 気鋭の歴史学者が歴史学の知見をふまえて、これまでの常識をくつがえす! 小説、映画、マンガ、ゲームを通じて幅広い世代に受け入れられている三国志。 多くの場合、主人公は劉備で、きまって「つねに民を思いやる仁君」として描かれる。 その脇には彼を支え続けた天才的軍師、諸葛孔明がひかえている。 ところが歴史学の手法を駆使すると、まったく違う姿が浮かびあがる。 本書で示される驚愕の事実とは・・・ ・劉備は競馬好き、学歴詐称で、親不孝なボンボン。 ・劉備はヒゲがないことがコンプレックスだった。 ・諸葛亮は軍略をたてるのが苦手。 ・関羽・張飛は劉備にカネでスカウトされた。 物語では美化されてきた二人だが、彼らの家柄や「財布の中身」に着目すると、本当の姿が見えてくる。 また本書では他の群雄にもスポットをあてている。 ・呂布の赤兎馬はポニーなみに小さかった ・三国志の英雄たちはいつも資金繰りに悩んでいた ・董卓は暴君だったのか? ・袁術、袁紹の「二袁児」は声望を集めながら、滅びたのはなぜか? ・曹操はどのようにして財源を確保したのか? あなたの知らない「三国志」がここにある!
  • 新貿易立国論
    4.0
    もはや日本は「輸出大国」ではない。 グローバルな視点で現実を直視し、日本経済復活のための新たなモデルを示す! 「資源のないわが国が生き残るには貿易しかない」 --戦後、日本は「貿易立国」を合言葉に、経済発展という坂道を駆け上り、ついにはアジアで真っ先に先進国入りを果たしました。 ところが発展の原動力となった輸出が不振です。これまでリードしてきた工業製品の優位性が揺らぎ、かつては世界の10%ちかくを占めてきた日本の貿易シェアは低下する一方。 「貿易立国」という、この国のかたちが危機に瀕しています。 なぜか。経済のグローバル化、技術のデジタル化という、かつてとは大きく異なる環境を背景に、新興国・途上国が台頭。日本をふくめた先進国の地位が低下しているからなのです。 では、日本が復活するためにはどうすればいいのか。 アジア各国のビジネスを30年ちかくリサーチしてきた著者は、成長トレンドにあって、日本国内の工業地帯に匹敵するほど大きな、日本企業の集積地があるASEANとの連携を提唱。 その上で、国内で開発・生産する「メイド・イン・ジャパン」戦略と、新興国・途上国へ生産拠点を移す「メイド・バイ・ジャパン」戦略の使い分けを説きます。 脅威論でも、悲観論でも、空理空論ではない、グローバル経済の時代に対応したリアルな「貿易立国論」の誕生です。
  • 江戸のいちばん長い日 彰義隊始末記
    3.0
    わずか半日の戦争が、日本の近代史を変えた! 今年は明治維新から150年。ということは江戸城の無血開城から150年。 すなわち、1868年の旧暦5月15日、江戸で行われた最初で最後の戦争、彰義隊の戦い(上野戦争)から150年ということなのです。 「勝海舟と西郷隆盛の頂上会談により江戸城総攻撃が回避された」 明治維新といえば巷間、そう伝えられています。しかし実際は江戸城が炎上しても不思議ではありませんでした。 くすぶる幕臣の不満、深まる新政府と幕府側の対立、勝海舟と息づまる西郷の駆け引き……。 幕臣の不満分子が、それぞれの思惑を抱きつつ彰義隊を結成。 江戸っ子も彼らを支持しました。 そして東京・上野の寛永寺で、彰義隊と新政府が激突。戦場はじつに悲惨なものでした。 わずか半日で勝負はつきましたが、ここで新政府が武力を見せつけたことで、徳川家の静岡移封が実現するなど、その影響は多大なものでした。 慶喜が大阪から逃げ返ったときから始まり、敗れた隊士の後半生までを、資料や同時代を生きた渋沢栄一や高村光雲などの目を通して、生き生きと描きます。 【目次】 1章.徳川慶喜、江戸に逃げ帰る~戊辰戦争のはじまり 朝敵に転落した徳川家/慶喜、寛永寺に入る 2章.彰義隊結成~徳川家代表勝海舟の登場 一枚岩ではなかった幕臣たち/彰義隊誕生/開戦迫る江戸 3章.薄氷の江戸城無血開城~新政府軍参謀西郷隆盛の苦衷 彰義隊、寛永寺へ/徳川家陸軍将兵の大脱走はじまる/江戸開城と彰義隊の分裂 4章.江戸で孤立する新政府~彰義隊人気の高まり 彰義隊人気の背景/江戸城返還を求める徳川家/西郷に向けられる不満/江戸城返還せず 5章.彰義隊壊滅~峠を越えた戊辰戦争 戦争迫る/寛永寺炎上/敗残兵の行方/徳川家、駿河移封 6章.明治を生きた彰義隊士~上野公園の西郷銅像 維新後の彰義隊士/上野公園の誕生と西郷銅像の建設/彰義隊の鎮魂
  • がんはもう痛くない
    4.0
    がんの痛みはもうがまんしない! まだあまり知られていないがんと診断されたときからの緩和ケアについて、国立がん研究センターが進めている最先端のトータルケアを紹介する。 2016年12月に成立したがん対策基本法改正法を受けて、厚労省ではがん対策推進基本計画の見直しを進めている。「がん予防・がん医療の充実・がんとの共生」を柱とする新がん対策推進基本計画の素案には「がんと診断された時からの緩和ケアの推進、心のケアの充実」と明記され、積極的な緩和ケアが今後のがん治療における最重要課題になると注目されている。 最大のポイントは、 1.治療中に生ずる痛みや吐き気などの苦痛をやわらげる「支持療法」 2.積極的な治療を目的とした「体の緩和ケア」 3.患者の病状や体調、環境にあわせたきめ細かな「心のケア」 4.家族や仕事、お金、生活などを支援する「社会的ケア」 などが加わり、がんによる苦痛とQOLの低下を総合的にケアする「トータルケア」の推進、としたところだ。これからのがん治療は、個々に合わせた「オーダーメード治療」になると予測され、患者自身による意思決定と選択はますます重要になる。 そこで本書では、最新情報をもとにあらゆる角度から取り上げ、がんと診断されたときからの心と身体の苦痛によりそう「トータルケア」「緩和ケア」についての正しい知識、考え方、役立つ情報などを提供する。 【目次】 序章(国立がん研究センター中央病院支持療法開発センター・部門長 内富庸介) 第1部 身体の苦痛をとる 第1章 患者の痛みに向き合う (国立がん研究センター中央病院緩和医療科長 里見絵理子) 第2章 放射線治療による緩和ケア (国立がん研究センター東病院東病院放射線科 全田貞幹) 【コラム】がん治療全体を支える“支持療法”について(全田貞幹) 第3章 薬で痛みを取る (国立がん研究センター中央病院がん患者病態生理研究分野分野長 上園保仁) 第2部 心の苦痛をとる 第1章 患者の悩みによりそう (国立がん研究センター中央病院精神腫瘍科長 清水研) 第2章 家族の悩みによりそう (国立がん研究センター中央病院精神腫瘍科 心理療法士 二宮ひとみ) 【コラム】悩みがあるときの心の健康度チェック 第3章 子どものサポート (国立がん研究センター中央病院緩和医療科ホスピタルプレイスタッフ 小嶋リベカ) 第4章 生活の悩みによりそう (国立がん研究センター中央病院相談支援センター社会福祉士 宮田佳代子) 第3部 高齢者と小児の苦痛をとる 第1章 高齢者の緩和ケア (国立がん研究センター東病院精神腫瘍科 小川朝生) 第2章 小児がんの緩和ケア (国立がん研究センター中央病院小児腫瘍科長 小川千登世) 第3章 小児がんの心のケア (国立がん研究センター中央病院精神腫瘍科心理療法士 柳井優子) あとがき (内富庸介)
  • 最強のスポーツビジネス Number Sports Business College 講義録
    3.5
    2019年のラグビーW杯、2020年の東京五輪と国家的スポーツイベントを控える日本。これらのイベントを成功させることはもちろん、2020年以降もスポーツを文化として根付かせ、産業として発展させるには何が必要なのか。プロ野球、横浜DeNAベイスターズの球団社長を5年務め、その間に赤字24億円を解消し、黒字化を達成した実績を持つ筆者が、各競技団体やスポーツ産業のトップをゲストに迎え開講した「スポーツビジネス・カレッジ」での講義が一冊に!  本書は「ナンバー・スポーツビジネス・カレッジ」第一期で行われた講義を抜粋、再構成したものです。  【目次】  鈴木大地(スポーツ庁長官)「スポーツ基本計画が示す日本の未来」/為末大(世界陸上男子400Mハードル銅メダリスト)「アスリートのキャリアとスポーツベンチャー」/大河正明(Bリーグ チェアマン)「バスケットボールとアリーナの可能性」/堀江貴文(実業家)「スポーツはビジネスチャンスにあふれている」/ジム・スモール(MLB JAPAN ヴァイスプレジデント アジアパシフィック)「MLBのアジア戦略とWBC」/池田純(ジャパンエスアール チーフ・ブランディング・オフィサー)「青山ラグビーパーク化構想と、サンウルブズ活性化計画」ほか
  • 野球バカは死なず
    4.0
    毒舌全開、乱闘必至! エモやん最後のワイルドピッチ! ダンディーな佇まいと爽やかな語り口で人気を博す一方、歯に衣着せぬ率直さで物議をかもしてきたエモやん。 「自分の人生はラッキーだった」と振り返るが、その70年はまさに波乱万丈。 猛烈なシゴキやケツバットの嵐に耐え、甲子園出場を掴んだものの、部員の不祥事であえなく出場辞退となった高校時代。監督との軋轢に悩んで寮を脱走したこともあった大学時代。プロ球団からは声がかからず、折れそうになる気持ちをひたすら鼓舞し続けた社会人野球時代……。 そして偶然が重なってドラフト外でプロ入り後、エモやんを待ち受けていたのは、規格外のドデカいプロ野球選手たちだった。 張本勲は、フリーバッティングで対面した投手を最高の状態に引き上げてくれる不思議なパワーを持っていた。 野村克也監督は、「わしはお前をずっと見てたんや」の一言で選手のハートをわしづかみにし、たちまち大活躍させてしまう人心収攬術の持ち主だった。 長嶋茂雄がバットをスイングすると、その瞬間、フラッシュのような光がバットから放たれた。 「悲劇のエース」小林繁がスパイクの刃を研いで殴り込みに行った相手とは? ほかにも、吉本の芸人たちがわざわざ球場に勉強しにくるほどのヤジの達人たち、女遊びの名人(?)など、爆笑エピソードが満載。 「ベンチがアホやから野球がでけへん」騒動で引退後は、ドラマや映画に出演し、さらには政界にも進出。 各界の大物たちとの交流のなかでエモやんが学んだ「一流」と「超一流」の差とは? そして古希を迎えた2017年、突然のがん宣告。 がんになって初めてわかったこと、がんが教えてくれたこととは?…… どんな世界にも共通する教訓が散りばめられ、人生の意味を考えさせられるエピソードも満載。 まさに直球勝負で人生を駆け抜けた男の、爽快かつ滋味溢れる一代記だ。
  • 医学部
    4.0
    東大をしのぐ高偏差値化の陰で進む「白い巨塔」の危機! モラル低下、大量留年、レイプ事件、しのびよる「医師余り」時代、医師に向かない学生の急増…… 受験生の医学部人気はすさまじい。「医師になれば食いっぱぐれがない」「地位安定、高収入」という幻想が流布し、地方国公立大医学部≧東大(理III以外)、私立医学部底辺校≧早慶、が常態化している。 だが、高偏差値の学生がこぞって医学部を目指すようになったことで、医学部には大きな質的変化が起きている。やみくもな偏差値競争の結果、明らかに医師に向いてない学生までもが医学部に来るようになっている。医学界には「東大医学部の学生の3分の1は医師に向いていない」と指摘する声もある。学力は高いが医師という職業へのモチベーションが低い学生が大量留年してしまう現象も目立っている。 また、モラル低下も目につく。ここ数年、医学部の研究不正や患者多数死亡事故が相次いで発覚し、大問題になった。さらには医学生や若手医師が関与したレイプ事件や覚せい剤事件なども発覚している。こうした現象と医学部の超難関化が、まったく無関係とは言い切れない。受験エリートばかりの多様性のない環境の中で、他者の痛みを理解できない医師が育ったとしても、不思議ではない。 そもそも医学部は「職業訓練校」である。学問の追究というよりは、「手に職をつける」場所だ。サイエンスやハイテクの最前線ではなく医学部に理数系の人材が向かうということは、日本の将来にとって深刻である。 さらに深刻なのは、「医師余り」時代の到来だ。人口動態の変化と医学部定員急増、さらにはAIの台頭によって、近い将来、医師がワーキング・プアになってしまう可能性すらある。今現在は魅力的な職業に見えても、近視眼的な考えで学生が進路を決めてしまったら、大間違いをおかすかもしれないのだ。 本書はそうした医学部受験熱の盲点をえぐるだけでなく、東大医学部の凋落、「医局」の弱体化とヒエラルキーの崩壊など、医学界で起きている変化も詳述。さらに医学部を目指す人々のために、医学部6年間のリアル、「医師に向く人、向かない人」、現役医師や医学部教授が求める人物像なども紹介する。 東大をしのぐ高偏差値化の陰で進む「白い巨塔」の危機! モラル低下、大量留年、レイプ事件、しのびよる「医師余り」時代、医師に向かない学生の急増…… 本書は医学部受験熱の盲点をえぐるだけでなく、東大医学部の凋落、「医局」の弱体化とヒエラルキーの崩壊など、医学界で起きている変化も詳述。さらに医学部を目指す人々のために、医学部6年間のリアル、「医師に向く人、向かない人」、現役医師や医学部教授が求める人物像なども紹介する。
  • 歴史の余白 日本近現代こぼれ話
    -
    慶応から明治に改元されたのは1868年10月23日だった。それから150年、ほぼ真ん中に日本史上未曾有の「敗戦」をはさんで、多くの出来事が起き、たくさんの人びとが現れ、そして消えていった。それらの歴史と人物のなかでも、みなの記憶にそれほどとどまっていないと思われるものを探し出し、眺めていこうという意図で書かれたのが本書である。 【目次】 明治天皇の皇女と夫たち/明治、昭和の生前退位/民衆憲法と美智子皇后の絶賛/貧乏華族と化け猫女優/海舟と諭吉「犬猿の仲」の真相/勲章辞退とノーベル賞/「十六代将軍」の七〇年/敗れた軍人たちの戦後/大物たちの「不貞」と角栄研究ほか
  • 皇位継承 増補改訂版
    4.0
    2019年5月1日、日本の歴史が変わります。 「高齢譲位」(政府は「生前退位」と称しますが、内容は「高齢」を理由とした「譲位」にほかなりません)によって、皇位継承が行われた先例はありません。 2月末に、退位と即位に伴う儀式の概要が発表されましたが、それは正統的なものになっているのでしょうか? さらに、今上陛下のご譲位によって、いよいよ皇位継承者は皇太子殿下、秋篠宮殿下(皇太子殿下の即位後は「皇嗣」殿下となられる)、そして悠仁親王殿下のお三方になってしまわれます。皇位継承権利のある成年皇族しか参列できないとされてきた即位の礼は、まことにさびしいことになってしまうのではないでしょうか? 皇位継承の歴史と未来、そして、今直面する危機についての決定版が本書です。 本書は1998年、文春新書創刊の第一号として世に出たものです。以来、ベストセラーとして版を重ねてきました。 そこに、最新の情勢を踏まえて大幅に加筆。増補改訂版として生まれ変わりました。 代替わりのすべてが、本書でわかります。
  • 元号 年号から読み解く日本史
    3.3
    2019年5月1日、今上陛下の「生前退位」が決定し、年内にも新元号(歴史的には「年号」が正しい)が発表される見通しです。 しかし、そもそも元号とは、どのように決まるものなのでしょうか? 元号・皇室研究の第一人者である所功先生が、新書の読者に、その歴史から現在、そして今回の決定の予想されるプロセスまで、わかりやすく解説した決定版が本書です。 元号の歴史は、驚きに満ち溢れています。とくに、ひとつの元号が何度も候補になっては消え、候補になっては消えて、最終的にやっと採用されるなど、ひとつひとつの元号のドラマがあることもわかります。 たとえば、「平成」は幕末にも候補に挙がっていました。また、「明治」は十回目、「大正」は五回目でやっと採用されています。 さらに、天皇と元号の関係、藤原道長、足利義満、織田信長、徳川家康ら、時の権力者と元号のかかわりなどは、歴史のダイナミズムをよく表しています。 さらに、かつては震災、大火、戦乱なども理由として改元が行われたため、元号そのものが「歴史の節目」となっているのです。 昭和から平成への「元号決定」のドラマや、「安延」から「和暦」まで、歴代の「未採用年号」一覧も付けた、まさに決定版ならではの内容をお楽しみください。 【目次】 第一章 漢字文化圏の暦と年号 第二章 律令国家の成立と年号 第三章 平安期史の展開と年号 第四章 中世年号に見る正統争い 第五章 近世年号の見る公武合体 第六章 近代に確立した「一世一元」 第七章 戦後史上の「元号問題」 第八章 「平成」改元と新元号 付録1 日本年号の出典と考案者一覧 付録2 日本年号・干支・西暦の対比表
  • イチロー・インタヴューズ
    4.3
    シアトル・マリナーズでのデビュー試合。初めての首位打者のタイトルの獲得、リーグMVP、メジャー記録のシーズン262安打、WBCでの連覇、不調にあえぐ苦悩、弓子夫人の献身、日の丸への強い想いまで――。日本球界からメジャーへの挑戦が決まった2000年秋から2010年シーズン直前までの100時間を超えるインタビューを収録。イチローのすべてがこの一冊に!
  • 僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう
    4.0
    あんな偉い人でも、なんだ自分と同じじゃないかということを感じとってほしい ――永田和宏「はじめに」より 細胞生物学者にして、歌人としても著名な永田和宏・京都産業大教授から、あこがれの対象を持っていない若い世代へおくるメッセージ。 各界を代表する人物の講演と、永田氏との対談を収録。 「あんなに偉い人でも自分と同じ失敗や挫折を経験してきたのかと、また将来への不安や焦りもあったのかと、その場で驚き、感じとってほしい。それはそのまま、自分の将来にひとつの可能性を開くことになるはずである。ひょっとしたら自分だってと思えるということは、それに向かって努力してみようかと思うことでもあろう。初めから圏外のものとして除外するのではなく、ひょっとしたらと思えることだけでも、その若さに可能性を付与することになるはずである」 ◆目次◆ 第1章 山中伸弥(京都大学iPS細胞研究所所長) 「失敗しても、夢中になれることを追いかけて」 【対談】環境を変える、自分が変わる 第2章 羽生善治(将棋棋士) 「挑戦する勇気」 【対談】“あいまいさ”から生まれるもの 第3章 是枝裕和(映画監督) 「映画を撮りながら考えたこと」 【対談】先入観が崩れるとき、世界を発見する 第4章 山極壽一(京都大学総長、霊長類学者) 「挫折から次のステップが開ける」 【対談】おもろいこと、やろうじゃないか
  • 高齢ドライバー
    3.5
    【増加が予想される「高齢ドライバー」事故。本人、家族、社会が出来ることとは?】 ブレーキとアクセルを踏み間違えて孫をひき殺した、高速道路に誤って侵入して逆走した、気を失って歩道に突っ込んだ……高齢ドライバーの事故が相次いでいます。 交通事故全体は減少していますが、高齢者による事故割合は増加の一途を辿り、対策は急務。今年3月には改正道路交通法も改正され、特に認知症検査が強化されました。 一方で、地方では公共交通機関が衰退し、車が無ければ生活ができない状況に陥っています。認知症患者を抱える家庭では、おじいちゃんが勝手に車に乗らないように鍵を隠す、などという涙ぐましいケースも出てきています。 しかし、問題はそう簡単ではありません。一番のネックは「年齢より個体差が大きい」こと。特に病歴や服薬の状況によって大きくリスクは変わってくるのです。 それでも希望はあります。たとえば…… ・自動ブレーキ技術の導入で誤発進を防ぐ! ・免許返納者へプレゼントを送る自治体が増えている!(現在27万人、対象の2%) ・乗り合いタクシーなど輸送代替手段を整備する事例が増えている! 本書では、高齢ドライバーの「認知」「身体」の専門家からの寄稿に加え、地方問題や公共交通の専門家も参戦。この一冊で問題の核心が分かります!
  • 知的ヒントの見つけ方
    3.7
    毎日の生活の中には知的好奇心を刺激する素材があふれている。 テロのニュースを聞き、その背後によこたわる歴史を考える。 自然災害の報をうけて、火山国、地震国という日本の宿命を改めて問い直す。 オリンピックをみながら、あの戦争を思い起こす。 横綱誕生のニュースから、トランプ大統領の今後を想像する。 バーの店主だった時代を回想し、いまのジャーナリズムに檄を飛ばす。 そして、みずからの病から、人間の生と死へ思いをはせる。 日々、接するニュースや、足を運んだ展覧会、取材であった科学者の言葉などから、思考の材料を取り出す。そんな「知の巨人」のあざやかな手腕が味わえるエッセイ集。 〈目次〉 第1章 生と死に学ぶ 第2章 歴史と語らう 第3章 科学を究める 第4章 戦争から考える 第5章 政治と対峙する ●特別講義● ・最先端技術と10年後の「日本」 ・ノーベル賞興国論
  • ガンダムと日本人
    3.3
    われわれは何故このロボットの虜になったのか? “夢”を次々と“現実”へと変えていった小さな国が30年前に見た、今なお手の届かないとてつもない空想にして万感の思いが込められた産物。戦後日本の歩みが『機動戦士ガンダム』という一点に収束した過程を追っていくことで、この国の過去と未来への扉を開く。 目次 第1章 ジオン公国と大東亜共栄圏 第2章 「ザク=零戦」「ガンダム=戦艦大和」か? 第3章 スペースコロニーと宇宙への夢 第4章 二人のシャア――富野由悠季と小沢一郎
  • 日本史のツボ
    4.0
    日本史は暗記科目じゃない! 天皇、土地、宗教、軍事、地域、女性、経済。七つのツボを押さえれば、日本史の流れが一気につかめる。 最もコンパクトな日本通史、登場。 大事なのは疑問を出す力、仮説を立てる力、そして常識の力。 人気歴史学者が面白くかつ明快に日本史を解説する。 「天下分け目の関ヶ原」は三度あった 律令制は「絵に描いた餅」 応仁の乱、本当の勝者は? 銭が滅ぼした鎌倉幕府 皇位継承 ヨコとタテの違い 川中島の戦い、真の勝者は武田信玄 貴族と武士の年収は一桁違う? などなど、目からウロコのトピックも満載
  • 「中国」という神話 習近平「偉大なる中華民族」のウソ
    3.0
    日本人の知らなかった中国がここにある! 一帯一路に邁進する習近平。しかし内陸アジアこそ中国最大の「アキレス腱」だ。 もともと「中国」に属さない内陸アジアを、あの手この手で自国の一部と主張することで、中国は自らを「偉大な強国」に仕立ててきた。 歴史の改変、暴力、洗脳――偽造された「民族神話」を剥ぐ! はじめに 内陸アジアから中国を見る 第一の手法 妻を送って、国を奪う 第二の手法 絵本で子どもを洗脳する 第三の手法 「英雄」の歴史を書き換える チンギス・ハーンは「中華民族」 第四の手法 地名と文字によるイメージ操作 第五の手法 抵抗する者は殺戮する 内陸アジアの文化大革命 第六の手法 人海戦術で植民地化する ウイグル「自爆テロ」の背景 おわりに 神話作りは続く
  • オッペケペー節と明治
    -
    明治24年6月、東京・浅草で歌われた「オッペケペー節」は、「権利幸福嫌いな人に、自由湯をば飲ましたい」と訴え、たちまち当時の流行歌となった。歌ったのは後ろ鉢巻、陣羽織に軍扇と現在の「コスプレ」の先駆けるともいえる扮装をした川上音二郎。日本のラップの元祖ともいうべきこの歌は、なぜ民衆の心を捉えたのか。その過程を追いながら、大日本帝国憲法の発布、最初の総選挙、東海道線の新橋―神戸間が開通、新聞、雑誌の創刊と政治、インフラ、文化の多方面で近代化が始まった明治の日本を旅する!
  • 大日本史
    4.3
    博学無双の黄金タッグが幕末から太平洋戦争までの「日本の最も熱い時代」を縦横無尽に徹底討論。「日本とは何か」「日本人とは何か」が見える! この『大日本史』は、日本史を軸に世界史を考え、日本史との関連で世界史を理解する人びとの参考になることを願っている書物である。(「まえがき」より)
  • 秋田犬
    3.0
    忠誠、頑固、質実剛健……世界を夢中にさせる「孤高の日本犬」のすべて いま、秋田犬が世界的なブームとなっている。 凛とした佇まい、「忠犬ハチ公」に象徴される忠実な性質……そんな特徴が評価され、大人気となっているのだ。 プーチン大統領「外見はかわいくとも真剣な犬なので、常に尊敬の念を持って当たらなければならない」。 ヘレン・ケラー「他の犬には絶対に同じだけの優しさを感じることはない」。 リチャード・ギア「高潔な日本の犬」「孤高の秋田犬」。 白鵬「日本の国技は相撲、日本の国犬は秋田犬です」。 ……秋田犬に特別な思いを寄せる海外の著名人は、枚挙に暇がない。 実際、ロシア、アメリカ、ヨーロッパなどでは秋田犬の飼育頭数が順調に増え、日本をはるかにしのいでいる。すでにイタリア1国だけで、年間出産頭数は日本を上回っているほどだ。ペットブームに沸く中国でも秋田犬は大人気。1頭1千万円以上で取引されるケースが出ているほど過熱している。 その一方、秋田犬は日本の天然記念物であるにもかかわらず、日本国内では飼育頭数が減少の一途をたどり、存亡の危機に瀕している。 秋田犬はどのようにして日本で誕生したのか、戦前・戦時中に直面した「犬種」としての危機、戦後の長い「復元」の道のり、そして「忠犬ハチ公」の真実とは?
  • 1918年最強ドイツ軍はなぜ敗れたのか ドイツ・システムの強さと脆さ
    4.2
    第一次世界大戦100年目の真実。第一次世界大戦末期、1918年の「春季大攻勢」でドイツ軍は連合国軍の塹壕線を突破、戦術的な「大成功」を収めた。しかし、それからわずか半年後には降伏することとなったのはなぜなのか。ドイツ国内での革命や裏切りのために敗れたという歴史観もあるがそれは真実なのか。ドイツ軍の頂点に立ち、その強さの象徴であった参謀本部とそのリーダーたちは対処したのか。容赦なく勝つことはできても、上手に負けることができないドイツというシステムを徹底検証。19世紀から今日にまで続くドイツ・システムの強さの要因とともに、その危険性について探った!
  • 巨匠の傑作パズルベスト100
    4.0
    巨匠たちのパズルにチャレンジしてみませんか? 19世紀末から20世紀初頭に大ブームを巻き起こした天才パズル作家、サム・ロイド(米)とデュードニー(英)。 本書はその二人の作品を中心に、それ以前のクラシック・パズルや、最近の難問題まで、幅広く実際のパズルを紹介した傑作選です。 現代パズルの巨匠を軸に、ギリシア時代に始まるパズルの歴史を概観しながら、実際に問題を解く楽しみを味わえます。 100年前のパズルは今解いても面白さ抜群! あっと驚く答えがあなたを待っています。
  • 日本のすごい食材
    -
    日本にはまだあまり知られていないけれど日本が誇るべきすごい食材がたくさんあります。ライフワークで日本列島を北から南まで訪ね歩くフリーランスライター河崎貴一氏の食のルポルタージュです。 最新技術を用いた養殖、伝統的な発酵食品、町おこしの貴重な伝統食材、新しく生産されるようになった食材……、その食材がどうして生まれたのか、どのように食べられてきているのかを消費者の目線から生産者や開発者にじっくり話を聞きました。この本を読めば、一度は食べてみたくなる食材が満載です。 本書には、栃木県イチゴ研究所、熊本の皮がむきやすい新栗、宮崎県の国産キャビア、愛媛県のスマ養殖、新潟県・富山県のノドグロ養殖、三陸の牡蠣、岡山県・岩手県のハチミツ、高知県のショウガ、長野県の寒天、愛媛宇和島のブラッドオレンジ、福岡県の国産メンマ、北海道のマンゴー、種子島の安納いも、鹿児島県・埼玉県の和の紅茶、兵庫県の朝倉山椒、石川県のふぐ卵巣の糠漬け・粕漬け、東京都新島村のくさや、和歌山県のさんまの熟れずし、信州のすんき漬け、北海道函館市のがごめ昆布、奈良県の伝統野菜……日本全国の名品が溢れています。 【目次】 第1章 最新技術がすごい! とちおとめを超える新しいイチゴ(栃木県) 栗の革命児「ぽろたん」(熊本県) ピュアな味がする国産キャビア(宮崎県) 全身トロのスマ(愛媛県) 謎の高級魚ノドグロの人工繁殖に成功(新潟県・富山県) 第2章 自然がすごい! 奥深いハチミツの甘み(岡山県・岩手県) 抗菌・抗酸化・誤嚥防止にショウガ(高知県) 寒天は80%が食物繊維のスーパーフード(長野県) 4つの太陽に恵まれた地で最高級のブラッドオレンジ(愛媛県) 天然うまみ成分たっぷりの純国産メンマ(福岡県) エコ栽培で真冬に実るマンゴー(北海道) 第3章 ブランドがすごい! からっぽになった海から甦ったカキ(宮城県) 群を抜く糖度を誇る安納いも(鹿児島県) 手摘みにこだわった和の紅茶(鹿児島県・埼玉県) 朝倉山椒は日本のキング・オブ・ハーブ(兵庫県) 第4章 伝統がすごい! 毒抜きの技でふぐ卵巣のぬか漬け、かす漬け(石川県) くさやの臭さの謎に迫る(東京都) くさうま臭を放つさんまの熟れずし(和歌山県) 世界に誇る乳酸菌発酵食品すんき漬け(長野県) 最大級のねばねば食材がごめ昆布(北海道) 自家採種で受け継ぐ大和の伝統野菜(奈良県)
  • 自動車会社が消える日
    4.0
    いま自動車産業では100年に一度のパラダイムシフトが進んでいる! 生き残る会社はどこだ? クルマの「スマホ化」が進み、EV(電気自動車)、自動運転車の開発にはIT企業や新興企業が相次いで参入。技術力をつけた巨大部品メーカーも台頭している。 トヨタ、日産、ホンダ、マツダ、VWは、この大変革にどう立ち向かうのか。 〈第1章 スマホ化するクルマ〉 「鉄の塊」ではなく「ソフトウェアの塊」となったクルマ。海外ではプラットフォームの座をめぐる争いが始まっている。 〈第2章 バーチャル・エンジニアリングという脅威〉 ユーザーには見えない開発・製造プロセスもデジタル化で変わり、日本の強みである「匠の技」が弱点に? 〈第3章 合従連衡 2000万台の攻防〉 開発コストの増大にともない中途半端な規模のメーカーは厳しい。スケールメリットと新技術を目当てに世界ではM&Aが加速する。 〈第4章 トヨタ自動車 巨人の憂鬱〉 環境の変化に合わせて先端事業の強化、系列再編、異業種との提携など矢継ぎ早に手を打つが……。「トヨタの敵はトヨタ」なのか。 〈第5章 VW 史上最大の改革〉 ディーゼル不正問題を機に改革へ乗り出した日本車の最強ライバル。社内では「我々が車を作る必要性があるのか」という議論が。 〈第6章 日産 ゴーンが抱く世界一という野望〉 ひと足はやくEV戦略を展開し、三菱自の買収を皮切りにM&Aにも意欲的。その活力を探ると「ダイバーシティ」に行きあたった。 〈第7章 ホンダ ソフトバンクに刺激されるDNA〉 迫りくる「規模の危機」を前に、自前主義を捨ててオープンイノベーション戦略を打ち出した。創業者が持っていた起業家スピリッツは蘇るか。 〈第8章 マツダ 危機こそが革新を生む〉 いち早く最先端の手法を導入して経営危機から復活。そのプロセスには日本の製造業が学ぶべきテーマが詰まっている。
  • 小泉進次郎と福田達夫
    4.1
    「小泉家って親子の会話もワンフレーズなんですか?」(福田) 「そりゃね、ワンフレーズじゃ済まないよね」(小泉) 自民党若手政治家の中でもっとも期待される2人、小泉進次郎氏と福田達夫氏の対談本が実現しました。総理だった父のこと、世襲政治家の家のこと、そして自分の夢のすべてを、初めて語り合った衝撃的な1冊です。 2人は2017年の農政(全農)改革で、自民党の農林部会長と部会長代理という立場で、初めてタッグを組み、大仕事を成し遂げました。その過程で、お互いを知り、認め合い、まるで昔からの親友のような関係になったのです。 「うちの親父(小泉純一郎元首相)は、政治家になると友だちなんかできないと言ってた。それが政治の世界だと」(小泉) 「確かに友だちはいなかったかもしれなかったけど、お父様には仲間がいた。うちの親父(福田康夫元首相)とか森喜朗首相は兄弟だった」(福田) 2人は驚くほど素直に意見をぶつけ合います。農政改革の現場では、敵陣に真っ先に攻め込んで暴れまわる騎兵隊長が小泉氏なら、そのあとを粛々と占領していく歩兵隊長が福田氏。個性は違うけれどもぴったりと息のあったコンビは、小泉純一郎総理―福田康夫官房長官時代を彷彿とさせます。 司会はテレビの政治解説でもおなじみの、時事通信特別解説委員の田崎史郎さん。2人の本音をどんどん引き出していきます。 日本の未来を担う2人の本当の姿が見えてきます。
  • 佐藤優の集中講義 民族問題
    3.9
    今も世界のあちこちで民族問題の炎が噴出し続けている! テロの国際的拡散、移民・難民の増大、労働者間の国際競争、スコットランド。カタルーニャなど地域による独立論争、トランプ後のアメリカで台頭する白人至上主義、中東からの入国規制――。“民族オンチ”の日本人だからこそ知っておくべき、民族問題の現実と基礎理論をまとめた一冊。民族問題を理解するための推薦図書も提示。
  • 軍人が政治家になってはいけない本当の理由 政軍関係を考える
    3.6
    憲法改正を争点に総選挙が行なわれようとしている。安倍内閣は、9条に自衛隊の存在を明記することを目論んでいると言われる。それはそれで必要なことかもしれない。しかし、その前に議論すべき重要な問題がある。わが国は戦後70年以上にわたって、自衛隊を「軍隊ではない」としてきた。その反動で、国民は軍事的な問題を考えることから隔離されてきた。民主主義国家における政治と軍事の関係――欧米諸国でさえ、この問題は常に緊張感をもって、日々研究されている。われわれは、その修練なしに、いきなり軍隊を持ってはいけないのである。 筆者は、東日本大震災のとき、統合幕僚監部運用部長という、自衛隊の作戦全体を考えるポジションにいた。そして、自衛隊の使い方をまったく理解していない政治家とのやりとりに、疲れきった経験をした。その体験からスタートして、アメリカ、イギリスで研究を続けた成果が本書である。 栗栖弘臣統合幕僚会議議長の解任、田母神俊雄航空幕僚長の解任、スーダンPKO日報事案、ダグラス・マッカーサー連合国軍最高司令官の解任、ジョージ・マーシャル元帥とフランクリン・ルーズベルト大統領の信頼関係、コリン・パウエル米統合参謀本部議長の湾岸戦争における判断、アフガン増派問題におけるマイケル・マレン米統合参謀本部議長の悩み、リビア、シリア内戦におけるディビッド・リチャーズ英統合参謀総長の判断、東日本大震災における折木良一統合幕僚長の判断など、生々しい具体的事例をもとに、理想的な政軍関係を提案する。
  • 知立国家 イスラエル
    3.8
    唯一の目的は「生存」、最強の武器は「頭脳」 軍事が生み出す驚異の最先端テクノロジー、超エリート選抜教育、「知」の最強国家イスラエルの真実に迫る! イスラエルと聞くと、一般的な日本人は「パレスチナ問題」「紛争」などを想起し、明るいイメージを持っていないかもしれない。 だが、じつは私たちの周囲には「イスラエル」が溢れている。あなたが使用しているパソコンのCPUがインテル製であれば、その8割以上はイスラエルで開発されたものである。スマホでグーグル検索をすると、文字をいくつか入力しただけで、候補がプルダウンのように表示される。これはイスラエルにあるグーグルの研究所で開発された「グーグル・サジェスト」という機能である。同じくグーグルの「ページ分析」、ユーチューブの「ライブリザルツ」なども、イスラエルで開発されたものである。そのパソコンを外部侵入者から守ってくれる「ファイアーウォール」を開発したのもイスラエルのハイテクベンチャーである。 このほかにも、ドローン、監視カメラが不審人物を自動的に検出する人工知能フィルター、小型胃カメラ、チョコレートの「マックスブレナー」、死海のミネラルを使用した化粧品やアンチエイジング技術、ダイヤモンドの研磨技術、砂漠の灌漑技術など、イスラエルから生まれたものは非常に多い。 イスラエルは国民1人あたりでみると、ノーベル賞受賞者数、博士号保有者数、教育費、特許数、ベンチャー起業数、研究開発費(対GDP比)などで、世界トップクラスである。 冷戦後の経済成長率(1991年~2015年までの実質成長率)では、イスラエル(174%)は日本(20・5%)を大きく凌駕している。しかも、イスラエルは第2次産業のGDP比が日本よりも高い。イスラエルは「ものつくり」を含めた実体経済で急成長を遂げているのだ。 なぜイスラエルはこれほどの急成長を遂げたのか? その背景には、ロシアや東欧から高学歴移民を受け入れたことや、イスラエル軍が数理系の才能をもつ若者を選抜する超エリートプログラム「タルピオット」「8200部隊」の存在がある。また、イスラエル社会には「失敗を恐れない精神」、ユダヤ人の伝統である「どんな権威にも遠慮せず、自由な議論を尽くす慣習」、そして世界各国からの移民がもたらす「パイオニア精神」がある。 著者は総合商社時代から、ビジネスを通じて多くのイスラエル人と親交を深めてきた。徹底的な現地リポートから、イスラエルの強さの秘密を探る。 【目次】 はじめに イスラエル急成長の秘密を探る 第1章 爆発するイノベーション 第2章 移民がもたらす「頭脳」と「多様性」 第3章 世界最強 イスラエル軍の超エリート教育 第4章 「失敗を恐れない」教育と知的執着 第5章 イスラエル・エコシステムと日本の協働 あとがき
  • 北斎漫画入門
    4.5
    葛飾北斎が55歳から刊行し、江戸のベストセラーとなった『北斎漫画』。著者の浦上氏の本業は東洋古陶器を扱う古物商。しかし、18歳で初めて『北斎漫画』を購入して以来、その魅力にとりつかれ、現在までに約1500冊を蒐集、質量ともに世界一のコレクターとなった。そんな浦上氏が、『北斎漫画』の見所を徹底的に解説。北斎の何がジャポニスム画家を魅了したのか、幕末に活躍したシーボルトも北斎コレクターだった? 初摺と後摺はどれほど違うのか、など思わず引き込まれてしまうディープな世界に誘う一冊!
  • 評伝 川島芳子 男装のエトランゼ
    3.0
    「男装の麗人」は日中のはざまで不器用にもがいた 男装の麗人とも、東洋のマタ・ハリとも呼ばれたその数奇な一生を、 新進女性シンガーソングライターが十年以上の歳月を費やして探り当てた「川島芳子」の実像。 東大修士論文を元に描き尽くした一女性の数奇な生涯。 日中のはざまで妖しく乱舞し、無器用にもがき、遂には刑場の露と消えた「男装の王女」川島芳子。 「武士道精神が消えたから、日本は滅びた」という最後の指摘は何を意味する?
  • 暴かれた伊達政宗「幕府転覆計画」 ヴァティカン機密文書館史料による結論
    4.5
    戦国の英雄として有名な伊達政宗。彼は、徳川の世になっても、天下取りの野望を捨てず、家臣・支倉常長をヨーロッパに派遣し、ローマ法王の援助を得て、幕府を転覆しようとした――こういう話は昔からあったのですが、定説ではありませんでした。 ところが、これは事実だったのです!! ヴァティカン機密文書館庁には、カソリック教会にかかわる2000年間の秘密史料が厳重に保管されていますが、その中に、政宗が「カソリック王」に叙任されることを願い出た証拠が、ちゃんと残っていたのです。 では、なぜ、その野望は実現しなかったのか? 歴史好きはご存知のように、政宗は講談などで描かれる豪快な人物なのではなく、じつに細心、もっといえば臆病極まりない男でした。失敗したときに、どうやって言い逃れるかを考えてからではないと行動しないタイプだったのです。 この遣欧使節でも、幕府にバレたときの対応を周到に考えました。自分自身は洗礼を受けず、いざとなったら腹を切らせるため、下級の家臣を遣わしてローマ法王を丸め込もうとしたのです。でも、そんなのうまくいくはずありません。 ローマ法王庁から、「カソリック王にしてくれ、と言いながら、本人がキリシタンじゃないのは、おかしいんじゃないの?」とツッコまれ、支倉たちも、「まー、そーですが、心の中では信仰はあると思うんですよね~」などと、苦しい弁明につとめますが、結局、ローマの返事はノー。政宗の野望は潰えたのです。 筆者は中世のスペイン語、ポルトガル語、スペイン語、ラテン語に精通し、原史料を精緻に翻訳して、この結論にたどり着きました。 戦国ブームの中でも、もっとも人気の高い伊達政宗の人間像ががらっと変わる、画期的な新書です。
  • 逆襲される文明 日本人へIV
    3.9
    騒然とした日々の出来事から、普遍の教訓を抜き出す珠玉のエッセイ集。 「イスラム国」が引き起こした戦争とテロが世界を震撼させる一方で、EUは揺らぎつづけ、ついにイギリスが離脱。その間も難民の流入は止まることがない。アメリカではトランプ大統領が誕生し、その発言が物議をかもす。そして日本はいまだ不況から抜け出せず……まるでローマ帝国の滅亡を思わせる激動の時代に、私たちは生きている。 古代ギリシア、ローマ帝国、ルネサンス時代の歴史との対話を、およそ半世紀にわたってつづけてきた著者は、移りゆく日々の情勢を扱いながら、そこから歴史の教訓を抜き出す。 「宗教は、人間が自信を失った時代に肥大化する」 「民主政が危機に陥るのは、独裁者が台頭してきたからではない。民主主義そのものに内包されていた欠陥が、表面に出てきたときなのである」 「歴史を経ることで人間は進歩するとは思っていない」 世界情勢だけではなく、祖国日本への愛にあふれた提言や、先達として後輩女性への率直なアドバイスもつづられる。 月刊「文藝春秋」で好評連載中の「日本人へ」をまとめた第4弾!
  • 変節と愛国 外交官・牛場信彦の生涯
    4.0
    日本人は、牛場信彦という外交官を覚えているだろうか。 戦前は「枢軸派三羽ガラス」の一人として、日独伊三国同盟を強力に推進。日本を戦争に追いやった一人とされた。 戦後は一転して「親米派」となる、経済外交で実績をあげ、外務官僚のトップである事務次官、さらには外交官のトップである駐米大使にもなった。 それだけではない。国際経済に強いところを買われて、福田赳夫内閣の対外経済相にも就任している。 彼のことを「変節漢」と呼ぶ人もいる。 本当にそうなのだろうか。 戦後日本に君臨した吉田茂は、「枢軸派」を激しく憎み、古巣の外務省から徹底的に排除した。「Yパージ」である。 しかし吉田は、いったん辞職した牛場が外務省に復帰するのを妨げなかったばかりか、バックアップした節さえあるのだ。 吉田は牛場の中に何をみていたのだろうか。 昭和という激動の時代を、「気概」をもって駆け抜けた男の生涯から、「国を愛すること」の本当の意味が見えてくる。
  • 首都水没
    3.6
    近年、異常気象によるゲリラ豪雨が日本各地で多発するようになり、大きな被害が出ている。首都・東京でも、ゲリラ豪雨のために家屋や地下街への浸水、交通網の乱れが出るなど、人々の生活に影響を及ぼす事態となっている。 地球温暖化による気候変化が要因のひとつと考えられるが、東京都建設局課長、江戸川区土木部長などを歴任した著者の土屋信行氏は、「それ以上に、行政の対策が後回しにされていることが問題だ」と語る。 たとえば、江戸川放水路や荒川放水路はそもそも、利根川水系が氾濫し、東京の中心部が浸水することを防ぐために作られている。言い換えれば、江戸川以東、荒川以東に水が逃げるようになっている。放水路が作られた時代には、それで問題なかった。だが、都市開発が進んだこの地区をいま豪雨が襲えば、多くの世帯が甚大な被害を受けかねない。にもかかわらず、放水路の東側は100年近く、放置されたままだ。 土屋氏が危険だと指摘する都内の場所は、他にもいくつもあるが、その1つが東京駅。周辺が低地であるため、実は水没と隣り合わせの状況にある。また地下鉄も早急に対策が求められている。現在の構造のままだと、地下鉄に流れ込んだ水が、日比谷駅や銀座駅あたりで吹き出すことが懸念されている。すでに、台北の地下鉄で同様の事態が起きており、復旧には3カ月をようしたという。 多発するゲリラ豪雨に対して、洪水対策の第一人者が、都内の危険地区を示すとともに、あるべき強靭化の方策を提案した必読の書。
  • 安楽死で死なせて下さい
    3.8
    死ぬ自由があってもいいじゃないですか。 脚本家の橋田壽賀子さんは、戦争中の体験から、死は自分にとって身近なもので、人生にある種の諦めを感じていたと言います。戦後、自由な時代になり、テレビの人気脚本家として忙しい日々を過ごしている間こそ、そういった考えは遠のいていたそうです。しかし、精一杯生きてきて、一息ついた頃、橋田さんは自らの往生について考えるようになりました。自分はどうやって、死にたいのかと考えた橋田さんの答えは「安楽死」も選択肢のひとつとしてもいいのではないか、というものでした。その考えを、月刊文藝春秋で記事にしたところ、世間から大きな反響がありました。そこで、橋田さんが人生と「安らかに楽に死ぬこと」についての考えをまとめたのがこの一冊です。「文藝春秋読者賞」受賞の問題作の書籍化!
  • 日本株式会社の顧問弁護士 村瀬二郎の「二つの祖国」
    3.0
    2016年末、米国新大統領に当選したトランプ氏と安倍総理がニューヨークのトランプ・タワーで電撃会見し、大きなニュースとなった。この会見で安倍総理をアテンドしたのが、安倍家と親しい米国弁護士の村瀬悟氏。悟氏は、米国の有名弁護士事務所のパートナーを務める日系人3世だ。 村瀬家は、米国の日系人サークルの中でも特別な地位を占める。そのルーツは、悟氏の祖父に遡る。悟氏の祖父は、軍医として日露戦争で活躍するも、日本の医学のレベルの低さを知り、米ニューヨークのメディカル・スクールに留学。現地で開業する。ここから、日系人・村瀬家が始まる。 そしてニューヨークで誕生したのが、本書の主人公、村瀬二郎氏だ。二郎氏は、日系2世として米国で育つが、「大和魂を忘れるな」という父の方針で中学のとき日本に帰国。しかし、旧制芦屋中学在学中に太平洋戦争が始まる。立派な軍国少年へと成長した二郎氏だが、国籍の問題は常に二郎氏を悩ませる。そして戦争が終わり、米国に戻ると、今度は米国陸軍への徴兵が待っていた……。 青春時代に戦争にぶつかり、「二つの祖国」の狭間で悩み、苦しんだ二郎氏は、その後、アメリカで弁護士になるが、こんどは日米貿易摩擦の矢面に立たされる。「戦争前夜」とまでいわれた日米関係の悪化。そのとき、二郎氏は日本のために、摩擦解消に陰に日向に尽力する。 激動の20世紀に「二つの祖国」を生き抜いた男は、「大和魂」と「アメリカンスピリッツ」の狭間で何を考え、どう行動したのか。 「堤清二『最後の肉声』」(「文藝春秋」掲載)で2016年(第47回)大宅壮一ノンフィクション賞(雑誌部門)を受賞した筆者の受賞第一作の大型評伝!
  • ストラディヴァリとグァルネリ ヴァイオリン千年の夢
    4.4
    音楽に疎い人でも、ストラディヴァリウスとグァルネリの名前は聞いたことがあるはずです。ともに、17~18世紀に活躍したヴァイオリン製作者です。 その銘器は、1挺数億円で取引され、スター・ヴァイオリニストは、必ずどちらかを使っているといっても過言ではありません。 しかし、この銘器たち、どこが他のヴァイオリンと違うのでしょうか? よくテレビで、1挺ウン千万円の銘器と、数十万円の普及品とを同じ奏者に弾かせて、どちらが本物の銘器かを当てさせる番組を放送していますが、かなり著名な音楽専門家でも、ものの見事に外しています。じつは海外でも、同じような試みは何度も行われています。しかも、本物のストラディヴァリを使い、聴き比べに参加した人たちも、世界一の楽器商であったり、スター・ヴァイオリニストであったりするのですが、これも見事に外しまくっています。そして、結論は、「ストラディヴァリと現代のものとの間に音色の違いはない」! 驚くべきは、その先です。そんな残念な結果が出たにもかかわらず、ストラディヴァリの相場は下がるどころか上がる一方だったのです。 こんなことが、なぜ起きるのでしょうか? 音楽プロデューサーである筆者は、世界に広がるヴァイオリン製作者、ヴァイオリニスト、弦楽器商の人脈を駆使して、この謎に挑みます。とくに、筆者自身がかかわった銘器の取引の実態、または、これまでほとんど知られていなかった贋作の歴史と「作り方」は、驚くべき内容です。 ストラディヴァリとグァルネリの人生、2つの銘器を使った名人たち、ヴァイオリン成立の歴史とその構造、奇人としか言いようのないコレクターたちの人生など、基本事項もしっかり押さえられていますし、貴重な「本物の鑑定書」も図版で紹介しています。 音楽ファンも、そうでない人も、最後まで一気に読みきってしまうこと請け合いです。
  • 日米同盟のリアリズム
    4.0
    中国・北朝鮮は怯えている。 日本人だけが知らない 世界最強の「戦争力」の真実! 北朝鮮は核開発と弾道ミサイルの開発を続け、日本を標的にすると公言してはばからない。中国は海洋進出への野望をむき出しにし、東シナ海と尖閣諸島周辺での示威活動がニュースにならない日はないほどだ。そんな中、アメリカのトランプ大統領は在日米軍の撤退をチラつかせている。はたして私たち日本人は安全でいられるのか? 結論からいえば、日米同盟は中国・北朝鮮に対して、きわめて有効に抑止力として機能している。たとえば中国・北朝鮮の潜水艦は、すべて日米に行動を捕捉され、ニックネームまでつけられている。隠密行動が最大の強みである潜水艦がこの有り様では、日米の手のひらの上で遊ばされているようなものだ。中国・北朝鮮は日米同盟の強力な軍事力に怯えているからこそ、表向きの粗暴さとは裏腹に、実際の行動はおとなしい。 また、日米同盟はアメリカにとって死活的利益である。日本列島は地球の半分(西半球)でのアメリカの軍事力を支える「戦略的根拠地」として機能している。在日米軍基地は、出撃機能、インテリジェンス機能、ロジスティクス機能のどれをとっても米本土なみの戦略拠点であり、日本の基地負担は金額・割合とも世界ダントツである。 もし日米同盟が解消されれば、アメリカは太平洋から中東に至る地域での覇権を喪失する。日本を失ったアメリカの言うことなど、ロシアや中国どころか北朝鮮も聞かなくなり、アメリカは世界のリーダーの座から即刻転落するだろう。そんなアメリカが、日米同盟をみずから手放すわけがない。 本書は、日米同盟という世界最強の軍事力が、いかに中国・北朝鮮を抑え込んでいるかを具体的に解き明かす。 また、中国が日米同盟に仕掛けている現代版「孫子の兵法」ともいえる「三戦」、「A2/AD」の思考も詳しく紹介。著者ならではの最新データも盛りだくさん。 まさに本書1冊で丸わかり。防衛大臣より賢くなれる!
  • 米中激突 戦争か取引か
    -
    アメリカ・ファーストを掲げ、大統領となったドナルド・トランプ。選挙中は「日本と韓国は自前の防衛力を強化すべき」などと発言し、アジア太平洋地域でのアメリカのプレゼンスの後退、中国のさらなる台頭を許すのではないかといった予想もあった。しかし、当選後は日本の安倍首相と早々に会談するなど、日米同盟の強化を図っているようにも見える。トランプ時代が到来したアメリカで、いったい何が変わり、何が変わらないのか。中国との関係はどうなっていくのか。気鋭の政治評論家が分析する。
  • あの戦争になぜ負けたのか
    3.7
    21世紀の日本人は「あの戦争」から何を学ぶべきなのか? 書籍の刊行から10年を経て、いまも読み継がれる名著、待望の電子化! 対米戦争の目的は何だったのか? 陸軍エリートはどこで間違えたのか? 特攻、玉砕、戦艦大和……開戦から敗戦までの疑問を徹底的に掘り下げ、20世紀日本最大の失敗を最高のメンバーが論じた。その議論は戦略論、組織論、日本人論、エリート論など広範囲にわたり、戦後70年を過ぎたいまなお、輝きを失わない。 議論された人物、歴史的な出来事などに詳しい注がついているので、近現代史の入門書としても最適。 【目次】 <第一部>座談会 あの戦争になぜ負けたのか 1.対米戦争の目的は何だったのか 2.ヒトラーとの同盟は昭和史の謎 3.開明派・海軍が持つ致命的欠点 4.陸軍エリートはどこで間違えた 5.大元帥陛下・昭和天皇の孤独 6.新聞も国民も戦争に熱狂した 7.真珠湾の罠 大戦略なき戦い 8.特攻、玉砕、零戦、戦艦大和 <第二部>あの戦争に思うこと ●空しかった首脳会議(半藤一利) ●八月九日の最高戦争指導会議(保阪正康) ●私の太平洋戦争観(中西輝政) ●果たされなかった死者との約束(戸高一成) ●戦わなかった戦争から学ぶということ(福田和也) ●戦争を決意させたもの(加藤陽子)
  • 「反米」日本の正体
    4.0
    アメリカから日本人が見た日米の「ねじれ」と「非対称」の歴史。 1853年のペリー来航から160年以上の時間が流れたが、日本とアメリカの関係には常に「ねじれ」と「非対称性」がつきまとっていた。 そもそも黒船来航こそが「非対称な関係」の始まりだった。善意と無反省からの「押しつけ」と「ラブコール」を取り混ぜてくるアメリカ。右往左往するだけの日本。 このパターンは戦後改革にも言えるし、近年の構造改革論議でも同じだ。 この「非対称性」より問題なのは「ねじれ」である。 どうして、心の奥に反米を抱えた勢力が長期間にわたって親米政権としてふるまってきたのか。 民主主義と人権の概念を掲げる勢力がどうしてアメリカへの反感を持ち続けているのか。 また、日本の知識層には反米感情がある一方で、アメリカの知日派はアメリカにおける知識層だという「ねじれ」もある。 日本からアメリカへの視線は常に現実的で打算的である。 だがアメリカから日本を見つめているのは、理想主義的で、哲学的・思索的な人々だ。 残念ながら、そこに共通のフィールドがない。 歴史認識問題、沖縄基地問題、集団的自衛権、そして台頭する中国の存在など、さまざまなリスクが絡み、大きなクライシスにさらされている日米関係。 そこにある日米の「ねじれ」に在米作家が鋭く迫る。
  • 指揮官の決断 満州とアッツの将軍 樋口季一郎
    4.4
    ユダヤ人「命のビザ」救出劇はもう一つ存在した! リトアニアの外交官、杉原千畝(ちうね)が逃げてきた約六千人ものユダヤ人難民に対して特別ビザを発給し、その命を救った救出劇は多くの人に知られている。 しかし、その二年半前、満州のハルビン特務機関長だった樋口季一郎が、ナチスの迫害からソ満国境の地まで逃げてきたユダヤ人難民に対し特別ビザの発給を実現させた「オトポール事件」は歴史の中に埋没してしまった。 そのユダヤ人救出劇から5年、北方軍司令官となっていた樋口は札幌・月寒の軍司令部にいた。 彼の指揮下にあるアッツ島には無数の米軍上陸部隊が押し寄せていた。樋口は現地軍に対して一度は「増援部隊」を送ることを伝えた。しかし大本営の決定により、増援部隊の派遣は中止となる。樋口は涙を流しながら、その命令を現地に伝えたという。 アッツ島は玉砕。かつて満州の地において多くのユダヤ人を救った男は部下の命を助けることができなかった。オトポール事件の立役者は「日本初の玉砕戦の指揮官」という汚名をかぶることとなってしまう。 本書は運命に翻弄された元陸軍中将、樋口季一郎の生涯を追ったノンフィクションである。
  • ぼくらの頭脳の鍛え方 必読の教養書400冊
    3.8
    「知の巨人」立花隆と「知の怪物」佐藤優が作り上げた空前絶後のブックリスト! まず「ブックリスト1」では、21世紀を生きるための教養書を、書斎の本棚からお互いが100冊選んだ。 「私は年齢は四十歳から五十歳ぐらいで、「教育」の現場に携わる人を思い浮かべて百冊リストを作りました。「教育」というのは学校教育だけでなく企業や役所での教育を含みます」(佐藤) 「二十一世紀はインターネット時代でもある。しかし、ネットで最先端の情報に辿り着き、わかるためには、評価が定まった基礎的な本をまず読んでおかなければならない。そうでないと、そもそも検索エンジンにどういうキーワードを入れていいかわからないはず」(立花) ついで「ブックリスト2」では書店にある文庫・新書からお互いに100冊ずつ選んだ。 「意識したのは、二十代、三十代のがっついたビジネス・パーソン。武器として本を使う人を念頭において、徹底的に実用性を重視しました」(佐藤) 「万巻の書を読みつくせる人はいません。結局は、人生の残り時間を確認しながら、最大の成果を得られるように計画を作るしかない。そのとき、知識の系統樹が頭に入っていることが大切です」(立花) 博覧強記の二人が400冊もの膨大な愛読書を持ち寄り、古典の読み方から、仕事術、インテリジェンスの技法から、戦争論、歴史、宗教、科学を縦横無尽に語り、知性の磨きかたを徹底指南する。
  • 帰宅恐怖症
    3.7
    なぜあなたは家に帰れないのか? なぜ夫の帰宅は遅いのか? それは夫が家に居心地の悪さを感じて、家に帰るのが怖くなる「帰宅恐怖症」なのかもしれません。 帰宅が怖くなってしまうのは「妻が怖い」から。 ・「喧嘩を引きずり、『きっとまだ怒っているのだろう』と思うと、家に帰りたくなくなるし、玄関のドアを開けるのが怖くなりました」(公務員・43歳) ・「また喧嘩になったりしたら嫌だから、仕事が終わっても会社に居残ったり、漫画喫茶で時間を潰してから帰るようにしています」(IT関係・37歳) ・「帰宅前、キレイな夜景などを見て、心を癒されていると、『このまま、ずっとここにいたい』と感じて、情けなくなります」(教育関係・42歳) 常に妻の顔色をうかがい、やりとりに疲れ、家に帰るのが億劫になり……世の中は「帰宅恐怖症」の夫で溢れています。放置すれば、いずれ「別居」か「離婚」。 「帰宅恐怖症になりやすい」夫は次の10タイプ――(1)気弱で優しい型/(2)我慢型/(3)争いごと苦手型/(4)外面人間型/(5)面倒くさがりや型/(6)お子ちゃま型/(7)父親が気が利かない方/(8)母親がヒステリー型/(9)母親が過干渉型/(10)女性慣れしていない型 「夫を帰宅恐怖症させやすい」妻は次の10タイプ――(1)しっかりした良い妻型/(2)白黒はっきり型/(3)せっかち型/(4)束縛型/(5)マイルールいっぱい型/(6)ボス型/(7)ヒステリー型/(8)母親が感情的でヒステリー型/(9)父親大好き型/(10)男性慣れしていない型 重要なのは、「帰宅恐怖症」を自覚し、その予兆を認識すること。本書は病のメカニズムを解説し、対処法も伝授します。
  • ブラック奨学金
    4.0
    容赦ない取り立て、雪だるま式に膨れ上がる延滞金……学生をしゃぶりつくす「高利貸し」の正体! 突然、身に覚えのない多額の請求が自宅に届く――いま全国各地でこんなケースが相次いでいる。奨学金を借りた若者たちが返済に行き詰まり、その保証人が日本学生支援機構(JASSO)に訴えられたのだ。 長引く不況から奨学金を借りる学生は増加し続け、いまや大学・短大生の約4割が利用。1人あたりの借入金額は平均300万円以上にもぼる。 だが雇用情勢の不安定化や「ブラック企業」の存在もあって、卒業後、返済に窮する若者が急増している。 滞納が続くと、JASSOは延滞分だけでなく、返済する予定の金額((元本および利子)を、裁判所を通じて「一括請求」する。そのため400~500万円といった莫大な額が突如、請求されることになるのだ。しかも、それら全てに年間の利息が5%にもおよぶ「延滞金」がかかってくる。 借りた本人が返済できない場合、請求は保証人に及ぶ。奨学金の借入時には親族が連帯保証人及び保証人になることが一般的だ。両親はもとより、祖父、祖母、おじ、おばにまで請求がいくことも珍しくない。しかも保証人に請求が行くまでに延滞金が雪だるま式に膨れあがっている。まるで、かつての消費者金融被害のような様相を呈しており、奨学金返済の延滞に対して2015年度に執られた法的措置は8713件にも及ぶ。 著者はNPO法人POSSEの代表を務め、これまで200件以上の奨学金返済の相談に関わってきた。本書では生々しい実例を豊富に紹介しているほか、すでに返済が難しくなってしまった人のために対処法も詳しくアドバイスする。
  • 対論 「炎上」日本のメカニズム
    -
    炎上はネットの中だけで起きているのではない! 「ネット上で非難や誹謗中傷が殺到する」という現象を「炎上」という。 だが、小泉「劇場」、橋下「劇場」、小池「劇場」のように、「劇場」と名のつく政治手法も、また社会の炎上の一形態なのである。演劇や映画がブームとなるのも典型的な炎上だ。 ときとして社会を破壊する危険性のある炎上のメカニズムと対策を、保守の論客二人が対論形式でさぐる。 【著者プロフィール】 <佐藤健志(さとう けんじ)> 評論家・作家。89年、戯曲『ブロークン・ジャパニーズ』で文化庁舞台芸術創作奨励特別賞を受賞。著書に『右の売国、左の亡国』『愛国のパラドックス』『戦後脱却で、日本は「右傾化」して属国化する』『ゴジラとヤマトとぼくらの民主主義』『本格保守宣言』など多数。 <藤井 聡(ふじい さとし)> 京都大学教授。専門は公共政策論、都市社会工学。内閣官房参与(防災・減災ニューディール)。土木学会論文賞、日本社会心理学会奨励論文賞など受賞歴多数。『公共事業が日本を救う』など著書多数。『大阪都構想が日本を破壊する』で橋下徹元大阪府知事・大阪市長を批判して話題に。 【目次】 第一章  現代の「炎上」の基本メカニズム 第二章  ジャン・アヌイの作劇に見る炎上の魅惑と詐術 第三章  炎上における「隠蔽」の構造 第四章  炎上にひそむ「知性のめまい」をさぐる 第五章  炎上のメカニズムへの挑戦 第六章  仮相と炎上の戦後史 第七章  対談 炎上はコントロールできるのか
  • 新約聖書 1
    4.0
    宗教に特別な関心をもっていない標準的な日本人に読んでもらうために本書を書いた。 (「はじめての新約聖書-序文にかえて」より) 巻1にはイエス・キリストの生涯について記した福音書を収録。各福音書の前には佐藤優氏による案内も。「書物の中の書物」の読み方を伝授する。 【目次】 ・はじめての新約聖書-序文にかえて ・イエスは常識を覆す-「マタイによる福音書」案内 ○マタイによる福音書 ・「神の国」はどこにある-「マルコによる福音書」案内 ○マルコによる福音書 ・「復活」とは死人の甦り-「ルカによる福音書」案内 ○ルカによる福音書 ・「永遠の命」を得るには-「ヨハネによる福音書」案内 ○ヨハネによる福音書 ・非キリスト教徒にとっての聖書-私の聖書論1
  • 「公益」資本主義
    4.3
    四半期決算を廃止せよ! 長期保有株主を優遇せよ! 日本が新しい経済ルールをつくる! 日本が率先して「21世紀の新しい資本主義=公益資本主義」を世界に示すべきだ――確信をもってこう断言するのは、「理論や理想ばかりを説く経済学者」でも、「資本主義に反対する社会主義者」でも、「海外を知らない国粋主義者」でもありません。最も競争の激しいビジネスの本場、米国シリコンバレーで、数々の成功を収めてきた「最強のベンチャー事業投資家」です。 著者の原丈人さんは、考古学研究の資金稼ぎのため米国のビジネススクールに通い、さらに先端工学も学んで起業。大成を収めました。その資金をもとに新技術を創出する数々の企業の起業・経営に参画し、シリコンバレーを代表するベンチャーキャピタリストとして活躍しました。 そんな経験から、米国流ビジネスの限界と問題点を身をもって知っているのです。 株主優先、四半期決算、時価会計、社外取締役制度など、「会社は株主のもの」とみなす「米国流の株主資本主義」の導入が「改革」と称されていますが、むしろ弊害を生んでいます。「会社は株主のもの」という考えでは、投資や経営が、短期利益重視となり、新技術開発にまわすべき中長期資金や、真にリスクをとる投資が不足してしまいます。 税制や金融のルールを改めることで、マネーゲームに回っている資金を中長期投資へと導くことこそ、「公益資本主義」が目指す「成長戦略」です。中長期経営を重視する日本型経営こそ、「公益資本主義」の雛形。米国を反面教師にし、今こそ日本が新しい資本主義のルールを示すべきなのです。
  • 決定版 日本の剣豪
    -
    日本の剣豪を網羅した決定版! 塚原卜伝、伊藤一刀斎、上泉信綱、柳生十兵衛、荒木又右衛門、宮本武蔵、堀部安兵衛、坂本龍馬、土方歳三、沖田総司、山岡鉄舟、千葉周作……。 剣術の揺籃期である戦国時代、精神性を高めた江戸の泰平期、三大道場の出身者が鎬を削った幕末期、それぞれに時代に活躍した剣豪29人の出生から終焉までを描写しました。そのすさまじき太刀筋に似た人生は痛快無比。 時代劇ファンの基礎教養の書です。 【目次】 第一章 「剣術」の誕生と「戦国」 1 飯篠長威力斎(神道流) 2 諸岡一羽(神道流) 3 塚原卜伝(卜伝流) 4 斎藤伝鬼坊(天流) 5 富田勢源(富田流) 6 伊藤一刀斎(一刀流) 7 神子上典膳(小野派一刀流) 8 上泉信綱(新陰流) 9 神後宗治(新陰流) 10 疋田豊五郎(新陰流) 第二章 「泰平の世」の存在意義 11 柳生宗矩(柳生新陰流) 12 柳生兵庫(柳生新陰流) 13 柳生連也(柳生新陰流) 14 柳生十兵衛(柳生新陰流) 15 荒木又右衛門(中条流・神道流) 16 宮本武蔵(二天一流) 17 堀部安兵衛(直心影流) 第三章 「幕末維新」血風録 18 土方歳三(天然理心流) 19 坂本龍馬(北辰一刀流) 20 沖田総司(天然理心流) 21 近藤勇(天然理心流) 22 岡田以蔵(鏡新明智流) 23 山岡鉄舟(無刀流) 24 千葉周作(北辰一刀流) 25 武市半平太(鏡新明智流) 26 斎藤弥九郎(神道無念流) 27 島田虎之助(直心影流) 28 男谷精一郎(直心影流) 29 榊原鍵吉(直心影流男谷派)

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