渋沢家三代

渋沢家三代

896円 (税込)

4pt

新1万円札の肖像に決定した渋沢栄一とは一体、何者だったのか?

日本銀行、第一国立銀行(みずほ銀行)、日本郵船、東京電燈(東京電力)、東京瓦斯(東京ガス)、大日本麦酒(サッポロビール、アサヒビール)、商法講習所(一橋大学)、東京ホテル(帝国ホテル)など、日本を代表する約650の企業や団体をつくった「日本資本主義の育ての親」。それにも関わらず、三井、三菱、住友のような財閥となることを拒み、静かに没落していった──。人物ノンフィクションの第一人者が、栄一・篤二・敬三と続いた渋沢一族三代の真実の姿を描く。

わが国に資本主義を産み落とし根づかせた栄一、それを継承し育んだ嫡孫・敬三。その狭間にあって、廃嫡の憂き目にあった篤二。勤勉と遊蕩の血が織りなす渋沢家の人間模様をたどることは、拝金思想に冒されるはるか以前の「忘れられた日本人」の生き生きとした息吹を伝えることにも重なる。この一族は、なにゆえに「財なき財閥」と呼ばれたのか? なぜ実業家を輩出しなかったのか? いま新たな資料を得て、大宅賞受賞作家が渋沢家三代の謎を解き明かす。

「私はこの本で“偉人伝”を書いたつもりはない。それより意図したのは、栄一という人物の偉大さに押しつぶされた渋沢家の人々の悲劇を、明治、大正、昭和の時代相に重ねて描くことだった。これはまったく類書がない着眼点だといまも自負している」
(本書より)

電子書籍化にあたり、新稿「渋沢家の真相」を収録した。

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渋沢家三代 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    攘夷から幕臣に転じ、明治維新以降の偉業を成し遂げた渋沢栄一についてはそれなりに知るところではあったが、その子である篤二と孫の敬三についてそれぞれ激動の人生であった事については初めて知っただけにその驚きは大きかった。
    あまりにも壮大な一族の繁栄から没落までの流れはただただ感嘆するばかりで、一言では語れ

    0
    2022年03月21日

    Posted by ブクログ

    渋沢栄一だけでなく、息子の篤二、孫の敬三までの三代を記したドキュメンタリーで読み応えあり。
    渋沢栄一とは激動の時代を生き抜いた偉大な人だったと改めて感じるとともに、偉大な父や祖父を持つ息子や孫の苦悩や、家を繁栄し続けることの難しさもひしひしと感じ入った。
    親や家のことなどあっても、とにかく一人ひとり

    0
    2021年09月26日

    Posted by ブクログ

    次回大河ドラマの主役渋沢栄一、その息子で廃嫡される篤二、民族学で名を残す敬三。渋沢家の三代を通じて見つめる日本近代史。

    渋沢栄一だけでなく、その子、孫。さらに一族本家まで俯瞰した新書としては守備範囲の広い意欲作だろう。

    何代かに渡って一族を眺めると、勤勉と遊蕩の血が交互に出てくるのが面白い。渋沢

    0
    2020年11月14日

    Posted by ブクログ

    先日論語と算盤という本を読んだ際に、気になった本です。

    非常に面白かったです。
    栄一という近代日本資本主義の父の実の子たちに降りかかる重圧。
    それを女性であったり、学問に救いを求めたり、とにかく厳格に、
    渋沢の家の人間という事を誇りに思い、重視したりと
    何かバランスを崩してでないと生きていけないよ

    0
    2013年10月03日

    Posted by ブクログ

    渋沢栄一、敬三はよく見るが、篤二についてこれだけ書かれている読み物はなかなかないのでは。面白くて飽きずに読んでしまった。3代を追うことで幕末から戦後までの社会を外観できてしまうのもよかった。
    星1つないのは単に歴史の本を読み慣れた自分の好みで、セリフがあるとその出典や史料を確かめたくなってしまうとい

    0
    2019年05月31日

    Posted by ブクログ

    資本主義の父と民俗学のパトロンの生涯をまとめて読めるのはお手軽と思ったが、あとがきにも書かれている通り、敬三の民俗学へのパトロネージュについてはほとんど触れられておらず、『旅する巨人』を読めとのこと。そりゃそうだ、とは思ったが、渋沢家の生い立ちから没落への歴史を学ぶことができたのはよかった。

    栄一

    0
    2018年10月31日

    Posted by ブクログ

    近代日本の経済・産業界を創造した渋沢家の評伝。初代栄一が興した企業や組織は、第一国立銀行、朝日生命保険、東京海上保険、東京ガス、東洋紡績、清水建設、王子製紙、秩父セメント、新日本製鉄、キリンビール、アサヒビール、サッポロビール、帝国ホテル、東京証券取引所、東京商工会議所、東京都養育院、結核予防会、盲

    0
    2013年10月05日

    Posted by ブクログ

     本書のテーマを見て、最初は「何故渋沢家三代なのか?」と感じたが、本書を読んでよくわかった。著者は、ノンフィクションライターとして「人間が主人公の物語をつむぐことが実にうまい」と思った。
     「渋沢栄一」は有名な人物であるが、本書の「公式伝記」などとは違う側面を赤裸々に描いた内容には実に驚いた。
     財

    0
    2012年09月11日

    Posted by ブクログ

    [ 内容 ]
    わが国に資本主義を産み落とし根づかせた栄一、それを継承し育んだ嫡孫・敬三。
    その狭間にあって廃嫡の憂き目にあった篤二。
    勤勉と遊蕩の血が織りなす渋沢家の人間模様をたどることは、拝金思想に冒されるはるか以前の「忘れられた日本人」の生き生きとした息吹を伝えることにも重なる。
    この一族は、な

    0
    2011年04月15日

    Posted by ブクログ

    第一国立銀行を創設した渋沢栄一。そのような印象しかなかったが、深く渋沢家の歴史、栄一の子や孫、篤二、敬三、そして義理の息子(穂積、阪谷)。

    渋沢栄一の、資本主義至上として実業家ではなく、資本の文明化を目指す姿を知り、とても感銘を受けた。本当の意味での国家の発展を見通して対応しようとした姿はすばらし

    0
    2011年01月15日

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