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かつて、鎌倉幕府の成立は「いいくに(1192)つくろう鎌倉幕府」と習いましたが、最近の教科書では「いいはこ(1185)つくろう鎌倉幕府」と教えています。ほかにも近年の研究で、従来の日本史の常識が次々と覆されています。
古代、奈良、平安、鎌倉、室町、戦国、江戸、幕末、明治……。日本史の転換点となった出来事や時代をつくった人物について、出口治明、本郷和人、伊東潤、鹿島茂、倉本一宏ら28人の執筆陣が最新の研究成果をもとに新たな論点を提示する一冊です。
【目次】
序章 通史 「交易から見れば通史がわかる」(出口治明)
第一章 古代 「前方後円墳がピラミッドより大きいワケ」(森下章司)ほか
第二章 奈良、平安 「本当は激務だった平安貴族」(倉本一宏)ほか
第三章 鎌倉、室町 「元寇の目的は中国兵のリストラだった」(杉本正明)ほか
第四章 戦国、江戸 「織田信長の意外なポピュリズム」(谷口克広)ほか
第五章 幕末、明治 「坂本龍馬は殺人の“指名手配犯”だった」(菊地明)ほか
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Posted by ブクログ
トピックスがたくさん。けっこう楽しかった。もっと話を聞きたい、というテーマもあるんだけど、それはそちら方面の本をあたってくれ、ということだろう。幅広く知るという意味ではよかったんじゃないかな。冒頭の出口氏の通史も、古代の日本や中国の生産力という経済的指標での比較が面白かった。あぁ、そういう比較ができるんだねぇ、と。その出口氏が否定的な江戸期に高い評価を与える人の文章も面白かった。江戸期は人口は増えなかったというけど、むしろそれによって環境を守り、明治以降の近代化の下地になったのだ、と。どちらが正しいという話ではなく、いろんな見方ができてこそ、見識というのは養われるものだと思う。
Posted by ブクログ
私の勤務するオフィスは2月の最終金曜日から在宅勤務が始まりましたが、その直前まで通勤電車で読んでいた本です。私が日本史を習ったのは高校生の頃なので、30年以上の前のこと。
最近では当時習った内容と異なった新事実が多く出てきているようです。一部はニュースにもなり知っているものもありましがが、このように纏めた本で新事実を知ることができるのはとても嬉しいことです。
以下は気になったポイントです。
・水田稲作、青銅器、鉄器などに代表される文明が、日本においてなぜ北九州なのか、朝鮮半島南部に鉄があり、鉄や先進文化を輸入し、鉄製の農機具で農作業を行い生産性をあげたから(p9)
・古代の日本は朝鮮半島に積極的に軍事介入していたと思われているが、傭兵を送り込みその見返りに鉄や先進文化を得ていたのが実際のところであろう(p10)
・10世紀には温暖化し長江流域で二毛作ができるようになり人口が増えて1億人となり、宋では紙幣が流通する。宋を滅ぼしたモンゴル帝国は銀と紙幣で賄った。そのため大量の銅銭が日本に輸出されることになった(p16)
・清盛は京都ではなく福原にいたので京都の儀礼的権力に干渉されずにすむ、武家の軍事・警察権は別々となった。このアイデアを源頼朝が引き継いで鎌倉に幕府を開き、足利尊氏も鎌倉公方を置き、織田信長は安土、秀吉は大坂、家康は江戸に本拠地を置いた(p18)
・火薬には硫黄が不可欠だが、そのころの中国には硫黄が採れなかったので日本の硫黄に注目が集まった、これが日本における世界商品であった(p19)
・戦国時代の真っ只中、16世紀に日本発のもう一つの世界商品が席巻した、それは石見で採れた銀である。17世紀前半には世界の銀の3分の1を占めていた、これは江戸時代初めまで続いた(p20)
・アメリカは北部が工業国で保護主義、南部が農業国で自由主義であった。北部の製品レベルは大英帝国に追いついていなかったが、南部の綿花は大英帝国に輸出されていた。南北戦争で北部が勝利し、工業国を目指すことになったので、大きな市場が必要であった(p25)
・アメリカが大英帝国の向こうを張って中国市場に進出するには、太平洋航路を開くしかなく、クジラ漁の基地ではなく、中国市場を獲得する拠点となる日本を武力を使ってでも開国させる決意のもとに最新鋭の軍艦でやってきた(p25)
・文字による支配が始まったので、それまでの武力や古墳など目に見える力での支配から変わった(p51)
・藤原氏の影響力が及んだのは、天皇家だけにとどまらず、地方の有力武士団ん源流は、天皇家から出た源氏・平氏か地方に土着した藤原氏にある(p37)
・平安〜南北朝時代には、経済・文化両面で、遣唐使・遣明使の時代よりもはるかに頻繁な日中交流が海商や僧侶によって行われていた(p94)
・鎌倉武士の技能の第一は弓、弓騎兵がその本質であった。中世の主従は双務的で、無能な主人は家来の側から見捨てられた(p96)
・日本史において朝敵とされた者が勝った唯一の戦いが、承久の乱であり、その勝者の頂点にいたのは北条政子である(p101)
・一人一日3合のお米を食べるとして、1万人の兵を動かすと兵糧は一日225万円、1ヶ月で6700万円、馬や武器を考慮すると1億円以上かかる(p134)
・応仁の乱とは、西軍の山名氏、土岐氏、大内氏が、東軍の細川氏から幕政における権力を奪うために始めたと考えられる(p138)
・家康は大坂夏の陣で豊臣家を滅ぼして完結するのではない、慶長7年に徳川名字・本姓源へ改姓し、羽柴名字・本姓豊臣から脱却したことである(p174)
2020年4月25日作成
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