日産vs.ゴーン 支配と暗闘の20年

日産vs.ゴーン 支配と暗闘の20年

896円 (税込)

4pt

4.1

「日産・ルノー提携」の特ダネを1999年にスクープして以来、カルロス・ゴーンを見つめてきたジャーナリストが、その栄光と墜落の軌跡、そして日産社内の権力闘争の実態をあますところなく描いた経済ノンフィクション。
倒産寸前まで追い込まれた日産にルノーから送り込まれたゴーンは、トップ就任からわずか1年半後、過去最高益を叩き出す。
だが、ゴーンには別の顔があった。寵愛する「チルドレン」で配下を固め、意見する者は容赦なく飛ばす。部下に責任を押しつけて更迭し、自分は地位にとどまった。
そして、私物化。ゴーンは私的に購入した金融商品がリーマンショックで18億円もの損失を出した際、一時的にそれを日産に付け替えた。約20億円もの報酬のうちの約半分を退任後に受け取ることにし、有価証券報告書には10億円分しか記載してこなかった。会社のカネで購入した豪華邸宅を私的に利用するなど、公私混同は枚挙に暇がない。
いったいなぜ、ゴーンは道を誤ってしまったのか?
ヒントは「歴史」にある。
日産は創業以来、ほぼ20年周期で大きな内紛を起こしてきた。そのつど、「独裁者」と呼ばれる権力者があらわれ、制御不能のモンスターと化した。その独裁者を排除するために新たな権力者を必要とし、新たな権力者がまたモンスターと化していった。
そうした構図が繰り返される背景には、日産が抱えるガバナンスの問題点、そして独裁者をのさばらせた側にも大きな責任があることが浮かび上がってくる。
企業ドキュメントとしての魅力もさることながら、人物ドラマとしても抜群に面白い。
フィクションをしのぐ驚愕の展開!

...続きを読む

詳しい情報を見る

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

日産vs.ゴーン 支配と暗闘の20年 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    自動車業界に詳しい上司から借りた一冊。思ったより面白い。ほんとに長年筆者が取材してきたのがわかる。

    一言でいうと「今の日産では働きたくない」。
    創業から今まで、内部抗争を繰り返してきた会社。ゴーンはその潮流の一例でしかない。
    社内政治ばっか考えてほんとに大事なものづくりや技術をないがしろにして会社

    0
    2020年10月06日

    Posted by ブクログ

    【栄華と綻びと】「ゴーン・マジック」とも呼ばれた経営手腕で不振に喘いだ日産を立ち直らせた一方,2018・19年には金融商品取引法違反容疑等で逮捕されたカルロス・ゴーン。栄光と転落の両極端を味わった経営者は,日産とどのように関わり,同社に何を残していったのか……。著者は、1999年に日産とルノーの提携

    0
    2019年05月27日

    Posted by ブクログ

    財務の建て直しと大規模グローバル企業の安定維持はまったく別のスキルなのだと分かった。経営というのも色々要素あるので、プロ経営者というのもまるっとさせすぎなのだなと。

    0
    2021年04月30日

    Posted by ブクログ

    今となっては、だってゴーンだもの、ですべてが片付けられてしまう風潮。
    荷物に隠れて逃亡しちゃうようなやつだもの、でおしまい。

    でも、そんなゴーンに頼るほか無かったのも、そんなゴーンでリバイバルしたのも、日産。

    晩節を汚す羽目になった遠因には、日産の社風のどうしようもなさもあったのでしょうとしか言

    0
    2020年01月10日

    Posted by ブクログ

    2018年11月、日産自動車のトップ、カルロス・ゴーン逮捕。それはゴーンの部下である日産幹部たちのクーデターだった。そして、ゴーン氏による日産の私物化が明るみになる。

    当時の日産とゴーン氏の不祥事ニュースに驚いた記憶がある。が、著者の取材によれば、すでにゴーン氏は経営に興味を持たず、私腹を肥やすこ

    0
    2019年10月04日

    Posted by ブクログ

    そもそも日産てのはこんな会社だったのかって感じ。

    権力闘争に明け暮れて、外資導入せずにいられず。
    やって来たのは短期業績回復請負のコストカッター。
    それでV字回復したのは良いけど、要は、カンフル剤を栄養剤と間違えた。
    長期安定経営は無理だった。
    んで、本人が、名誉は金で買うものだという信念のお方だ

    0
    2020年03月15日

    Posted by ブクログ

    昨日も新しい弁護団の組成のことがニュースになっていて、どんな裁判になるんだろう?と全く見えない中で開いた新書です。朝日新聞で日産を長年担当してきた記者ならではのインサイドストーリー。失われた20年の中でカリスマとなった経営者カルロス・ゴーンの功罪を時期に別けて生々しく描いていきます。倒産するかもしれ

    0
    2019年02月19日

日産vs.ゴーン 支配と暗闘の20年 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

文春新書 の最新刊

無料で読める ノンフィクション

ノンフィクション ランキング

井上久男 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す