SF(国内)作品一覧

  • ペロー・ザ・キャット全仕事〈新装版〉
    3.7
    大いなる犯罪者パパ・フラノが支配する欺瞞と安寧の街「パレ・フラノ」。 その夜の裏側をすり抜け、暗闇の中のすべてを観察する一匹の猫がいた-。 近未来フランスが舞台の新感覚SFノワール。 第2回日本SF新人賞受賞作。 ※本作品は、「ペロー・ザ・キャット全仕事」を加筆修正した新装版です。
  • デス・レター
    3.7
    人を探し出してインタビューするのがぼくの仕事だ。もう一つ重要な役割があるけど、それはまだ言わない。ぼくはいま、謎の手紙を届けて回る一人の少女を探している。その手紙は、大切な人(ラヴ)の死を予告する“デス・レター”だという。愛する人の死におびえる者、心当たりのない者、すでに愛する人を失った者。少女の足跡を辿るなかで、ぼくはいつしか奇妙な違和感を覚えるが……。「そのことを話すため、こうしてやってきた。とても大事な話なんだ」破格の想像力が炸裂する、これぞ山田正紀マジック!
  • 風の邦、星の渚 レーズスフェント興亡記 上
    3.7
    フェキンハウゼン男爵たる父から疎まれた若き騎士ルドガーは、ドイツ北辺の村へ代官として赴いた。反抗的な村民の統治に加え、村を襲う浮浪兵と闘うルドガーの前に現れた「泉の精」を名乗る美少女レーズ。彼女の助力により、浮浪兵を撃退したルドガーたちは、「レーズスフェント」という町を創設し、新たな街道を開いて発展への一歩を踏み出していく。だがレーズの正体は遥か過去に地球に飛来した宇宙生命体だった。十四世紀の神聖ローマ帝国辺境で、人知れず果たされたファーストコンタクトから始まった運命の変遷を描く長篇歴史SF。
  • 導きの星Ⅰ 目覚めの大地
    3.7
    銀河に進出して数多くの異星人と邂逅した地球は、文明の遅れた彼らを宇宙航行種族にすべく〈外文明支援省〉を設立。〈外文明観察官〉を派遣して、秘密裏に援助を開始した。だが、若き観察官・辻元司と三人の美少女アンドロイドが発見した「スワリス」との意外な接触(と失敗)が、やがて銀河全体を波乱へと巻き込んでいく……。第40回日本SF大賞受賞作家である小川一水が描く、ハートフル・ファーストコンタクトSF。第一巻は「炎」の発明と大航海時代。
  • 水曜日が消えた 【電子特典付き】
    3.7
    僕は1週間のうち、火曜日しか生きていない。 他の曜日は、まったく違う人格の僕が生きている。 でも火曜日は図書館も閉まっているし、飲食店も休みだし、ちょっと退屈だ。 そんなある日、目覚めたらそこは水曜日だった。 火曜日の僕は、水曜日に生きている。つまり、水曜日が消えた。 自分自身とは何なのか。人を愛するとはどういうことか。 中村倫也主演の衝撃作、感動のノベライズ。 ※電子書籍には特典として、映画の設定資料を収録。
  • ギルドレ(1) 有罪のコドモたち
    値引きあり
    3.7
    月が落ちてくる。正体不明の『敵(エネミーズ)』の攻撃を受け、人類の滅亡はもはや秒読みだった。そこに現れたひとりの少年。彼は戦地に身を投じ、世界を救い、姿を消す。人類は彼を救世主と呼んだ。3年後。特級戦闘要塞都市『アラヤシキ』にて記憶喪失の少年・神代カイルが保護される。彼は神か、悪魔か、それとも救世主か?『文豪ストレイドッグス』原作者が描く、SF冒険譚ここに開幕!
  • ビビビ・ビ・バップ
    3.7
    現代文学のトップランナーが、AI社会をポップに描いたSFジャズエンタメ巨編!「僕の葬式でピアノを弾いて頂きたいんです」それがすべての始まりだった。電脳内で生き続ける命、アンドロイドとの白熱のジャズセッション。大山康晴十五世名人アンドロイドの謎、天才工学少女、迫り来る電脳ウィルス大感染…。平成の新宿から近未来の南アフリカまで、AI社会を活写し、時空を超えて軽やかに奏でられるエンタテインメント近未来小説!
  • 放課後地球防衛軍 1 なぞの転校生
    3.7
    11月、獅子座流星群の夜。銀河に出逢う放課後のはじまり――太平洋岸の過疎の地方都市・岩江。市内唯一の高校の天文部員、祥兵、雅樹、マリアは、顧問の杏先生と共に夜空が墜ちるような流星嵐を観測した。翌日、彼らの前に現れた転校生の悠美。入部希望だという彼女は「岩江の大人達が隠す地球の秘密を知りたい」と微笑む。地下の大空洞を皮切りに、次々明らかになる鄙びた町の真実。はたして悠美の目的とは?
  • カムパネルラ
    3.7
    16歳のぼくを置いて母は逝った。宮沢賢治研究に生涯を捧げた母は、とりわけ『銀河鉄道の夜』を熱心に読み込み、否定されている第四次改稿版の存在を主張していた。遺言に従って花巻へ散骨に訪れたぼくは、土砂降りのなか気がつくと、昭和8年9月21日に転移していた。賢治が亡くなる2日前だ。いまなら賢治の死を阻止できるかもしれない――その一念でたどり着いた賢治の家でぼくを迎えたのは、早逝したはずの妹トシと、彼女の娘「さそり」だった。永遠に改稿され続ける小説、花巻を闊歩する賢治作品の登場人物たち。『銀河鉄道の夜』をモチーフに時間と物語の枠を超える傑作長編。/解説=牧眞司
  • シャッフル航法
    3.7
    ハートの国で、わたしとあなたが、ボコボコガンガン、支離滅裂に。世界の果ての青春、宇宙一の料理に秘められた過去、主人公連続殺人事件……甘美で繊細、壮大でボンクラ、極上の作品集。 *本電子文庫版は、河出文庫版(2018年9月刊)収録の全10編中、「リスを実装する」を除く9編を収録しています。
  • 星界の断章 I
    3.7
    アーヴの起源を語る「創世」をはじめ、平面宇宙航法開発に絡むエピソード「蒐集」、スポール幼少時の伝説「君臨」、ラフィール生誕にまつわる秘話「誕生」、ジントの人生を大きく変える原因となった「接触」など、本篇では詳しく語られることのなかった星の眷族たちの逸話を収録。書き下ろし「原罪」を含む全12篇。
  • プラスチックの恋人
    3.7
    拡張現実と人工意識が実現したセックス用アンドロイド――オルタマシン。その中でも、未成年型(マイナー)オルタの使用は賛否双方の激論を惹起した。ライター・長谷部美里は、マイナー・オルタ利用の実態取材のため12歳型のミーフと出逢い性交を経験する……。
  • ウロボロスの波動
    3.7
    西暦2100年、太陽系外縁でブラックホールが発見された。その軌道を改変、周囲に人工降着円盤を建設し、全太陽系を網羅するエネルギー転送システムを確立する――この1世紀におよぶ巨大プロジェクトのためAADDが創設されたが、その社会構造と価値観の相違は地球との間に深刻な対立を生もうとしていた……。火星、エウロパ、チタニア――変貌する太陽系社会を背景に、星ぼしと人間たちのドラマを活写する連作短篇集。
  • 目を擦る女
    3.7
    「わたしが目を覚まさないように気をつけて」隣室に棲む土気色の肌の女は言った。指の付け根で目を擦りながら―この世界すべてを夢見ているという女の恐怖を描いた表題作、物理的に実行不可能な密室殺人を解明する驚天動地の推理劇「超限探偵Σ」、無数の算盤計算によって構築された仮想世界の陥穽「予め決定されている明日」ほか、冷徹な論理と呪われた奇想が時空間に仕掛ける邪悪な7つの罠。
  • OKAGE
    3.7
    ある日、全国各地で子どもがひとり、またひとり、と家族の前から姿を消していった。ある者はひとりで、ある者は複数で。そしてそんな子どもたちが歩く天空からは、エンゼル・ヘアーやキャラクター・カードのお札までもが降ってきたのだ。かつて、江戸時代、数回にわたり大量の人びとが伊勢神宮に参拝し、この現象は「お陰参り」と言われた。時に、お陰参りには、多くの子どもが参加した。突然の、児童大量失踪現象。これは現代のお陰参りなのだろうか。
  • 製造人間は頭が固い
    3.7
    人間を生物兵器「合成人間」に変化させる能力を持つ製造人間ウトセラ・ムビョウ。彼と少年コノハ・ヒノオが巻き込まれたとある監禁事件から、すべてが始まった。ムビョウと無能人間/双極人間/最強人間/交換人間の邂逅、そして奇妙な論理に導かれる意外な結末とは――〈ブギーポップ〉シリーズに連なる物語。
  • 滅びの風
    3.7
    朝、自分のベッドで目をさましたとき、リーはその日がなぜ他の一日と違っているのか、理解できなかった。しかし、今日が特別な日であることは確かだった――魅力的な妻と愛しい息子を持つ男。その申し分のない生活にも、いつのまにか滅びの風がやってくるのだった――表題作を含む五篇を収録した連作短篇集。栗本薫が“死を見つめよ”のメッセージを核に、透徹した視点で、人類の歴史と滅亡について物語る問題作登場!
  • アグニオン
    3.7
    人類から悪意を分離すれば、善き人(アグニオン)の世界が訪れるはず――。全てを有機神経知能(サピエンティア)に管理された未来社会で、恐るべき最終計画が始動した。人々の欲望を削ぎ、嫉妬も争いも根絶せんとする監理者に、少年たちはどう立ち向かうのか? 秀逸なツイートで世を沸かせ、マルチな才能で大注目の元NHKPR1号、圧巻のデビュー長篇!
  • ヒュレーの海
    3.7
    【第4回ハヤカワSFコンテスト優秀賞受賞作】“混沌(ケイオス)”が地表を覆って世界が崩壊し、地球が巨大な記録媒体“地球の記録(スフィア・ドライブ)”と化した未来。身体を生体コンピュータ化した人類は、地球の記憶から技術(データ)を発掘(サルベージ)し文明を延命させていた。序列第三位国家イラの下層民が住む地下都市(ボトム)で育った天才発掘屋(サルベージャー)の少年ヴェイと少女フィは、偶然発見した昔の映像に惹かれ本物の海を探す約束をする。それは二人の幼年期の終りへの第一歩だった──。
  • 鳥はいまどこを飛ぶか
    3.7
    この小説は、最初の二節と最終の二節以外のaからlの配列を任意に変更して読んで下さって結構です――各章の間を自由に飛翔する鳥を異なる角度から追うことによって無数の物語展開を体験できる、実験精神に満ちた表題作の他、三島由紀夫・安部公房らに高く評価された異色作「X電車で行こう」、夜行列車で殺人を目撃した男の奇妙な一晩を描く「赤い貨物列車」、生きた首を拾った男が辿る数奇な運命「首狩り」など全10篇を収録。「季刊NW-SF」創刊、サンリオSF文庫創刊に際し先鋭的なSFや前衛文学の紹介に尽力、創作・評論両面で輝かしい軌跡を残す巨人による幻の傑作が甦る。/解説=高橋良平
  • 鳴夜
    3.7
    大晦日までの僅かな期間、日没とともに開き、日の出とともに閉まる、謎に包まれた市「細蟹の市」。手に入らないものはないといわれ、人々の欲望と幻想が妖しく交差する――。たった一人の市守り・サザによって守られ、永遠に続くと思われていたこの異形の市だったが、ある人物の来訪によって少しずつ破滅へと向かい始める……。
  • ストレイヤーズ・クロニクル ACT-1
    3.7
    瞬時に移動できる超人的運動能力、普通の人には聞こえない小さな音まで聞き分ける鋭敏な聴覚、決して忘却しない驚異的な視覚記憶力――常人とはかけ離れた特殊能力を持つ4人は仲間の亘を人質に取られ、老獪な政治家・渡瀬浩一郎のために裏の仕事をしている。そんな彼らに、世間を賑わしている残虐な殺人集団〈アゲハ〉の追跡が命じられる。〈アゲハ〉とは何者なのか。今、壮絶な戦いが幕を開ける――。
  • 青い宇宙の冒険
    3.7
    夜の11時になると、まもるの家の下から怪しい震動音が聞こえてくる――。調査に乗り出したまもるは、古文書などから、この地域には何百年も前から60年ごとに不思議な現象がおきていたことを知る。怪現象の中心地に調査にむかうまもるたちの前に、古い子守歌どおりのねじれた松葉や強い磁性をおびたくぎがあらわれ、謎はますます深まっていく。冒険、友情、そしてほのかな恋を、宇宙と人類という壮大なスケールの中で描く、小学生でも楽しめるSFエンターテインメント大作。小松左京がモリミノル名義で出版した漫画『ぼくらの地球』のワンシーンを引用した詳細解説つき。
  • 希土類少女
    3.7
    高純度のレアメタルを生成する能力を持つ冴矢。症状が発見された少女は、産業を潤わせる一方、25歳までしか生きられない。そんな冴矢の絶望的な日常は施設職員・江波との出会いで変わり始める。だが、やがて二人はコミュニティ全体の命運を左右する決断を迫られるのだった――。限られた時間を生き、運命と対峙する少女の、儚くも美しいSF長編。
  • 天国からの道
    3.7
    前人未到のショートショート1001編という偉業を達成した星新一。長い作家生活のなかで単行本に収録していなかった作品を集めた没後の作品集『気まぐれスターダスト』を再編集。デビュー以前の処女作「狐のためいき」など初期作品と、1001編到達後の「担当員」を収録。さらに、文庫未収録のショートショート6編を加える。「まだ読んでいなかった」作品をそろえた、愛読者必携の一冊。
  • My Humanity
    3.7
    擬似神経制御言語ITPによる経験伝達と個人の文化的背景との相克を描く「地には豊穣」、ITPによる小児性愛者の矯正がグロテスクな結末を導く「allo,toi,toi」――長篇『あなたのための物語』と同設定の2篇にくわえ、軌道ステーションで起きたテロの顛末にして長篇『BEATLESS』のスピンオフ「Hollow Vision」、自己増殖ナノマシン禍に対峙する研究者を描いた書き下ろし「父たちの時間」の全4篇を収録した著者初の作品集
  • 突変
    3.7
    関東某県酒河市一帯がいきなり異世界に転移(突然変移=突変)した。ここ裏地球は、危険な異源生物が蔓延(はびこ)る世界。妻の末期癌を宣告された町内会長、家事代行会社の女性スタッフ、独身男のスーパー店長、陰謀論を信じ込む女性市会議員、ニートの銃器オタク青年、夫と生き別れた子連れパート主婦……。それぞれの事情を抱えた彼らはいかにこの事態に対処していくのか。特異災害SF超大作! 【解説】大森望
  • 超・博物誌
    3.7
    プラズマイマイは磁気をコントロールして宇宙を駆けめぐる。ファントムーンは神経繊維をレーダーとして、見た者に遠い宇宙の過去を思い出させる。タナトスカラベは相反するふたつの宇宙を往復する。カタパルトリッパー、シエロス、メロディアスペースなど、元兵隊で、今は引退して博物学者として生きる老人が遭遇したさまざまな美しくも怪しい宇宙生物たち。国産SFの香気ただよう、リリカルな本格ファンタジー。
  • 最後の伝令
    3.7
    肝硬変末期、全身が衰弱しつつある窓際会社員の体内で情報細胞の最後の旅が始まった。行く先々で様々な情報を蓄えつつ、めざすは延髄末端の十二番街。臓器という都市の混乱を緊迫した筆致で描く表題作ほか、現実と虚構の融合を語る「瀕死の舞台」。桜の木が切々と陳述する「樹木法廷に立つ」等、SF回帰と熱狂的に迎えられ、“死”をめぐる文学的野心作とも激賞された傑作14編。
  • 帝都物語 第壱番
    3.7
    関東大震災や辛亥革命など、干支にいう〈亥の年〉には、国家的規模の大異変が続発している。そして、亥年にあたる一九九五年。不幸にも阪神大震災、地下鉄サリン事件という未曾有の大惨事が発生した。だが本書はすでに、魔人・加藤保憲を駆って、破滅の予兆を孕んだ現代の姿を予見していた! ここにまた、混沌とした世紀末を乗り切るために、科学、都市計画、そして風水まで、あらゆる英知が結晶したカタストロフィ・ノベルを繙く時がやってきた――。
  • 社員たち
    3.7
    地中深くに沈んだ会社。社長の愛した怪獣クゲラ。卵になった妻。あっぱれ!大卒ポンプ。不景気なのか戦時下なのか、今日を生き抜く社員たち。北野ワールド全開! 超日常の愛しい奇想短編集。

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  • そばかすのフィギュア
    3.7
    新作アニメ「ダグリアンサーガ」キャラコンテストで最優秀賞を受賞した靖子。彼女のもとに送られてきた村娘アーダのフィギュアは、最新テクノロジーで自在に動き、設定に応じた感情まで持っていたが……。少女とフィギュアの優しく切ない交流を描いた星雲賞受賞の表題作他、初期傑作八篇を収録。
  • 天獄と地国
    3.7
    頭上に地面、足下に星空が広がる世界。人々は僅かな資源を分け合い村に暮らしていた。村に住めない者たちは「空賊(パイレーツ)」となり村々から資源を掠め取るか、空賊の取りこぼしを目当てに彷徨う「落ち穂拾い」になるしかない。世界の果てにもっと人間の暮らしやすい別天地があると確信した、落ち穂拾い四人組のリーダー・カムロギは、多くの敵と生き残りを賭けた戦いを繰り返し、楽園をめざす旅を続ける――。傑作短篇の長篇化完全版!天地が逆転した困窮の宇宙空間における生き残りを賭けた戦いと冒険を描く長篇宇宙SF。
  • 蒼いくちづけ
    3.7
    精神感応者と普通人が共存する月開発記念市。テレパスの少女ルシアは、他者の脳内感応細胞を奪う犯罪者に欺かれて命を落とした。だが、脳死した彼女の体内に残存する憎悪の念は、周囲に災厄をもたらしはじめた。その強烈な思念により危地を救われた無限心理警察刑事OZは、ルシアの魂を救済するため月へ向かう。
  • 宇宙探査機 迷惑一番
    3.7
    地球連邦軍に所属する〈雷獣〉迎撃小隊、通称「脳天気小隊」が遭遇したのは、「?」や「!」や「恥ずかしいもの」に見える不審な物体だった。やがてそれは敵対する水星軍の平行宇宙移動探索機マーキュリーと思考装置・迷惑一番であることが判明するが、その影響で小隊の五名は平行宇宙へと飛ばされてしまう……
  • 狐と踊れ〔新版〕
    3.7
    5Uという薬を服用し続けなければ、体内から“胃”が逃げ出してしまうという未来社会。5Uの配給によって厳しく管理される日常に倦んだ男は、人間と胃が共生するというユートピアの存在を知る…ハヤカワ・SFコンテスト佳作入選の表題作、エントロピー理論を援用した異色の時間SF「忙殺」ほか5篇に加え、単行本未収録の「落砂」「蔦紅葉」「縛霊」「奇生」の連作4篇を増補した、記念すべきデビュー作品集の再編集版。
  • 敵は海賊・正義の眼
    3.7
    〈《戦闘妖精・雪風》とならぶ超人気シリーズ10年ぶりの第7作、ついに登場!いよいよもって海賊課解体!?〉純粋観念としての正義により海賊を抹殺する男が、海賊課の存在意義を揺るがせていく。
  • Boy’s Surface
    3.7
    〈野間文芸新人賞作家が贈る数理的恋愛小説集〉これは多分、「僕たちの初恋の物語」。それともやはり、「初恋の不可能性を巡る物語」──恋愛小説の最先端を駆ける全4篇を収録
  • 微睡みのセフィロト
    3.7
    〈『マルドゥック・スクランブル』の原点 傑作SFハードボイルド、待望の復刊〉300億の微細な立方体に混断された男。世界連邦保安機構の捜査官パットは、第四次元感応者の少女ラファエルと捜査を開始するが……
  • 凶夢など 30
    3.7
    都会からはなれた小さな入江で出会った老人と新婚の夫婦。その夜、老人が見たのは、新婚の二人が殺しあう夢だった。一年後、老人はまた同じ夢を見た。不思議な夢を気にした老人は、名産品を二人に送って様子をみる。礼状が届き、何事もなかったかと、安心する老人。この繰り返しが、何年も続いたのだが……。夢想と幻想の交錯する不思議な世界にあなたを誘う夢のプリズム30編。
  • 上弦の月を喰べる獅子(上)
    3.7
    あらゆるものを螺旋として捉え、それを集め求める螺旋蒐集家は、新宿のとあるビルに、現実には存在しない螺旋階段を幻視した。肺を病む岩手の詩人は、北上高地の斜面に、彼にしか見えない巨大なオウム貝の幻を見た。それぞれの螺旋にひきこまれたふたりは、混沌の中でおのれの修羅と対峙する……ベストセラー作家、夢枕獏が仏教の宇宙観をもとに進化と宇宙の謎を解き明かした空前絶後の物語。第10回日本SF大賞受賞作。
  • 続・時をかける少女
    3.7
    繰り返し映像化され、世代を越えて愛され続ける名作『時をかける少女』、唯一の続編! 高校生になった芳山和子と、再び和子のいる時代へ戻ってきたケン・ソゴル。再会した二人のその後を描いた青春小説。

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  • カーニバル・ナイト
    3.7
    SCFが動き出した。再度の小牧ノブ誘拐のため、彼らは15歳の超能力少女を星南学園へ送り込む。彼女の名は和紗結希──スターボウ部隊少尉にして、思念のみでTNT火薬20トン相当の破壊力を生み出すサイコ・クラッシャーである。これを受け、謎の雇い主からノブのボディガードを依頼された探偵・平沢が再び星南学園に出没、事態を察した沖田たちは結希の正体に気づきながらも、お近づきになろうとデート作戦を繰り広げ……。そして学園一帯は戦場と化す。SCFのミッション名は“カーニバル・ナイト”。

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  • この空のまもり
    3.7
    強化現実技術により、世界中のあらゆる場所と人に電子タグをはりつけられる時代。強化現実眼鏡を通して見た日本は、近隣諸外国民の政治的落書きで満ちていた。現実政府の対応に不満を持つネット民は架空政府を設立、ニートの田中翼は架空防衛軍10万人を指揮する架空防衛大臣となった。就職を迫る幼なじみの七海(ななみ)を気にしつつも遂に迎えた清掃作戦は、リアル世界をも揺るがして……理性的愛国を実践する電脳国防青春SF!
  • 黒十字サナトリウム
    3.7
    黒十字サナトリウムは患者様の性別、年齢、人種、また資産や社会的地位など一切を問いません。けれども一つだけ共通点がございます。此処にいる方は、どなたも御自分を吸血鬼のたぐい、異形の存在だと思い込んでいらっしゃるのでした…。その家はいつしか『吸血鬼屋敷』と呼ばれるようになった。そんな彼らが集う、黒十字サナトリウム。復活祭の日、何かが起こる―。第9回日本SF新人賞を受賞した、流麗かつ壮大な幻想譚。※巻末ページのリンク先にはジャンプ出来ませんのでご了承下さい。

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  • NOVA1【完全版】
    3.7
    オリジナル日本SFアンソロジー・シリーズ開幕。完全新作10編(円城塔、北野勇作、小林泰三、斉藤直子、田中哲弥、田中啓文、飛浩隆、藤田雅矢、牧野修、山本弘)+伊藤計劃の絶筆を特別収録。

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  • 不確定世界の探偵物語
    3.7
    ただ1人の富豪が所有する、この世に1台きりのタイムマシン――“ワンダーマシン”という名の装置が、世界をすっかり変えてしまった。過去に干渉することで突然、目の前の相手が見知らぬ人間に変わり、見慣れた建物が姿を変えてしまうのだ・・・・・・。おれは私立探偵。だが、常に歴史が変わる──つまり現在が変わりつづけるこの世界で、探偵に何ができるというのだろう? ある日おれはワンダーマシンの持ち主である“神”同然の富豪ブライスから、直々に依頼を受けたのだった。奴の正体とは? “伝説の巨人”鏡明が描く、かつてない時間SF。

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  • ムジカ・マキーナ
    3.6
    一八七〇年ウィーン、理想の音楽を希求するベルンシュタイン公爵は、音楽を絶対的な快楽に変えるという麻薬〈魔笛〉の流行を知る。ある画期的な技術を売りにした舞踏場との関わりを調査する公爵は、〈魔笛〉と〈音楽機械〉をめぐる謀略の渦中へ……虚実混淆の西欧史を舞台に究極の音楽を幻視したデビュー長篇。
  • 大転生時代
    3.6
    純文学×異世界転生=前代未聞の冒険小説 自分の本当の居場所はここじゃない。 自分にはもっとふさわしい世界がある。 そう思っている方は、転職、転校、移住もいいけど、 思い切って転生! ある夜、横溝時雨が町中華で再会した中学時代の旧友・三浦杜子春は、自分を「子どもの国」バルナランドからの転生者だと語った。 半信半疑で杜子春に関わるうち、時雨は新橋の雑居ビルを拠点にひそかに活動する「転生者支援センター」にたどりつき、想像を絶する冒険が始まる―― ライトノベル的想像力の彼方へ読者を運ぶ本格S F長篇。
  • 神様のパズル
    3.6
    留年寸前の僕が担当教授から命じられたのは、不登校の女子学生・穂瑞沙羅華をゼミに参加させるようにとの無理難題だった。天才さゆえに大学側も持て余し気味という穂瑞。だが、究極の疑問「宇宙を作ることはできるのか?」をぶつけてみたところ、なんと彼女はゼミに現れたのだ。僕は穂瑞と同じチームで、宇宙が作れることを立証しなければならないことになるのだが……。第三回小松左京賞受賞作。(解説・大森望)。
  • Genesis 時間飼ってみた 創元日本SFアンソロジー
    3.6
    ベテランから日本SF界の未来を担う新鋭まで、現代SF界を牽引する書き手が集結。新時代を創る書き下ろしアンソロジーシリーズ第4巻。第12回創元SF短編賞正賞・優秀賞受賞作を掲載。/【目次】はじめに/小川一水「未明のシンビオシス」/川野芽生「いつか明ける夜を」/宮内悠介「1ヘクタールのフェイク・ファー」/宮澤伊織「ときときチャンネル#2【時間飼ってみた】」/小田雅久仁「ラムディアンズ・キューブ」/高山羽根子「ほんとうの旅」/鈴木力「SFの新時代へ」/溝渕久美子「神の豚」〔第12回創元SF短編賞優秀賞受賞作〕/松樹凛「射手座の香る夏」〔第12回創元SF短編賞正賞受賞作〕/第12回創元SF短編賞選考経過および選評/ちいさなあとがき/編集部より
  • M.G.H. 楽園の鏡像
    3.6
    日本初の多目的宇宙ステーション『白鳳』で発生した、不可解な出来事。 無重力の空間をゆっくりと漂う死体は、まるで数十メートルの高度から“墜落”したかのようだった。 果たして、事故なのか、事件なのか? 従姉妹の森鷹舞衣の“計略”により、偽装結婚をして『白鳳』見学に訪れていた若き研究者・鷲見崎凌は、 謎の真相を探るため、行動を開始することとなる…。 斬新な設定とスマートな論理的解決で、各界に衝撃を与えた本格SFミステリー。 第1回日本SF新人賞受賞作を加筆修正し刊行。 序章 PROLOGUE 第一章 花嫁は周回軌道を目指す CHAPTER1:THE BRIDE GOES TO THE EARTH ORBIT.  第二章 博士たちは虚空を漂う CHAPTER2:THE SCIENTISTS FLOAT IN THE VOID. 第三章 素人探偵は閉鎖系を彷徨う CHAPTER3:THE AMATEUR DETECTIVE WANDERS IN THE CLOSE CIRCLE. 第四章 シュレーディンガーの寡婦は微笑む CHAPTER4:SCHRÖDINGER'S WIDOW SMILES. 第五章 咎人の見えざる左手またはmgh CHAPTER5:THE SINNER'S INVISIBLE LEFT HAND,OR MGH. 終章 EPILOGUE 解説 牧眞司
  • シンギュラリティ・コンクェスト 女神の誓約
    3.6
    二〇三〇年代、宇宙と地球の夜空は濃青から紫へと変貌を遂げた。 その事象は「全天紫外可視光輻射現象」と呼ばれ、人々は不安と狂騒にかられていく。 研究の結果、脅威が明確になり、各国協力の下、地球軌道上にある基地「エデン」で人工知能を開発し、対応させることに決定した。 そこに突然やってきた戦闘機。防衛網をくぐり抜け、基地に乗り込んできた美少女の正体は…。 第11回日本SF新人賞受賞作。
  • 100文字SF
    3.6
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 Twitterで発表された約2000篇の【ほぼ百字小説】から200篇を厳選。たった100字で無限の時間と空間を創造する、まったく新しいSF【固定レイアウト型】
  • 群青神殿
    3.6
    深海資源探査艇の若きクルーに、海上保安庁から依頼が来た。太平洋に沈んだ自動車運搬船を探れと。やがて、世界各地で大型船の沈没事故が続発。人類は、「未確認敵性遊泳体(UHN)」と対峙することになった。リアルSF作家の傑作。
  • 大進化どうぶつデスゲーム
    3.6
    18人の女の子たちが800万年前の北アメリカへとタイムトラベル。生命の進化史を賭けた大冒険が始まる! 青春ハード百合SF群像劇
  • Genesis 一万年の午後
    3.6
    創刊号はベテラン堀晃を筆頭に、松崎有理、宮内悠介、高山羽根子、倉田タカシなど現在の日本SF界を牽引する俊英のほか、次世代を担う新鋭・久永実木彦、ライトノベル界で活躍する秋永真琴・宮澤伊織の新作短編を収録。日本SFの新たな潮流を創るオリジナル・アンソロジー誕生。【収録作】久永実木彦「一万年の午後」/高山羽根子「ビースト・ストランディング」/宮内悠介「ホテル・アースポート」/加藤直之 エッセイ「SFと絵」/秋永真琴「ブラッド・ナイト・ノワール」/松崎有理「イヴの末裔たちの明日」/吉田隆一 エッセイ「SFと音楽」/倉田タカシ「生首」/宮澤伊織「草原のサンタ・ムエルテ」/堀晃「10月2日を過ぎても」
  • 赤いオーロラの街で
    3.6
    仕事に倦んだプログラマーの香山秀行は、上司の勧めで北海道・知床を訪れる。町の人々から歓迎を受けるが、その夜、空一面に赤いオーロラが発生。街全体が暗闇に包まれる。それは巨大な太陽嵐による、世界停電の始まりだった――未曾有の困難に立ち向かう人びとを描く、第5回ハヤカワSFコンテスト最終候補作。解説収録/柴田一成
  • 献灯使
    値引きあり
    3.6
    大災厄に見舞われ、外来語も自動車もインターネットもなくなり鎖国状態の日本。老人は百歳を過ぎても健康だが子どもは学校に通う体力もない。義郎は身体が弱い曾孫の無名が心配でならない。無名は「献灯使」として日本から旅立つ運命に。大きな反響を呼んだ表題作のほか、震災後文学の頂点とも言える全5編を収録。
  • 人工知能の見る夢は AIショートショート集
    3.6
    SF作家と人工知能学会がコラボレーション! この一冊で、「人工知能の現在と未来」が丸わかり。 日本を代表するSF作家たちが、人工知能をテーマにショートショートを競作。それをテーマ別に編集し、それぞれのテーマについて第一線の研究者たちがわかりやすい解説エッセイを書き下ろしました。 名古屋大学・佐藤理史先生プロデュースの〈AI作家の小説〉も掲載! 研究者の最新の知見と作家のイマジネーションが火花を散らす画期的コラボ企画が、文庫オリジナルで登場です。 【テーマ一覧】 ◎対話システム ◎自動運転 ◎環境知能 ◎ゲームA I◎神経科学 ◎人工知能と法律 ◎人工知能と哲学 ◎人工知能と創作 【執筆者一覧】 《作家》若木未生、忍澤勉、宮内悠介、森深紅、渡邊利道、森岡浩之、図子慧、矢崎存美、江坂遊、田中啓文、林譲治、山口優、井上雅彦、橋元淳一郎、堀晃、山之口洋、高井信、新井素子、高野史緒、三島浩司、神坂一、かんべむさし、森下一仁、樺山三英 《研究者》大澤博隆、稲葉通将、加藤真平、小林亮太、伊藤毅志、原田悦子、赤坂亮太、佐藤理史、久木田水生、松山諒平
  • 月光とアムネジア
    3.6
    60年間、誰にも姿を見られることなく殺しを続けてきた伝説の殺人者、町田月光夜が“レーテ”に入った。“レーテ”とは、入りこんだ者の記憶を三時間ごとにリセットし、重篤な認知障害を引き起こす特殊空間が、直径数キロ以上にわたって出現する現象なのだ。月光夜を追って“レーテ”に進入した捜査部隊は、謎の少女をはじめ次々と奇怪な現象に遭遇する! 余人の追随を許さぬ、牧野修の、複雑怪奇ミステリアス幻想長篇。
  • ブルースカイ
    3.6
    これは、少女という生物〈クリーチャー〉についての物語 中世ドイツ、近未来のシンガポール、そして現代日本。3つの世界を行き来する少女の正体とは? 桜庭一樹の初期傑作長篇 1627年、魔女狩りの嵐が吹き荒れるドイツ・レンスで10歳の少女マリーは、〈アンチ・キリスト〉と遭遇する。 2022年、近未来のシンガポールで、青年のディッキーは、かつて絶滅したはずの〈少女〉という生物(クリーチャー)と出会う。 そして、2007年、鹿児島。私は、青い空の下にいた――。 三つの空を見た、ある少女にまつわる物語。 解説・佐々木敦
  • うどん キツネつきの
    3.6
    パチンコ店の屋上で拾った奇妙な犬を飼育する三姉妹の人生を繊細かつユーモラスに描いて第1回創元SF短編賞佳作となった表題作をはじめ、郊外のぼろアパートで暮らす多言語の住人たちの可笑しな日々「シキ零レイ零 ミドリ荘」、15人姉妹の家が建つ孤島をある日見舞った異常事態「母のいる島」、謎めいた子供たちの日記で幕を開ける不可思議な冒険「おやすみラジオ」、ねぶたの街・青森を舞台に時を超えて紡がれる美麗な幻想譚「巨きなものの還る場所」の全5編を収録。新時代の感性が描く、シュールで愛しい物語。第36回日本SF大賞候補作。/解説=大野万紀
  • メビウス・ファクトリー
    3.6
    町の住民のほとんどが働く巨大工場。しかし、そこで何が作られているのか、実は、誰も知らない――。妻子を連れて地元の町にUターン就職し、町一番の工場に就職したアルト。完璧な管理システムを持った工場は、町民の誇りと憧れの存在だったが、アルトは働き続けるうち、徐々に工場の“秘密”に気づきはじめ――。閉鎖的な企業城下町を舞台に、現代日本を照射するSF長編。【目次】第一章 新入社員/第二章 鑑定士見習い/第三章 熟練工/第四章 新入社員、その後/第五章 新人鑑定士/第六章 パンデミック/第七章 お尽くし
  • 砂星からの訪問者
    3.6
    戦場カメラマンの石塚旅人が乗り組んだ宇宙調査艦隊が、突如、エイリアンと交戦状態に。撮影を続けていた旅人は孤立し、捕虜となる。実はエイリアンの艦隊も、調査艦隊だったのだ。間もなく、情報力が戦闘力と直結する戦いが幕を開ける!
  • 星のダンスを見においで 地球戦闘編
    3.6
    西銀河じゅうにその悪名を轟かせた伝説の宇宙海賊ジャンピング・ジャック・フラッシュが姿を消して18年が過ぎた。かつて副官だったアレックスは、ジャックの足取りを追ううち、辺鄙な後進惑星にたどり着いた――地球である。それも、時は現代。横須賀のどぶ板通りで、戦場帰りを装って奇妙な骨董品屋を営んでいたジャックは、かつての部下たちから所構わぬ大攻撃を喰らい、横須賀沖に沈めてあった宇宙艇で再び宇宙へ飛び立った――事情を知るよしもない、女子高生の唯佳を乗せて。著者の真骨頂たるスペース・オペレーションSFを二分冊で贈る。/解説=堺光保
  • 猫の惑星
    3.6
    思春期を迎える前の子供だけが、超能力を持つことができる近未来。集められた幼い子供たちは、秘密組織「シテン」の中で、それぞれの能力を研ぎ澄ます訓練を受けながら、「ホンテン」から命じられた数々のミッションに派遣されていた。その中の少年の一人イクオは、自分と会話できる猫ウリと出会い、組織が隠し持つ恐ろしい秘密を聞かされる。この世界のどこかにいる「猫の王」に会いたいと言うウリとともに、イクオは脱走を決意するが…。

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  • 第九の日
    3.6
    イギリスで一人旅をつづけるケンイチが迷い込んだ「永遠の町(エヴァーヴィル)」は、人間のいないロボットだけの町だった――。なぜ、ぼくたちは、痛みを感じないのか? 心は、神の奇跡なのか? AIとロボティクスの近未来を描いて、瀬名秀明が永遠の命題に挑む、畢生(ひっせい)の恋愛科学小説。憧れと驚き、そして歓び。思索の沃野を翔ける「物語」の力が、いま、世界を救う!
  • 我もまたアルカディアにあり
    3.6
    「我々は世界の終末に備えています」そう主張する団体により建造されたアルカディアマンション。そこでは働かずとも生活が保障され、ただ娯楽を消費すればいいと言うが……創作のために体の一部を削ぎ落とした男の旅路「クロージング・タイム」、大気汚染下でバイクに乗りたい男と彼に片思いをする不器用な少女の物語「ラヴィン・ユー」など、鬼才が繊細な筆致で問いかける、閉塞した天国と開放的な煉獄での終末のかたち。
  • 神と野獣の日
    3.6
    「重大事態発生」。官邸の総理大臣に、防衛省統幕議長がうわずった声で伝えた。Z国から東京に向かって誤射された核弾頭ミサイル5個。到着まで、あと43分! SFに初めて挑戦した松本清張の異色長編。
  • 東京湾 海中高校
    3.6
    東京湾の海底に、海流発電を利用した海中都市が作られた。海の中で生まれ育ち、青春を謳歌する夏波たち。だが、生まれ故郷には、消滅する運命が待ち受けていた。身を切られるような悲しみと、憧れの先輩への淡い恋。大人へ成長する少女と、過去を追憶する青年の視点から描く、切なくも美しい近未来青春小説。
  • リアクト
    3.6
    1992年、N中学校2年4組の美雪は、未来からきたという保彦と出会う。ある小説を探して一夏を過ごした彼は、300年後へ帰ったはずだった。そして1992年秋、西暦3000年からきたタイムパトロールの少女ホタルは、過去が見える能力者、坂口霞との遭遇をきっかけに岡部蛍の小説『リライト』に疑問を抱く。作中で2年4組の同級会が開かれたという2002年に向かったホタルは、恐るべき夏の真実に近づいてゆく。シリーズ第3弾
  • 石の血脈
    3.6
    アトランティス、暗殺集団、赤い酒場、巨石信仰、狼男、吸血鬼、不死の生命……。この本を手に取ったあなたは、これらの言葉からどんな物語を想像するだろうか。失踪した妻を捜し夜の街を歩く建築家・隅田、展示場から消えたアトランティスの壺を追うカメラマン・伊丹。彼らの周囲には、次第に不可解な出来事が起こり始める。一見脈絡のない事象を縦糸に、男女の愛を横糸に紡ぐ、半村良の伝奇ロマン。
  • 風の歌、星の口笛
    3.6
    遙か未来。地質学者のジョー達は滅亡寸前の地球を再生するため、人工惑星〈プシュケ〉を目指していた。だが、到着してみると〈プシュケ〉は砂漠化し、すでに滅んでいた。惑星滅亡に到る驚愕の真相とは? 第24回横溝正史ミステリ大賞受賞作。
  • つねならぬ話
    3.6
    海の下の、奥の奥で眠っている神の夢。大地をうごめき、すべてを食い尽くす不快なブガン。アステカの怪しげな薬草に酔って義経がみる昔日の幻。満月の夜にとらえた人魚を食べてしまった男たちのゆくえ――。天地の創造、人類の誕生などを語りつがれてきた物語が、いま奇抜な着想で生れかわる。あなたを空想の小宇宙へ誘う、幻想的で奇妙な味わいの52編のワンダーランド。
  • 七胴落とし
    3.6
    なんの理由もなく少女がいきなりナイフで自分の手首を切りつけ、自殺する――これは、テレパシーによって自殺を無理強いしあうという、子供たちのゲーム。だが、このテレパシー能力も大人になると、消えてしまう。異様な閉塞状況の中で、大人になる直前の子供たちの焦燥と不安をみごとにSF小説とした長篇
  • 黒い季節
    3.6
    身のうちに病を飼い、未来を望まぬヤクザ「藤堂」、記憶を喪い、未来の鍵となる美少年「穂」、未来を手にせんとする男「沖」、沖と宿命で結ばれた異能の女「蛭雪」、未来を望まずにはいられぬ少年「誠」、誠と偶然で結ばれた異能の女「戊」――縁は結ばれ、賽は投げられた。世界は、未来は変わるのか? 本屋大賞作家、冲方丁が若き日の情熱と才能をフル投入した、いまだかつてない異形のエンタテインメント!!
  • マアジナル
    3.6
    KADOKAWAの文芸誌「野生時代」に連載された長編小説。角川文庫化版が電子書籍に。UFOを目撃した6人の少年少女の異世界体験を描くSF的な作品。大人になったガンダム世代は何を夢見るか。 著者は本作品を執筆前に石川県羽咋市在住の僧侶でありUFOの研究家でもある高野誠鮮氏から、石川県においてUFOの目撃例が非常に多いことを聞く。高野氏はUFOで羽咋市を地域活性化したことでも有名。UFOの国際会議も開催したUFO研究の第一人者。高野氏の全面取材協力のもと、UFO遭遇者と接触。取材を始めると予想外に多いUFO遭遇者に驚くと同時に、人間の意識とUFOが関連していることを知る。 文明が侵食していない古い土地には、人間の潜在意識をひらく「夢みる力」が残っている。中学時代に遊び半分でUFOを呼んだ6人の少年少女。そのうちの一人の少女が失踪して行方不明に。遺された5人も数奇な人生を歩むことに。再びそれぞれの人生が重なったとき少女が転生しUFOが現われる……。 UFOの存在は人間の潜在意識を揺さぶる。特殊な変成意識体験は若者の心にどんな影響を与えるのか。この現実は真実なのかそれとも幻……? カント哲学から量子論へ。冥王星の発見者パーシヴァル・ローエルの意識が時空を超えて現代と繋がり合う。見えないものが見えたとき、人はその無意識の力に抗えるのか? 単行本初版発売は2011年。  「『想定外』の出来事が起きた今だからこそ、この作品は私の魂をこれほどまでに震わせたのだろう」――香山リカ(精神科医)
  • 時間のおとしもの
    3.6
    『携帯電波』 ―― 少女が台所で偶然見つけた携帯電話。耳を傾けた向こう側には、もう一人の自分がいて……。 『未来を待った男』 ―― この時代にタイムトラベラーを呼び寄せる。それが男の目標だった。『やり直したいことがある』 のだという。そして、ついにその時が訪れる。 『ベストオーダー』 ―― 四人の俺が、同じ場所に現れた。自分自身が複数いるこの状況を前に、俺達四人はしばし考えた後、全員で共謀し、『完全犯罪』 を企てる。 ほか、書き下ろし短編 『時間のおとしもの』 を含む、時間に囚われた人間たちの、淡く切ない短編集。
  • 終末のフール
    3.6
    八年後に小惑星が衝突し、地球は滅亡する。そう予告されてから五年が過ぎた頃。当初は絶望からパニックに陥った世界も、いまや平穏な小康状態にある。仙台北部の団地「ヒルズタウン」の住民たちも同様だった。彼らは余命三年という時間の中で人生を見つめ直す。家族の再生、新しい生命への希望、過去の恩讐。はたして終末を前にした人間にとっての幸福とは? 今日を生きることの意味を知る物語。
  • クレィドゥ・ザ・スカイ Cradle the Sky
    3.6
    ただもう一度、空に上がりたい――空に焦がれ、空を見上げながら地を這う「僕」。「僕」はまた飛べるのか。そして、「僕」は何者なのか。森博嗣が紡ぐ永遠の子供たちの物語、完結!
  • 幻詩狩り
    3.6
    1948年。戦後のパリで、シュルレアリスムの巨星アンドレ・ブルトンが再会を約した、名もない若き天才。彼の創りだす詩は麻薬にも似て、人間を異界に導く途方もない力をそなえていた……。時を経て、その詩が昭和末期の日本で翻訳される。そして、ひとりまたひとりと、読む者たちは詩に冒されていく。言葉の持つ魔力を描いて読者を翻弄する、川又言語SFの粋。日本SF大賞受賞。

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  • あがり
    3.5
    舞台は、〈北の街〉にある蛸足型の古い総合大学。語り手の女子学生と同じ生命科学研究所に所属する幼馴染みの男子学生が、ある日、一心不乱に奇妙な実験を始めた。亡くなった心の師を追悼するためだ、と彼はいうのだが……。夏休みの閑散とした研究室で密かに行われた、世界を左右する実験の顛末とは? 少しだけ浮世離れした、しかしあくまでも日常的な空間――研究室を舞台に起こるSF事件の数々。第1回創元SF短編賞を受賞した表題作にはじまる、大胆な発想と軽快な語り口が魅力のデビュー作品集。/【目次】あがり/ぼくの手のなかでしずかに/代書屋ミクラの幸運/不可能もなく裏切りもなく/幸福の神を追う/へむ/解説=三村美衣*本電子書籍は『あがり』(創元SF文庫 新装版 2025年5月9日初版発行)を底本としています。
  • コスタ・コンコルディア 工作艦明石の孤独・外伝
    3.5
    無人探査機が到達したドルドラ星系で発見された恒星間宇宙船。なぜか遭難から数千年が経過したらしき船の畏怖すべきドラマとは?
  • はじまりの町がはじまらない
    3.5
    世界(サービス)終了を、止められますか? MMORPG「アクトロギア」のサービス終了が決定。そんななかゲーム世界の〈はじまりの町〉で町長を務めるオトマルは、唐突に自我を獲得する。同じく覚醒した毒舌秘書官のパブリナの説明で、世界の終わりを阻止するためには冒険者たちの満足度向上が必須と理解した町の住人たち。ショップやクエストの最適化、近隣国との交易。NPCたちの奮闘はやがて世界の外側をも巻き込む大事件へ――終わりかけゲーム復興物語!
  • 未来からの脱出
    3.5
    鬱蒼とした森に覆われた謎の施設で、何不自由ない生活を送っていたサブロウ。 ある日彼は、自分が何者であるかの記憶すらないことに気づく。 監獄のような施設からの脱出は事実上不可能、奇妙な職員は対話もできず、どこか不気味なロボットのようで……。 サブロウは諜報担当のエリザ、戦略家のドック、メカニックのミッチと協力し脱出計画を立ち上げる。 脱走劇の末に彼が直面する、驚愕の真実とは? 鬼才・小林泰三の遺作となった脱獄SFミステリ。
  • 小説 機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島
    完結
    3.5
    ジャブローでの防衛戦を耐えきった地球連邦軍は勢いのままにジオン地球進攻軍本拠地のオデッサを攻略すべく大反抗作戦に打って出た。アムロ達の乗るホワイトベースは作戦前の最後の補給を受ける為にベルファストへ向け航行。そんな中ホワイトベースにある任務が言い渡される。無人島、通称「帰らずの島」の残敵掃討任務。残置諜者の捜索に乗り出すアムロ達であったが、そこで見たのは、いるはずのない子供たちと一機のザクであった。戦闘の中でガンダムを失ったアムロは、ククルス・ドアンと名乗る男と出会う。島の秘密を暴き、アムロは再びガンダムを見つけて無事脱出できるのか…?*公式HPより。
  • 樹環惑星―ダイビング・オパリア―〈新装版〉
    3.5
    その森は、自らが産み出す多様な化学物質で、会話をしている。 有毒な雲をいただく森からなる広大な低地帯と、断崖で隔てられた高地、それが惑星オパリア。 この星で起こる異常は必ず森に原因がある。 そんなオパリアで新型の森林熱症候群が発生し、患者が激増。 生態学者シギーラは原因究明のため、二十年ぶりにこの樹環の惑星に降り立った。 第11回日本SF新人賞を受賞した、冒険SFの傑作。 ※本作品は、「樹環惑星―ダイビング・オパリア―」を加筆修正した新装版です。
  • 真鍋博の植物園と昆虫記
    3.5
    星新一、筒井康隆、アガサ・クリスティーなど人気作家作品の装画や装幀の仕事で知られる天才・イラストレーターが、社会のあらゆるものを〈植物〉と〈昆虫〉に見立て、ユーモアと風刺を織り込んで描いた40年前の幻の作品集が奇跡の文庫化。機知縦横に生み出されたイラストは、時代を超えて現在の我々の問題にもリンクしており、その普遍的な想像力に驚くばかり――。
  • 民宿雪国
    3.5
    大勢に惜しまれながら、国民的画家・丹生雄武郎が亡くなった。享年九十七。彼は一方で寂れた民宿のあるじでもあったが、その生涯は未だ多くの謎に包まれている――。期待した筋書きを幾度も裏切られる破天荒な構成、そして昭和史の裏面を抉りながら最終的に物語が辿りつくのは……!? 小説界が驚倒した空前絶後、衝撃の大傑作。
  • Genesis 白昼夢通信
    3.5
    ベテランから日本SF界の未来を担う新鋭まで、現代SF界を牽引する7名が集結! 新時代を創る書き下ろしアンソロジーシリーズ、第2巻。【収録作】高島雄哉「配信世界のイデアたち」/石川宗生「モンステリウム」/空木春宵「地獄を縫い取る」/中村融〔エッセイ〕「アンソロジーの極意」/川野芽生「白昼夢通信」/門田充宏「コーラルとロータス」/西崎憲〔エッセイ〕「アンソロジストの個人的事情」/松崎有理「痩せたくないひとは読まないでください。」/水見稜「調律師」/ちいさなあとがき/編集部より
  • 5分間SF
    3.5
    あなたはこのお話のオチ、想像できますか? 宇宙に放り出され生死をさまよう男たちが取った究極の選択とは? 恐竜を探しに降り立った惑星で取材陣が出会った衝撃の真実とは? あっと驚く結末が、じわりと心に余韻を残す、すこしふしぎなお話が盛りだくさん。いつでもどこでも楽しめるSFショートショート作品集。
  • 青い海の宇宙港 春夏篇
    3.5
    小学六年生の天羽駆は一年間親元を離れ、豊かな自然とロケットの射場がある島で過ごすことに。小学六年生の天羽駆は親元を離れ、宇宙遊学生として、豊かな自然と最先端の宇宙関連施設が同居する多根島で一年を過ごすことになる。同じく宇宙遊学生の周太、萌奈美、島の同級生希実と宇宙探検隊を結成した駆は、日本宇宙機関職員の加勢遙遠や宇宙ベンチャー企業を営む温水兄弟との出会いをきっかけに、島で開催されるロケット競技会へ
  • ダンジョンクライシス日本
    3.5
    輸送会社勤務の元自衛官鈴木肇は、ダンジョン内の米軍攻略基地に軍用車両を納車に行く途中、魔物に襲われ異世界に迷いこむが……
  • 宇宙大密室
    3.5
    海外作品の的確な紹介と洒脱な筆致による創作の両面から初期の日本SF界を支えた名手・都筑道夫。その唯一のSF短編集が本書である。流刑星にただ一人閉じ込められた囚人は、いかにして殺害されたか――「宇宙大密室」、あなたは60年後に殺されました、と語る男が訪ねてくる――「凶行前六十年」、自殺するには一千万の税金がかかる時代に、無一文で自殺に成功する方法とは――「イメージ冷凍業」などをはじめ、日本民話に材を採った、鼻たれ天狗が主役の連作など幻想小説まで幅広く収める。また巻末には中編SFスリラー「地獄の鐘が鳴っている」を書籍初収録。さらに日本におけるSF黎明期の出版活動について聞いた貴重なインタビューを加え、解説では都筑のSFにおける足跡を詳細に紹介した。【収録作】【未来への危険な旅】「宇宙大密室」「凶行前六十年」「イメージ冷凍業」「忘れられた夜」「わからないaとわからないb」/【心のなかへの奇怪な旅】「変身」「頭の戦争」/【機内サービス映画】「カジノ・コワイアル」/【民話へのおかしな旅】「鼻たれ天狗」「かけざら河童」「妖怪ひとあな」「うま女房」「恋入道」「一寸法師はどこへ行った」「絵本カチカチ山後篇」「猿かに合戦」「浦島」/【追加オプション 見知らぬ過去への旅】「地獄の鐘が鳴っている」/あとがき(ハヤカワ文庫JA版)/著者自身による解説(徳間文庫版)/翻訳SF黎明期 都筑道夫インタビュー/都筑道夫とSF=日下三蔵
  • 夢みる葦笛
    3.5
    ある日、街に現れたイソギンチャクのような頭を持つ奇妙な生物。不思議な曲を奏でるそれは、みるみる増殖していく。その美しい歌声は人々を魅了するが、一方で人間から大切な何かを奪い去ろうとしていた。(表題作) 人と人あらざるもの、呪術と科学、過去と未来。様々な境界上を自在に飛翔し、「人間とは何か」を問う。収録作すべてが並々ならぬ傑作! 奇跡の短篇集。
  • カミカゼの邦
    3.5
    魚釣島で日本人が中国人民解放軍に拘束されたことを機に海自と中国軍が交戦状態に入った。在日米軍もこれに呼応。沖縄を舞台に“戦争”が勃発。沖縄生まれの渋谷賢雄も民間の自警軍──琉球義勇軍に参加し激戦を生き抜くが、突然の終戦。彼は東京に居を移す。すると、周辺を不審な輩(やから)が──。国際謀略アクション、新たな傑作誕生。スピンオフ短篇を収録し文庫化。(解説:仁木英之)[国際謀略小説]
  • ポリフォニック・イリュージョン 初期作品+批評集成
    3.5
    日本SF大賞史上初となる二度の大賞受賞を果たした、現代日本SF最高峰作家の初期作品&評論集。著者自ら封印してきたデビュー作「ポリフォニック・イリュージョン」他5作、ついに解禁。
  • 鯨の王
    3.5
    圧倒的リアリティで描かれる深海の激闘! メルヴィル『白鯨』へのオマージュ的SF海洋冒険小説 マリアナ諸島海域の深海で米海軍の攻撃型原潜が襲われた。 原潜自体に傷はないのに、中の乗組員が半数以上死亡。 米海軍は海底基地に調査員を派遣する。 日本では、アル中の鯨類学者・須藤は未知の巨大クジラの骨を発見するが、採集した骨は何者かによって盗まれ、採集場所の深海は荒らされてしまう。 失意の須藤に、米バイオ企業からグアムでの研究援助の手が差し伸べられた。 グアムに飛んだ須藤は、深海調査船のパイロット・秋道炎香と性格的に反発しあいながらも力をあわせ、クジラを追う。 米海軍は事件には未知のクジラがかかわっていることを突き止め、そのクジラの能力を研究するために、米兵器メーカーが中心となってヨーロッパ、カナダの石油会社、鉄鋼メーカーなどと組んで建設した西マリアナ海領の海底熱床探査基地で調査を始める。 さらには、クジラから取れる高価な龍涎香を狙う中東のテロ組織が須藤たちに近づく。 欲にまみれ、思惑が入り乱れる人間たちに、クジラの群れが反撃に出た。 深海の巨大生物ダイマッコウ対人間のかつてない死闘が繰り広げられる! 解説・加藤秀弘
  • SF飯:宇宙港デルタ3の食料事情
    3.5
    勘当されて辺境星域へとたどりついた大商家の若旦那と、祖父の食堂をついだばかりの少女コノミが巻き起こす抱腹絶倒の食べ物小説。

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