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Posted by ブクログ
100文字という制限下でSFを綴る。
読んでいて思うのは、この100文字という制限であるからこそ、無限に広がる世界が内包されているのだな、という感覚。
これは、FC時代からゲームに親しんできた世代なら共感してくれるだろうと思います。あの荒いドットで表現された世界に、どれだけ興奮し没入して、描ききれなかったことも描かなかったことも想像し世界を構築してきたことか。
技術の進歩によって解像度が上がったことは素晴らしいことであって、現実との境目があやふやになってきているのは、高精度の限界に挑戦していくということで頼もしいことです。ただ、見えるものに感動するのと、見えないものを補完して感動するのは違った喜びであるのです。
そんな懐かしさに打ち震える100文字の数々でした。
『定期的に襲ってくる人食い巨大怪獣への対策として行われたのは人を巨大化する計画。誰かひとりが巨人となって戦う。勝てるんですか。勝てなくても、今回から食われるのはひとりで済むだろ。あんなに大きいんだから』
『妻と娘が揃って工場へ。おせち料理を作るために行くのだという。それで工場へ、というのがじつはよくわからないのだが、彼らにもいろんな事情があるのだろう。嘘をついてはいないはず。そういう機能はないからな。』
『もともとあそこは高地などではなかった。ただ周囲が沈下していっただけ。そのとき、あそこだけは沈まず、それで周りよりも高くなったのだ。ついでに言えば、もともと我々はヒトではなかった。ただ周囲が以下略。』
ふと思い出した3つを引用。ちょっとしたブラックさが好みなのかな。限られた制限下ではオチとして優秀なのかもしれないな。好き。
感想も100文字で、なんて考えもしたのだけど、全くと言っていいほどにまとまらない。長文でも短文でも読ませる力を含んだ文を書くというのは、相当のことだと再確認です。
「54字の物語」や「一行怪談」のような超ショートショート集。
SFだけあって星新一先生みたいな話もあれば、ホラーに近い奇妙な話もあって面白かった。
話の前後があれこれ想像でき、世界を拡げてみられるものが特に面白いと思った。
Posted by ブクログ
妄想癖のあるようなタイプの読書家にのみ(ここ大事)オススメできる変な本。
文字数が少ないということは表現できることに大きく制限がかかるということ。そのため、何を言っているのかよく分からないというような文章になりがちなのにも関わらず、しっかりまとめられていてビビる。SFというジャンルもあって、サラッと読んでしまうと「何のこっちゃ??」となるのも仕方ない。じっくり読むべし。
この本は、自分なりの解釈を、余白にどんどん書き込んでいくのが面白い。はじめからそうすることを想定されているかのように余白が配置されているのもいい。「正しい解釈なんかどうでも良い、自分なりに解釈しながら楽しむのが読書だ!」なんて人には是非おすすめの一冊。個人的には、一話ごとに自分でタイトルをつけていくのが楽しかった。
Posted by ブクログ
さて困りました。これをどう紹介したらいいものか。そんなこと、言われたほうが困るとは思うのですが。内容が内容なので、説明がどうにも難儀である。でもとりあえず、何とかやってみようと思います。
というわけで、北野勇作著『100文字SF』。名は体を表す、読んで字のごとく、そのままずばりの内容で、著者がTwitterで綴ってきた(そして今もなお書き続けている)ほぼ100字の小説集です。
もとはといえば、キノブックスから『じわじわ気になる(ほぼ)100字の小説』という児童書のシリーズとして刊行されていましたが、担当編集者の退職を機に、方針の変更で打ち切りとなってしまったとのこと。
その後もTwitterでは投稿を続けつつ、やはり改めて書籍化したいという思いから、「興味のある方は連絡ください」と掲げていたところ、早川書房よりこうして、晴れて一冊にまとめられる運びとなったそう。
著者の北野勇作は、日本SF大賞受賞作の『かめくん』をはじめ、寡作ながらSF分野では定評あり。コミックエッセイ『年収150万円一家』(森川弘子)に登場する、夫のSF作家としてお馴染みの方もいるかも。
めでたく重版もされているという本書には、厳選された全200編が収録。現在も「#マイクロノベル」という呼称とハッシュタグで日々書き続けられる物語の数は、すでに2,000を超えているとか。
真っ白な表紙にイラストなし、文字オンリーの潔いデザイン。裏表紙のあらすじ文も、カバー見返しの著者プロフィールも、巻末の既刊・新刊紹介に、帯の推薦文まですべてほぼ100字という徹底ぶりに驚嘆。
つきましては、今回の紹介文も頭を捻りまして、「ほぼ100字」のパラグラフばかりで構成してみました。ぎりぎりまで削ることで濃厚に凝縮された、珠玉のSFエッセンスを、じっくり存分にお愉しみください。
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