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かめくんは、自分がほんもののカメではないことを知っている。カメに似せて作られたレプリカメ。リンゴが好き。図書館が好き。仕事も見つけた。木星では戦争があるらしい。第二十二回日本SF大賞受賞作。
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Posted by ブクログ
やわらかい文章、キャラクターの中にとこらどころにゴリゴリしたものが隠れてる。キャラクターはみんな優しいのに隠れてる世界は優しくなさそう。でも優しくなさそうな部分は隠れていてよく見えない。気になるけど霞の向こう。
大阪で暮らすロボット「かめくん」の目を通して、ちょっと不思議な世界を描く。 『日常系SF』と呼んでもいいだろう。 いや、ライトノベルのレーベルから発売された作品が日本SF大賞を受賞したのだから、『日常系ラノベSF』と言うべきか。 切ないラストが涙を誘うが、何度も読み返したくなる。
SFだと言われても最初ピンとこなかった。 ただ、物語全体にわたって、諦念と不安感がつきまとい続けていて、それが、少しほのぼのして見える「かめくん」の語り口とミックスされて、読み進めずにはいられない原動力になって、夢中で読んでしまった。 カメの哲学と世界観は難しくて直感的で面白い。 不思議な物語だった...続きを読む。 SFなんだろう。 せつなくて、面白かった。
ああ、10年前に読めていたら良かったな。こんな面白い小説があったなんて。復刊で出会えてほんとうに良かった。 微笑ましいんだけどなんだかかなしくて、いつのまにかかめくんの目線で世界を見ている。少しだけ泣く。この小説世界に浸っていたい。
北野SFの原点にして、一つの到達点であり、後の北野勇作のすべてが集約された傑作物語。 また、2000年代の日本SF復活の幕開けとなる長編の一つ。 10年ぶりの再刊で読み返したけど、10年間に北野勇作の作品をいろいろ読んだので、10年前より作品がより理解できるようになったと思う・ 背景レイヤにかな...続きを読むりハードなSF設定があるのに、その前景レイヤに日常とノスタルジーを感じさせる風景、どこかずれているけどほのぼのとした優しい世界。 それを描き出す作者の文章が考え抜かれ、でもなんか読みやすく、擬音の巧みさもあり、淡々と進むけど奥が深い小説。 この風景がカメモリのどこかにひっそりと冬眠して、いつかかめくんが少しの懐かしさとともに夢でもいいから思い出してくれることを思いながら、ラストでまた少しく泣いた。 とにかく読んで欲しい、かめくんのお話です。
優しくて、温かくて、どこか懐かしくて、 そこはかとなく不安さを感じるおぼろげな世界。 SFだしファンタジーなんだけど、相手はかめなんだけど、 かめくんが感じている「不確かさ」には、共感を覚えてしまいます。 ちょっと哀しいけれど、ゆったり浸っていたい ほんのりとあったかい世界ですw。
不思議な世界観。 いえ、SFの設定としては決して珍しいものではないのですが。 かめくんは「レプリカメ」です。 亀に似せて作られました。 人に混じって生活していますが仕事や生活面で弱い立場です。 作られた存在ですがりんごやパンの耳を買って食べます。 口がきけなくてワープロを使って会話します。 そうい...続きを読むったことから、 どちらかというと受身で周囲の人たちを観察している感じ。 でも内面でいろいろな事を不思議に思い、常に考えています。 そんなかめくん視点で語られる世界は静かで優しく、でも切なくて。 そしてよく考えると怖い。 淡々とかめくんの生活が語られていく中で、 底知れない不安と悲劇の予感がじわじわと効いてきます。 表紙の男の子(?)はかめくんだと思われます。 そのイメージで読みました。 でもよく考えると見た目は亀のようで甲羅もあるんですから、 まったくの内面的イメージということですね。 イヤリングのりんごも、 りんごが好きで食事として食べる場面が何回かあったりして。 象徴的。
カメはなぜか好まれている。 助けたカメは竜宮城へ連れて行ってくれるし。 ガメラは子どもの味方だし。 ウサギにだってかけっこで勝つし。 「亀は意外と速く泳ぐ」って題名の映画まであるし(意外って言われるのも心外)。 「この宇宙のすべては、たったふたつの要素に分けることができる。すなわち、甲羅の内と外...続きを読む」 分かるような分からないような……ま、いいか。 かめくんはかめくんであって、カメではないのだから……,
かめくんです。それ以上でもそれ以下でもない。宮沢賢治を彷彿とさせるオノマトペが多く、全体的な雰囲気としてはかなり柔らかく読みやすい。ただ、その印象は読み手の心境の投影でしかなかったことが最後まで読めば伝わるだろう。終始一貫して安易なセンチメンタリズムや叙情性に流されることなく、かめくんはかめくんとし...続きを読むて有り続けたのには好感が持てる。非日常的な存在の日常は昨今のアニメでも見かける話ではあるが、これはその流行の一端なのかもしれない。
「かめくんはかめくんである。かめくんはかめくんでしかない。」現実離れした設定ではあるが、そこにかめくんが存在していることが普通である空気感。自分の思考はどこからくるものなのか、自己はどこにあるのかなどについて推論しながら日常を生きるかめくんの姿に切なさを感じる。SF小説ではあるものの、科学の進歩や...続きを読むレプリカの精度の高さによって現実と虚構の境界線が曖昧になっていく世界にはリアリティーがあった。その怖さを一見のほほんとした世界観で、独特な擬音等を用いながら描ききる北野さんの、他の作品も読みたくなった。
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