Posted by ブクログ
2021年11月01日
「うどん キツネつきの」☆☆
ある日女子高生が拾ってきた不思議な犬が狐につかれていて宇宙人とも関係があって?
何を読まされているのか全く分からなかった。
読書を始めたばかりのころはそういうこともあったが、久ぶりに何の話なのか理解できない作品に出会った。
「シキ零レイ零 ミドリ荘」☆☆
1作品目でわ...続きを読むけのわからない作品を書く作家だということはわかったので身構えながら取り掛かったところ、わずかながら理解が及んだように思う。それでも奇想天外すぎて感想を書くまでに至らない。
在日外国人とか低所得者向けのオンボロアパートの住人たちの間で起こる奇怪な非日常的日常。
「母のいる島」☆☆
母から特別な訓練を受けている十五人姉妹のお話。
だから何?という感想しかわかない。
「おやすみラジオ」☆☆☆
主人公は、不思議なラジオを拾った小学生が書いているブログを読んでいる。ある日、ブログに書かれている町とそこでの出来事は、主人公が住む町と同じであることに気づく。主人公は小学生たちとラジオの正体を追っていくが、そこには同じように彼らを追ってきた人たちが集まり始める。実はラジオについて記述されているのは主人公が読んだブログだけではなく、他のブログや媒体でも発信されているものだった。
ここで、これはテロ行為なのではないか?という考えに至る。インターネット上で攻撃を予告したり、テロ行為を煽動するような内容を発信することはアウトだが、ほんの少しだけ民衆を動かす内容を媒体や形を変えて発信した場合はどうだろうか。小さな一つ一つの行動が全体として大きなテロ行為になるのだとしたら。
やっと私にも理解できる作品が出てきてよかった。社会や集団の大きさというか不確定さというか、そういう怖さがあった。
「巨きなものの還る場所」☆☆☆
登場人物も時代も違うシーンが次々に入れ替わるのでまた話についていけなくなりそうだったが、共通するのは巨大なものが登場するという点。いわく、巨大なものには一つに戻ろうとする力がある。
物語に登場する巨大なものと同様に、それぞれの物語が構成要素として一つの大きな物語につながっていくのが面白かった。