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パチンコ店の屋上で拾った奇妙な犬を飼育する三姉妹の人生を繊細かつユーモラスに描いて第1回創元SF短編賞佳作となった表題作をはじめ、郊外のぼろアパートで暮らす多言語の住人たちの可笑しな日々「シキ零レイ零 ミドリ荘」、15人姉妹の家が建つ孤島をある日見舞った異常事態「母のいる島」、謎めいた子供たちの日記で幕を開ける不可思議な冒険「おやすみラジオ」、ねぶたの街・青森を舞台に時を超えて紡がれる美麗な幻想譚「巨きなものの還る場所」の全5編を収録。新時代の感性が描く、シュールで愛しい物語。第36回日本SF大賞候補作。/解説=大野万紀
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Posted by ブクログ
学校の帰り道沿いのパチンコ屋の屋上から、突如として聞こえてきた咆哮。和江と美佐と洋子の三姉妹は箱に入っていたその犬に似た生き物を「うどん」と名付けて家で買うようになります。
それから何が起こるでもなく、七日め、四年め、七年めと時(章)が過ぎ、あっけなくも不思議な雰囲気を残したまま物語は幕を閉じます(うどん キツネつきの)
さらには、古びたおんぼろアパートの奇妙な住人の日常が淡々と描かれる「シキ零レイ零 ミドリ荘」、ある女性の風変わりながら凄まじいとある計画に焦点を当てた「母のいる島」、子どもが書いていると思われる謎のブログに引き込まれていく一人の女性がたどり着くのは…「おやすみラジオ」、ねぶたと東北大震災とを絡めた幻想的な「巨きなものの還る場所」の5編が収められたシュールな味わい深い短編集です。
どれも、読み終わると胸の奥の方がキュッとなる感覚が味わえます。
Posted by ブクログ
★意味、完全に解ってる言葉しか使っちゃいけねえなんて、誰が決めたんだよ(p.86)
よく把握できないままになんとなく魅力的な作品群/わかろうとせず気分で適当に読んでしまうのが吉かも/「シキ零レイ零 ミドリ荘」かなり好きです/SFとかカテゴライズする必要もないかも。
【一行目】「今、あのゴリラ啼かなかった?」
【うどん キツネつきの】ヘンな犬を拾った三姉妹は「うどん」と名づけた。《長生きして死ぬならそれが幸せだと・・・・・・少なくとも私はそう思うよ》p.32
【シキ零レイ零 ミドリ荘】ミドリ荘のミドリと住人たち/キイ坊/自称元宇宙飛行士のおっちゃん/背の高いベトナム人のグェンさん/自分の中で迷子になるタニムラ青年/顔文字でしゃべるエノキさん/王さん/キクイムシ/行方不明の犬たち/《まーね、私だって、両親が必要かと言えばそうでもないタイプの子供だし》p.70/《なにより、二人は同じ日本語を喋っているつもりだがお互いの言葉をほとんど理解していないようだった。》p.88/《読む人が文字だって思えば、傷だって文字でしょ》p.100。
【母のいる島】島の十六人姉妹/黄泉比良坂。
【おやすみラジオ】謎のブログ/大きくなっていく物体(ラジオ?)/複数のブログ/調べると整合性が取れなくなる/ノアの方舟/《虹も乗り物に乗って旅をしたいのかもしれないと考えた。》p.215。
【巨きなものの還る場所】いくつかの話/巨きなものは動きだす/ねぶた/シャガール/オシラサマ/学天即/《意識とか、魂みたいなものは、ひょっとしたら私自身にあるんじゃなくて、所属している集団とか、場所のほうにあるのかも。そこにたまたま私みたいなひとつの生き物がいるから、私に魂があるように見えるだけで・・・・・・》p.304
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