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Posted by ブクログ 2020年07月03日
『温かくて粘りけのある液体は、およそ人の体内にあったとは思えない質感だった。粘る水分を指先ですくい取って鼻先に近づけると、先ほどまでいた市場のにおいが流れ込んできて私の頭(心?)の中にひろがった』―『居た場所』
二冊続けて同じ作家の本を読む。東南アジアの空気感と生活臭がたちまち湧き上がる文章。けれ...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年05月31日
表題作と2つの短編が収録されている。表題作「居た場所」は、中国南部や東南アジアから介護を学ぶために来日している小翠(シャオツイ)と語り手の物語。結構難しい作品だった。小翠が経験したことや住んでいた場所の変化が何を示すかあまり理解したとは言えないし、フェレットのような小動物の存在なんかも、分かりそうで...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年04月05日
高山羽根子は変な生き物を書くのが上手くて、表題作でもタッタという、犬や猫と同じ位の大きさの愛玩動物(田舎の人は食べたりもする)が出てくる。なんとなく、ショーン・タンの『アライバル』に出てくる生き物を想像した。毛が生えているらしいからちょっと違うけど、奇妙で不気味でしかも愛らしいイメージ。
表題作は家...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年06月27日
中短編集。SF?ファンタジー?
『行き先は特異点』で「太陽の側の島」を読んだだけの著者。
第一印象から変わらず、ノスタルジックで奇妙な雰囲気の作風。
表題作は、最後まで謎だらけのまま終わる不思議なお話。ホラーチックなシーンがあったり、民俗学・生物学的な謎があったり。とにかく変な作品という印象が強い。...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年05月17日
留学生としてやってきてのちに妻となる小翠。働き者。生まれ故郷ではなく初めて一人暮らしをした街に行きたいと言い、主人公は一緒に旅をする。
難しいというか、不思議、わからない、味わえない。謎のまま終わるものばかり。漂う空気は悪くはないけれど。わからないままのもの、?なものをうまく不自然でなく書き上げ、一...続きを読む
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