【感想・ネタバレ】うどん キツネつきののレビュー

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Posted by ブクログ 2017年03月19日

学校の帰り道沿いのパチンコ屋の屋上から、突如として聞こえてきた咆哮。和江と美佐と洋子の三姉妹は箱に入っていたその犬に似た生き物を「うどん」と名付けて家で買うようになります。
それから何が起こるでもなく、七日め、四年め、七年めと時(章)が過ぎ、あっけなくも不思議な雰囲気を残したまま物語は幕を閉じます(...続きを読むうどん キツネつきの)

さらには、古びたおんぼろアパートの奇妙な住人の日常が淡々と描かれる「シキ零レイ零 ミドリ荘」、ある女性の風変わりながら凄まじいとある計画に焦点を当てた「母のいる島」、子どもが書いていると思われる謎のブログに引き込まれていく一人の女性がたどり着くのは…「おやすみラジオ」、ねぶたと東北大震災とを絡めた幻想的な「巨きなものの還る場所」の5編が収められたシュールな味わい深い短編集です。

どれも、読み終わると胸の奥の方がキュッとなる感覚が味わえます。

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Posted by ブクログ 2023年01月02日

 〈すこしふしぎ〉な意味でのSF短編集。収録作は5作。どの作品も素晴らしい。最後の『巨きなものの還る場所』は、他の収録作よりもとぼけた雰囲気は控えめ。そのぶんスケールも大きめ、いや巨きめな傑作。

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Posted by ブクログ 2021年11月18日

SFとういよりファンタジーな5編の短篇集です。気に入ったのは「巨きなものの還る場所」。青森のねぶたにまつわる、いくつかの短い話が、時空を超えて少しづつ織り上げられいくファンタジーです。

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Posted by ブクログ 2021年04月18日

また一人好きな作家を見つけたぞ。
乙一や古川 日出男や山本弘に出会ったときに感じた喜びに似てるかな。

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Posted by ブクログ 2021年02月25日

「うどん キツネつきの」は、声に出して読んでほしい。会話のはね方が心地よくって、楽しくなって笑いながら読みました。

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Posted by ブクログ 2017年05月09日

ずっと読んでみたかった初めましての作家さんです。とても面白かったです。ゆるゆるとした日常に、ふと入り込んでくる不思議な世界。優しいSFでした。表題作も良かったですが、「巨きなものの還る場所」が好きでした。「国引」も「学天則」も気になります、国引は神話にあるのでしょうが、学天則もあるのかな。「シキ零レ...続きを読むイ零 ミドリ荘」のネットの顔文字とかで話すキャラのセリフはどう読んだらいいか分からなかったけど…。読んだ後も、この不思議な日常は続いて行くのだろうなと思わされます。これからも追いかけたい作家さんです。

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Posted by ブクログ 2016年11月28日

傑作が、みしっと5篇詰まった濃い過ぎる本でした。私はミームについては本当に疎いので勉強してからまた読み返したい。人類の情報の遺伝子。
ミームについてはドーキンス読まなくては駄目だが思わず笑い転げてしまう描写もいっぱいあって、お気に入りの1冊になってしまった。
「シキ零レイ零ミドリ荘」と「おやすみラジ...続きを読むオ」が特に良かった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年01月23日

⚫︎感想
創作SFということだったが、芥川賞を受賞した「首里の馬」が好きだったので読んでみた。
「母のいる島」「おやすみラジオ」が気に入った。
精神でも肉体でも、強い女性には憧れる。




⚫︎あらすじ(本概要より転載)
犬に似た奇妙な生き物を育てる三姉妹の人生をユーモラスに描き、第1回創元SF短...続きを読む編賞佳作となった表題作、郊外のぼろアパートの住人たちの可笑しな日々「シキ零レイ零 ミドリ荘」、十五人姉妹が暮らす孤島を見舞った異常事態「母のいる島」、ウェブ上に現れた子供の日記から始まるシュールな冒険「おやすみラジオ」、ねぶたの街・青森を舞台に時を超えて紡がれる幻想譚「巨きなものの還る場所」の全五編を収録。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年11月24日

短編5作
目に見えるものだけじゃない、その辺に転がってるいろんなものにも宿る世界や宇宙
果てしないな
そして短編だった?の重量感
「母のいる島」のレッスン要素は必要だなと妙に納得

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Posted by ブクログ 2023年09月05日

★意味、完全に解ってる言葉しか使っちゃいけねえなんて、誰が決めたんだよ(p.86)
よく把握できないままになんとなく魅力的な作品群/わかろうとせず気分で適当に読んでしまうのが吉かも/「シキ零レイ零 ミドリ荘」かなり好きです/SFとかカテゴライズする必要もないかも。

【一行目】「今、あのゴリラ啼かな...続きを読むかった?」

【うどん キツネつきの】ヘンな犬を拾った三姉妹は「うどん」と名づけた。《長生きして死ぬならそれが幸せだと・・・・・・少なくとも私はそう思うよ》p.32

【シキ零レイ零 ミドリ荘】ミドリ荘のミドリと住人たち/キイ坊/自称元宇宙飛行士のおっちゃん/背の高いベトナム人のグェンさん/自分の中で迷子になるタニムラ青年/顔文字でしゃべるエノキさん/王さん/キクイムシ/行方不明の犬たち/《まーね、私だって、両親が必要かと言えばそうでもないタイプの子供だし》p.70/《なにより、二人は同じ日本語を喋っているつもりだがお互いの言葉をほとんど理解していないようだった。》p.88/《読む人が文字だって思えば、傷だって文字でしょ》p.100。

【母のいる島】島の十六人姉妹/黄泉比良坂。

【おやすみラジオ】謎のブログ/大きくなっていく物体(ラジオ?)/複数のブログ/調べると整合性が取れなくなる/ノアの方舟/《虹も乗り物に乗って旅をしたいのかもしれないと考えた。》p.215。

【巨きなものの還る場所】いくつかの話/巨きなものは動きだす/ねぶた/シャガール/オシラサマ/学天即/《意識とか、魂みたいなものは、ひょっとしたら私自身にあるんじゃなくて、所属している集団とか、場所のほうにあるのかも。そこにたまたま私みたいなひとつの生き物がいるから、私に魂があるように見えるだけで・・・・・・》p.304

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Posted by ブクログ 2022年08月31日

SF。ファンタジー。幻想譚。短編集。
著者に対する、勝手なイメージの通り、奇妙な物語たち。
緩くてノスタルジックな雰囲気もいつも通り。
「シキ零レイ零ミドリ荘」の平和さが一番好み。

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Posted by ブクログ 2021年11月01日

「うどん キツネつきの」☆☆
ある日女子高生が拾ってきた不思議な犬が狐につかれていて宇宙人とも関係があって?
何を読まされているのか全く分からなかった。
読書を始めたばかりのころはそういうこともあったが、久ぶりに何の話なのか理解できない作品に出会った。

「シキ零レイ零 ミドリ荘」☆☆
1作品目でわ...続きを読むけのわからない作品を書く作家だということはわかったので身構えながら取り掛かったところ、わずかながら理解が及んだように思う。それでも奇想天外すぎて感想を書くまでに至らない。
在日外国人とか低所得者向けのオンボロアパートの住人たちの間で起こる奇怪な非日常的日常。

「母のいる島」☆☆
母から特別な訓練を受けている十五人姉妹のお話。
だから何?という感想しかわかない。

「おやすみラジオ」☆☆☆
 主人公は、不思議なラジオを拾った小学生が書いているブログを読んでいる。ある日、ブログに書かれている町とそこでの出来事は、主人公が住む町と同じであることに気づく。主人公は小学生たちとラジオの正体を追っていくが、そこには同じように彼らを追ってきた人たちが集まり始める。実はラジオについて記述されているのは主人公が読んだブログだけではなく、他のブログや媒体でも発信されているものだった。
 ここで、これはテロ行為なのではないか?という考えに至る。インターネット上で攻撃を予告したり、テロ行為を煽動するような内容を発信することはアウトだが、ほんの少しだけ民衆を動かす内容を媒体や形を変えて発信した場合はどうだろうか。小さな一つ一つの行動が全体として大きなテロ行為になるのだとしたら。
 やっと私にも理解できる作品が出てきてよかった。社会や集団の大きさというか不確定さというか、そういう怖さがあった。

「巨きなものの還る場所」☆☆☆
 登場人物も時代も違うシーンが次々に入れ替わるのでまた話についていけなくなりそうだったが、共通するのは巨大なものが登場するという点。いわく、巨大なものには一つに戻ろうとする力がある。
 物語に登場する巨大なものと同様に、それぞれの物語が構成要素として一つの大きな物語につながっていくのが面白かった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年04月12日

「うどんキツネつきの」★★★
「シキ零レイ零ミドリ荘」★★★
「母のいる島」★★★★
「おやすみラジオ」★★★
「巨きなものの還る場所」★★★

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Posted by ブクログ 2019年03月09日

「少し不思議」の方のSF短編集。
どれも粒ぞろいですが、核心を書かない&明らかにしない書き方は好みが分かれるところだと思います。ガチガチゴリゴリのSFやファンタジーを読みたい人にはおススメできませんね…昨今流行のゆるふわ系とか日常系もありけり。
「シキ零レイ零ミドリ荘」が好きです。何か起こりそうな要...続きを読む素がたっぷりなのに!(笑)平和な日常で終わってしまうあっさり感が、もう何とも。
「母のいる島」も、途中までは重たい話かと思い読み進めていくと「はー…そうですかぁ」脱力させられるという…。

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Posted by ブクログ 2016年12月16日

え?なに?え??みたいな
SFかどうかは置いておいて、
SFとか何とか規定するのはわたしたちの脳なんだなー、と、まぁありだよなー、と。

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