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家畜人ヤプー
ある夏の午後、ドイツに留学中の瀬部麟一郎と恋人クララの前に突如、奇妙な円盤艇が現れた。中にはポーリーンと名乗る美しき白人女性が一人。二千年後の世界から来たという彼女が語る未来では、日本人が「ヤプー」と呼ばれ、白人の家畜にされているというのだが……。 -
太鼓叩きはなぜ笑う
数寄屋橋近くの三番館ビル六階にバー〈三番館〉がある。落ち着いた雰囲気の、いい店だ。少し早い時間に行くと、達磨大師然としたバーテンがひとりグラスを磨いている。常連の私立探偵は、依頼された仕事を持て余すたび、雑学の大家であるこのバーテンに知恵を借りに来る。どんな事件も、たちどころに解き明かしてくれるのだから!本格ミステリの巨匠が生んだ安楽椅子探偵、ここに登場。最終行の切れ味が素晴らしい「竜王氏の不吉な旅」など5編を収録。収録作品=春の驟雨/新ファントム・レディ/竜王氏の不吉な旅/白い手黒い手/太鼓叩きはなぜ笑う/解説=白峰良介 -
風にもまけず粗茶一服
●内容紹介 小次郎だって武蔵だって、きっとこんなところで人知れず修練したにちがいない。男には、そんな孤独な時間が必要なんだよな。ああ、なんか、今、俺、カッコイイかも。(本文より) ようやく茶の湯に目覚めた友衛遊馬(19歳)が目指したのは、なぜか比叡山延暦寺の一山〈天鏡院〉。お茶嫌いの住職がいるとも知らず、武家茶道家元後嗣の遊馬はその門をくぐるが…。青年茶人が茶の湯に挑む大傑作青春エンターテインメント。 ●著者紹介 松村栄子(まつむら・えいこ) 1961年静岡県生まれ。筑波大学第二学群比較文化学類卒業。1990年に『僕はかぐや姫』で海燕新人文学賞、1992年に『至高聖所(アバトーン)』で芥川賞を受賞。主な著書に『あした、旅人の木下で』『生誕』『雨にもまけず粗茶一服』やファンタジー作品『紫の砂漠』『詩人の夢』、エッセイ集『ひよっこ茶人の玉手箱』『京都で読む徒然草』などがある。 -
シナリオ仁義なき戦い 仁義なき戦い 広島死闘篇 代理戦争 頂上作戦
昭和22年、復員後ぶらぶらしていた広能昌三(菅原文太)は闇市で暴れる男を射殺、刑務所送りになったことから暴力社会に身を置く。以来20年、血で血を洗う、広島ヤクザ抗争の火蓋が切って落とされた。暗殺、裏切り、復讐、非業の死、力の均衡のみならず、暴力の抒情、男女の愚かしさまでを活写し、戦後日本の現実と人間を描ききったアウトロー映画の傑作。 ※閲覧する環境によっては、収録画像に網がかかったように表示される場合があります。予めご了承ください。 -
ビーンボール スポーツ代理人・善場圭一の事件簿
今シーズンオフのFAの目玉となったプロ野球投手・結城憲吾の代理人としてマスコミをにぎわす男、善場圭一。「選手の評価は年俸で決まる」と言い切るその姿勢は球界関係者から嫌われているが、悪役に徹して盾となることで、選手からは絶大の信頼を寄せられている。結城のFA交渉が大詰めを迎えたとき、善場はスポーツマネジメントの大手、グリーンパークのやり手女社長に呼び出され、ある依頼を受ける。それは、東都ジェッツの元4番打者、瀬司の行方を探してほしいというものだった――。『ノーバディノウズ』『球界消滅』で話題となった本城雅人が、ストーブリーグにおける陰の主役の知られざる実態をあぶりだしつつ、その裏に描かれる駆け引きを、プロ野球選手たちの身に降りかかった事件を通して描くスポーツミステリー! 【本書は、2011年に文藝春秋より刊行された『オールマイティ』を改題したものです。】 -
キッドナッパーズ
オール讀物推理小説新人賞を受賞した幻のデビュー作「キッドナッパーズ」と書籍未収録作品で編んだオリジナル短篇集! 「大声をだすな」 宅配便を装って侵入してきた男は、健次郎の腹にナイフを突きつけてきた。 平凡な日常に突如押し入ってきた犯罪者は声が甲高く、背が低く、野球帽をかぶった……小学生と見まがわんばかりの中学生!? 少年は「これは誘拐だ」と断じた。だが被害者は健次郎ではなく犯人であるはずの少年自身だという。 摩訶不思議な誘拐事件は二転三転し、ラストで意外な結末が待っていた! オール讀物推理小説新人賞受賞の表題作ほかを6篇収録。 解説・宇田川拓也 【オール讀物推理小説新人賞「選評」から】 「これこそ逆転に次ぐ逆転の連続で、着地がどうなるのかまったく予想できなかった。」(高橋克彦委員) 「何とか読者を面白がらせ、驚かせようとする創意工夫が、今回の作品に結実した」(宮部みゆき委員) 【収録作品】 キッドナッパーズ 目刺し 架空の風景 十字架ジュース ごとんがたん べつばら おなじ本でも -
朝が来る
第147回直木賞、第15回本屋大賞の受賞作家が到達した新境地! 長く辛い不妊治療の末、栗原清和・佐都子夫婦は、民間団体の仲介で男の子を授かる。朝斗と名づけた我が子はやがて幼稚園に通うまでに成長し、家族は平穏な日々を過ごしていた。そんなある日、夫妻のもとに電話が。それは、息子となった朝斗を「返してほしい」というものだった――。 自分たちの子供を産めずに、特別養子縁組という手段を選んだ夫婦。 中学生で妊娠し、断腸の思いで子供を手放すことになった幼い母。 それぞれの葛藤、人生を丹念に描いた、胸に迫る長編。 河瀬直美監督も推薦! 「このラストシーンはとてつもなく強いリアリティがある。」(解説より) -
伯林蝋人形館
あらゆる文化ジャンルが爛熟を極めたドイツ〈黄金の1920年代〉を背景に、6人の男女の人生模様が交錯する! 第1次世界大戦に敗れたドイツ。極端なインフレと共産主義との闘いで混迷するなか、退廃的な文化は爛熟を深めてゆく。映画界では「カリガリ博士」に続きフリッツ・ラングやフリードリヒ・ヴィルヘルム・ムルナウらの〈光と影の芸術〉が花開き、表現主義建築が人々を驚かせ、演劇界ではブレヒトが独自の理論を引っさげて彗星のごとく登場する。 元プロイセン貴族の士官で戦後はベルリンでジゴロとして無為に生きるアルトゥール――彼を巡って紡がれた、視点の異なる6つの物語の中に、ナチス台頭直前の1920年代のドイツの幻影と現実が描かれる壮大な歴史絵巻。 解説・瀬川裕司 -
キャプテンサンダーボルト
「俺とおまえで世界を救いに行こうじゃないか」 現代を代表する人気作家ふたりが合作、その化学反応が生み出した問答無用のノンストップ・サスペンス。 世界を揺るがす秘密は蔵王に隠されている! 大陰謀に巻き込まれた小学校以来の友人コンビ。 異常に強い謎の殺し屋と警察に追われるふたり(と犬一匹)は逃げ切れるか。 女友達を助けたばかりに多額の借金を背負う羽目になった相葉の手にひょんなことから転がり込んだ「五色沼水」。それを狙う不死身の(ように見える)冷酷非情な銀髪の白人が、死体の山を築きながら彼を追ってくる。 五色沼といえ通称「御釜」と呼ばれる蔵王の火口湖、そこは戦後にパンデミックを起こしかけた「村上病」のウィルスで汚染されていて、立ち入り禁止地域になっていた。この水はいったい何なのか。すべての背後にあるのは「村上病」をめぐる秘密らしかった。 ウィルスの発生源とされる「御釜」に何があるのか? そして主演男優のスキャンダルを理由に封印された戦隊ヒーロー映画に何が映っていたのか? 相葉は逃亡の途中で中学時代の野球部の悪友・井ノ原と再会。ふたりは、太平洋戦争末期に蔵王山中に墜落した米軍機の謎を追う女性・桃沢瞳の助けも借りて謎に挑む。 だが事態を解決するためには、あの銀髪の破壊者との直接対決は避けられない―― 平凡な男ふたりが世界を救うために命をかける。その胸にあるのは少年時代の思い出。 ちりばめられた伏線が収束し、破滅へのカウントダウンが点滅する中で、白熱のクライマックスに突入する! 文庫用に本編の前日譚と後日譚となる書き下ろし掌編小説を、ボーナストラックとして収録! -
走る?
あなたは走っていますか? 人生には、走るシーンがつきものだ。 中田永一、東山彰良、柴崎友香など、十四人の多彩な作家が「走る」をテーマに競作した異色のラン小説アンソロジー。 【収録作品】 中田永一「パン、買ってこい」 柴崎友香「ベランダと道路」 王城夕紀「ホープ・ソング」 佐藤友哉「熊の野戦」 遠藤徹「桜の並木の満開の下」 前野健太「いびきが月に届くまで」 古川日出男「藤村加奈芽のランニング・ストーリー」 岩松了「走る男」 小林エリカ「飛田姉妹の話」 恒川光太郎「リスタート」 服部文祥「小さな帝国」 町田康「ずぶ濡れの邦彦」 桜井鈴茂「誰にだって言いぶんはある」 東山彰良「或る帰省」 -
遺留捜査
「被害者はなぜ殺されなければならなかったのか…」。鑑識員たちが集める"遺留物"や"遺留品"。警視庁捜査一課の科学捜査係主任・糸村聡は、被害者が遺した「子供の頃から大切にしていたおもちゃ」や「日常肌身離さず持ち歩いていたもの」にこだわり、科学捜査だけでは辿り着くことが出来ない被害者の知られざる一面を浮き彫りにし、現代のセオリーとは異なる方法で犯人を追い詰めていく-。被害者の最期の"声"を聞き、その人間性に寄り添う"愛すべき変人"糸村警部補の活躍を描く、従来の「犯人探しドラマ」とは一線を画す、時代が生んだ新しい"イノセントヒーロー"刑事ドラマ。待望の小説化。 -
ブラック・アイス
モーテルで発見された麻薬課刑事ムーアの死体。殺人課のボッシュはなぜか捜査から外され、内務監査課が出動した。状況は汚職警官の自殺。しかし検屍の結果、自殺は偽装であることが判明。興味を持ったボッシュは密かに事件の裏を探る。新しい麻薬ブラック・アイスをめぐる麻薬組織の対立の構図を知ったボッシュは、鍵を握る麻薬王ソリージョと対決すべくメキシコへ…ハリウッド署のはぐれ刑事ボッシュの執念の捜査があばく事件の意外な真相。『ナイトホークス』に続く傑作ハードボイルド第2弾。 -
カフェ『夢倶楽部』 マスターのつぶやき
【書籍説明】 伊集院 誠。 彼は公立のある中学校の国語教師であった。 この春に、めでたく定年退職を迎え、今新たに第二の人生として喫茶店を開いている。 メイという不思議な女性と心の中で出会ったのが、この店を開くきっかけとなった。 彼女の存在は、伊集院そのものである。 彼はれっきとした男性ではあるが、その反面の女性としての心をも存在していたのである。 彼自身、それはまったく気づかないことであった訳だが、退職前に彼の前に、そのメイは姿を現したのである。 そして子供のときから憧れていた『書斎造り』に、彼女はいろいろと伊集院を助けたのであった。 これは、小説「伊集院 誠‥スローライフはこの書斎から」に詳しく記述しているのでその物語を読めば、この続編が更に深く理解できよう。 今回も私、伊集院 誠のハイアーセルフとしてこの物語を進行していくのだが、果たして彼の喫茶店は繁盛していくのだろうか‥。 そしてまたまた彼の前に現れるメイは、伊集院を助けることができるのであろうか…。 コーヒーと音楽、そしてこの店に通ってくる人たちの人間模様が繰り広げられる。 それではここから物語の始まりである。 【著者紹介】 清水一穂(シミズカズホ) コーヒー専門書 「そろそろ本物のコーヒーと出会いませんか」の著者でもあり、既に『入門編』『中級編』『上級編』の3部作を出版。 そしてその専門書の執筆後に、小説に精力的に挑んでいる。 やはり小説の中においても、そのストーリーにはコーヒーの専門家らしく、コーヒー文化にまつわるエピソードも網羅している。 「メイ」という女性を主人公にした小説 「メイとコーヒーとニャンコたち」 「伊集院 誠…スローライフはの書斎から」 も既に発刊。この2作の小説の中でも、コーヒーを通して登場する人物が元気になっていく様相を、読者に訴えている。 そして本書は更にコミカルにやさしく人間愛を説いている。 期待の一冊である。 -
銀座「四宝堂」文房具店
いつまでも涙が止まらない――。 銀座のとある路地の先、円筒形のポストのすぐそばに佇む文房具店・四宝堂。創業は天保五年、地下には古い活版印刷機まであるという知る人ぞ知る名店だ。 店を一人で切り盛りするのは、どこかミステリアスな青年・宝田硯。硯のもとには今日も様々な悩みを抱えたお客が訪れる――。 両親に代わり育ててくれた祖母へ感謝の気持ちを伝えられずにいる青年に、どうしても今日のうちに退職願を書かなければならないという女性など。 困りごとを抱えた人々の心が、思い出の文房具と店主の言葉でじんわり解きほぐされていく。 いつまでも涙が止まらない、心あたたまる物語。 -
量子少女(クォーク・ガール)
藤川コスモ。うちの高校でトップクラスの美少女だ。彼女に関してはいくつも都市伝説が生まれていた。中でも極めつきなのが、別名『量子少女』……彼女は“観察不可能”だという。クラスメイトだったはずが、次の日には隣のクラスにいる。ただ、そんな気がするだけで、誰も不思議には思わない。なぜなら、世界が変わると同時に、みんなの記憶も入れ替わってしまうのだから。だけどある日、ぼくは気づいてしまった。コスモが変えた世界を「縫う」ことで修復している少女・斉藤真綾に出会ったことがきっかけだった。 長篇SF小説。電子オリジナル作品。 ●町井登志夫(まちい・としお) 作家。1964年生。日本SF作家クラブ会員。1997年、『電脳のイヴ』で第3回ホワイトハート大賞〈最優秀賞〉を受賞し、デビュー。2001年に『今池電波聖ゴミマリア』で第2回小松左京賞を受賞。他の作品に『爆撃聖徳太子』『諸葛孔明対卑弥呼』『倭国本土決戦』などがある。最新作は『改革者蘇我入鹿』。
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