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Posted by ブクログ 2021年06月14日
暗い。とことん。どんどん深く狭く寒い穴を延々と転がり落ちていくかの様な読み口。
調べた限りでは物語のモチーフはそのまんまシューベルトの歌曲であろうか。この辺り、全く知識が無いので受け売りだが。
「社会からの疎外」を描くとともに、緒方の場合は進んで死を求めている訳ではなく、彼なりに今よりも良い状態を...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年02月12日
辻原登は1945年和歌山県生まれ。1990年に芥川賞を受賞しているが、良い意味でマイナーポエットとでも言うか、作品が玄人好みであるというか、これまで不勉強に全く知らない作家であった。とある本で大絶賛されていたことから本書を手に取ったのだが、「なぜこんなに素晴らしい作品を書く作家を今まで知らなったのだ...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年01月15日
辻原さんの本だからと買ったけど正月に読む本じゃなかったな。
大災害や周囲の狂気や欲望に躓き、転落し続ける主人公。主人公に不幸を齎した人間や主人公と同じく不幸だった人間の人生も語られる。
毎日の新聞やテレビのニュースで知るように、こうした不幸は世に溢れている。僕はどうにか人並みの生活を送っているが...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年01月19日
本書の解説では、とても怖い話ですと書かれていた。私が読んで感じたのは、苦しく、辛いということだった。主人公を始め、多くの登場人物たちの人生はどうしてこんなにも辛くて苦しいのだろうと考えてみると、行き当ったのは、救いがない、ということだった。そういう見方をすると、確かに怖い話なのだろう。救いを求めた結...続きを読む
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