緑と赤

緑と赤

759円 (税込)

3pt

4.7

ふたつの国の狭間で揺れる、迷う、恋をする。

二〇一三年の夏、在日韓国人の大学生・知英はパスポートを取得した。表紙の色を見て、改めて自分の国籍を意識する。町ではヘイトスピーチのデモに遭遇し、戸惑う。「なにじん」なのか、居場所はどこにあるのか、友人と分かり合えないのはなぜか。自分に問い続ける知英は少しずつバランスを失っていく。K‐POPファンの梓、新大久保のカフェで働く韓国人留学生のジュンミン、ヘイトスピーチへの抗議活動に目覚める良美、日本に帰化したのち韓国で学ぶことを選んだ龍平、そして知英。ふたつの国で揺れる五人の男女の葛藤と再生を描く。

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緑と赤 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年02月10日

    最後涙が止まらなくなった。

    韓国と日本の溝は想像より遥かに根深いものだというのことを知った。
    また、自分は差別する側ではないと思っていたが、本当か?韓国人と日本人というだけでなく、日本人でないことや日本人であっても属性、出自の差という違いで無意識に差別するような思いや言動をしていなかったか?自信が...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年10月14日

    オムニバスで展開しつつ、それぞれの人物がつながり合っている、という構成。緑と赤はパスポートの表紙の色(大韓民国/日本)の違い。その違いが分かつもの、埋め切れない溝、壊せない壁・・・切ない小説です

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    Posted by ブクログ 2020年02月13日

    「正義」をふりかざしてはいけない。でも、無関心でもいけない。どう向き合えばいいのかをひたひた考えたい。

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    Posted by ブクログ 2021年01月16日

    「『嫌い』に巻き込まないで」ってその通り。

    在日の友だちはいないけど韓国人の友だちはいい子だし、韓国料理好き。
    でもいまの韓国の慰安婦訴にはうーんって思っちゃう。
    国同士の付き合いなんてそんなもんか。

    0

    Posted by ブクログ 2019年10月29日

    タイトルの意味は序盤にわかる、
    けどそのタイトルの言葉の持つほんとの意味は
    物語の終盤に分かった。
    その重みを私は理解しきれていないし
    向き合えるのかも分からない。
    自分のアイデンティティ、
    様々な方面からの声、
    しばらくして再読したい本。

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2020年05月09日

    ありのままの自分を認めてほしい。理解してほしい。けれども中途半端な理解や同情はしてほしくない。それくらいならば、何もないふりをして暮らしていく方がマシだ。と主人公たちの気持ちは揺れ動きます。

    私には、一見するだけではわかりにくい障害がありますが、重なる部分があるのではないかと思いました。

    重く根...続きを読む

    0

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