カーリン・アルヴテーゲンの作品一覧

「カーリン・アルヴテーゲン」の「喪失」「裏切り」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 罪

    4.5
    1巻660円 (税込)
    謎の女に追いつめられる男が行き着いた恐怖。 経理係の横領で2000万円もの負債を抱えたペーターは、ある日奇妙な事件に巻き込まれる。見知らぬ女から強引にある会社社長に届け物を頼まれるのだが、中身は足の親指。借金返済を約束されて探偵役を引き受けたペーターだが、いつしか女が仕掛けた巧妙な罠にはまっていた……。  緊迫の追跡劇を描きながら、心の痛みを抱える主人公の内奥を克明に書き込む厚みのある物語。『喪失』で話題を呼んだ北欧ミステリー界の女王、鮮烈のデビュー作!
  • 喪失
    3.0
    1巻693円 (税込)
    2000年北欧推理小説賞受賞作! ストックホルムの32歳の女性ホームレスが、ある日突然、連続猟奇殺人犯として警察に追われることになる。食べ物と寝場所を求め格闘しながら、極限状態に身も心もすり減らし、たった一人で真相に迫っていく……。地方都市の富豪の一人娘がなぜホームレスになったのか? 深い心の傷を負い、絶望と背中合わせに生きる主人公が、逃避の人生を清算し新しい生き方を獲得する過程は大きな感動を呼ぶ。2000年北欧犯罪小説大賞受賞作。
  • 裏切り
    4.1
    1巻759円 (税込)
    壊れかけた夫婦が憎悪に染まるサイコノベル。 壊れてしまった夫婦関係を修復しようとする妻が、夫の不倫に気づく。許せない。夫も、相手の女も。そして、憎悪に燃える妻に、一方的な愛を傾ける男が現れた。夜のカウンターバーで二人が出会った瞬間、運命の歯車は大きく動いた。ゆがんだ愛情が破局に向かって突き進む……。『喪失』でベスト北欧推理小説賞を受賞した実力派女性作家が、男女の心の奥底を緻密に描いて新境地を開いたサイコサスペンスの秀作!
  • 恥辱
    4.0
    1巻803円 (税込)
    過去に囚われている二人の女性の贖罪の物語。 私ではなく、彼こそ生き残るにふさわしい人間だったのだ――。母親の自慢でもあった、何もかも完璧な兄の死をトラウマとしている女医、38歳。自分でからだを動かすことすらままならない異常な肥満で部屋に閉じこもった50代女性。過去に囚われ、誰も信じることができず、究極の孤独を抱えた二人が人生の歯車を狂わせた先に出会った時……。ベスト北欧推理小説賞受賞の実力派女性作家が描くサイコサスペンスの傑作!
  • バタフライ・エフェクト
    2.0
    1巻803円 (税込)
    北欧ミステリの女王が描く濃密な人間ドラマ。 不治の病に罹り、夫と別れて死を待つ日々を送る五十代の女性ボーディル。法律家としてキャリアを積みながら、心理カウンセラーに依存する三十歳、独身の娘ヴィクトリア。良き父良き夫であり、建築家としても成功を手にしていたアンドレアス。小さな出来事がやがて大きな波となり、それぞれの人生の歯車を狂わせていく……。  北欧ミステリの女王が人生の皮肉とやるせなさ、絶望、そしてほのかな希望を描く、濃密な人間ドラマ。
  • 影

    5.0
    1巻913円 (税込)
    高潔なノーベル賞作家に隠された「心の闇」。 ノーベル賞作家である父アクセル・ラグナーフェルトは、脳疾患で全身麻痺(まひ)となり施設に入っている。息子ヤン=エリックはその威光で尊敬を集めて生活しているが、家庭は崩壊し浮気三昧(ざんまい)の日々だった。 物語は、高齢で死んだ老女の身元確認から始まる。彼女はかつてラグナーフェルト家で家政婦をしていた。葬儀のために探し物をすることになったヤン=エリックは、事故死と聞かされてきた妹の死因に不審を抱く。やがて彼は、高潔なはずの父が何かをひた隠しにしていることを知る……。 人は、ここまで堕ちることができるのか――生きることの絶望と希望に迫る問題作。

ユーザーレビュー

  • 罪

    Posted by ブクログ

    あらすじ
    ペーターは39歳独身。小さな会社を経営していたが、働き過ぎてパニック症になったり、社員に横領されたりして追い詰められている。ある時人違いでお使いを頼まれ、会社社長に切断された指を届ける。その男性には嫌がらせが続いていた。借金分を報酬として受けとる代わりにペーターは謎の女を探すことにする。しかし、嫌がらせはひどくなり、二人は警察に相談するが、担当の女刑事はあまり協力的ではない。自力で見つけた女は自殺した。これで事件は解決したかと思ったがペーターは再び女を見かけ、居場所を探し当てる。しかし女の目当てはピーターだった。実はピーターは養子で、元の家族の姉が逆恨みし、病気が末期だったこともあっ

    0
    2019年01月16日
  • 恥辱

    Posted by ブクログ

    スウェーデンの作家カーリン・アルヴテーゲンの4作目。
    過去を抱えた二人の女性の出会いがもたらすものは‥

    モニカは38歳の有能な医師。
    仕事で成功しているが、少女の頃のことで、いまだに深刻な罪悪感に苦しんでいた。
    恋人も出来たのだが、心のうちを明かすことが出来ない。
    ある事故に遭遇したモニカは責任を感じ、贖罪のために、ある行動に出ることに。

    一方、ひきこもっているマイブリットは50代の女性。
    過食で肥満体となり、ヘルパーの手を借りなくては身の回りのことも出来ない障碍者となっている。
    ヘルパーにきつく当たる皮肉屋で、過去のことは忘れるようにして暮らしていたが、これまでと違うタイプの若いヘルパー

    0
    2015年12月18日
  • 影

    Posted by ブクログ

    著名であるとか栄光とか名誉とか、そういうものは必ずしも幸せには繋がらない、ということか。みんながアルコールの問題を抱え、それぞれに足掻くような悩みを抱え堕ちていくところはなんとも・・・!それでもやっぱり女は強いよなあ(生贄とされてしまった娘はともかく)、と思わずにもいられない。

    0
    2010年10月29日
  • 裏切り

    Posted by ブクログ

    裏切り、裏切られる男と女の物語。心理描写がもう凄い凄い。リアルというか的を射ているというか、ここまで克明に描写している作品をいまだかつて見た事がない。
    6歳の子供が一人いる夫婦の間で、突然夫から「きみといっしょにいてももう楽しくない」と言われたら妻はどうするか。驚き、哀しみ、屈辱、怒り、疑惑、後悔、プライドは傷つきそれでも平静を装おうとし、なんとか反撃して優位に立とうとする…
    そういう心の機微を妻の視点から夫の視点から、これでもかこれでもかと見せてくれます。
    自分の心に波立つ感情をなんとなく認識はしても、どうにもうまく言葉にならなくて悶々としたことは何度もあった。そういう混沌とした心の動きをき

    0
    2009年10月29日
  • 裏切り

    Posted by ブクログ

    ハッキリ言って、
    「こりゃ凄い作家が現れたもんだ!」と思いました。

    もちろん、お化けも怪物も、なにも出てきません。
    あるのは、誰もが心当たりあるだろう
    日常の…家庭の風景…でも、とにかく怖い…
    ハラハラするのともドキドキするのともちょっと違う…
    ここまで人の心理に分け入っていく…
    裏返せば、自分の心理に入り込んでくる…
    こんな作品は久しぶりです。

    作者はこれを書き上げるにあたって、
    2ヵ月間休養を取らなければならなかったという…
    作者自身が、執筆中にそれほどまでに
    登場人物たちとの精神的関係を深めてしまった…
    だから距離を置く必要が生まれてしまった…
    きっとそうい

    0
    2009年10月07日

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