カーリン・アルヴテーゲンの作品一覧
「カーリン・アルヴテーゲン」の「裏切り」「影」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「カーリン・アルヴテーゲン」の「裏切り」「影」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
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Posted by ブクログ
あらすじ
ペーターは39歳独身。小さな会社を経営していたが、働き過ぎてパニック症になったり、社員に横領されたりして追い詰められている。ある時人違いでお使いを頼まれ、会社社長に切断された指を届ける。その男性には嫌がらせが続いていた。借金分を報酬として受けとる代わりにペーターは謎の女を探すことにする。しかし、嫌がらせはひどくなり、二人は警察に相談するが、担当の女刑事はあまり協力的ではない。自力で見つけた女は自殺した。これで事件は解決したかと思ったがペーターは再び女を見かけ、居場所を探し当てる。しかし女の目当てはピーターだった。実はピーターは養子で、元の家族の姉が逆恨みし、病気が末期だったこともあって追い詰めてきたのだった。
1998年発表で少し古い。何でもかんでも一般人が自力で解決しようとするとことか。ラストの実は本当の家族がいましたー。というのも、ちょっと前の感じがした。それでもカーリン作品は色褪せない。39歳にもなって繊細過ぎる主人公の、上手く人と関係を築けないとこや、養姉の優しさ、実の姉の狂気っぷり、社長との友情なんか、読んでてしみじみ楽しんだ。
Posted by ブクログ
スウェーデンの作家カーリン・アルヴテーゲンの4作目。
過去を抱えた二人の女性の出会いがもたらすものは‥
モニカは38歳の有能な医師。
仕事で成功しているが、少女の頃のことで、いまだに深刻な罪悪感に苦しんでいた。
恋人も出来たのだが、心のうちを明かすことが出来ない。
ある事故に遭遇したモニカは責任を感じ、贖罪のために、ある行動に出ることに。
一方、ひきこもっているマイブリットは50代の女性。
過食で肥満体となり、ヘルパーの手を借りなくては身の回りのことも出来ない障碍者となっている。
ヘルパーにきつく当たる皮肉屋で、過去のことは忘れるようにして暮らしていたが、これまでと違うタイプの若いヘルパーが登場し、へこたれない彼女に戸惑う。
さらに幼馴染からの手紙がきっかけで、次第に過去の事実と向き合うようになる。
幼馴染だった女性は、終身刑で刑務所にいた‥
まったく違うタイプの女性の運命が、しだいに交錯するようになります。
実はある共通点があり、それは人に話すことすら出来ない過去を抱えていることだった。
不運もあるが、この場合、親の責任は相当に大きいですね。親本人は自分を貫いているだけで、わが子に悪かれと思っているわけじゃなかったにしても。
少し晴れ間の見える方向へ、二人共に向かったのが何よりです。
作者は1965年スウェーデン生まれ。
98年デビュー。
2作目の「喪失」で、北欧の推理小説賞を受賞しています。
この作品は、謎やスリルはありますが、殺人事件の解決といった展開になるわけではありません。
そういうミステリが苦手な人にも読んでいただけます。
重めなので、立て続けに読むってわけにはいかない作家さんですけど~
深く切り込んでも手際よくさばいていく手つきは確かで、読後感は悪くありませんよ。
感動と救いがあります。
Posted by ブクログ
裏切り、裏切られる男と女の物語。心理描写がもう凄い凄い。リアルというか的を射ているというか、ここまで克明に描写している作品をいまだかつて見た事がない。
6歳の子供が一人いる夫婦の間で、突然夫から「きみといっしょにいてももう楽しくない」と言われたら妻はどうするか。驚き、哀しみ、屈辱、怒り、疑惑、後悔、プライドは傷つきそれでも平静を装おうとし、なんとか反撃して優位に立とうとする…
そういう心の機微を妻の視点から夫の視点から、これでもかこれでもかと見せてくれます。
自分の心に波立つ感情をなんとなく認識はしても、どうにもうまく言葉にならなくて悶々としたことは何度もあった。そういう混沌とした心の動きをきちんと説明しながら見せてくれる、そんな小説です。
サイコ・サスペンスになっていて、ストーリーもかなり面白い。文句なくオススメです!
Posted by ブクログ
ハッキリ言って、
「こりゃ凄い作家が現れたもんだ!」と思いました。
もちろん、お化けも怪物も、なにも出てきません。
あるのは、誰もが心当たりあるだろう
日常の…家庭の風景…でも、とにかく怖い…
ハラハラするのともドキドキするのともちょっと違う…
ここまで人の心理に分け入っていく…
裏返せば、自分の心理に入り込んでくる…
こんな作品は久しぶりです。
作者はこれを書き上げるにあたって、
2ヵ月間休養を取らなければならなかったという…
作者自身が、執筆中にそれほどまでに
登場人物たちとの精神的関係を深めてしまった…
だから距離を置く必要が生まれてしまった…
きっとそういうことなのでしょう。
これを読んでいくうちに感じるのは、
身近な人たちへの自分の理解の仕方は、
事実なのだろうか…?という、独特の感覚です。
ミステリー好きはもちろん…
おもしろい本を読みたい人すべてにこれはお奨めですよ。
ただし…自分の心も覗くことになるかもしれない…
ということを、ちょっと覚悟しておいてください。