小説 - 中公文庫作品一覧

  • 52ヘルツのクジラたち【特典付き】
    4.5
    2021年本屋大賞第1位。待望の文庫化。 【文庫化特典 スペシャルストーリー】 町田そのこさんの書き下ろし小説付き 52ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一匹だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。そ のためこの世で一番孤独だと言われている。 自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれる少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれる――。 〈解説〉内田剛
  • 新装版 ジウI 警視庁特殊犯捜査係
    3.9
    1~4巻770~836円 (税込)
    都内の住宅地で人質籠城事件が発生。所轄署や捜査一課をはじめ、門倉美咲、伊崎基子両巡査が所属する警視庁捜査一課特殊犯捜査係も出動した。人質解放への進展がない中、美咲は差し入れ役として、犯人と人質のもとへ向かうが……!? 籠城事件と未解決児童誘拐事件を結ぶ謎の少年、その背後に蠢く巨大な闇とは? 〈ジウ〉サーガ、ここに開幕!!
  • 愛なき世界(上)
    4.1
    1~2巻726~748円 (税込)
    恋のライバルが、人類だとは限らない!? 洋食屋の見習い・藤丸陽太は、植物学研究者をめざす本村紗英に恋をした。しかし本村は、三度の飯よりシロイヌナズナ(葉っぱ)の研究が好き。愛おしい変わり者たちと、地道な研究に人生のすべてを捧げる本村に、藤丸は恋の光合成を起こせるのか――〈付録〉「藤丸くんに伝われ 植物学入門(上)」
  • 花咲舞が黙ってない
    4.3
    \2024年4月13日(土)~ 今田美桜さん主演でドラマスタート!!/ 2024年7月末まで、ドラマ化記特別カバーで配信中。 その日、東京第一銀行に激震が走った。頭取から発表されたライバル行との合併。生き残りを懸けた交渉が進む中、臨店指導グループの跳ねっ返り・花咲舞は、ひょんなことから「組織の秘密」というパンドラの箱を開けてしまう。隠蔽工作、行内政治、妖怪重役……このままでは我が行はダメになる! 花咲舞の正義が自行の闇に切り込む痛快連作短篇。
  • 警視庁組対特捜K
    4.1
    1~6巻682~748円 (税込)
    成田の旧家育ちの東堂絆(20)は本庁・所轄の垣根を取り払うべく期待されて、警視庁組織犯罪対策部特別捜査隊所属となった。ガラの悪い組対刑事もいつの間にか仲間に引き込む、人を巻き込む天性の明るさを持つ絆の前に、非合法ドラック「ティアドロップ」のバイヤーが殺害される事件が発生。背後には底知れぬ闇社会の陰謀が!? 果たして絆は、無事事件を解決できるのか?
  • 滅びの前のシャングリラ
    4.3
    「明日死ねたら楽なのにとずっと夢見ていた。 なのに最期の最期になって、もう少し生きてみてもよかったと思っている」 「一ヶ月後、小惑星が衝突し、地球は滅びる」。学校でいじめを受ける友樹、人を殺したヤクザの信士、恋人から逃げ出した静香。そして――荒廃していく世界の中で、人生をうまく生きられなかった人びとは、最期の時までをどう過ごすのか。滅びゆく運命の中で、幸せについて問う傑作。 〈巻末対談〉新井素子×凪良ゆう
  • リンクス
    3.5
    1~3巻594~836円 (税込)
    東京臨海中央署の日向太一は、地域課の巡査部長ながら、その驚異的な身体能力が認められ、ある特命を下される。ひょんなことから知り合った天才科学者・嶺藤亮の協力を得て、日向は巨大な陰謀が蠢くレインボーテレビへ潜入する! 最強タッグが暴れ回る高速アクションシリーズ、遂に始動。書き下ろし。

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  • 死にがいを求めて生きているの
    4.2
    誰とも比べなくていい。 そう囁かれたはずの世界は こんなにも苦しい―― 毎日の繰り返しに倦んだ看護師、クラスで浮かないよう立ち回る転校生、注目を浴びようともがく大学生、時代に取り残された中年TVディレクター。交わるはずのない彼らの痛みが、植物状態の青年・智也と、彼を見守る友人・雄介に重なるとき、歪な真実が露わになる。自滅へひた走る若者たちが抱えた、見えない傷と祈りに触れる物語。 文庫版特典:特別付録/本作と螺旋プロジェクトに寄せて       解説/清田隆之 【電子版巻末に特典QRコード付き。〈螺旋プロジェクト〉全8作品の試し読みを読むことができます】 ※〈螺旋プロジェクト〉とは―― 「共通ルールを決めて、原始から未来までの歴史物語をみんなでいっせいに書きませんか?」伊坂幸太郎の呼びかけで始まった8作家朝井リョウ、伊坂幸太郎、大森兄弟、薬丸岳、吉田篤弘、天野純希、乾ルカ、澤田瞳子による前代未聞の競作企画 〈螺旋〉作品一覧 朝井リョウ『死にがいを求めて生きているの』(本作) 天野純希『もののふの国』 伊坂幸太郎『シーソーモンスター』 乾ルカ『コイコワレ』 大森兄弟『ウナノハテノガタ』 澤田瞳子『月人壮士』 薬丸岳『蒼色の大地』 吉田篤弘『天使も怪物も眠る夜』
  • 西遊記(一) 実力狂時代の巻
    -
    1~8巻576~619円 (税込)
    天地の歴史の夜明けのころ、傲来国花果山の頂に立つ奇石から生まれた一匹の猿――のちの孫悟空を中心に展開する波瀾万丈の物語。西遊記を生んだ民族の心をくまなくとらえた才筆と藤城清治の美しい影絵が、愉快な妖怪社会の種々相を現代によみがえらす。

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  • SRO neoⅠ 新世界
    3.6
    SRO二代目室長に就任した芝原麗子は、これといった成果を上げられず、重圧に苦しんでいた。人員不足を埋めるべく新たに配属された夏目悠太郎が目をつけたのは、未解決の連続殺人事件。かつての銀幕のスター・鳳翔ルリ子の恐るべき欲望が悲劇を巻き起こす。一方、3年前にテロを企てた大宇宙真理の光教団は、教主・美福門太陽が罪を免れたことで力を取り戻しつつある。さらに、最凶シリアルキラー近藤房子の薫陶を受けた石塚麻友が、非情な殺人鬼へと変貌し――。大人気シリーズの新章が幕を開ける!
  • 残像に口紅を
    3.6
    「あ」が消えると、「愛」も「あなた」もなくなった。ひとつ、またひとつと言葉が失われてゆく世界で、執筆し、飲食し、交情する小説家。筒井康隆、究極の実験的長篇。
  • 八日目の蝉
    4.2
    直木賞作家・角田光代が全力を注いで書き上げた、心ゆさぶる傑作長編。不倫相手の赤ん坊を誘拐し、東京から名古屋、小豆島へ、女たちにかくまわれながら逃亡生活を送る希和子と、その娘として育てられた薫。偽りの母子の逃亡生活に光はさすのか、そして、薫のその後は――!? 極限の母性を描く、ノンストップ・サスペンス。第2回中央公論文芸賞受賞作。

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  • もぐら
    3.4
    1~8巻691~859円 (税込)
    かつて警視庁組織犯罪対策部に属していた影野竜司。彼はある事件で相棒と愛する妻、娘を失い表社会から姿を消した――。十年後、竜司は闇社会で“もぐら”と恐れられるようになる。警察には相談できぬ事件を請け負い、暴力を厭わず、超法規的に過激な手段で解決するトラブルシューターとして。悪を憎む孤独なヒーロー、ここに誕生! シリーズ第一弾。

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  • 青空と逃げる
    4.0
    深夜、夫が交通事故に遭った。病院に駆けつけた早苗と息子の力は、そこで彼が誰の運転する車に乗っていたかを知らされる……。夫は何も語らぬまま、知らぬ間に退院し失踪。残された早苗と力に悪意と追及が押し寄せ、追い詰められた二人は東京を飛び出した。高知、兵庫、大分、仙台――。壊れてしまった家族がたどりつく場所は。<解説>早見和真
  • 三千円の使いかた
    4.1
    垣谷美雨さん絶賛! 「この本は死ぬまで本棚の片隅に置いておき、自分を見失うたびに再び手に取る。そういった価値のある本です」 就職して理想の一人暮らしをはじめた美帆(貯金三十万)。結婚前は証券会社勤務だった姉・真帆(貯金六百万)。習い事に熱心で向上心の高い母・智子(貯金百万弱)。そして一千万円を貯めた祖母・琴子。御厨家の女性たちは人生の節目とピンチを乗り越えるため、お金をどう貯めて、どう使うのか? 知識が深まり、絶対「元」もとれちゃう「節約」家族小説!
  • 任侠シネマ
    4.2
    「誠司、映画は好きか?」阿岐本組は、組長の器量と人望で生き残ってきた、昔ながらのヤクザ。そんな組長・阿岐本雄蔵の元に次々と持ちかけられる一風変わった相談に、代貸の日村誠司はいつも振り回されていた。今度は潰れかけている映画館を救え!? 厳しい業界事情もさることながら、存続を願う「ファンの会」へ嫌がらせをしている輩の存在が浮上し……。大好評「任侠」シリーズ第五弾!〈解説〉野崎六助
  • フィッツジェラルド10 傑作選
    -
    この一冊で見渡す作品世界――。 若くして洞察に富むデビュー期の輝き、早すぎる晩年の作ににじむ哀切。 二十年でついえた作家としてのキャリアの中で、フィッツジェラルドが生み出した幾多の小説から、思い入れ深く訳してきた短篇を村上春樹が厳選。「エッセイ三部作」を加えたベスト十作を収録。
  • 叛逆捜査 オッドアイ
    3.8
    1~9巻704~880円 (税込)
    捜査一課の刑事・朝倉は、陸自の空挺団出身の変わり種。都内で自衛官の首が切断される猟奇殺人事件が起こり、自衛隊の警務官が捜査本部に乗り込んできた。互いの矜恃をかけて捜査を進める男達だが、朝倉は警務官が抱える機密――基地で首を切られて死んだ別の自衛官の存在を知る。さらに米国海軍犯罪捜査局も絡み、事件はより複雑な様相に……「傭兵代理店」の渡辺裕之が描く、新時代の警察小説。シリーズ開幕。
  • 神の領域 検事・城戸南
    3.8
    横浜地検の本部係検事・城戸南は、ある殺人事件を追ううちに、陸上競技界全体を蔽う巨大な闇に直面する。それは、箱根駅伝途中棄権という城戸自身の苦い過去とその後の人生に決着を迫る闘いとなった。あの「鳴沢了」も一目置いた横浜地検検事の事件簿。

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  • 孤拳伝(一) 新装版
    4.7
    1~5巻836~990円 (税込)
    香港の暗黒街九龍城砦でストリートファイトに明け暮れる少年・朝丘剛。独力で形意拳の一つ「崩拳」を身につけた剛は、香港に売られて死んだ母の怨みを晴らすため、日本へ密航を図る。船内での労役に耐え、上陸した少年を待っていたのは、横浜中華街の老人・劉栄徳だった。劉より中国武術の極意「功夫」を学んだ剛は、今、復讐の鬼と化す。入魂の格闘小説、待望の新装版!
  • ルーキー - 刑事の挑戦・一之瀬拓真
    3.7
    「マニュアルのないのが不満か?」ベテラン教育係VS「足で稼ぐなんて古くないですか」新人刑事。一之瀬拓真、二十五歳、交番勤務から千代田署刑事課強行犯係に転属した新人刑事。管轄はビジネス街――このエリアは窃盗犯中心だと聞いたが、初日から殺人事件が起きる! 被害者に恨みをもつ人物はなかったが、不審な入金が発覚し、捜査陣は色めきたつ。一之瀬は教育係の藤島の薫陶の下、第一歩を踏み出す。新シリーズ、始動!

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  • 沈黙の檻
    3.5
    十七年前の殺人事件で犯人と目された男・末松は、自らの無実を証明しようともせず、沈黙を守り続けていた。ある日、末松が何者かに襲われ、警護を命じられた刑事の氷室は、彼が何かを隠していると確信し、独自に調べ始める。そして、末松の共犯だという男が殺された――。「容疑者」に甘んじる男の心の謎をめぐる物語。

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  • 盤上の向日葵(上)
    4.1
    1~2巻748~770円 (税込)
    2018年本屋大賞2位! 著者渾身の慟哭のミステリー、ついに文庫化! 平成六年、夏。埼玉県の山中で白骨死体が発見された。遺留品は、名匠の将棋駒。叩き上げの刑事・石破と、かつてプロ棋士を志した新米刑事の佐野は、駒の足取りを追って日本各地に飛ぶ。折しも将棋界では、実業界から転身した異端の天才棋士・上条桂介が、世紀の一戦に挑もうとしていた――
  • SRO2 死の天使
    3.7
    強く死を願う患者の前に現れて、その願いを叶えてくれる――栃木県・下野東方病院関係者の間でささやかれる「死の天使」の噂。担当患者が亡くなった責任を取らされ、退職を強要された看護師からの投書を調べるうちに、新九郎たちSROは奇妙なことに気付く。新時代警察小説、待望のシリーズ第二弾。文庫書き下ろし

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  • ハング
    3.9
    宝飾店オーナー殺人事件の再捜査を行った警視庁捜査一課の堀田班は、自供により容疑者を逮捕した。だが直後に班は解散を命じられ、公判では自白強要があったと証言されてしまう。歪んでいく真実、蝕まれていく日常。刑事たちは仲間を、愛する人を巨大な闇から守ることができるのか。誉田作品史上、もっともハードな警察小説。

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  • どこの家にも怖いものはいる
    4.3
    三間坂という編集者と出会い、同じ怪談好きとして意気投合する作家の三津田。その縁で彼の実家の蔵から発見された「家」に関するいくつかの記述を読むことになる。だが、その五つの幽霊屋敷話は、人物、時代、内容などバラバラなはずなのに、奇妙な共通点が……。しかも、この話を読んだ者の「家」には、それが訪れるかもしれないらしい。最凶の「幽霊屋敷」怪談登場!
  • 任侠浴場
    3.9
    1巻792円 (税込)
    日村誠司が代貸を務める阿岐本組は、小さいながらも人情味溢れる昔ながらのヤクザ。人望の篤い親分・阿岐本雄蔵の元には一風変わった経営再建の相談が次々持ちかけられる。今度の舞台は古びた銭湯!? 乗り気な組員たちの一方、不安でいっぱいの日村。こんな時代にどうやって……。そして阿岐本組は銭湯の勉強と福利厚生(?)を兼ねてなぜか道後温泉へ――。大好評「任侠」シリーズ第四弾!  〈解説〉関口苑生
  • 老後の資金がありません
    3.8
    「老後は安泰」のはずだったのに! 後藤篤子は悩んでいた。娘の派手婚、舅の葬式、姑の生活費……しっかり蓄えた老後資金はみるみる激減し、夫婦そろって失職。家族の金難に振り回されつつ、やりくりする篤子の奮闘は報われるのか? ふりかかる金難もなんのその、生活の不安に勇気とヒントをあたえる家計応援小説。
  • アンダスタンド・メイビー(上)
    3.8
    1~2巻775~796円 (税込)
    中三の春、少女は切ない初恋と未来への夢と出会った。それは愛と破壊の世界への入り口だった――。恋愛小説の枠を超えた、恋愛小説の最高傑作。著者デビュー10周年を飾る書き下ろし作品。
  • 高慢と偏見
    4.4
    経済的理由で好きでもない人と結婚していいものだろうか。いつの時代も幸福な結婚を考える女性の悩みは変わらない。エリザベスとダーシーの誤解からはじまるラブロマンスは、いつ読んでもみずみずしく、オースティンの細やかな心理描写は、ときおり毒もはらむがユーモラスで、読後は幸せな気持ちにさせてくれる。愛らしい十九世紀の挿絵五十余点収載。
  • 告白
    4.1
    1巻1,257円 (税込)
    人はなぜ人を殺すのか――。河内音頭のスタンダードナンバーにうたいつがれる、実際に起きた大量殺人事件「河内十人斬り」をモチーフに、永遠のテーマに迫る著者渾身の長編小説。第四十一回谷崎潤一郎賞受賞作。
  • SRO6 四重人格
    3.8
    東京と秋田で、トリカブトによる毒殺事件が発生。手口に一貫性がなく、同一犯か複数犯か絞れず捜査は難航していた。その最中、耳や手首が切り取られた惨殺死体、銃殺死体が東京近郊で相次いで見つかる。すべての現場に残る同一人物の指紋から、SRO室長の山根新九郎はある仮説を立て犯人に迫っていく。大人気警察小説、待望のシリーズ第六弾!
  • 献心 警視庁失踪課・高城賢吾
    3.7
    綾奈の死の真相を知る――決意した高城に長野が目撃者情報を持ち込む。十数年を経て得られた新しい証言。しかし会社員だというその男は一転証言を曖昧にした上で、弁護士を通じて抗議をしてくる強硬さだった。不可解な態度を不審に思いつつ、地道に当時の状況を洗い直す高城は、綾奈の同級生母子を追って一路東北へ向かう。長き旅の果て、高城が掴んだ真実とは? シリーズ、堂々完結!

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  • 長き雨の烙印
    3.5
    汐灘の海岸で起きた幼女殺害未遂事件。容疑者として浮上したのは、二十年前に同様の犯行を自供し、服役した過去を持つ庄司だった。その庄司が、再審請求に向け動き出した矢先の事件。予断に満ちた捜査で犯行のシナリオを描こうとするベテラン刑事に対し、庄司のかつての親友で刑事となった伊達は、独自の調べを始める。

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  • 波紋 警視庁失踪課・高城賢吾
    3.5
    ある事件で昇進の道を絶たれた阿比留は、法月の異動を止めようとせず、失踪課内部には亀裂が広がりつつあった。腐る高城に法月は五年前に交通事故現場から消えた男に関する事件の解決を託す。高城の調査が始まった直後、男が勤めていた会社で爆発事件が発生。犯行声明には失踪した男の署名が記されていた! 緊迫の書き下ろし長篇第六弾

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  • 裂壊 警視庁失踪課・高城賢吾
    3.8
    半年に一度の失踪課課長査察を間近に控え、室長の阿比留が忽然と姿を消した! 自宅に急行した高城たちだが、私生活を隠す阿比留の失踪の原因は掴めず、その行方は杳としてしれない。同時期、一人の女子大生の捜索願が出された。ストーカーによる拉致も疑われたが、二つの事件を追ううちに意外な接点が判明する。緊迫の書き下ろし長篇第五弾

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  • SROⅨ ストレートシューター
    3.9
    SROの尾形洋輔は息子の審判を前に落ち着かない。その上、妻の敏江が新興宗教にはまり多額の寄付を行っていることが発覚。その教団には不穏な噂が後を絶たず、尾形は公安から潜入捜査を打診される。そして最凶の連続殺人鬼・近藤房子の次なる狙いは……。「私のために殺してもらいたい人間がいるの」SRO最大のピンチ、大波瀾の第9弾!
  • かたちだけの愛
    4.0
    事故による大怪我で片足を失った女優と、その義足を作ることになったデザイナー。しだいに心を通わせていく二人の前に立ちはだかる絶望、誤解、嫉妬……。愛に傷ついた彼らが見つけた愛のかたちとは? 「分人」という概念で「愛」をとらえ直した、平野文学の結晶!

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  • 巡査長 真行寺弘道
    3.9
    1~5巻880~902円 (税込)
    53歳の真行寺弘道は、「巡査長」という肩書きが警視庁捜査一課で異例なだけでなく、きっちり公休を取り自宅のオーディオでロックを聴くのが楽しみという、刑事としてはかなりの変わり種。捜査の「お約束」である所轄刑事との相勤を避けて単独行動するなど、型破りな行動・言動で知られている。これまた異例ながら、キャリアで捜査一課長の水野玲子警視に命じられた真行寺は、八王子の高級老人介護施設で起きた入居者死亡事件を捜査する。AI搭載の人型介護支援ロボットが関わっているらしいその事件を調べるうちに、真行寺は、自らの職業を「ハッカー」と称するオーディオマニアの青年・黒木良平と親しくなった。同事件の捜査が一段落したところに、水野課長から連絡が入る。元警察官僚で衆院議員の尾関一郎が新宿のホテルで変死したという。捜査を進めるうちに、この事件の背後に政界・芸能界・反社会的勢力などが連なる大きな組織の存在をかぎ取った真行寺は、黒木の力を借りて真相に迫るが――。 ゲノム編集や文明社会など幅広くリアルな知見に裏打ちされた、圧倒的なスケールの痛快エンターテインメント!
  • ストロベリー・フィールズ
    3.1
    「僕が今、女を感じてるのは、夏子先生だけです」  出版社社長・月川の後妻となった夏子は、夫の連れ子・りえの継母として、そして自らもクリニックを開業する女医として、七年余りの月日を平穏に過ごしてきた。しかし、りえの友人でロック・バーでバイトをする青年・旬と出会い、その危険なまでの若さに触れた夏子は、目を背けてきた己の渇きに気づかされてゆく……。  ひとりの女性の陶酔と孤独を描く傑作長篇。  〈解説〉稲葉真弓 〔著者のことば〕  誰もが、あからさまに「家族」の大切さを叫ぶ時代になって久しい。「家族」は人間にとって、最小単位の砦であり、「家族愛」ほど、愛の深さにおいて意味のある、健全で価値の高いものはないと見なされている。  とてつもなく嬉しいことが起こる。真っ先に誰に知らせたいですか、と聞かれる。誰もが「両親」「夫」もしくは「妻」「子供」と答える。  その健全さは微笑ましく、未来永劫、消えることはないかのように思われて、しかし、同時に、その健全な場所でこそ、人は苛立ったり、憎んだり、絶望したり、孤独の淵をさまよったりするのである。そこに「家族」がはらむ「魔」の部分がある。  (読売新聞2009年1月13日付、連載完結インタビューより抜粋)
  • 道具屋殺人事件 神田紅梅亭寄席物帳
    4.0
    自らの扇子を忘れた前座が、楽屋にあった扇子を借りて高座に上がり、『道具屋』を演じている最中、短刀に見立てた扇子の中から血まみれのナイフが現れた!? 表題作「道具屋殺人事件」をはじめ、「らくだのサゲ」「勘定板の亀吉」を収録。 真打ちを目指し、日々修業に励む二つ目の・寿笑亭福の助が、脳血栓で倒れ、千葉県房総で療養中の元師匠・山桜亭馬春の助言を得つつ怪事件に挑む! “落語ミステリー”の異才が放つ珠玉の三編。
  • パラレル 警視庁捜査一課・碓氷弘一2
    3.7
    横浜、池袋、下高井戸――。非行少年が次々に殺された。いずれの犯行も瞬時に行われ、被害者は三人組でかつ外傷は全く見られないという共通点が。一体誰が何のために? おなじみ碓氷部長刑事も広域捜査の本部にかり出されて……。警察、伝奇、武道、アクション……。今野敏がこれまで書き続けたジャンルを融合した、珠玉のエンターティンメント。堂々のサスペンス巨篇。

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  • 武田百合子対談集
    NEW
    -
    武田泰淳没後まもなく行われた深沢七郎との長い対談。互いの若いころの思い出を語りあう吉行淳之介との対談、独り暮らしの日常を語る金井久美子・美恵子との対談、岸田今日子による『富士日記』についてのインタビューなど、生前行われた武田百合子のすべての対談を収める。金井姉妹の語りおろし対談「百合子さんのこと」を増補する。
  • Red
    4.1
    夫の両親と同居する塔子は、可愛い娘がいて姑とも仲がよく、恵まれた環境にいるはずだった。だが、かつての恋人との偶然の再会が塔子を目覚めさせる。胸を突くような彼の問いに、仕舞い込んでいた不満や疑問がひとつ、またひとつと姿を現し、快楽の世界へも引き寄せられていく。上手くいかないのは、セックスだけだったのに――。『ナラタージュ』の著者が官能に挑んだ最高傑作!
  • 会社員、夢を追う
    4.1
    出版社に入れず銀座の紙の代理店に入社した神井航樹は、無理解な上司に睨まれ、先輩や取引先の「鬼」部長に揉まれつつ、本は紙でできていることを胸に品薄な用紙の確保に奔走する。社会の荒波に飛び込み、一歩一歩夢へと近づいていく若者の仕事と恋を描く、すべての働く人々に贈る感動の人間ドラマ。『銀座の紙ひこうき』改題。
  • 断絶
    3.7
    閉塞感漂う地方都市・汐灘の海岸で発見された女性の散弾銃による変死体。県警は自殺と結論づけたが、捜査一課・石神謙は他殺の線で捜査をつづける。一方、地元政界は、引退する大物代議士・剱持隆太郎の後継選びで混迷を深めていた。石神と剱持、まったく異なる人生を歩んだ、二人の運命が交錯する。

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  • 2020年の恋人たち
    3.7
    母が事故死した夜から、葵の日々は一変する。遺されたワインバーを継ぐのか。同棲しているのに会話がない恋人との関係をどうするのか。仕事、恋愛、家族――。人生を見つめ直し、傷ついた過去と対峙することになったとき、32歳の葵が選んだもの、そして選ばなかったものは……。第1回本屋が選ぶ大人の恋愛小説大賞受賞作。
  • SRO7 ブラックナイト
    3.9
    新宿の闇金業者殺しの現場から、亀戸で遺体となって発見された少年の指紋が見つかった。SRO室長・山根新九郎は、法歯学の調査により少年の発育に遅れがあったことを知る。同じ頃、東京拘置所特別病棟に入院している近藤房子が動き出す。担当看護師を殺人鬼へと調教し、ある指令を出した。そのターゲットとは――。 大人気シリーズ最新刊!
  • ダイエット物語……ただし猫
    4.0
    夫と愛猫が糖尿病予備軍? 何とかダイエットは成功するが、今度はまさかのリバウンド?? 「ダイエット物語……ただし猫」「ダイエット物語……こんどはヒト」に加え、自身の体験を書いた「大腸ポリープ物語」を収録。文庫化にあたり書き下ろした「リバウンド物語」、夫婦対談「素子さんの野望」をプラスした、新井素子ファン必読の一冊。
  • 刻命
    -
    殺人罪を償い、四十年の服役を経て仮釈放となった居合の達人・正高。交通事故死した娘について調べるうち、不審な点が多すぎることに気づく。謎の傷跡、十年ぶりに発見された夫の死体。一度も会うことのなかった娘は何者だったのか。その死の真相を追い、彼は再び剣を手に闇社会へと斬り込んでゆく。老剣士の不器用だが気高い生き様を描く、ハードボイルド・アクション小説!
  • フェイスレス - 警視庁墨田署刑事課特命担当・一柳美結
    3.4
    1~4巻792~796円 (税込)
    外国人留学生から評判の悪い教授が、大学の研究室で爆殺された。捜査本部が設置され、墨田署刑事課の一柳美結巡査も捜査に加わった。現場近くにいた講師の佐々木忠輔と留学生たちに事情聴取をする美結だが、第二の爆破事件が起きてしまう。一方、捜査本部では、国際的サイバー犯罪者“C”の名前が被疑者として浮上していた。

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  • 少年は死になさい…美しく
    3.3
    妊娠中の妻と2歳の娘を少年たちに凌辱の末惨殺された恭介は、犯人の少年たちを切り刻み、それを撮影したDVDを犯人宅に送りつけた。しかしそれは復讐ではなかった。妻子の殺され方が美しくないことへの憤りだった。恭介にとって人間の死体は至福の「芸術品」であるべきなのだ。23年前、キスした姿の少年と少女の生首写真が被害者宅に届けられる事件があった。ご丁寧にもその写真には「ファースト・キス」というタイトルまで付けられていた。事件は迷宮入りし、警視庁の名倉警部は今でもその屈辱を胸に抱いているが、その犯人こそ当時中学生の恭介であった……。
  • つみびと
    3.8
    灼熱の夏、彼女はなぜ幼な子二人をマンションに置き去り にしたのか。 追い詰められた母親、死に行く子供たち。 無力な受難者の心の内は、フィクションでしか描けない。 圧巻の筆致で、虐げられる者の心理に分け入り、痛ましいネグレクト事件の深層を探る。 本当に罪深いのは、誰――。迫真の長編小説。 〈巻末対談〉春日武彦・山田詠美「子どもたちを救う道はどこに」収録
  • シーソーモンスター
    3.7
    バブルに沸く昭和後期。一見、平凡な家庭の北山家では、元情報員の妻宮子が姑セツと熾烈な争いを繰り広げていた。(「シーソーモンスター」) アナログに回帰した近未来。配達人の水戸は、一通の手紙をきっかけに、ある事件に巻き込まれ、因縁の相手檜山に追われる。(「スピンモンスター」) 時空を超えて繋がる二つの物語。「運命」は、変えることができるのか――。 【電子版巻末に特典QRコード付き。〈螺旋プロジェクト〉全8作品の試し読みを読むことができます】 ※〈螺旋プロジェクト〉とは―― 「共通ルールを決めて、原始から未来までの歴史物語をみんなでいっせいに書きませんか?」伊坂幸太郎の呼びかけで始まった8作家朝井リョウ、伊坂幸太郎、大森兄弟、薬丸岳、吉田篤弘、天野純希、乾ルカ、澤田瞳子による前代未聞の競作企画 〈螺旋〉作品一覧 朝井リョウ『死にがいを求めて生きているの』 天野純希『もののふの国』 伊坂幸太郎『シーソーモンスター』(本作) 乾ルカ『コイコワレ』 大森兄弟『ウナノハテノガタ』 澤田瞳子『月人壮士』 薬丸岳『蒼色の大地』 吉田篤弘『天使も怪物も眠る夜』
  • ロボット RUR
    4.0
    無限の労働力「ロボット」によって、人類は苦役と貧困から解放され、真の幸福を得るはずだった――。1920年、中欧の小国で発表されたこの戯曲から「ロボット」という言葉が生まれた。今なお多くの問いを投げかける名作を、発表より100年を記念し新訳する。 資料 カレル・チャペックによる記事 「今一度、ロボット(RUR)について」(1921年)ほか 訳者解説 「『ロボット』あるいは世界文学のつくりかた」阿部賢一
  • SRO5 ボディーファーム
    4.1
    本性を隠し潜伏生活を送っていた「最凶の殺人鬼」近藤房子が、再び動き出した。巧みに変装しながら捜査の目をかいくぐり、残虐な殺人を繰り返す。焦った警視庁上層部は、房子が執着するSRO副室長の芝原麗子を囮に逮捕せよと、室長の山根新九郎に迫るのだが――。文庫書き下ろしシリーズ第五弾。

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  • 時鐘館の殺人
    3.6
    作家、評論家をはじめミステリーマニアの集まる下宿屋・時鐘(とけい)館。編集者の催促を前に「原稿は一枚も書けていない。勝手ながら『消失』する」との手紙を残し、締め切り直前の老推理作家が姿を消した。翌朝、発見された不格好な雪だるまに彼の死体が。犯人は編集者なのかそれとも…。マニアたちの展開する華麗でシビアな推理の行方は? 傑作ミステリー短篇集。

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  • SRO8 名前のない馬たち
    3.2
    その嘶きは、不吉な予告―― 関東近県で、乗馬クラブオーナーの死が相次ぐ。 いずれも死因に不審な点は見られないものの、 SRO(広域捜査専任特別調査室)室長・山根新九郎は奇妙な符合を見出す。 人間の死と同時に、必ず馬が一頭、逝っているのだ。 独自捜査を始めたSROの面々は、やがて北海道のある牧場にたどり着く……。 彼らは、馬たちのダイイング・メッセージを読み解けるのか!? そして、最凶キラー・近藤房子の調教ゲームも新たな段階に。 【警視庁のワケあり部署が活躍する、大ヒットシリーズ最新作!】
  • 歌舞伎町セブン
    4.2
    歌舞伎町の一角で町会長の死体が発見された。警察は病死と判断。だがその後も失踪者が続き、街は正体不明の企業によって蝕まれていく。そして、不穏な空気とともに広まる謎の言葉「歌舞伎町セブン」……。『ジウ』の歌舞伎町封鎖事件から六年。再び迫る脅威から街を守るため、密かに立ち上がる者たちがいた。戦慄のダークヒーロー小説。〈解説〉安東能明

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  • SRO1 警視庁広域捜査専任特別調査室
    3.8
    警視庁に新設された広域捜査専任特別調査室、通称「SRO」。総勢7名の小所帯にもかかわらず5人がキャリアという、管轄の枠を越えた花形部署のはずが、その内実は訳ありだった。山梨で発見された白骨死体をきっかけに、史上最凶の連続殺人犯「ドクター」を追う調査員たち。警察組織の限界に迫る、新時代警察小説の登場。

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  • 青天 包判官事件簿
    3.5
    宋代、瑞州の新任知事・包希仁は、二十代で科挙に合格した秀才ながら、どこか抜けた青年。その資質を疑問視する世話係・孫懐徳であったが、州内で起きた「生きた牛の舌が切り取られる」事件をきっかけに――(「雪冤記」)。清廉潔白、裁きは公平、晴れ渡った空の如し。中華小説の名手・井上祐美子が、中国史上屈指の人気を誇る名判官「包青天」の活躍を描く中華ミステリ短篇集。待望の文庫化! ◆目次 ・雪冤記 ・赤心 ・紅恋記 ・黒白 ・青天記 ・文庫あとがき ※本書収録の「黒白」は、『C★NOVELS Mini - 黒白 - 包青天事件録』に加筆修正を加えたものです。
  • もぐら新章 血脈
    4.5
    1~4巻748円 (税込)
    ITベンチャーの雄・仲井啓之が、自社システムの試験中、予期せぬ誤作動によって爆死した。事件性を疑う警視庁は、同社と関わりが深い沖縄県にサイバー犯罪対策課・益尾徹を派遣。一方、「もぐら」こと影野竜司の息子・竜星は今や沖縄で高校生となり戦いと無縁の生活を送っていたが、次第に深刻化する事件が、彼の眠っていた本性を呼び覚ます!
  • 夜の終焉(上)
    3.6
    二十年前に両親を殺されて以来、世捨て人のように生きてきた真野。ある日、彼が営む喫茶店に現れた少女が事故に遭い、意識不明の重体に陥ってしまう。身元の手がかりは、荷物から見つかった一枚の地図のみ。真野は少女のため、一度は捨てた故郷汐灘を訪れる。北関東のとある街を舞台に贈る〈汐灘サーガ〉シリーズ、第三弾。

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  • 千の扉
    3.7
    築四十年、三千戸を超す都営住宅の一室で、夫・一俊と暮らし始めた千歳。その部屋の主である一俊の祖父に頼まれ、千歳は「高橋さん」という人物を探し始めるが……。存在も定かでない「高橋さん」を探すうち、ここで暮らす人々の記憶と、戦後から七十年の土地の記憶が緩やかにひもとかれていく。〈解説〉岸政彦
  • SRO3 キラークィーン
    3.9
    “最凶の連続殺人犯”と呼ばれた近藤房子が逮捕されて50数日。依然として黙秘を続ける房子のもとへ、「Mに従え」とだけ書かれた差出人不明の手紙が届く。一方、SRO室長・山根新九郎は、東京地検から房子との面会要請を受けるが――。文庫書き下ろし・シリーズ第3弾

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  • 触発 警視庁捜査一課・碓氷弘一3
    3.8
    朝のラッシュで混雑する地下鉄駅構内で爆弾テロが発生、死傷者三百名を超える大惨事となった。その威信にかけ、捜査を開始する警視庁。そんな中、政府上層部から一人の男が捜査本部に送り込まれてきた。岸辺和也陸上自衛隊三等陸曹―自衛隊随一の爆弾処理のスペシャリストだ。特殊な過去を持つ彼の前に、第二の犯行予告が届く!はたして犯人の目的は、一体何なのか。

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  • ボートの三人男
    3.7
    気鬱にとりつかれた三人の紳士が犬をお供に、テムズ河をボートで漕ぎだした。歴史を秘めた町や村、城や森をたどり、愉快で滑稽、皮肉で珍妙な河の旅が続く。数々のオマージュ作品を生み、いまだ世界で愛読されている英国ユーモア小説の古典。

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  • わざと忌み家を建てて棲む
    4.0
    「幽霊屋敷って一軒だけで充分に怖いですよね。それが複数ある場合は、どうなんでしょう」 知り合いの編集者・三間坂が作家・三津田の元に持ち込んだのは、曰くある物件を継ぎ接ぎした最凶の忌み家、そしてそこに棲んだ者達の記録。誰が、何の目的でこの「烏合邸」を作ったのか? 怖すぎると話題になった三津田信三の「幽霊屋敷」怪談、再び! 〈解説〉松原タニシ
  • SOSの猿
    3.3
    三百億円の損害を出した株の誤発注事件を追う「猿の話」。ひきこもりを悪魔祓いで治そうとする男の「私の話」。やがて交差する二つの話を孫悟空が自在に飛び回り、「SOS」をめぐる問いかけが物語を深化する。世界最強の猿からユングまでを召還し、小説の可能性に挑戦した、著者入魂の記念碑的長篇!

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  • お山の上のレストラン 七歳児参りのふっくらムニエル
    -
    ムカゴにシメジに……カックイまで! どうりで山のいい香りっこがすっと思ってました。 青森県南に座す葵岳。その登山口にあるレストランでは春夏秋冬、様々な事情を抱えるお客様が訪れる。彼らを迎えるのは都会で修業したイケメンオーナー・登磨と、おっちょこちょいで、すっとこどっこいな店員の美玖。彼女の接客は時に奇跡を起こすのだが、美玖自身にもこの山と店の料理にこだわる理由があって……。 青森のご当地食材がじゅわっと染み入る、絶品&感動お料理小説。 『山の上のランチタイム』改題
  • お山の上のレストラン2 青葉の頃 ハーブポークの休息
    -
    ありがっとう。 受け継がれてくってのは、嬉しいもんだな。 〈葵レストラン〉のシェフ・登磨には、忘れられない味がある。それは、彼の原点とも言える祖母の料理。思い出させてくれたのは、不器用だけど、お客様が今求める味を作り出すことのできる美玖。自分に学びを与えてくれる彼女と、難儀なお客に向き合う登磨だったが、店が思わぬ事態に巻き込まれ……。 料理バカのシェフ・登磨と、おっちょこちょい店員・美玖による、心がぽかぽかする感動お料理小説! 『山のふもとのブレイクタイム』改題
  • SRO4 黒い羊
    3.9
    SROに初めての協力要請が届く。自らの家族四人を殺害して医療少年院に収容され、六年後に退院した少年が北海道で行方不明になったというのだが――シリーズ第四弾。

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  • SRO episode0 房子という女
    4.1
    幼い頃から、誰よりも非情なことを平然とやってしまう近藤房子。小学校6年の時、唯一の理解者であった最愛の姉が自ら命を絶ってしまう。その理由を知った房子は、実の父に殺意の目を向けるのだった――。SROを翻弄し続けるあの最凶の殺人鬼が、驚愕の半生を語る。その過去はあまりにも衝撃的! 大人気警察小説、待望のシリーズ最新刊。
  • 共鳴
    4.0
    大学にも行かず、家に引きこもっている孫・将を強引に自宅へ連れてきた、元刑事の麻生。持ちこまれる近所の事件を調べるため、将を「相棒」に任命した麻生だったが、前途は多難で――。警察小説の旗手が贈る、あたらしい「家族」小説。
  • 新装版 ダウン・ツ・ヘヴン Down to Heaven
    4.0
    1巻836円 (税込)
    君はもう普通のパイロットではない。我が社にとって失いたくない兵器――基地でトップの成績を収めるクサナギは、女性でキルドレのエースという話題性から、講演や報道陣向けのプロモーション飛行など企業広報に使われるように。鬱屈した日々を送る中、待ちに待った実戦の指令が下る! 〈解説〉室屋義秀 巻末著者インタビュー〈聞き手〉清涼院流水
  • 代理母、はじめました
    3.6
    底辺女子が人生逆転!? 不遇な家庭に育った17才のユキが、子供を持ちたい人々と貧困女性を救う〝代理母ビジネス〟の賭けに出る。 義父の策略で、違法な代理母出産をさせられた16才のユキ。命がけで出産したにもかかわらず、報酬はすべて義父の手に。再び代理母をさせ稼ごうとする義父の手から逃げだしたユキは、自らの経験を逆手に取り、自分のような貧しい女性を救う大胆な〈代理母ビジネス〉を思いつく。ユキを支えるのは医師の静子&芽衣子のタッグと、ゲイのミチオ&一路。さまざまな事情を抱えた「子どもを持ちたい」人々が、最後の砦としてユキたちを頼ってやってくるが……日本の生殖医療の闇、貧困層の増大、妊娠・出産をめぐる負担など、現代日本が放置した社会問題を明るみにしながら、「代理母」ビジネスのタブーに切り込んだ話題作。
  • 特殊作戦群、追跡す!(上) 『ピノキオ急襲 上』改題
    5.0
    ★『ピノキオ急襲 上』を改題。 元新聞記者の鉄道事故、世界中で次々に姿を消す化学者、襲われる自衛隊基地。無関係に見えた物事が、佐渡島で起きた警察官惨殺事件によって結びついた! 陸自の第一空挺団もかなわない謎の敵に対し、陸自特殊部隊《サイレント・コア》が緊急召集され、敵殲滅に取りかかる。しかし、高い戦闘力を誇る彼らも思わず戦慄する敵が現れて……。
  • ここだけのお金の使いかた
    3.8
    給料は安いし、貯金も少ない。ムダなお金は一円だって払えません! 誰しも余裕のない時代だからこそ、何にいくら使うかで人生はきっと変わるはず。ゲーム課金はいくらまで? 百万円の宝くじが当たったら夫に言う? どうすれば働かずに生きていける? 七名の人気作家が「お金」にまつわる悲喜こもごもを描く、書き下ろし短篇アンソロジー。
  • 人生教習所(上)
    3.8
    1~2巻649円 (税込)
    新聞に不思議な広告が掲載された。「人間再生セミナー 小笠原塾」。実態は謎だが、そうそうたる企業が後援し、最終合格者には必ず就職先が斡旋されるという。再起をかけて集まってきた人生の「落ちこぼれ」たちは、期待と不安を胸に抱き、はるか小笠原諸島へと出航する! 迷える大人たちのための、新たなエール小説。
  • ゴメスの名はゴメス
    4.0
    失踪した会社の同僚・香取の行方を探すために坂本は内戦下のサイゴンに赴任したが、到着早々不可解な出来事が続き、ついに坂本を尾行していた男が「ゴメスの名は…」という言葉を残して殺された。香取の安否は、そしてゴメスとは何者なのか……。緊迫した政治情勢下の南ベトナムを舞台に展開される熾烈なスパイ戦を通じて“不安な現代”を浮彫りにした迫真のサスペンス。日本のスパイ小説の金字塔。

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  • そこに無い家に呼ばれる
    4.3
    もし何かが「一つずつ減っている」または「増えている」と感じたら、この読書を中止してください。 作家・三津田と編集者の三間坂は、これまで家についての禍々しくも興味深い五つの話を知り、次いで〈烏合邸〉で記された四つの体験談にかかわってきた。 そして今回、三間坂の家の蔵から新たに発見されたのが、厳重に封印が施された三つの記録――それらはすべて「家そのものが幽霊」だという奇っ怪な内容で……。 最凶「幽霊屋敷」シリーズ最新作! 〈解説〉芦花公園
  • 『夫の墓には入りません』〈『嫁をやめる日』を改題〉
    3.8
    ある晩、夫が急死。これで嫁を卒業できると思いきや、舅姑や謎の女が思惑を抱えて次々押し寄せる。“愛人”への送金、墓問題、介護の重圧……がんじがらめな夏葉子の日々を変えたのは、意外な人物と姻族関係終了届!? 婚姻の枷に苦しむすべての人に贈る、人生逆転小説。『嫁をやめる日』を改題。 さだまさし氏 熟読&痛感! 「人生の荷物が多ければ多いほど、この本は笑えて泣けて、ホッとする。」 夫が亡くなった時点で、自分は誰の妻でもなくなり、晴れて自由の身だと思っていた。 だが、どうやら違うらしい。今もこれからも「高瀬家の嫁」なのだ。それも、夫が生きていた頃より、もっとずっと明確に。 (本文より)
  • 沈黙する証人 負け弁・深町代言
    4.0
    深町が勤める負け組法律事務所に、ひき逃げ事件の容疑者が飛び込んできた。泥酔していたため記憶はないが、自分は運転しておらず無実だと訴える。相手は敏腕で知られる滝川検事。どう見ても勝ち目のない戦いなのに、松月所長は弁護を引き受ける。人の良さに呆れる深町だったが、松月の信念は事件の意外な真相を照らし出す……。書き下ろしシリーズ、第2弾。

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  • 賢者の愛
    3.9
    高中真由子は、編集者の父と医師の母のもとで、何不自由なく育てられてきた。真由子が小学生のころ、隣家に二つ年下の百合の家族が引っ越してきて、二人は急速に仲良くなっていく。しかし、真由子が21歳になった冬、百合は真由子が幼いころからずっと思いを寄せてきた澤村諒一の子どもを妊娠したと告白した。その日から、真由子の復讐が始まる――。  諒一と百合の子どもの名付け親になった真由子は、『痴人の愛』の「ナオミ」から、二人の息子に「直巳」と名付け、彼を「調教」していく。直巳が二十歳の誕生日を迎えた日、真由子は初めて、直巳に体を許す。それが最初で最後となるとも知らず……。  主演・中山美穂のテレビドラマも大きな話題を呼んだ、絢爛豪華な愛憎劇!
  • 越後湯沢殺人事件 新装版
    -
    名作『雪国』で知られる越後湯沢のリゾート・マンションの一室で美貌の芸者・由美の絞殺死体が発見された。容疑者として逮捕された旧友の依頼で現地入りした十津川警部のもとに、亀井刑事から由美の父親が東京で殺されたという一報が届く。複雑な事件の背景に政財界の大物が浮上するが、強固なアリバイと強大な権力の壁が、十津川の前に立ちはだかる!  〈目次〉 第一章 ヴィラ湯沢701号室 第二章 休 暇 第三章 若い死 第四章 検 証 第五章 二世議員 第六章 過去への追跡 第七章 師走の風の中で
  • あの日の交換日記
    4.0
    「辻堂ミステリの最高傑作であり真骨頂。 本書で秘密を解くのは探偵ではない。読者である」 先生、聞いて。私は人殺しになります。お願いだから、じゃましないでね?(「教師と児童」) わたしだって本当の気持ちを書くからね。ずっと前から、ムカついてた。(「姉と妹」) 嘘、殺人予告、そしてとある告白……。 大切な人のために綴られた七冊の交換日記。そこに秘められた、驚きの真実と感動とは? ――この緻密な仕掛けを、是非読み解いてください。
  • 白骨の語り部 作家六波羅一輝の推理
    3.6
    1~6巻754~880円 (税込)
    民話の郷・遠野の山奥で死後一年が経過した白骨死体が発見された。DNA鑑定の結果、遺体は旧家に暮らす美しき四姉妹の次女のものと判明するが、遺体発見の前日まで彼女は生きていた!? ミステリ作家・六波羅一輝が遠野の伝承を繙き、呪われた旧家をめぐる惨劇の真相に迫る! 作家・六波羅一輝シリーズ開幕。〈解説〉杉江松恋

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  • スティル・ライフ
    3.5
    しなやかな感性と端正な成熟が生み出した唯一無二の世界。 生きることにほんの少し惑うとき、 何度でもひもときたい永遠の青春小説。芥川賞受賞作品。
  • ジャイロスコープ Gyroscope スカイ・イクリプス 分冊版
    -
    1~8巻110円 (税込)
    ササクラはエース・パイロットのクサナギが乗る散香を調整できる唯一の整備士。ある日、クサナギにデモンストレーション飛行の予定を知らされて――。 「スカイ・クロラ」シリーズ、子供たちの飛ぶ空を見上げ、地上で暮らす大人たちの物語。 この分冊版は中公文庫『スカイ・イクリプス Sky Eclipse』に収録されている「ジャイロスコープ Gyroscope」と同内容です。
  • 愛

    -
    『フランス革命史』で名高い著者が、歴史家としての透徹した観察力と実生活での苦い体験をもとに、「持続する愛はいかにして可能か」を考察した恋愛論・女性論。愛に関する問題を論じて〈愛の聖書〉と呼ばれる古典的名著。

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  • i(アイ) 鏡に消えた殺人者 警視庁捜査一課・貴島柊志
    3.6
    作家・砂村悦子が殺された密室状態の部屋には、鏡の前で途絶える足跡の血痕が。遺された原稿には、「鏡」にまつわる作家自身の恐怖が自伝的小説として書かれていた。鏡のなかから見つめているのは、死んだはずの「アイ」――!? 貴島刑事が鏡に消えた殺人者に挑む、傑作本格ミステリ。

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  • AIO民間刑務所(上)
    3.7
    20××年、日本で設立された初の民間刑務所「AIO第一更生所」。そこに新たに若林耕平ら四人が就職した。だが、彼らがそこで目にしたのは、刑務所の経営者、刑務官、囚人、更には設立に関係した議員たちの渦巻く欲望だった。はたして四人は刑務所に巣食う闇を暴けるのか? 日本の未来を戦慄的に描く名作、待望の文庫化。(『獄の極』改題)
  • 愛して生きて 宇野千代伝
    3.0
    数多の文豪たちと恋した作家の宇野千代。女性の憧れとして輝く、千代の奔放人生。大正、昭和、平成をまたにかけて活躍し、すぐれた作品を残したほか、尾﨑士郎、東郷青児、北原武夫ほか、梶井基次郎、青山二郎など数多の文豪・文化人たちと恋し、奔放に生きた女としても知られる。今も憧れの女性として輝く宇野千代の人生とは何かを探る。『婦人公論』連載中から話題を呼んだ人物ノンフィクションの待望の文庫化。
  • 愛と殺意の津軽三味線
    2.3
    東京で起きた四件の連続殺人事件。犯行時の現場からは、いずれも津軽三味線の調べが聞こえていた。それもCDなどの音ではなく、確かに誰かが演奏していたという。しかし被害者に共通点が見いだせず、捜査は難航する。一連の殺人事件に犯人の強い意志を感じた十津川は、唯一の手掛かりである「津軽三味線」の謎を解くため、青森へと向かった。

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  • 愛なき世界(上下合本)
    5.0
    恋のライバルが、人類だとは限らない。洋食屋の見習い・藤丸陽太は、植物学研究者をめざす本村紗英に恋をした。しかし本村は、三度の飯よりシロイヌナズナ(葉っぱ)の研究が好き。見た目が殺し屋の教授、サボテン好きの後輩男子たちと研究に没頭する本村に、藤丸は恋の光合成を起こせるのか――藤丸青年の求愛行動から真理の探究まで、すべての事件は研究室で起きている。世界の隅っこが輝きだす植物学会賞特別賞受賞作。〈付録〉「藤丸くんに伝われ 植物学入門(上・下)」〈解説〉伊与原新
  • 愛の妖精
    4.4
    ベリー地方の田園地帯を背景に、野性の少女ファデットが恋に導かれ真の女へと変貌をとげる。双子兄弟との愛の葛藤を清新な自然描写と共に描く名訳を復刻。

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  • 愛のようだ
    3.0
    1巻704円 (税込)
    40歳にして初心者マークの戸倉は、友人の須崎と、その彼女琴美とドライブへ。退院したらどこかいこうという約束を果たすのだ。キン肉マン、北斗の拳、奥田民生……車中の合唱、前方を走るタンク車に興奮、振られた男は高速道路で捨て身の行動に打って出る。そして、大切なことに気付く瞬間が訪れて――。愛しさと哀しみを鮮明に描いた恋愛小説。〈解説〉大塚真祐子
  • 相棒
    -
    貧乏暮らしあり浮気ありで五十年、放浪詩人とその妻はよき相棒。金子の日本論、女性論から交友録、森のパリ印象記、金子の肖像など、二人の自選によるベストエッセイ集。金子の遺著となった単行本に全集未収録の夫婦往復書簡(一九三九年)を増補。 〈巻末エッセイ〉森 乾 ■目次 【金子光晴】  Ⅰ ひげのある人生/明治の青年を苦しめたもの/江戸につながるなにものもなく/日本人について/番付の心理/いやな思いをした昭和という年号  Ⅱ 私小説/伝統の芸能/日本の大衆芸人と番付/秋の日記/血と地につながるもの/ちょんまげのこと/『コスモス』雑記  Ⅲ 萩原朔太郎について/高村光太郎との僅かなかかりあい/清親のこと/吉田一穂のこと  Ⅳ 女について/なおも、男・女などをめぐって/若さと老年と/日本人のフェミニズム/着物を剝がれた女達/女体の豊饒を描く/日本人よ淫なれ 【森三千代】  Ⅰ 巴里郊外の青春/巴里の秋色/白/血を抱く草/仏印の文学/アンコール・ワットへの道 Ⅱ 和泉を憶う/わたしの大休暇/香木の話/志摩を思う/金子光晴の横顔I/金子光晴の横顔Ⅱ/父の心/老母の手/きのうきょう/若葉よ、妹が生れた/若葉の夏休みのレポートに添え/なつめと共に/なつめとの対話/若葉のいる正月 跋 (金子光晴) 金子光晴・森三千代往復書簡(一九三九年) 巻末エッセイ 父と母の想い出に(森乾)
  • アウターライズ
    4.0
    再び東北を襲った災禍「アウターライズ」の被害者がわずか六名……? 東日本大震災に匹敵する大災害にどんな対策を講じたのか注目が集まる中で突如、東北県知事会が“独立宣言”を行った。それから三年、一切の情報が遮断された「東北国」に、ジャーナリストが招かれる。あの日、何が起きたのか。鎮魂の祈りを込めた、緊迫の長篇ミステリー。
  • 青と白と
    4.0
    1巻726円 (税込)
    30代後半の悠は、アルバイトをしながら空き時間に原稿を書く駆け出しの作家。仙台を出て東京で一人暮らしを続けるが、ぎりぎりの 生活を送る。そんな悠の日常は、震災を境に激変した。非常時だとはしゃぐ同僚、思わぬ人からの気遣い、そして、故郷の家族の変化。 「私は、なぜこんなにもちっぽけなんだろう」 過去と未来を見つめた、悠の変化と決断は。

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