Posted by ブクログ
2017年07月22日
富樫倫太郎『SROVII ブラックナイト』中公文庫 。
シリーズ第7弾。シリーズ最高傑作と言って良いくらいの奇抜で起伏に富んだストーリーだった。タイトルの『ブラックナイト』は、日本語だと『闇夜』なのだが、本作にはまさにぴったりのタイトルだと思う。ネグレクト、高齢者問題、家庭崩壊、闇金融と現代社会の...続きを読む闇とSROのメンバーの抱える闇の部分とが交錯しながら物語は展開していく。
冒頭から母親とその同居人に虐待、育児放棄された子ども・四郎の物語と、あの稀代の殺人鬼・近藤房子に意のままに操られていく東京拘置所医務部の看護師・石塚美和子の物語とが同時進行する。そして、新たな殺人鬼・ダーとマムが登場するという驚愕の展開…
結末からすれば、今後もシリーズは続きそうだ。楽しみはまだまだ続く。