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関所破り定次郎目籠のお練り 八州廻り桑山十兵衛
相州と上州、それぞれの関所破りの意外な始末。 上州玉村で道案内が殺され、道案内を殺した定次郎は子分を連れてそのまま姿を消した。 同じころ、保土ヶ谷の道案内角太郎を殺した河童の六こと六蔵を追って、 八州廻りの桑山十兵衛は河童の六の出身、相州の松田まで足を延ばす道すがら、 鐘撞き講で金を集める破れ坊主を懲らしめる。 だが、肝心の保土ヶ谷の一件は、わからずじまいとなり江戸へと戻ってきた。 すると、日光例幣使街道の上州玉村宿のそばにある竹田村で、 朝早くに川向こうの穂波村から、鉄砲の玉が飛んできたという訴えが。 玉村では、侠客の定次郎一味が、玉村の道案内を殺し、大戸の関所を破ったとの知らせが。 玉村の道案内の後任を決める必要もあり、十兵衛はそのまま上州へと向かう。 十兵衛は、鉄砲をきっかけに、定次郎一味の足跡を見つけられると考えるのだが……。 破れかぶれになり、関所破りで、せめて名を上げようとする侠客たち。 そして、姿を消した河童の六はいずこへ流れたのか。 人の欲を見つめて関八州を経巡る十兵衛が、侠客の最後にみせる粋なはからい。 そして、二つの殺しは、意外な展開に……。 十兵衛は、首尾よく彼らを捕えることができるのか。 ご存じ、人気時代小説・八州廻り桑山十兵衛シリーズ待望の第9巻。 -
戦艦武蔵
日本帝国海軍の夢と野望を賭けた不沈の戦艦「武蔵」――厖大な人命と物資をただ浪費するために、人間が狂気的なエネルギーを注いだ戦争の本質とは何か? 非論理的“愚行”に驀進した“人間”の内部にひそむ奇怪さとはどういうものか? 本書は戦争の神話的象徴である「武蔵」の極秘の建造から壮絶な終焉までを克明に綴り、壮大な劇の全貌を明らかにした記録文学の大作である。 -
読んで旅する鎌倉時代
蛭が島:若き源頼朝が流された伊豆の地。当時の支配者は北条氏。 真珠院:頼朝との悲恋の末に八重が命を落とした地。 伊豆山神社:頼朝と北条政子が結ばれた地。 石橋山:頼朝が源氏復興ののろしを上げるも、大庭景親、伊東祐親らの平家軍に大敗した地。 黄瀬川:奥州から駆けつけた義経が頼朝と再会した地。 願成就院:北条時政が頼朝の奥州平泉討伐戦勝祈願のため建立した。 銭洗弁財天:頼朝への宇賀福神の夢のお告げを元に、宇賀福神を祀り神仏の供養を行なったのが創建の由来。 三島大社:頼朝が源氏復興を祈願して旗揚げをした神社。 梶原山公園:頼朝の信任厚かったが、その死後に滅ぼされた梶原景時終焉の地。 鶴岡八幡宮:鎌倉幕府とともにあった彼の地のランドマーク。 伊豆修善寺:頼朝の嫡男・頼家が暗殺された地。 など、鎌倉殿(鎌倉幕府)をめぐる13の地を舞台に、歴史時代小説の手練れ13人が切れ味鋭い筆をふるう。 13の掌編を自宅でじっくり味わうも良し、地図と写真を手がかりに今に残る歴史の現場を訪ねるも良し。 -
義経と静御前・二人の「その後」
稀代の英雄・源義経と絶世の佳人・静御前の吉野山での悲劇のわかれ――能や歌舞伎にもなり、日本人に広く親しまれてきたこの物語には、後日談ともいうべき伝説が日本各地にある。奥州藤原氏を頼って落ちのびながら、藤原泰衡に居館を急襲されて自刃した義経は、じつは北への逃避行に旅立っていたという。一方の静御前は、吉野山で捕らわれ、鎌倉で尋問を受けた後は、京へ向かったまま消息不明とされていた。しかし彼女にも、義経を追って旅に出たという伝説が各地に存在している。本書は、全国に残る伝説・伝承を検証しながら、二人のその後を大胆に推理した歴史読み物。著者は、数多くの静御前伝説が残る福島県郡山市在住。近畿から北海道まで、義経を追った静御前は、再びめぐり逢うことができたのか。日本史を代表する美男美女の悲恋物語には、いかなるエピローグが描かれるのか。歴史ロマンを堪能できる一冊、増補。 -
東条英機
鈴なりの勲章を左胸にかかげ、胸を張ったちょび髭の陸軍軍人の写真。その表情はむしろ柔和で、<カミソリ>の異名を取った男とは思えない雰囲気を漂わせている。東条英機――太平洋戦争開戦時の首相であり、戦後はA級戦犯として絞首刑になった彼の生涯を描いた本書では、そんな写真を装丁に使った。「冷酷・悪辣な侵略者」のように見られがちな東条だが、それは実際の人間像とは程遠いものだ。日本陸軍の一軍人として、何より天皇の忠実な臣下として自らを任じていた東条は、むしろ40代までは軍部でも地味な存在であった。それが54歳にして陸軍次官に就任するや、まるで何かに憑かれたように権力の中枢を占め、対外強硬策を支持し始める。やがて緊迫する国際情勢のなか、首相として国家の命運を担った彼は、日本を最悪の事態へと導くだけの役割を演じてしまう。戦時日本のリーダーという運命を背負った男の「光と闇」を、克明に描き出した力作小説。 -
壬生狼 新選組風雲録
風雲急を告げる幕末の京都。旅芸人の一座とはぐれ、京の街をさまよっていた役者くずれの坂本朝太と前座の咄家・桂珍平は、ひょんなことから新選組に入隊することになってしまった。 わけもわからず隊士となったものの、持ち前のひょうきんさで組の人気者になった二人。 人前では決して笑顔を見せない副長・土方歳三を笑わせ、「壬生狼」と呼ばれ畏れられる新選組を変えてやると奮闘するのだが…!? 近藤勇、沖田総司らを巻き込んだ、壬生義士たちの騒動をおもしろおかしく描いた「鬼が笑う日」をはじめ、柔道の達人・西郷四郎や明治の文豪・夏目漱石と迷コンビの交流を絶妙の筆致で織りなす、笑いあり、涙ありの痛快時代小説。 -
収容所(ラーゲリ)から来た遺書
戦後12年目にシベリア帰還者から遺族に届いた6通の遺書。その背後に驚くべき事実が隠されていた! 大宅賞と講談社ノンフィクション賞のダブル受賞に輝いた感動の書。 敗戦から12年目に遺族が手にした6通の遺書。ソ連軍に捕らわれ、極寒と飢餓と重労働のシベリア抑留中に死んだ男のその遺書は、彼を敬慕する仲間たちの驚くべき方法により厳しいソ連監視網をかいくぐったものだった。悪名高き強制収容所(ラーゲリ)に屈しなかった男たちのしたたかな知性と人間性を発掘した感動の傑作。第11回講談社ノンフィクション賞(1989年)、第21回大宅壮一ノンフィクション賞(1990年)を受賞。 解説・吉岡忍 -
甘味屋十兵衛子守り剣
『婿殿開眼』に始まる「算盤侍影御用」シリーズなどが絶好調の牧秀彦氏、新シリーズ始動! 時は江戸幕末、深川にある甘味屋・笑福堂では主の十兵衛が作る美味しい菓子と、妻のおはること遥香の笑顔が評判を呼んでいます。しかしこの二人、夫婦というのは世を忍ぶ姿。国許で主君の側室だった遥香と、その娘・智音を暗殺から救った十兵衛は、三人で江戸へと逃れてきたのです。身分違いな恋心を胸に秘め、二人を命がけで守り抜くことを誓った十兵衛の前に、穏やかな暮らしを打ち破る不審な侍が姿を現し……。すがすがしい人情譚とスリルあふれる剣戟をお楽しみください! -
男たちの大和シリーズ
昭和16年12月8日、東京の虎ノ門において広島県呉市の市長が逮捕された。この朝、日本は太平洋戦争に突入した。その10日前、昭和12年呉海軍工廠の造船ドッグに最初の竜骨(キール)をすえ、極秘裡に完成された戦艦大和は、最後の公試運転を行なった。この戦争の開戦から終焉と運命を同じにした「大和」――。そこに生まれたさまざまな「大和伝説」をくつがえし、豊富な取材データをもとに、新しい光をあてた感動のヒューマン・ドキュメント。新田次郎文学賞受賞作。 -
揚子江は今も流れている
満州事変に発した大陸の戦乱はとめどもなく拡がる。蘆溝橋銃声の謎、暗殺の街上海から隅田川辺の離れ座敷へ、和平に動く汪精衛・陳公博たち。戦火を越えて友情に結ばれた日中和平運動秘話。 (※本書は1984/2/10に発売された書籍を電子化したものです) -
逆転!戦国大合戦(1)
東西両軍が一進一退する関ヶ原に激震が走った。松尾山にある一万五千の小早川秀秋勢が動き、福島正則勢を崩壊させたのだ。家康は小早川の離反に激怒し、石田三成は快哉を叫ぶ。東軍勢は総崩れになり、情勢の急変は南宮山の毛利ほか西軍諸将に伝わった。家康は騎馬五百騎にて退却。一方、三成は一兵も損することなく、三河を抑えた……。運命のさじ加減で変わる、驚愕の戦国架空戦記を五篇収録。 *風雲関ヶ原 西軍奇跡の逆転勝利 *武田信玄、怒濤の天下取り *上杉謙信、乾坤一擲の大決戦 *山崎の天下争奪戦 *真田幸村の赤備え、徳川軍を打ち砕く ●桐野作人(きりの・さくじん) 1954年、鹿児島県生まれ。歴史作家、武蔵野大学政治経済研究所客員研究員。主な著書に『本能寺の変の首謀者はだれか』『龍馬暗殺』(吉川弘文館)、『織田信長 戦国最強の軍事カリスマ』(新人物往来社)、『薩摩の密偵 桐野利秋』(NHK出版新書)、『猫の日本史』(洋泉社新書)など多数。 -
大日本帝国欧州大戦
ソ連・スターリンの策略によってヒトラーが謀殺された。ナチス党は大混乱に陥り、新首相アデェナウアーを擁立したドイツは、外交の大転換を余儀なくされる。スターリンの野望はとどまるところを知らず、ポーランドに攻め込む。イギリスとフランスはポーランドを支援、大日本帝国も世界情勢の動乱に鑑み、ドイツ国防軍・蒙古人義勇兵に偽装した山下奉文中将の欧州派遣軍がポーランドへ向かった。加藤健夫少佐搭乗のBf109が、島田豊作中佐乗車のマチルダⅢ号戦車がヨーロッパに展開する……。「大日本帝国欧州大戦」シリーズ、第1弾。 ●高貫布士(たかぬき・のぶひと) 1956年生まれ。神奈川県出身。和光大学人文学部芸術学科卒業。学生時代より軍事評論家・小山内宏氏、航空評論家・青木日出雄氏らが創設した「軍事学セミナー」で軍事学を修得。出版社勤務を経て、軍事アナリスト兼作家として活躍。『図解・ドイツ装甲師団』『大日本帝国海兵隊戦記』シリーズなど、ノンフィクション、小説の著書多数。 -
観相同心早瀬菊之丞 毒の契り
江戸のシャーロック・ホームズ、同心菊之丞が江戸を駆ける! 好評書下し事件帳シリーズ第四弾! 俺の役目はあんたらの殺しを暴くことさ―― 黙って座ればぴたりと当たる、菊之丞の見立てが事件の鍵を解く! 南町奉行所定町廻り同心、早瀬菊之丞。相撲取りのような巨体に歌舞伎の悪役のような面倒はおよそ同心には見えぬ。 だが実は、上方で観相の大家・水野南北に師事した観相の名人。観相のみならず、骨相で相手の関節を外したり急所を一撃する技も持っている。 神田白壁町の呉服屋、近江屋の主・藤次郎は、女中奉公をしていたお清と深い仲になった。感づいた女房のお房は婿養子である藤次郎を折にふれ責め立て、ついには給金を半分にすると言い出した。 ある日、お房が用意した夕餉の味噌汁を一口飲んだ藤次郎が苦しみ出した。彼女が毒を盛ったのか?相棒の岡っ引「はげ寅」こと薬研の寅蔵とともに駆けつけた菊之丞は、お房に悪意の相が表れていないと見立て……。 第一話 ひょっとこ殺し 第二話 毒の契り 第三話 一炊(いっすい)の捕物 第四話 無礼討ち騒動 -
あやかし長屋
たまは猫又。尻尾の先が二つに分かれたネコの妖怪である。岡っ引きの平次のところに押しかけ、妖怪に取りつかれて廃屋となった両国橋近くの長屋にいっしょに住んでいる。だから近所づきあいは、雪女のお雪などの妖怪とばかり。平次は人間にはモテないが妖怪ウケはいいので、それで満足している。そんな折、町奉行の榊原が平次のもとを訪ねてくる。最近江戸で、人間の盗賊と妖怪が手を組んでいるので、平次も妖怪といっしょに賊を取り締まってほしいという要請だった。見返りは長屋を正式に貸し与えることと、役所として二人を夫婦と認めることだった。破格の条件にたまは飛びつき、平次は押し倒される形で賊退治へ……。 -
武士の職分 江戸役人物語
「出世の重み、宮仕えの辛さ。 役人たちの日々を題材とした、新しい小説に挑みました」 ――上田秀人 役目を減らすことは、役人の席を奪うこと。己の存在意義と既得権益をめぐり、武士たちは熾烈な競争を繰り広げた。世襲を旨とする幕府が、唯一実力主義を徹底した医師。大名・旗本が敵に回すことを最も恐れた奥右筆。親兄弟であろうと罪を暴き、なりふりかまわず手柄を求めた目付。人も羨む出世と引き替えに、お手討ちもありえた小納戸――役人たちの闘いと身につまされる宮仕えの日々を、新たな筆致で描く渾身の書き下ろし。 「やられた! するどい考証の切っ先が、 読者の胸元につきつけられる。 上田さんの時代小説の新しい作法に舌を捲きます」 ――北原進(歴史学者・品川歴史館館長) -
サイゴンから来た妻と娘
戦火のサイゴンで日本の新聞記者が、大輪の花のような笑顔に惹かれて子連れのベトナム女性と結婚した。サイゴン陥落後、日本に移り住んだ親子3人だったが、妻のベトナム式生活ぶりと子育て方はまったく変わらず。親に絶対服従のスパルタ教育にショックを受け、可愛いペットのウサギ料理に度肝を抜かれ……毎日のように巻き起こる小事件を通して、アジア人同士のカルチャーギャップを軽妙な筆で描く。大宅壮一ノンフィクション賞受賞作品。 -
特攻に殉ず 地方気象台の沖縄戦
県民の四人に一人が命を落とした沖縄戦。アメリカ軍の「鉄の暴風」に曝されながら、間に合わせの待避所に踏みとどまり、的確な気象情報を送り続けた男たちがいた。考案者自ら「邪道の用兵」と呼んだ航空特攻作戦をアシストしなければならなかった沖縄地方気象台職員たちの知られざる物語。 -
一睡の夢 家康と淀殿(文庫版)
先に尽きるのは家康の寿命か、豊臣家の命脈か。 まったく新しい「家康像」を描き出した本格歴史小説! 時は「大坂の陣」の数年前――。いまだ盤石でない徳川幕府を案じる老齢の家康は、二代将軍である息子・秀忠を揺るぎない天下人にするための体制づくりを急いでいた。一方、豊臣家の威信凋落を肌身で感じる淀殿は、愛息・秀頼の復権に向けた効果的な打開策を見つけられず、焦燥感を募らせていた。宿命と因縁に翻弄され、矜持と野心の狭間で揺れ動く二人は、やがて雌雄を決する最期の戦いに、それぞれ活路を見出そうとするが……。 父であるが故の、母であるが故の苦悩と喜び。親が子に寄せる想いが時代を動かす――。 己の「死」の先に見出そうとした「希望」とはいったい何だったのか? -
君死に給ふことなかれ 神風特攻龍虎隊
二〇歳に満たない少年兵を布張りの練習機で敵艦に体当たりさせる特攻作戦が行われた太平洋戦争末期。整備士の深田隆平は練習機が特攻に使われるとは思いもせず、悪戯心で操縦席に武運長久の祈りを刻んだ。あと数日で終戦と噂される中、そんな隆平のもとへ特攻隊員と思しき若者から匿名で感謝の手紙が届く――。実体験をもとに綴る奇跡の邂逅譚。 -
零戦 その誕生と栄光の記録
日本人がもし一部の人の言うような模倣と小細工のみに長けた民族であったなら、あの「零戦」は生まれえなかった。独特の考え方、哲学のもとに設計された「日本人の血の通った飛行機」それが零戦であった。本書は零戦のチーフデザイナー(主任設計技師)が、アイデアから完成までの過程を克明に綴った技術開発成功の物語である。 -
髪結百花
※本書は、角川書店単行本『髪結百花』を加筆修正のうえ、文庫化した作品となります。重複購入にご注意ください。 ここまで優れた作品を上梓した作者を、ただただ絶賛したい――。――書評家・細谷正充 ”理不尽”と闘う2人の女意気に、思わず胸が熱くなる! ――書評家・吉田伸子 吉原遊郭を舞台に、女の生き様を描いた人生賛歌。 遊女に夫を寝取られ離縁したばかりの梅は、生家に戻って髪結いの母の手伝いを始める。 心の傷から、吉原で働く女たちと距離を置いていたが、当代一の美しさを誇る花魁の紀ノ川や、 寒村から売られてきた禿のタネと出会い、少しずつ生気を取り戻していった。 そんな中、紀ノ川の妊娠が発覚し――。 男と女の深い溝、母娘の複雑な関係、吉原で生きざるを得ない女たちのやるせなさ。 絶望の中でも逞しく生きていこうとする女たちを濃密に描く。 第1回日本歴史時代作家協会賞新人賞、第2回細谷正充賞受賞作。
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