江戸後期、淡路島の貧家に生れた高田屋嘉兵衛は、悲惨な境遇から海の男として身を起し、ついには北辺の蝦夷・千島の海で活躍する偉大な商人に成長してゆく…。沸騰する商品経済を内包しつつも頑なに国をとざし続ける日本と、南下する大国ロシアとのはざまで数奇な運命を生き抜いた快男児の生涯を雄大な構想で描く。
Posted by ブクログ 2020年05月23日
商品経済の発展した江戸時代後期。農耕民族とは違った海洋民族も日本人のルーツの一つ。淡路島に生まれた高田屋嘉兵衛の壮大な冒険が今はじまる。
司馬遼太郎の代表作の一つだろう。武士など農業が日本の歴史の主たる流れだろう。もう一つ南海道の方には海洋民族として日本人のルーツがある。
江戸時代も後期となれば...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年03月28日
面白すぎる。彼の智的探究心に心が揺さぶられる。たまに彼の本を読みたくなるのよね。当時自暴自棄になっていなかったら、テレビやラヂヲの呼びかけに応じてキチンと彼にあっておくべきだった反省しても、彼は今天国の神の御許に召されている。しかし是の残していった足跡は凄く大きい様に思います。何時読んでも感動しまく...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年03月31日
読んだきっかけ:古本屋で50円で買った。
かかった時間:6/13-6/15(3日くらい)
あらすじ: 江戸後期、淡路島の貧家に生まれた高田屋嘉兵衛は、悲惨な境遇から海の男として身を起こし、ついには北辺の蝦夷・千島の海で活躍する偉大な商人に成長してゆく・・・・・・。沸騰する商品経済を内包しつつ...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年03月15日
普段,ほとんど小説を読まない私が,あるラジオ番組(武田鉄矢の今朝の三枚下ろし)に触発されて手に取ってみた司馬遼太郎の作品。わたしが読んでいるのは,文藝春秋社から出ていた昔の単行本(昭和56年発行)である。
本の最後に作者の「あとがき」があったのには,ビックリ。この作品は,小説と言っても,その内容...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年06月22日
江戸時代後期に活躍した廻船業者、高田屋嘉兵衛の生涯を追った作品。
随分前に全巻を読んだのですが、新たな気づきもあるかと思い、再読することにしました。
場所は淡路島。
収入が少なく兄弟が多い家で育った、嘉兵衛少年。
隣の集落の、親戚の店を手伝うことになった11歳の場面から、物語は始まります。
...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年03月29日
全6巻の序章。嘉兵衛が淡路を出て兵庫の叔父の廻船問屋に入り、江戸へ樽廻船に乗り、船出の一歩を踏み出すところを描く。江戸時代の村の閉鎖性、同じ字でも集落が異なれば外の人として扱い、厳しいルールがあったことに、大変さを思う。そんな中、生まれた村では暮らしていけない嘉兵衛、そのため隣村の親戚の所で働く。こ...続きを読む
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