Posted by ブクログ
2019年01月06日
【司馬遼太郎 街道をゆく 1 湖西のみち、甲州街道、長州路ほか】司馬遼太郎著、朝日新聞出版者、1971年
また、長い本に手を出してしまった。。。
本好きが誰でも知る司馬遼太郎が1971年の47歳の時から、1996年の72歳で亡くなるまでの25年間をかけて綴った「街道をゆく」全43巻だ。
いままで...続きを読むも、新しい土地を訪ねるときは、できるだけ読んでみようと心がけて、東北地方を中心に読んでいた。
2 陸奥のみち、肥薩のみちほか
26 嵯峨散歩、仙台・石巻
33 白河・会津のみち、赤坂散歩
40 台湾紀行
塩釜の御釜神社や、会津の慧日寺跡などに立ち寄ったのは、これらの本で学んだからだ。
先日も、太宰府の近くを訪ねて、改めて白村江の戦いに敗れた天智天皇が大宰府の周りに城を築いたことなどを教えてもらうにつれ、もっと地域と歴史を知っておかないといけないなと思ったのだった。
であるならば、いっそ、ちゃんと読んでみようとおもった。
司馬遼太郎の歩く旅の1冊目は、近江の湖西、奈良の竹内街道と葛城、甲州街道、長州路から始まる。
大陸との色濃い関係が残る琵琶湖の西のほとりの道、天孫降臨の神々が九州よりやってきて土着のヤマトの神々を従えた道、江戸を最初につくった人たちが通ったであろう道、維新の志士たちが行き来した道が選ばれているが、これは明確な意志があって選んだ4つの道だと思う。
日本の歴史を考える上で、非常に大きな、道であり、人の往来があったのだと思う。
作家は、その景色を実際に自分の目で見て確かめたかったのだと思う。
ふと高村光太郎の詩「道程」の最初の1節を思い出した。
ーー
僕の前に道はない
僕の後ろに道は出来る
ーー
最初に歩いた人がいるから、道ができたのだ。
日本には行ってみたいところばかりだ。
#優読書