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縄文の昔は「まほろば」として栄えた本州最北端の地・青森を歩き、風土に即した生活とは何かを問う。太宰治が悲しき国と嘆いた津軽・南部・下北など、「けかち(飢饉)」に悩まされてきた地に、豊饒の歴史の鉱脈を探る。
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Posted by ブクログ
私は大の太宰治と縄文のファン。 津軽と南部、それに斗南のこと・・・ この本を読んで「北のまほろば」の意味がよくわかりました。 本当にいい本です!
司馬さんの人物評には根底に優しさがあってとても好き。青森(弘前・津軽半島・下北半島)を旅した北のまほろばにも、意固地だったりちょっと捻くれているけれど愛すべき人たちがたくさん出てくる。 伊藤重や陸羯南をめぐる人々、今兄弟、棟方志功も皆、目の前で生きているよう。
著者は、1990年代初頭、正月からの2週間足らずを雪一色の青森で過ごしている。青森に対する溢れるような愛情を再認識。
単行本は1995年刊。初出は『週刊朝日』連載(1994.5.20~95.2.24)。 文庫で400ページ、一冊丸ごと青森県。タイトルは『北のまほろば』。縄文から中世にかけての繁栄を中心に話が進むのかと思いきや、そうではなかった。三内丸山も十三湊もさっと駆け足。 盛りだくさんなのはいいのだが、往時のお...続きを読むのぼりさんツアーみたいに、次から次へ行ってしまう。しかも、その間に余談が入る。それが青森と直接関係なかったりする。たとえば、会津の話、明治大の考古学教室の話、直木賞の選考メンバーの話、etc。青森と関係なく話を楽しめと言われたら、そうすりゃいいだけの話なんだけど。 作家や芸術家では、棟方志功にかなりのページを割いている。太宰治にもページを割いてるが、解説がピンぼけ。葛西善三や石坂洋次郎もとりあげているが、いまの人はもう知らんかも。 井上ひさしが司馬遼太郎に「会津は東北ではない」と言ったそうな。その一文が気になって、しょうがない。『街道をゆく 白河・会津のみち』を読むしかないか。
青森は、一見地味な存在ではあるが、三内丸山遺跡など縄文時代の遺跡、津軽、南部、下北の歴史、または、太宰治や棟方志功などの芸術、また岩木山等の自然、浅虫温泉等々、大変な無形資産を抱える県であることが、この本を読んで実感する。 司馬遼太郎の「街道をゆく」をずっと読んでいるが、読後にどの地域も訪れたいと思...続きを読むうのだが、まだ訪れたことのない青森に対してより強い気持ちを抱かせる。 以下抜粋~ ・明治維新後の津軽弘前における最大の事項は、この東奥義塾の建設だったといえる。 実質的には英語習得を主とし、漢学を学ぶ学校だった。教師には、慶応義塾出の人が多かった。 何人かの外国人教師も加わった。 ・むかし、井上ひさし氏と東北について語り合ったとき、 「会津は東北じゃありません」 といわれたのがおかしかった。 早い時期に”脱東北”した。 弥生式の稲作文化も、関東地方とさほどかわらない時期に会津盆地に入った。 ・江戸期、大坂や若狭に運ばれた昆布は、主として北海道のものだったが、陸奥湾の昆布も、日本海まわりで上方へ運ばれたのである。 昆布は、上方にとってふしぎな食品である。煮物や吸物の味をつけるのに欠かせないものでありながら、地元ではとれない。 ・「会津若松市に、薩摩の鹿児島市だったか、仲直りしよう、といってきたそうですが、断ったといいます」 申し入れたのは薩摩ではなく長州の萩市だったようである。 「その断り口が、斗南の人達の意向もあることだから、ということだったそうです」 そういってくれるのがうれしい、と山僧めいた星さんがいう。
はじめの方の、津軽藩成立の話のあたりだけを興味深く読んだ。弘前城から望む岩木山という景色をいつか見てみたい。
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