維新で賊軍とされた伊予・松山に、三人の若者がいた。貧乏士族の長男で風呂焚きまでした信さん(後の秋山好古)、弟で札付きのガキ大将の淳さん(真之)、その竹馬の友で怖がりの升さん(正岡子規)である。三人はやがて、固陋なる故郷を離れ、学問・天下を目指して東京に向かう。しかし、誰が彼らの将来を予見できただろうか。一人は日本陸軍の騎兵の礎をつくり、一人は日本海大海戦を勝利にみちびき、さらに一人は日本の文学に革命を起こすことになるのである。
Posted by ブクログ 2022年05月29日
あまりにも有名な作品。司馬遼太郎の代表作全8巻。明治の世。日本が上り坂を、登っていた頃。伊予は松山出身の秋山兄弟と正岡子規を中心に描かれる。
何度目かの再読。何度読んでも面白い。伊予の風俗というか文化が良い味を出している。好古、真之の兄弟と正岡子規。
日本を代表する長編小説と言っても過言ではない...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年08月26日
古い本なので構えていたけど面白くてどんどん読み進んだ。ちょうど授業で東アジア史を学んだばかりだったのでその知識ともリンクしていて面白かった。故郷の伊予にいる時にはそれほど大した少年のように書かれていなかった主人公たちが故郷を出るとどんどん成長していき、それがさも当然のように書かれているのも不思議な感...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年05月04日
幕末から明治維新を経て、日清戦争・日露戦争へ向かう日本の中で、当時の若者が大志を抱いて文明開化と富国強兵の時代を駆け抜ける様を克明に描いている。
中心人物は、日本の軍事史に名を遺す秋山兄弟と明治を代表する俳人の正岡子規であり、この3名の半生を追うことで、当時の日本を取り巻く軍事・外交情勢や世相、文化...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年02月23日
司馬遼太郎は過去に「燃えよ剣」と「新選組血風録」を読んで以来。8巻までという長編ということを理由にこれまで敬遠してたことを悔やむ。秋山兄弟については全く知らず、正岡子規についても教科書で見た程度の知識であったが、すぐに引き込まれた。3人とも魅力的に描かれている。幕末〜明治期の知ってる名前が次々に登場...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年01月14日
「坂の上の雲」は、日露戦争をテーマに描いた小説であり、司馬遼太郎を語るときには、必ずと言っていいほど挙げられる本です。この小説が日本の高度成長期に団塊の世代の人達に読まれ、日本人としての誇りと勇気を与えたという話も聞くことがあります。
私が気に入っているのは、この小説の主人公である秋山真之と正岡子規...続きを読む
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