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「坂の上の雲 第3部」
2011年12月4日~ NHK総合
出演:本木雅弘、阿部寛、香川照之
「坂の上の雲 第2部」
2010年12月5日~ NHK総合
出演:本木雅弘、阿部寛、香川照之
「坂の上の雲 第1部」
2009年11月29日~ NHK総合
出演:本木雅弘、阿部寛、香川照之
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Posted by ブクログ
奉天会戦での戦敗の情報がひろがるたびに、ロシア国内の社会不安は深刻になった。開明家ウィッテ。ロシア国家は、偉大な軍隊で統制する以外に治めようがない国である。
陣地に拠る敵を攻撃する場合、攻撃側は敵より三倍の兵力を必要とするというのが兵学上の常識であった。
⇨小泉悠さんが言ってたことと同じだ。
ウドサァになるための最大の資格は、もっとも有能な配下を抜擢してそれに仕事を自由にやらせ、最後の責任だけは自分がとるということであった。⇨組織にいない場合はどうすれば良いのか?育てる必要はないのか?
ロシアの建国精神は土地略奪である。と小村寿太郎がいったことは、同時に児玉の戦慄でもあり、かれがこの無理な戦いへ踏み切った唯一の動機でもあった。
児玉は返答もせず、長岡の顔を見るなり、火をつけた以上は消さにゃならんぞ。消すことがかんじんというのに、ぼやぼや火を見ちょるちゅうのは馬鹿の証拠じゃないか。
ロシアに内兜を見透かされてはつまらん。ということで、むしろ野戦軍は積極的な姿勢だけはとる、というのが基本方針であった。その第一は、ハルビンを占領する。その姿勢をとらねばロシアは講和には乗らないであろう。第二は、韓国内にロシアの一兵をもとどむべからず。第三は、すみやかに樺太を占領すべし。第一軍の一部を東方へ移動する事によって、ロシアをしてウラジオストックを襲われるのではないかという不安を抱かしめるようにする。
英国というのは情報によって浮上している島国帝国であると言うるであろう。伝統的外交方針として、ヨーロッパを操縦するにあたつて、勢力均衡を原則とした。ヨーロッパにおける一国のみが強大になることをおそれ、その可能性が生まれた場合は、すばやく手をうち、その強国から被害を蒙るべき弱国を影に陽に支援してきた。
ロシアが、東アジアにおいてとどまるところのない侵略主義をとってきたために、英国は自国の東アジア市場を侵されることをおそれ、ロシアに対する抑止力として日本を同盟者にえらんだにすぎない。
理性的判断力に富んだ英国政府の要人たちはべつとして、おおかたの英国人の利害と感情を日本が百パーセント満足させようというなら、やってくる機関車も吹っとぶかわりに、石を抱いて飛び込んだ日本人もこなごなにくだけねばならなかった。その両者の残骸のかなたに、英国人にとっては無限の食欲の対象になるシナ大陸のあぶらみのごとくよこたわっている、という風景画でなければならない。
ルーズベルトは当然なことながら日露戦争についてはアメリカの利害を中心に考えていた。ロシアがアジアにおいて強大になることはアジアにおける勢力均衡がくずれることになる。まず日本によってこれを押さえねばならない。英国のたちばにそっくりである。日本は、道具にすぎない。
日本と日本人は、国際世論のなかではつねに無視されるか、気味悪がられるか、あるいははっきりと嫌悪されるかのどちらかであった。
カシニーの性格、という言葉をルーズベルトはしばしば使っているように、倨傲で頑質な性格をもち、たとえは微笑は微笑を表現せず
逆に憎悪や殺意を表現するといったふうの、表情や言葉からその人物の真実や真意を汲み取りがたい性格の男であった。
ロシアの官吏は、もっともかれらが恐るところのものはその国家の専制者、皇帝、とその側近者であり、かれらはつねに体内的な関心のみを持ち、その専制者の意向や機嫌をそこなうことのみを恐れる。
世界の歴史の中で無数の専制者が出たが、そのわずか二、三人のみが優れた政治業績を残した。あとはことごとく専制のために国家をやぶり身の破滅を来たした悪例の歴史があるが、しかし存在としてはすでに悪である専制者たちは、つねに歴史上数例しかない英雄的な、先例を神聖視することによっておのれの専制を正当化する癖がある。
ルーズベルトは、調停というもののむずかしさをこのときほど感じた事は無かったであろう。さらには日本人の国民性の浅薄な部分と、ロシア帝国を動かす暗黒の一団、宮廷というものの性格を、第三者であるだけに、痛いほど感じたに相違いない。
ロシアは世界で最も濃厚な官僚国家であるくせに、官僚機構そのものは銹び腐ってなんの役にもたたなかった。
Posted by ブクログ
奉天会戦が終わり、日本海海戦が始まるところまで。
全八巻のうち七巻まで読み進めてきて、いよいよ終盤という気配がある。
この七巻で特に印象に残ったのは、
「リーダーの器量が組織の力を左右する」
ということ。
司馬さんのバイアスがかかった言い分もあるだろうが、ロシア海軍の提督であるロジェストウェンスキーに対しての辛辣な評価がすごかった。
ここまでの一巻から六巻までを通して通底していたのは、「ロシア軍(ロシアの国自体)が日本という国を舐めていたから足元をすくわれた」ということだったが、ここでもそのようなことが描かれる。
どんな状況においても、相手を侮り、傲慢な態度で事に当たれば痛い目を見る。
この「坂の上の雲」という作品の全体的に日本という国が当時は海外から侮られていた空気を感じられるが、小さい国にはそれなりの戦い方や生き残り方があるということで、同じ日本人として誇らしい。
しかし読み進めるうちに考えたのは、これほど日本の存亡は綱渡りな状態だったのかということだ。
日本やロシアの様々な選択、気象や時の運、それらが違っていたら、今の日本は無いかもしれないと思うと、ゾッとした。
国家の戦争とは規模は違うが、組織に所属する一人の人間として、「自分の選択が組織の命運を握っているのだ」と捉えることには、日々の過ごし方に影響があると思う。
この7巻では、騎馬隊の秋山好古が活躍する場面が描かれた。
日本軍内で無用の長物と扱われていた騎兵隊を鍛えてきた秋山好古が活躍するシーンは、孤独に頑張る社内ベンチャー的立場を経験した自分にとってはアツい展開だ。
圧倒的な火力はなくても、その行動によって敵の戦意を削ぐことで敵を制することができる。
組織は様々な役割の人間がいて成り立っている。
Posted by ブクログ
▼奉天の戦い〜日本海海戦前夜。▼「坂の上の雲」の、「小説的ではない西洋歴史一般文章部分」を抜いたら、この上なく面白いのでは。なんだかんだ、外交のファクトを確認していくと、白人至上主義や各国の自国エゴが(当たり前だけれど)浮かび上がる。▼また、ロシアもドイツも結局は「遅れてきた新参者」だったから無理をする。日本も日露戦争で一応勝つことで「帝国主義的侵略者の新参者」として、なんというか、「一部リーグに昇格」することになる。講和が匂い立つこの巻あたり、そんな雰囲気が横溢。正義がどうこうではなくて、各自のエゴの問題です。善悪でもない。戦争だけではなくて人生万事その観点で、己と周りを客観視したいものです。▼この小説はまごうかたなき「戦争について」の小説でもあるわけですが、司馬さんは執拗に「モノ、技術」について語ります。それを無視して精神主義になってはあかんというように。これもまた戦争だけではなくて人生万事、その観点で己と周りを客観視したいものです。
「坂の上の雲 第3部」
2011年12月4日~ NHK総合
出演:本木雅弘、阿部寛、香川照之
「坂の上の雲 第2部」
2010年12月5日~ NHK総合
出演:本木雅弘、阿部寛、香川照之
「坂の上の雲 第1部」
2009年11月29日~ NHK総合
出演:本木雅弘、阿部寛、香川照之
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