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半鐘が鳴る。火事だ!
お助け屋台の粥が、人と人の心をつなぐ。
またしても襲いきた災禍…。
のどか屋に集まる人びとは炊き出しに、人探しに奔走。
助け合い、励まし合って、人情の町、江戸は負けず!
日の本のほうぼうで仏像を盗み出した悪党を捕らえるため黒四組の面々が活躍。はたして、みごと一件落者となるか……。
そして、程なく小石川から上がった火の手は日本橋から江戸橋へと帯となって広がっているという。命からがら逃げ出してきた者は、一夜の宿を求めて横山町にもやってきた。のどか屋では千吉を中心に炊き出しの屋台で人々に粥を振る舞うことに……。
――本書登場の小料理――
「鰹の手捏ね寿司膳」
鰹を醤油2、味醂1の割合のタレに漬ける。
程よく漬け込んだら、半量の鰹は身を崩さないように酢飯に混ぜ込み、残りを酢飯の上に並べ、青紫蘇、千切りにした生姜、炒った白胡麻などの薬味と合わせて食す。
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