「世界一怖い物語」、THE RED FLAMEをゲームブックを書く参考にしようとしている小説家、翻訳しようとしている翻訳者、購入した吸血鬼の古本屋の話。
ゲームブックのようにAからZまでタイトルがついており、章ごとに視点が変わる。ただし、ゲームブックのように順番を変えて読む必要はない。
途中から連続少女殺害事件の「犯人」を名乗る人物の視点も混じり、夢か現実かわからないような表現も出てくるため、何が現実で何が作中作なのか、解くべき謎は何なのか、わからなくなってくる。
一応吸血鬼の古本屋コンビ(将来高く売れる本を集めている最中なので、厳密には古本屋として活動しているわけではないのだが)が探偵で、少女連続殺人事件の謎を解くミステリーであり、犯人はTHE RED FLAMEという本の作者に操られて殺人を犯していたためホラー要素もある。
不老不死の吸血鬼が探偵役のため、一度の本の呪いで死んでも生き返るという反則も使ってくる。
作中のアナグラムなどのいくつもの言葉遊びが上手い。