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Posted by ブクログ
オーディブルで聴きました。
木挽町の仇討ちを読んでこの本を思い出し、数年前に聞いたのを再度。(木挽町よりかなり好き。)初回も驚いたけれど、全貌がわかってから聴き直すと、いろんなことの裏がとれてさらに感動、感心。
映像化したらヒット確実と思うけど、されていないのは、映像化すると勝手にストーリーを変えられたりするから、松井氏がOK出さないのかなと思った。
外見や頭の良さはもちろん、ちょっとやそっとの努力ではトップになれない世界で、お職に登りつめ、思いを果たした彼女の執念に圧倒される。
最後のタネ明かしも秀逸。是非映像化してほしい。葛城は柴咲コウの若い時のイメージが浮かんでました。今なら誰だろう。。
Posted by ブクログ
松井今朝子による、第137回直木賞受賞作。
十年に一度、五丁目一と謳われた、吉原・舞鶴屋の花魁、葛城。
全盛を誇り、また身請けも間近だった葛城が、ある日、忽然と姿を消した。
いったい何が起きたのか。
物語は葛城を取り巻く幾人もの証言からなる。
引手茶屋の内儀、舞鶴屋の見世番、番頭、番頭新造、葛城と枕を交わした男たち、遣手、舞鶴屋の主人、床廻し、幇間、女芸者、船頭、女衒、葛城を身請けするはずだった男、葛城の上得意。
彼らは葛城の思い出とともに、自らがなぜ廓にいて、どのような役割を果たしているのかも語る。耳慣れぬ仕事もあるが、無理なくその内実がわかる。同時に、異なる視点から映し出された廓が立体的に立ち上がるという巧みな構成である。
読み手は廓というある種の異世界の奥へと自然に誘われる。もちろん、葛城の謎の奥底へも。
葛城は不思議な花魁である。
廓に来たのは13、4のころで、花魁になるために仕込むには年を取り過ぎていた。そこから誰もが驚くような稼ぎ頭になった。
容貌は美しく、怜悧で床あしらいもうまい。頑固で子供のように負けず嫌いな一面も見せれば、相手の懐にすっと入り込み、心を捉えてしまう人たらしな面もある。
だが、それだけではない。葛城の心の奥には、底知れぬ「闇」がある。
その闇に、あるいは人は魅入られてしまうのかもしれない。
聞き手はさまざまな語り手の元を回る。次第に事件の全貌が見えてくる。
あれやこれやと聞き回っていた聞き手とは誰だったのか。
証言者が最後に見た葛城の表情に息をのむ。
消えた葛城の後ろ姿が、物語の余韻とともに鮮やかに脳裏に焼き付けられる。
*『木挽町のあだ討ち』を読んでいて思い出しました。
複数の人物が、ある人物について語る。その人物はある事件のかなめであり、謎を抱えている。多くの人々の証言が、その人物の人となりとともに、芝居小屋なり廓なりといった小さな社会を多面的に描き出す。さらには意表を突く背後の真相。・・・といった点で、構造としてはよく似た2作だと思います。
『吉原手引草』は昔読んでおもしろかった覚えはあったのですが、レビューを書いていませんでした。よい機会なので読み直してみました。
Posted by ブクログ
おもしろい。
インタビュー形式っていうのが面白い。インタビュアーの人のセリフは全然なくて、相手のセリフのみで形成されているんだけど、違和感は全くない。遊郭の専門的なことも、セリフの中ですんなりと説明できていて、難しくないしスラスラと読める。中で働いている人はもちろん、遊郭へ通っていた人や、関わっている人…など、いろんな視点での遊郭を感じれて新鮮だった。
行方不明の花魁自身も出てきたらもっとよかったのになぁ。それと、事件の真相は分かるものの、彼女がどこへ行ったのか語られていないのが、腑に落ちなかった。
でも、とっても面白いので迷っている方はぜひ。
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