歴史・時代作品一覧
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4.0かつて御小人目付として剣と隠密探査の達人だった九十九九十郎(つくもくじゅうろう)。 だが後輩がお役目で命を落としたことを機に職を辞し、いまは町屋でもめ事の内済屋を営んでいる。 齢を経たからできる練れた交渉。見えてくる人の心の綾。 だが、その九十郎も驚くことがある。 ある日家に帰るとひとりの童女が「お帰りなさいませ」と膝をついた。 父母を亡くし、賄いとして雇って欲しいという。 童女は、断っても出て行かず、会津で料理人をしていた父に仕込まれた料理で九十郎を唸らせる。 そんなある日、九十郎は、不忍池の畔で追剥ぎに襲われて、斬り殺された山同心の妻・お照から依頼を受ける。 お照は、夫がたびたび夢に現れては無念だと訴えるのだと述べ、三十両を添えて、涙ながらに事件の真相解明を懇請するが…
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-能勢伝七郎は、江戸城内で奥祐筆を務めた旗本。優しさゆえ城内の出世競争から降り、それがため屋敷内でも家人から疎外されて身の置き所がなかった。 一切を打ち捨てて隠居したいと思っていた折、町名主を務める幼馴染みから自身番の書役を探しているという話を聞き、家督を倅・伝之助に譲って日本橋難波町の番屋に勤めることになる。 市井でのんびり暮らせると思っていた伝七郎だが、自身番には町の厄介事が次々に持ち込まれる。酔っ払いの子どもの保護から、年頃の息子の素行調査、行方不明の父親探し、そして殺しまで……。 素性は隠してもなぜか皆に頼りにされる伝七郎が、知恵と情けで解決する。へっつい河岸にある、人呼んで「恩情番屋」の傑作捕物帳、第一弾。
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3.8建仁寺の「雲龍図」を描いたことで知られる海北友松(かいほう・ゆうしょう)は遅咲きの絵師だが、山水図屏風、竹林七賢図、花卉図屏風、寒山拾得・三酸図屏風など、すばらしい作品を遺している。しかしそこに至る道は、決して平坦ではなかった。近江の浅井家に仕えていた実家・海北家が滅亡。武士に戻りたくとも戻れず、葛藤を抱きつつ絵師の道を選び取った友松は、明智光秀の片腕・斎藤利三と出会い、友情を育んでいく。その利三が仕える光秀が信長に叛旗を翻す。本能寺の変――。しかしその天下は長く続かなかった。利三の運命は……。武人の魂を捨てきれなかった友松は、そのとき何を考え、どんな行動をしたのか。苦悩の末、晩年にその才能を花開かせ、安土・桃山時代の巨匠・狩野永徳と並び称されるまでになった男の生涯を描く傑作歴史小説。著者・葉室麟が、デビュー前から書きたかった人物を、円熟の筆で描き上げている。解説は、作家の澤田瞳子氏。
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3.9佐々木清四郎は、齢十八歳。定町廻り同心となり三年がたつが、まだ見習い同然の扱いだ。そんなある日上役に呼ばれ、左平次預かりの命を受ける。左平次は、優秀な廻り方で「落としの左平次」と呼ばれていたが、理由あって引退、今は町人の身分だという。どうやら亡くなった清四郎の父親の元同僚らしい。早速、娘の亡骸が運びこまれた番屋で清四郎は左平次に怒鳴られるが──厳しくも温かく鍛えられながら、清四郎は一人前の同心を目指して奔る! 鰻丼、錦糸丼など美味しいご飯も沢山登場するノンストップエンターテインメント時代シリーズ、堂々たる幕開け。
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-浅草花川戸の船宿に居候している謎の侍・新之助…… なにやらいわくありげで、さる旗本の若殿であったが廃嫡され、市井にくだってきたという触れ込み。それが本当ならばとんだ無能だが、本人はどこ吹く風のご様子。着流しで唄を口ずさみながら、ふらふらと日々を暮らしていた。 だがこの男、じつは旗本どころではなく、九州肥前の大名・宇治島家の若さまで、御家騒動を嫌い、武家社会を飛びだした変わり者であった。 ようやく本領発揮とばかりに、新之助はあらたな地……江戸の町場で自由気ままな悪党退治へと乗りだす。そんな新之助の風格や人柄、そして無類の強さに触れ、次々と新たな仲間が集いだすのだが……。 破天荒な時代シリーズ・第一弾!
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3.8“色”で江戸の難題、解決します。 累計32万部突破「居酒屋ぜんや」シリーズの坂井希久子、 文庫オリジナル、新シリーズ始動! 江戸時代は、洗練された美意識と、繊細な色彩感覚が頂点に達した時代でした。 もしも、江戸にカラーコーディネーターがいたら……? お彩の父親は腕のいい摺師でしたが、火事で視力も、仕事場も失ってしまいます。 盲いた父の面倒を見ながら貧乏長屋で暮らしているお彩。 婚約者との縁談も流れ、粗末な木綿の着物に身を包んでいますが、お彩には、天性の鋭い色彩感覚があるのでした。 そこに目をつけたのが、謎の京男、右近。 一本気なお彩に邪険のされながらも、懲りずにまとわりつく右近は、お彩に次々と色に関する難題を持ち込みます。 そして、“江戸のカラーコーディネーター”、お彩の活躍が始まります! 着物や芸能にも詳しい坂井さんならではのエピソードや、 色や柄にまつわる知識も満載。 例えば鼠色だけでも、これだけ種類があるのか!と驚かされます。 ※ お彩はお蔦の顔と見比べながら、帳面をめくっていく。 白鼠、銀鼠、藤鼠、湊鼠、錆青磁、柳鼠──。(中略) 「あっ!」 唐突に、記憶の糸が張り詰めた。 一枚の錦絵がするすると、脳裏に引き出されてくる。(本文より) ※ 新作菓子の意匠から花魁の仕掛けの図案まで、豊かな色彩溢れる江戸のカラーコーディネーターとして活躍するお彩の人情物語。
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4.0大好評「まんまこと」シリーズ第9弾。麻之助、ついに父に――! 前作でお和歌と婚礼をあげた麻之助。今作ではお和歌に男の子が生まれます。 お気楽者の麻之助もこれで少しはしゃっきりするだろうと、町の面々もほっとしてお祝いムード。 子どもの名前を考えながら、麻之助は今日も町の揉め事に立ち向かいます。 〈文庫解説〉 杉江松恋 たのまれごと 嫡男の悪行で家が滅ぶと愚痴る旗本だが、悪行は見当たらず…… こころのこり 大店から大事なものが失せるのは、ある芝居のせいだというが よめごりょう 妻のお和歌と結婚するはずだったと息巻く男が突然現れた 麻之助走る 妻が子を宿した麻之助。何かが気になり支配町を走り回るが 終わったこと 与力の娘につきまとう謎の男。麻之助は真犯人に辿りつけるか おやごころ 息子が生まれたばかりの麻之助の周りに親子の相談事が続々と 単行本 2023年5月 文藝春秋刊 文庫版 2025年4月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
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4.3超ド級の映画「空母いぶき」を完全小説化! 巨匠かわぐちかいじの同名コミックを原作とし、壮大なスケールで描かれた映画「空母いぶき」を完全ノベライズ! 【ストーリー】 ――そう遠くない未来。東アジア海域における領土争いは激化、日本近海でも軍事衝突の危機が高まりつつあった。 日本最南端の波留間群島沖では、国籍不明の武装集団が海上保安庁の巡視船に発砲し、乗組員を拘束、領土の一部を占拠した。未曾有の緊張が高まる中、政府は航空機搭載型護衛艦『いぶき』を旗艦とした第5護衛隊群を現場海域に派遣する。 戦うか、護るか――。 敵潜水艦のミサイル攻撃に対し、航空自衛隊のエースパイロットから『いぶき』艦長に抜擢された秋津竜太と、海上自衛隊生え抜きの副長・新波歳也の決断は? この国の未来を左右する運命の24時間。
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-日本橋浜町、大川沿いの小路で若い男女の行き倒れが見つかった。現場に出くわした棒手振りの風真は、骸が放つ妙に甘い匂いを嗅ぎ不審を感じる。 風真の商いは仮の姿。実は北町奉行小田切土佐守の下で闇の仕置き人を務める鬼辰の耳目として市中を探るのが役目だった。折りしも巷では凶悪な押し込みが連続、奉行は鬼辰一門に探索を命じる。 妙な匂いと商人一家の拐かし、そして不死身のゴロツキの跋扈。鬼辰らはそれらの関連を探り、背後に潜む黒幕の存在を突き止める。 北奥羽の小藩と一万石の幕閣が企む陰謀とは?鬼辰一門は千両役者梅川喜重郎一座の助けを借りて、一世一代の仕置きの大舞台に挑む! 警察小説で人気沸騰の著者が贈る痛快時代エンタテインメント!
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4.1日本では卑弥呼が邪馬台国を統治する頃、中国は後漢も霊帝の代、政治の腐爛は黄巾賊を各地にはびこらせ、民衆は喘ぎ苦しむ。このとき、楼桑村の一青年劉備は、同志関羽、張飛と桃園に義盟を結び、害賊を討ち、世を救わんことを誓う。――以来百年の治乱興亡に展開する壮大な世紀のドラマ。その華麗な調べと哀婉の情は、吉川文学随一と定評のあるところである。
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-野ざらし髑髏に恨みあり……百鬼あふれる室町の闇に、一休禅師が挑む! 一休たちの後ろ、今まで駆けのぼってきた坂道から霧のごときものが湧き起こった。それは風に逆らって流れてくる。夜気に見紛うばかりの薄色をして、香煙のように一本細長く立ち昇っていた。しかも、その香煙はただ一本ではなく、五本、八本、十本と、次々に生き物のごとく坂道を登りきり、一休たちめがけて流れ来る。(「緋衣」より) 室町の魔と闇が織りなす時代妖異譚の粋。一休宗純を主人公とした伝奇時代小説。全6編を収録。 *木曾の褥 *ひとつ目さうし *赤い歯形 *緋衣 *邪曲回廊 *一休髑髏 ●朝松健(あさまつ・けん) 1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、かつて誰も書かなかった〈異形の戦場〉と化した京都を描いた『血と炎の京』で高い評価を得ている。
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4.3中堅商社のマニラ事務所長小寺は本社の要請で未経験のラワン材取引きに手を染めた。しかし現地の人々との信頼の上にビジネスを進めようとする彼の前に、厳しい現実が次々とたちはだかってくる……。炎熱の地で困難な国際ビジネスに情熱を燃やす男たち。しかもそこは戦争の傷跡を色濃く残す地であった。第二次大戦当時の日本軍とフィリッピン人との関わり合いを一方に、現代の国際商戦をもう一方に置いて語る巧みな展開と、壮大なスケールで描きあげられた直木賞受賞作品。
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4.7直木賞作家・永井路子氏の作品が遂に電子化! 時の権力者、関白・藤原兼家の三男坊の藤原道長は、機転が利きカリスマ的な存在感を放つ長兄の道隆や野心家である次兄の道兼に比し、平凡でおっとり、出世も遅々としていたが、姉である詮子の助力を得ながらも、左大臣の娘・倫子と結婚する。以来、徐々にではあるものの、道長にも運が向いてきて、姉・詮子、妻・倫子などの支援を受けながら出世街道を上りつめていく……。表面的な華やかさに誤解されがちな人間・藤原道長の素顔を見事に浮かび上がらせた名作。 目 次 男 と は 首 よ り も 今 宵 来 る 人 深 泥 が 淵 風 の 精 影 絵 あ し の う ら 離 洛 帖 花と地獄の季節 後 宮 明 暗 腥 風 の 荒 野 「一声ノ山鳥」 大正14年東京生まれ。東京女子大学国文科卒業後小学館に入社し、『女学生の友』『マドモアゼル』の編集者を務める。 小学館時代から歴史小説を執筆し始め、昭和39年『炎環』で直木賞を受賞。その他にも吉川英治文学賞を受賞した『雲と風と』等多くの素晴らしい作品を世に送り出している。 男性的目線になりがちな歴史人物や歴史事件を解きほぐし、その陰になりがちな女性にも焦点をあて、歴史上の人物、出来事を鮮やかに浮かび上がらせる作風は、歴史小説に新風を巻き込んだものと評価されている。 また、直木賞受賞作品である『炎環』、『北条政子』などは、NHK大河ドラマ『草燃ゆる』(1979年)の原作として、また『山霧 毛利元就の妻』『元就、そして女たち』などは、同じくNHK大河ドラマ『毛利元就』(1997年)の原作としても知られている。
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4.3〈ドラマ化『鴨川食堂』の人気作家、初めての幕末時代小説〉 土佐の楳太郎(うめたろう)に、しゃも鍋。 薩摩の「吉(きち)さん」には、黒豚鍋。 あの!? 傑物志士たちが登場! 「いやもうとにかく面白い、そして何より旨そうだ! 幕末の京を舞台に偉人怪人相手に繰り広げられるサヨの絶品料理。 さすがは京都の名物グルマン、調理の細部に至るまで描写と蘊蓄が完璧だ。 料理人必読」【13年連続ミシュラン三ッ星獲得】日本料理かんだ・神田裕行氏推薦! 幕末の京都、古寺『清壽庵』の境内にある「小鍋茶屋」は、月岡サヨがひとりで切り盛りする料理店。 昼は行列必至のおにぎり屋として繁盛し、夜は一日一組限定の鍋料理で口の肥えた客を満足させていた。 不穏な情勢のもと、逸品料理で心の安らぎを得た名だたる志士らがサヨに語る思いとは。 おもてなしを極めた美味なる傑作。
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-谷崎潤一郎畢生の大作・新々訳源氏物語を全54帖全巻セットで合本。新字新仮名、谷崎自身による註釈・和歌解釈等も再現し、電子書籍版として読みやすく編集した完全版。 ●目次 新々訳源氏物語序 例言 桐壺 帚木 空蝉 夕顔 若紫 末摘花 紅葉賀 花宴 葵 賢木 花散里 須磨 明石 澪標 蓬生 関屋 絵合 松風 薄雲 槿 乙女 玉鬘 初音 胡蝶 蛍 常夏 篝火 野分 行幸 藤袴 真木柱 梅枝 藤裏葉 若菜 上 若菜 下 柏木 横笛 鈴虫 夕霧 御法 幻 雲隠 匂宮 紅梅 竹河 橋姫 椎本 総角 早蕨 寄木 東屋 浮舟 蜻蛉 手習 夢浮橋
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3.8江戸の下町吹き溜まり、そこに降って沸いた怪事件。夜鷹蕎麦屋の親爺が切り口鮮やかな一刀のもと殺された。殺しの真相を追う平吉がたどり着いた真実とは?人気作家宮部みゆきに「いつかこんな小説を書いてみたいと思いました」と言わしめ、また彼女の長編時代小説『ぼんくら』のヒントともなった傑作。
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4.0絶体絶命の紙問屋、大逆転の妙手は!? 時は、大老井伊直弼が惨殺され、動乱の気配が漂う幕末。 紙問屋永岡屋で誠意一筋、長年精勤してきた勘七は、主人善五郎の強い望みで跡を継ぎ、若旦那となった。 その勘七に小諸藩の上屋敷奉行高崎から大きな初仕事が舞い込む。藩札作りだ。 小諸藩は明君の呼び声高い藩主がおり、政は安定、財も潤沢らしい。藩札作りには二千両も支度してあるという。 幸先のよい出だしを切った、勘七がそう思ったのも束の間、商売仲間である醤油問屋広屋の浜口儀兵衛から、藩主が亡くなったと耳にする。 胸に不安が膨らむ中、ある夜、永岡屋が盗賊に襲われてしまう。盗賊はなんと高崎の配下だった。 配下は藩札と版木を入れた行李を盗んで姿を消したのだ。 襲われた際の傷がもとで、命を落とした善五郎を悲しむ暇もなく、主人として小諸藩に赴き、商いを質す勘七。 だが、新任の上屋敷奉行は「賂を受けていた前任の空の商い」として、二千両を踏み倒しにきた。 絶体絶命の危機に瀕した勘七に大逆転はあるのか? 幕末の三舟こと勝麟太郎や豪商高島屋嘉右衛門らの協力を得ながら、命を懸けて再建を図る勘七の懊悩と奮闘を、直木賞作家が瑞々しく描く。 商人道小説の傑作! ※この作品は過去に単行本として配信されていた『福を届けよ 日本橋紙問屋商い心得』 の文庫版となります。
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4.0秀吉軍対北条家。膠着する籠城戦の中、忍者たちは小田原城を舞台に闇の中で激しく戦っていた。書下ろし歴史小説・新シリーズ第1作! 天正18年(1590年)、関東の雄である北条氏の本拠・小田原城が関白・豊臣秀吉の軍勢に囲まれていた。その数、10万。総勢では20万。もはや北条方に勝ち目はなかった。そんな籠城戦の中、徳川家康は伊賀忍者の服部半蔵を城中に潜入させようと画策していた。北条家の当主・氏直は家康にとって娘婿であり、包囲側の身としては困った立場にあったのだ。秀吉に謀反を疑われかねない。北条家をこの戦に導いた前当主の氏政をさらい、秀吉に謝らせるのが家康の狙いだった。だが、北条には風魔という忍者集団がいて……。
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-吉良上野介、斬られる! 元禄14年3月14日、江戸城松の廊下において、播磨赤穂藩主の浅野内匠頭は、指南役の高家筆頭であった吉良上野介から日頃受けていた屈辱に耐えかね、斬りつけてしまう。浅野内匠頭は、即日切腹、赤穂浅野藩は断絶を命じられ、数百名の武士、その家族が路頭を彷徨う。他方、武家の定法、喧嘩両成敗に反し、上野介についてはお咎め無し。これに強い不満を抱く赤穂藩士は……。" 忠義の道、如何! 1892年8月、神奈川県生まれ。小説家。様々な職を経て作家となる。『鳴門秘帖』などで人気を博し、1935年より新聞連載が始まった『宮本武蔵』は読者を魅了、大衆小説の代表的作品となる。『三国志』、『新・平家物語』、『私本太平記』『新・水滸伝』など後世に残る大作を執筆。
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-天正十年(一五八二)六月二日、本能寺は火に包まれた。明智光秀の大軍に囲まれて、稀代の天下人織田信長は落命した。このとき、妙覚寺に宿泊していた嫡子信忠はどうしようとしていたのか。ドラマはそこから静かに幕を開ける。個性が伝わらない信忠だが、武田攻めですでに武将の片鱗を顕していた。信長の後継者にふさわしい颯爽たる貴公子だった。だが、信忠が生き延びたとしても、光秀をどうしたら討てるのか。「中国大返し」をした秀吉、「伊賀越え」をした家康はどう出るか。北陸の勝家は、上州の一益は、甲州の河尻は、また信忠に絡みつく正体不明の忍群たちは敵か味方か。物語は信忠の成長を軸に、群雄たちの新たな天下布武へと突き進む。 圧倒的なスケールで描かれる大長篇戦国架空戦記、「織田武神伝」シリーズ第1弾。 ●桐野作人(きりの・さくじん) 1954年、鹿児島県生まれ。歴史作家、武蔵野大学政治経済研究所客員研究員。主な著書に『本能寺の変の首謀者はだれか』『龍馬暗殺』(吉川弘文館)、『織田信長 戦国最強の軍事カリスマ』(新人物往来社)、『薩摩の密偵 桐野利秋』(NHK出版新書)、『増補改訂 猫の日本史』(戎光祥出版)など多数。
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-明智光秀が愛宕山に参籠し、里村紹巴らと百韻の連歌会に臨んだのは、天正十年五月二十八日のこと。その席で光秀の詠んだ発句「ときは今あめが下しる五月かな」に重大な疑念を感じた紹巴は、本能寺を訪れ、京都所司代・村井貞勝に光秀の謀反の想いを打ち明ける。信長の行動は素早かった。本能寺が不首尾に終わったとき、光秀は……。信憑性のある歴史の可能性を追究した戦国架空戦記を五篇収録。 *本能寺脱出! 信長の運命やいかに *進めば往生極楽、仏敵信長を討て *上杉・武田連合軍、遠州に姿を現す *関白政権に対抗する東国政権の帰趨や如何 *関が原決戦、三成渾身の謀略戦を制す ●桐野作人(きりの・さくじん) 1954年、鹿児島県生まれ。歴史作家、武蔵野大学政治経済研究所客員研究員。主な著書に『本能寺の変の首謀者はだれか』『龍馬暗殺』(吉川弘文館)、『織田信長 戦国最強の軍事カリスマ』(新人物往来社)、『薩摩の密偵 桐野利秋』(NHK出版新書)、『猫の日本史』(洋泉社新書)など多数。
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