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Posted by ブクログ
応化三部作の第二部。再び視点は海人。
軍主導の選挙や軍内のゲイ兵士差別問題や戦友の離反など大きな問題が続々と起こる中、すっかり頼もしい司令官となった海人と同盟軍たちが立ち向かっていく。
今巻は特に性差別・人種差別の問題に言及していて、いろいろと考えさせられる。作品内では性的マイノリティーや外国人や孤児の部隊が中心となって戦争を終わらせるために戦っていて、海人の所属する常陸軍は性差別も人種差別も禁止している軍隊なわけだけど、もし戦争が海人たちの勝利で終わったとしてもそういう問題が簡単になくなるわけではないだろう。残念ながらこの戦争がどういう終わりを迎えるかは想像に任せるしかないのだろうけど…。
新たな敵も現れてまだまだ終わらない戦争。下巻はどうなるのだろうか。
Posted by ブクログ
アジア情勢の混乱によって、日本に大量の難民が押し寄せる。日本の経済秩序は破綻し、法秩序も崩壊し、急激なダイバーシティへの反動として、あるいは新しい秩序が生まれる過程として、たくさんの人が死んでいく。
超越的に醒めつづけている主人公たち。
熱狂し、騒乱する戦闘不良少女。
「正当」のありかを見失い、それでも正当であろうとする日本人の男たち。
ありとあらゆるマイノリティ。
そしてビジネスマン達。
彼らは淡々と、日本を先にすすめていく。
それを綴る著者の醒めた超越的な言葉と修辞。
淡々とその世界に居座り続けられるという、
矛盾した逃避への充足感。
(そしていつでもこちらへ帰ってこられるという、
さらに矛盾した安心感。)
他者であることの幸福と、
他者であることの疎外感。
逃げる世界が、落ち着ける世界があるということ。
著者が急逝し、おそらく未完となった。
言い換えれば、超越者が去り、彼らの世界は永久性を保障された、のかもしれない。
何年か経ったら、ちょっとしたノスタルジーでもって、
写真のアルバムをめくるように、
もう一回読むことになるだろう。
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小説・文芸
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