化け者心中

化け者心中

小説・文芸
880円 (税込)

4pt

ときは文政、ところは江戸。ある夜、中村座の座元と狂言作者、6人の役者が次の芝居の前読みに集まった。その最中、車座になった輪の真ん中に生首が転がり落ちる。しかし役者の数は変わらず、鬼が誰かを喰い殺して成り代わっているのは間違いない。一体誰が鬼なのか。かつて一世を風靡した元女形の魚之助と鳥屋を商う藤九郎は、座元に請われて鬼探しに乗り出す――。第27回中山義秀文学賞をはじめ文学賞三冠の特大デビュー作!

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化け者シリーズ の一覧

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1~2件目 / 2件
  • 化け者心中
    880円 (税込)
    ときは文政、ところは江戸。ある夜、中村座の座元と狂言作者、6人の役者が次の芝居の前読みに集まった。その最中、車座になった輪の真ん中に生首が転がり落ちる。しかし役者の数は変わらず、鬼が誰かを喰い殺して成り代わっているのは間違いない。一体誰が鬼なのか。かつて一世を風靡した元女形の魚之助と鳥屋を商う藤九郎は、座元に請われて鬼探しに乗り出す――。第27回中山義秀文学賞をはじめ文学賞三冠の特大デビュー作!
  • 化け者手本
    990円 (税込)
    「命を天秤にかけてこそ、示せるものがあるでしょう?」 ときは文政、ところは江戸。心優しき鳥屋の藤九郎と、稀代の女形だった元役者の魚之助のもとに、中村座の座元から事件の話が持ち込まれた。芝居が終ねたあと、首の骨がぽっきり折られ、両耳から棒が突き出た死体が、客席に転がっていたという。演目は「仮名手本忠臣蔵」。死人が出るのはこれで二人目。この殺しは何かの「見立て」ではないのか?と、真相解明に乗り出したふたりだったが、芸に、恋に、義に、忠に生きる人の姿が、彼らの心を揺さぶって――。

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化け者心中 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    幕末の江戸、歌舞伎役者の中に鬼が紛れ込んだ。鬼探しを依頼されたのは、元女形の魚之助と鳥屋の藤九郎。魚之助は壊疽が原因で舞台を務められない。こういう話を読んだと思って調べたら実在の人物がモデル。(後書きにも書かれている。私が前に読んだのは「狂乱廿四孝」。他にも彼を描いた本はたくさんあるらしい。)
    役者の妬み嫉み、良い役が欲しい。全ては芸のため。一方で家柄だけと言われたくない。華やかな舞台の裏の嫌な部分が描かれる。演目が「曽根崎心中」で、少し前に見た「国宝」の映画にも出てきたので、場面が目に浮かぶ。
    探偵役が、仕方なく舞台から距離を置いている魚之助と、ほとんど歌舞伎のことを知らない藤九郎という組み合わせも良い。思うようにならない身体に癇癪を起こし、我儘に振る舞う魚之助。鳥以外は不器用な藤九郎。続編があるというので、彼らの活躍が楽しみ。個人的には、蘭方医見習いのメルにもうちょっと活躍してほしい。

    0
    2025年10月19日

    Posted by ブクログ

    よかった...!また好きな作家さんが増えた(^^)キャラ作りがとても上手で魚之助と藤九郎の関係性が好きです。今後2人はどうなっていくのやら...
    犯人はこの人?いやこっち?と変わっていくのが分かりやすくてよかった。有名な曽根崎心中のお話も物語にかなり関わってきて読んでいて楽しかったです。

    0
    2023年09月09日

    Posted by ブクログ

    【何を背負い背負わされているのか?ーー境い目にもがき苦しむ化け者たち】

    ぱきり、ぽきり、がじごじ、ちゅるちゅるり
    中村座で正本読みの最中、一つの頭が転がり落ちてきた。
    芝居小屋に潜む「本物の鬼」を探すという怪異ミステリー。と思いきや読み進めるうちに歌舞伎という狂気の世界の人間ドラマだった。

    鬼は本当にいたのか?人間の欲や業を鬼と見立てているのでは?と思いながら読み進めた。
    誰も彼もが鬼に見えてくる。
    芸への執念から人としての心を捨て人を貶めることも殺めることも厭わない役者たち……。
    鬼と人間の境界が曖昧になっていく。
    何をもって鬼とするのか?
    見た目、心の在りよう?
    化け物と化け者。どちらが本当の鬼だろう……。

    「芸を極めたい、完璧な女形になりたい」というあまりにも純粋で、それゆえに狂ってしまった想い。
    最後の鬼の言葉が切なく、「あぁだから心中なのか」とタイトルに込められた意味がストンと腑に落ちた。

    そして魚之助にとってこれはかつての自分と対峙する、合わせ鏡のようでつらい鬼探しだったはずだ。だからこそ藤九郎の言葉に救われたのだと思う。

    作中に差し挟まれるフォントの違う文章やオノマトペ、演目の『曽根崎心中』が絶妙な空気感を醸し出し現実と虚構が混ざり合う感覚に鳥肌が立った。正直、登場人物が多くて読みづらさもあったけど、次作で藤九郎が魚之助をどんな未来へと背負っていくのか、追いかけてみようと思う。

    0
    2026年09月12日

    Posted by ブクログ

    ときは文政、ところは江戸。

    一世を風靡した元女形・田村魚之介と
    朴訥な鳥屋・藤九郎のバディが、
    芝居小屋に潜んでいる鬼の正体を探す。

    文化の中心の遷移。
    芸に潜む業。
    失ったものと得たもの。

    藤九郎がかなり“外部”の感覚の持ち主で、
    芝居小屋の論理とはかけ離れた行動をずっととっていて、
    個人的にはもうちょっと“スれた”語り部のほうが好きだな、と思う部分もあったのだけれど、
    ラストのセリフはこ造形でなければ効果的でないものだった。
    いいものを読んだと思った。

    0
    2026年08月14日

    Posted by ブクログ

    タイトルを目にした時、「”化け物”ではなく”化け者”なんだ」とふと思った。だけど、作中で芸を追求する役者たちの姿や、剥き出しになる人間の業を見ているうちに、「なるほど、この字でないといけないのか」と納得した。 「両足を切断した元歌舞伎役者」という強烈な設定の主人公・魚之介に、実在のモデルがいたことには驚いた…壮絶な人生だ。人間ドラマだけでなく、「鬼は誰か?」を解き明かすミステリー部分も読み応えがあった。

    0
    2026年06月26日

    Posted by ブクログ

    めっちゃ良かった!!!
    魚之助の滴るような艶美さと藤九郎の一本芯の通った心根と純朴さ。
    鬼探しという謎解き要素を中心にはしてるけど、再生の物語だった。
    続編もあるみたいなので絶対読む!

    0
    2025年07月09日

    Posted by ブクログ

    役者は芝居に狂う化け物。
    何かに魂を捧げる業の描き方が凄いわ…
    終わり方も好き。
    芝居のことも、そこにかける業も何も知らないからこそ、魚之助は藤九郎がいいんだよ。
    面白かった

    0
    2025年04月07日

    Posted by ブクログ

    テーマよし、筆致よし、タイトルも装丁も文句なし、ストーリーには意外性もあって、現代のジェンダー問題にも通じるところがあるし、ミステリだけでなく怪奇小説・ファンタジー小説としても読める。これがデビュー作というのは確かに凄く、著者の力量の高さがうかがえる。
    それなのに私ときたら、この練りに練られた文章に乗り切れず、会話文や地の文で主語が何なのかが時々分からなくなる有様で、話の流れについていけなくなることが多々あった。
    自身の読解力の無さを棚に上げて書くのは気が引けるが、時間をかけた読書が要請される作品であることは重々承知しつつも、読みごたえが十二分にありすぎて、時代小説や芝居といった分野にさほど詳しくない読者にとっては敷居が高く、普通に読み進めるのにも結構苦労するのではないかと思った。
    一般の読者に広く受け入れられるには、もう少しリーダビリティがないと難しいんじゃないかなあ。大きなお世話かもしれないけど。

    0
    2024年02月17日

    Posted by ブクログ

    心とは、唯一、人が持ちうるものなのかもしれない。

    最初は読みにくいと感じるかもしれないが、次第に慣れる。作者の知識が豊富なのを感じる。

    0
    2023年10月01日

    Posted by ブクログ

    大変評判の良い作品だが、私にはあまり合わなかった。鬼が誰に化けているのかというミステリ的な仕掛けに加え、芝居の世界に生きる登場人物たちが皆どこか「人に非ず」の生き方をしている点に、本作の魅力があるのだろう。人間と化け物の境界を曖昧にしながら、人の執着や欲望を描こうとする試みは興味深い。が、私にはこの流れと結末がやや予定調和に感じられ、意外性に乏しかった。また、登場人物の造形があえて曖昧に描かれていることも、作品への没入を妨げる要因となった。解説でも触れられているように、幻想と現実が緩やかに溶け合う作風を好む、森見登美彦作品の愛読者には響く作品かもしれない。

    0
    2026年06月21日

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