作品一覧

  • カリフォルニア
    -
    1巻660円 (税込)
    23歳の鮮烈な感性が描く麻薬の青春、熱風と麻薬の終わりなき<夏>を彷徨するストレンジャーの青春。群像新人長編賞受賞の意欲作ーーセントラル・バレーの中央にある、砂漠のオアシス・フレズノ。はてしない青空と灼けつく熱風の街に、重い過去をひきずって終りなき<夏>を彷徨するストレンジャーたち。雪国から来た留学生くずれの日本人青年と混血の白人娘の、愛と麻薬の日々が、カリフォルニア・エイジの終末を告げる……。23歳の鮮烈な感性がきらめく、群像新人長編小説賞受賞作。
  • 過去からの追跡者(ネクロポリス)
    -
    1巻789円 (税込)
    世界各国の重罪人や危険分子が幽閉された、酷寒の監獄島。無法状態の中で、莫大な報酬目当ての少年探しが始まる。娼婦、元将軍、武器商人、テロリスト、女暗殺団など、さまざまなアウトローたちの欲望がからみあう殺戮の果てに……。大恐慌の果てに監獄島と化した近未来の旧サハリンを舞台に展開する、凄絶な新冒険小説。卓抜な構想と強靭な描写力が創り上げた、スリリングなドラマ。(『ネクロポリス』改題作品)
  • 海翁伝
    3.5
    1巻796円 (税込)
    瀬戸内の水軍・河野氏を祖として、若狭を経て蝦夷地で花開いた松前氏。戦国期、主君への忠義を果たしつつ、前田利家の勧めによって上洛し、豊臣秀吉から交易権を得、さらには徳川家康に安堵されて藩主に。秀吉、家康という二人の天下人に認められ、戦わずして北の大地を護り通した一族を描いた歴史長編。
  • 夏のレクイエム(小学館文庫)
    5.0
    1巻671円 (税込)
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 海辺の町で静かに暮らす下條のもとに届いた旧友・小田嶋の訃報。それは、彼の忘れ得ぬ記憶を蘇らせた。かつて事業家としてまさに成功を収めかけていた頃の腹心・小田嶋の裏切り、会社の倒産。借金返済のため妻子を連れて札幌へ。カジノのサクラとして日雇いで働き続けることに腐りかけていた下條を巻き込んだある夏の事件--そこには死んだはずの小田嶋の影が見え隠れしていた……。人生の夏が過ぎ去っていくことに気がついたとき、男たちは言いしれぬ焦燥にかり立てられ、疾走し始める。
  • 京都花暦 直参松前八兵衛
    -
    1巻957円 (税込)
    京都町奉行となった松前八兵衛を待ち受けていたのは、与力による懐柔の罠だった。事なかれの怠惰な役人の背後には幕府の威信を失墜させる陰謀が。不可解な金公事と心中事件を探索するうちに見えてきた真相とは? 北条方の間者を率いて、八兵衛は古都に巣くう深い闇をあぶりだして行く。〈文庫書下ろし〉
  • 修徳記 直参松前八兵衛
    -
    1巻957円 (税込)
    「雷小僧」綱吉に仕える御側用人の牧野成貞と、江戸町奉行の北条氏平を叔父に持つ旗本の松前八兵衛嘉広は、御目付に抜擢されて、無軌道なご政道と陰湿な策謀を目の当たりに。豪商が幅を利かせる一方で困窮する御家人を憂う八兵衛は、幕政を担う武士たる者として泥沼に飛び込む覚悟をつける。

ユーザーレビュー

  • 海翁伝

    Posted by ブクログ

     土居良一の本は昔から読んでいる。
     登場人物が多いので、一度ならず二度読んでみた。
     ありきたりな武将の話ばかりに飽きて、もう少し違う視点を求めていたのだが、戦国期には目立たない東北の武将やら、そこから離れた蝦夷地の様子を綿密に描いていることに好感を持った。
     おそらく本書のキモは、水軍として名をはせた四国の河野一族が、秀吉によって絶家させられた一方、その庶流が秀吉・家康に認められたというアイロニーにあるように感じた。
     戦国武将を支えた豪商とのつながりが、廻船を通して密に行われたという指摘も、従来の戦国小説とは異なるスタンスで、考えさせられる点が多かったように思います。 

    0
    2012年01月30日
  • 夏のレクイエム(小学館文庫)

    Posted by ブクログ

    今では海辺の港町で妻子とともに静かに暮らす下條のもとに、旧友・小田嶋の訃報が届いた。ニューヨークに住む老弁護士から伝えられたその報せは、決して忘れ得ぬ苦渋の記憶を蘇らせる。金、女、信頼していた小田嶋の裏切りによる会社の倒産。多額の借金による逃亡生活に蝕まれ、捩れていく感情にもがいていた下條を巻き込んだ、小田嶋が仕組んだ10年前の夏の事件――。しかし、その裏には、小田嶋が用意していた本当の終止符が残されていた。●文庫書き下ろし



    少しずつ、少しずつ謎が解けていく感じが好きでしたね♪
    ちょっとじれったくもありますが・・・
    そこがいいのでしょう(*^_^*)

    0
    2009年10月07日
  • 海翁伝

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    今の北海道、松前藩創始者を描いた歴史小説。
    登場人物が知らない人ばかりで、同じようなキャラ、名字の人も多くて見分けがつかず。頭書に掲載の系譜をみても、いまいちキャラクターが頭に入ってこなくて、物語に集中しきれなかったのは残念。脳みその出来の問題なんだろうけども…

    ただ、戦国・安土桃山・江戸という動乱の時期を、極力「不戦」で貫き通して大名にまでなった「蠣崎一族」を題材にしたのは良いと思う。社会のリーダーたちがこぞって生き方を真似る戦国時代の有力大名ってのは、結局のところ力で日本を支配しようとし、暴力や戦争を大きな手段としてきた輩である一面はれっきとしてあるわけで。
    覇権を競わず、戦争をしないで

    0
    2016年06月28日
  • 海翁伝

    Posted by ブクログ

    題材は素敵なのに...という残念な一冊。

    荒れ果てた戦乱の世に、経済と人の絆を武器として、北の大地に平和な王国を打ち立てた親子の物語、ととても興味をそそられるお話なのですが、如何せん人物描写が淡白すぎて、ただでさえ馴染みの無い登場人物たちが、ちっとも頭に入って来ないのです。
    資料が少ないのは判りますが、その分作家の力量で物語を広げることも出来たのではないでしょうか?
    勿論、高橋克彦の「天を衝く」のように、登場人物たちを魅力的に描きすぎるのもどうかと思いますが...

    後半はメジャーな人物も増え、物語も動き出して俄然面白くなりますが、それまでに挫折する人が多いのではないか、と感じました。

    0
    2012年05月20日
  • 海翁伝

    Posted by ブクログ

    戦国時代の蝦夷を支配した親子、一族の物語。秀吉、家康を相手にどうやって彼らの機嫌を損なわないかが大問題。次の世の中の流れを遠隔の地にいながら感じ取り、次々と小さな手を打っていかなければ生き残れない地方・弱小一族のお話は、カタルシスはないものの、武士というより商人として生き残る彼らの姿は正しい生き方とは何か、一つの示唆を与えてくれる。

    しかし、土地と人の名前がわかりにくすぎる。地図と系譜はついているものの、読み方もルビはところどころあるものの、通勤時に読んでると、朝みた読み方夜には忘れててなかなか苦労な事よ。

    0
    2012年01月22日

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