文藝春秋 - 文春e-book作品一覧

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  • オリンピックを殺す日
    3.6
    五輪を潰せ! 新たなスポーツ大会「ザ・ゲーム」の計画が浮上した。 果たして黒幕は誰なのか。記者が、たどり着いた真相とは!? 五輪の意義を問う、衝撃のサスペンス! メディアを排除し、ザ・ゲームを開催せよ! コロナ禍にもかかわらず、強引に開催された東京五輪の最中、大学教授が、「五輪は集金・分配システムに変化し、意義を失った」という言葉を残して、日本を去った。 数年後、新聞記者がある情報を手にする。世界的企業が、新たなスポーツ大会「ザ・ゲーム」を企画している、と。 記者は、この大会を仕掛ける、謎の組織の正体を暴けるのか。 ※本書は書き下ろしです。
  • スマホになじんでおりません
    3.6
    絶対にスマホなんか持つものか、あんなものは一生いらないと思っていた。しかし、今、私の手元にはiPhone8がある。まさかスマホ嫌いの私が、スマホを手にする日が来るとは、想像もしていなかった――携帯電話すら持ったことのない著者が、重すぎる腰を上げてスマホ購入を決断したのは、老いた愛猫に何かあったときにスムーズにタクシーを呼ぶためと、使っているパソコンに不具合が起きたときに仕事相手に連絡を取るためだった。しかし、いざ手に入れてみると、幾重にも要求されるパスワード地獄、キーボード無しの難儀な文字入力、生存確認として友人から義務付けられたゲームのわずらわしさ、いちいちしなければならない充電作業、文字の読みにくい小さな画面……便利よりも不便に感じることだらけなのであった。「スマホになじんでおりません」。 切実さに満ちながら、どこかクスっと笑ってしまう著者の奮闘エッセイ。
  • 独裁者プーチンはなぜ暴挙に走ったか 徹底解説:ウクライナ戦争の深層
    3.6
    1巻1,400円 (税込)
    ”独裁者の取り巻きは、独裁者に忖度して、重要な情報を伝えなくなる。 これは、決して他人事ではありません。 日本の政界でも企業の世界でもあることです。” ――「はじめに」より 本書は、これまで「週刊文春」に連載してきたコラムの中からロシアやウクライナ、中国について取り上げてきた2014年から2022年までのものを再編、加筆修正したものです。今回の事態に至るまで、ロシアに何が起きていたのか。急成長した大国・中国で誕生した”独裁者”とは。激動する世界情勢の中で、日本は、私たちは、これからどうすればいいのか。それを考える一助となる一冊です。 目次 I 世界を驚かせたプーチンの暴挙 2022 ・ウクライナはどんな国? ・解決のカギは「ミンスク合意」 ・ウクライナをめぐる情報戦 ・ロシアが承認する「国家」とは ・ロシアを金融封鎖する制裁 ・ウクライナ軍、善戦の理由 ・プーチンを宗教から分析する 他 II すべてはクリミア併合から始まった 2014~2021 ・戦争の火種クリミア半島 ・クリミア半島はいま(前編) ・クリミア半島はいま(後編) ・「おそロシア」になってしまった ・ロシア軍の軍事演習が怪しい ・ロシア、またも元スパイ襲撃? ・トランプ、ロシアに猶予与え攻撃 ・北方領土は二島返還? ・再び核開発競争へ ・究極の恐怖のミサイル爆発事故 ・プーチン大統領、「院政」狙いか ・ロシア、またも毒物で襲撃事件 ・ベラルーシ、難民を武器にした ・ロシア軍、ウクライナ侵攻? 他 III 独裁者・習近平にどう対峙すべきか 2016~2021 他
  • スタッフロール
    3.6
    1巻1,800円 (税込)
    戦後ハリウッドの映画界でもがき、爪痕を残そうと奮闘した特殊造形師・マチルダ。 脚光を浴びながら、自身の才能を信じ切れず葛藤する、現代ロンドンのCGクリエイター・ヴィヴィアン。 CGの嵐が吹き荒れるなか、映画に魅せられた2人の魂が、時を越えて共鳴する。 特殊効果の“魔法”によって、“夢”を生み出すことに人生を賭した2人の女性クリエイター。その愛と真実の物語。
  • タイムマシンに乗れないぼくたち
    3.6
    人知れず抱える居心地の悪さや寂しさ。 そんな感情に寄り添い、ふと心を軽くする物語 「コードネームは保留」 楽器店で働く優香は、人知れず“殺し屋”の設定を生きることで、 味気ない日々をこなしていた。 「タイムマシンに乗れないぼくたち」 新しい街に馴染めない「ぼく」は、太古の生物が好きで、博物館が唯一落ち着く場所だった。 ある日、博物館で“現実逃避”をしているスーツ姿の男性と出会い―― 「夢の女」 死んだ夫のパソコンに残されていた小説原稿。 それは、夫と「理想の女」が主人公のSF小説だった。 「深く息を吸って、」 息をひそめるように日々を過ごすかつての「きみ」に、私は語りかける。 「対岸の叔父」 町いちばんの変わり者、それがぼくの叔父さんだった。
  • 李王家の縁談
    3.6
    1巻1,599円 (税込)
    皇族華族の内面をこれほど正確に描ききった小説は 読んだことがない。傑作である。――歴史学者・磯田道史 いつの時代も、高貴な方々の結婚問題はむずかしい―― 梨本宮伊都子妃は、娘・方子女王の結婚相手探しに奔走していた。 なかなか身分の釣り合う婿が見つからないのだ……。 方子女王が皇太子妃になる道が潰えた今、方子がみじめな思いをしないように、 一刻も早く、良縁を見つけてやらなければならない。 聡明で率直、そして行動力に溢れた伊都子妃は、誰も思いつかなかった方法で、 娘の方子女王を〈皇太子妃〉にする道を見つけ出すが……。 そのために乗り越えなければならない課題は、伊都子妃の想像を越えるものだった。 高貴なる人々が避けては通れない縁談を軸に繰り広げられる、ご成婚宮廷絵巻が幕を開けます。
  • 矢印
    3.6
    演出家、劇作家、俳優、映画監督、小説家とマルチに活躍する松尾スズキ、三年ぶり待望の新作小説。 放送作家見習いの「俺」は、十年間師匠と仰いでいた人物が自殺した日、映画館で偶然出会った女・スミレにいきなり結婚を申し込む。スミレは離婚したばかりだった。 することのない俺とスミレは、酒浸りの日々を送るようになる。 そんな中、俺を捉えて離さないのは、師匠が手首に入れていた矢印形の刺青のことだった――。 次々と地獄の扉が開いていくような男女の転落物語でありながら、どこかに人間存在を見つめる苦い笑いがにじむ松尾ワールドの真骨頂。 (本文より) 今、自分に必要なのは、人生をなめている女だ。 酔っぱらってくれ、俺のそばで。 あと一時間でもいい。一五分でもいい。 いや、今わかった。 俺には俺より酔っ払ってくれている人間が、隣に、必要なのだ。 もう、ずっとそうだったし、きっと今日からもずっと。
  • TOKYO REDUX 下山迷宮
    3.6
    戦後最大の怪事件、「下山事件」。その闇にイギリス作家が挑む未曾有のミステリー大作。 下山国鉄総裁、変死体で発見。おりしも国鉄は、GHQの方針により大規模な人員整理に着手したばかりで、労働組合や左翼分子による犯行が疑われた。 GHQ上層部のウィロビーらの命で捜査を担当することになったGHQ捜査官スウィーニーは、裏社会とのコネを手がかりに占領都市の暗部へと潜ってゆく。総裁の死は他殺か自殺か。警視庁捜査一課と捜査二課が対立し、マスコミや世論も揺れる中、スウィーニーの捜査線上にGHQの謀略機関〈本郷ハウス〉の影が見え隠れし、彼は徐々に戦後の“黒い霧”に呑み込まれてゆく……。 1964年、6月。初のオリンピックを目前にする東京で、下山事件に関する作品の取材を進めていた探偵小説作家・黒田浪漫が失踪した。編集者を名乗る男の依頼で黒田の行方を追うことになったのは元刑事の私立探偵・室田。だが消えた作家の足跡を追ううちに、室田は東京の暗い半面にひそむ黒い黒い迷宮に少しずつ踏み込んでゆく……。 そして1988年、12月。病床に臥せる天皇の容態を憂えて沈む東京に、翻訳家ライケンバックはいた。かつてCIA工作員として日本に派遣され、やがて日本文学の研究者として東京に住むことになったライケンバックのもとに、戦後の忌まわしい事件の亡霊がやってきた。彼の運命を狂わせた下山事件。その亡霊が、今、ここ、昭和の最後の年に。あのとき、占領下の東京で何があったのか――? 犯罪小説史に異形の刻印を黒々と刻む〈東京三部作〉、完結編にして最高傑作の誕生。
  • 後列のひと 無名人の戦後史
    3.6
    最前列ではなく後ろの列の目立たぬところで人や組織を支えてきた人々の物語。良く生きた人生の底にはその人だけの非凡な歴史がある。
  • 400年前なのに最先端! 江戸式マーケ
    3.6
    遊郭のガイドブックだった「吉原細見」はなぜ大ヒットしたのか? 越後屋はなぜ番傘をタダで配るのか? 豊島屋はなぜ酒を原価で提供できたのか? 江戸にいた12人の天才起業家たちが編み出した「400年前なのに最先端」のマーケティング戦略を1冊に集約! ドラッカーはかつて「マーケティングは三井家によって発明された」と書きました。 現代、世界を席巻するビジネスモデルの原型はすでに江戸にありました。シェアリングエコノミー、信用経済、デザイン経営、サブスクリプション、コト消費、ビジョナリー経営――商売の本質は今も昔も不変。 現代の最先端マーケティングを先取りしていた古くて新しいビジネスモデルを『一行バカ売れ』著者が徹底網羅。 「ストーリーブランディング」の紀伊國屋文左衛門、「価格戦略」のにんべん 六代目髙津伊兵衛、「産地ブランディング」の山本山 五代目山本嘉兵衛ほか、図解でわかりやすく50の『江戸式マーケ』を解説します。
  • ハダカの東京都庁
    3.6
    1巻1,400円 (税込)
    ・小池都知事の会見で指名されるのは、お気に入りの記者ばかり ・小池都知事が執務室で最も熱心なのは、ワイドショーのチェック ・「再就職」という名の天下りの実態 ・謝罪会見のお辞儀の静止時間と角度は決められていた! ・都庁職員はネット見合いで大人気! ・家庭持ちの男女、管理職同士の不倫が横行 ・東京都庁の所有不動産は、実は一等地ばかりだった…… ・(株)はとバス、(株)東京メトロ……優良企業ばかりの「都庁ホールディングス」 ・粛清人事、密告奨励、隠浪費……「女帝」の大罪 東京都庁に30年以上勤め、知事のスピーチライター、人事課長を務めた元幹部が、 実際に見て聞いた、その驚くべき内幕。 鈴木、青島、石原、猪瀬、舛添、小池……歴代都知事の人物評付き!
  • 完落ち 警視庁捜査一課「取調室」秘録
    3.6
    警視庁捜査一課の「取調室」 “伝説の刑事”と容疑者の息詰まる対決! 「完落ち」とは、全面自供すること。したたかで狡猾な犯罪者と警察はどう戦っているのか。 「取調室」という密室での緊迫したやりとりを初めて明らかにした本格ノンフィクションです。 生々しい現場を語るのは、警視庁捜査一課の幹部だった大峯泰廣氏。ロス疑惑、宮崎勤連続幼女誘拐殺人事件、 オウム真理教地下鉄サリン事件など、数多くの大事件の捜査に携わったことから、大嶺氏は“伝説の刑事”と呼ばれるようになり、 “落としの天才”として周囲の信頼を勝ち取ります。著者の赤石晋一郎氏は2年以上も大峯氏に取材を重ねました。 大峯氏はいかにして容疑者を落とすのでしょうか。 犯罪者の背景を丁寧に解き明かし、相手の表情をうかがいながらベストのタイミングで、こちらの手の内を明かすテクニックは、 まさにプロフェッショナルの技。宮崎勤事件では、彼が嘘の証言で漏らした「有明」という地名を突破口に自供へと導き、 宝石商殺人事件では、元警察官だった容疑者のプライドを刺激する一言で一気に自白へと持ち込みます。 緻密な計画殺人者から、冷血きわまりない殺人犯、愛憎に翻弄された犯罪者まで、刑事と犯人との壮絶な闘いのドラマが次々に展開します。 大峯氏は後年、世田谷一家殺害事件の捜査をめぐる警察上層部の方針に納得できず、定年を前に自ら警視庁を去ることになりました。 現場の状況から、大嶺氏にはある“犯人像”が見えていたのです……。大峯氏が職を辞した経緯も、本書で明らかになります。
  • 人生モグラたたき!
    3.6
    週刊文春で話題を集めた連載が1冊に! 人気イラストレーター池田暁子が気になったモノ、コトを体験・考察。 15万部突破&アジア各地でも発売された『片づけられない女のためのこんどこそ! 片づける技術』 などの著者、池田暁子は愛媛松山育ち。 彼女を混乱させる東京の路線・地理にはじまり、パリ郊外で開催されたジャパン・エキスポへの出店体験、 さらには「けいおん」ブーム、上海万博、『宇宙戦艦ヤマト』の実写版映画公開、 そしてスティーブ・ジョブズの死といった社会のニュースまで。 2010年前後の記憶がリアルに甦る全65本のコミックエッセイ集です。
  • 寄生虫館物語 可愛く奇妙な虫たちの暮らし
    無料あり
    3.6
    ベストセラー「寄生虫館物語」が電子書籍で復刊! 寄生虫のカラー写真満載! 南キャン・しずちゃんの寄生虫館レポも お腹の中に8.8メートルのサナダムシがいた!? 寄生虫の味は「案外いける」!? シーラカンスから寄生虫を新発見!? 世界初の寄生虫専門博物館「目黒寄生虫館」を設立した初代館長が、虫たちの暮らしと博物館設立までの物語を、仰天エピソード満載のエッセイに。奇妙だけど、不思議と可愛い虫たちに、貴方の寄生虫観も変わります。 電子書籍版での書き下ろしとして、「『寄生虫館物語』のその後」(目黒寄生虫館事務長・亀谷誓一)、「南海キャンディーズ・しずちゃんの寄生虫館来訪記」を収録!

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  • YouTube革命 メディアを変える挑戦者たち
    3.6
    「デジタルネイチャー時代のクリエーション、ポジティブな実例が描かれている」 落合陽一(解説) 米YouTube副社長(チーフ・ビジネス・オフィサー)が明かす 世界規模のビジネス戦略&動画時代の新しい生き方! 日本で起きていることは、まだ序章に過ぎない。 テレビ、音楽、出版、映画、広告、ジャーナリズム、政治、ビジネス……。 すべてがYouTube=「世界標準プラットフォーム」から発信される未来。 YouTube先進国アメリカのユーチューバーたちによる豊富な事例も収録。 ◎YouTubeから登場した若き作家が、全世界で2000万部売り上げる ◎スターシステムを一変させた、YouTubeの申し子ジャスティン・ビーバー ◎シニアも参戦。おばあちゃんユーチューバー、世界一有名なキルト作家へ ◎ナイキによるクリエーティブなYouTube広告が大ブレイク ◎ジャーナリズムにも進出、CNN越えを狙う ◎ストリーミングでマネタイズする方法とは?
  • 大田舎・東京 都バスから見つけた日本
    3.6
    もしかして、東京を「大都会」だと思っていませんか……? 気鋭の社会学者が、地上2.3メートルの “ちょっとだけ上から目線”で綴る、東京=日本論。 バスの窓から見つけた、東京の秘密100。 小池百合子都知事との対談も収録 【東京には、こんな秘密が隠されていた!】 六本木はまるでスラム街/セーラームーンの舞台は、麻布十番/スカイツリーにはお墓が似合う/ポケモンGOが伝える悲惨な東京史/池袋は埼玉の植民地である/浅草も千住も「下町」ではなかった/高齢者だけが使える秘密の都バス年間パスポートがある/地方出身者が西東京に住む理由/新宿はかつて上野にバカにされていた/心霊を気にしていたら東京には住めない/東京の街の色は、ほとんどが看板の色だった/等 僕は数々の都バスに乗ることで、東京を「ちょっとだけ上から目線」で堪能してきた。その記録が、本書ということになる。(中略)結果、たどり着いたのが「東京のほとんどが田舎である」という仮説だ。「田舎」というのには二つの意味がある。一つは、見た目としての「田舎」。二つ目は気質や制度とし ての「田舎」だ。 (はじめにより) ◯著者プロフィール 1985年東京都生まれ。専攻は社会学。日本学術振興会「育志賞」受賞。慶應義塾大学SFC研究所上席所員。内閣官房「クールジャパン推進会議」メンバー、朝日新聞信頼回復と再生のための委員会外部委員などを歴任。著書に『希望難民ご一行様』(光文社新書)、『絶望の国の幸福な若者たち』『誰も戦争を教えられない』(講談社)、『だから日本はズレている』(新潮新書)、『保育園義務教育化』(小学館)など多数。
  • おあとがよろしいようで
    3.6
    人気作家は死ぬ前に何を食べたい? 食べることが大好きで死が怖いという漫画家が、人気作家15人に最後の晩餐を訊いて死への怖さを和らげようと考えた。豆腐料理、点心、チェーン店のパスタ、立ち呑みやのおでんなどなど、実際に食事をしながら聞いた死と晩餐の逸話とは――。文学界、CREAWEBの人気連載をまとめたコミックエッセイ。登場作家、綿矢りさ、戌井昭人、山崎ナオコーラ、津村記久子、円城塔、西加奈子、平山夢明、桜庭一樹、朝井リョウ、辛酸なめ子、村田沙耶香、加藤千恵、朝吹真理子、春日太一、島田雅彦。
  • 路地裏のヒミコ
    3.6
    1巻1,222円 (税込)
    二十五年前に三人の死を予言し姿を消した、百発百中の予言者「ヒミコのオッサン」。漫画家志望の大輝と、ミュージシャン志望の茂夫は、軽い気持ちで彼の行方と正体を探りはじめる。当時をよく知る人々の取材をするうちに、二人が辿りついたのは、想像を絶する恐怖の真相だった……。「粘膜シリーズ」で人気沸騰中の飴村行が、約二年間の沈黙を破って放つ、渾身の怪作。元医大生の小説家と“運命の女”との出会いを描く「水銀のエンゼル」を収録。
  • 日本の中でイスラム教を信じる
    3.6
    日本で生まれ、育った私たちは、イスラム教徒になった。 日本で学び、働き、生きる、11万人のイスラム教徒。 彼らはこの国で、イスラム教とどう向き合い、どう実践しているのか。 これまでほとんど語られることのなかった「隣人」たちの姿。 彼らの日常を通して、「本当のイスラム教」が見えてくる。 ・OLとして働きながら、1日5回の礼拝をいかにこなしているのか? ・自身の入信を、家族に納得してもらえるのか? ・日本式の冠婚葬祭には出席できるのか? ・なぜ一夫多妻制が認められているのか? 9・11直後から、日本のイスラム教徒を取材してきたフォトジャーナリスト。 その10年以上の取材によって、「すぐ隣のイスラム世界」が浮かび上がる。
  • 刑務所わず。 塀の中では言えないホントの話
    3.6
    祝・刑期満了! 今まで書けなかった秘密の話。 ホリエモン節が全開です! 仮釈放も終わり、刑務所の中では書けなかった秘密を大公開。1年9か月の刑務所生活を終えた堀江貴文さん。獄中の生活を手紙に書き、メールマガジンとしてリアルタイム配信し、『刑務所なう。』『刑務所なう。シーズン2』(小社刊)も執筆。ですが、実は検閲を受けて手紙が黒塗りになり、書けないことも多かったのです。今回はタブーなし! 介護係として老人のシモの世話をし、人生初の“上司”に怒鳴られながら、人生ゼロ時点でつかんだ真実とは? 「刑務所グルメ」の実態から、「エロ本差し入れ」の秘訣まで。実録マンガもたっぷり!
  • ハリガネムシ
    3.6
    私は風呂無しアパートに住む、高校の倫理教師。サチコが、突然アパートに押しかけてきた日から、私は堕ちはじめた。入浴料二千五百円、サービス料一万二千円の店で働く痩せたソープ嬢。手首には無数のためらい傷。2人の奇妙な共同生活の中で、セックスと暴力だけが加速していく。その果てにあるのは? 人間存在の深奥を見据えて深い感動をよぶ傑作小説。「笑い、怒り、おぞましさ……これほど感情を翻弄された小説は久しぶりです」と山田詠美氏激賞の、戦慄の芥川賞受賞作!
  • デヴィッド・ストーン・マーティンの素晴らしい世界
    3.5
    村上さんが愛してやまないジャズ・レコードについて語る極上のエッセイ 「僕の大好きなジャズ・レコード188枚のことを書きました」 チャーリー・パーカー、カウント・ベイシー、ビリー・ホリデイ、スタン・ゲッツ……ジャズの黄金時代に数多くのジャケット・デザインを手がけた伝説的アーティスト、デヴィッド・ストーン・マーティン。彼がデザインしたレコードを敬愛し蒐集してきた村上さんが、所有する盤すべてをオールカラーで紹介。 手にとって見ているだけで素敵な音楽が聞こえてくる、極上のジャズ・エッセイ。
  • 狙撃手の祈り
    3.5
    離婚届を置いて失踪した妻、発見された銃弾、28年前の未解決事件。 平穏な生活が一変する秘密と嘘。 東京都北区十条で楽器店を営む青井圭一。 雑誌記者の妻・沙月とは取材がきっかけで知り合った。 ある夜、妻の沙月が圭一に差し出したのは離婚届だった。 明日から一週間取材に行くから、帰るまでに答えを出してほしい――。 確かに、圭一の友人のミュージシャンの不倫スキャンダルを 沙月がスクープしたことで、最近夫婦関係はぎくしゃくしていた。 しかしそれが離婚の原因になるとは思えない。 そして一週間後、電話口で「このまま家に帰ったら、許してくれる?」という言葉を残して沙月は消息を断つ。 ほぼ時を同じくして、亡くなった圭一の叔父の遺品の中から 銃弾が発見される。叔父の友康はこの楽器店の先代で、 幼い頃に両親を亡くした圭一の育ての親でもある。 平穏な人生を送っていた叔父と銃弾が結びつかず混乱する圭一。 追い打ちをかけるように、その銃弾が28年前に起こった 警察庁長官狙撃事件に使われたものと同じ型という可能性も浮上する。 警察庁長官狙撃事件は未解決のまま公訴時効を迎えていた。 そして、沙月がこの未解決事件を追っていたことも明らかになる。 叔父と長官狙撃事件の間に何らかの関係があるのか。 もしあるとしたら叔父はどう関わっていたのか。 今回の沙月の失踪はその未解決事件の取材と関係しているのか。 この世界が今日も明日もこのまま続くだろう、そう思っていた人間が、 期せずして社会の深淵を覗くサスペンスミステリー。
  • もっと悪い妻
    3.5
    1巻1,700円 (税込)
    妻の貌を、男たちは知らない。 男たちの身勝手さを、一行で打ち砕く桐野文学の極北! 夫公認のもと、元恋人と自由な時間を過ごす妻を描いた 表題作「もっと悪い妻」など、計六作の短編を収録。 「麻耶は大事だと思っている人が他にいるの?」 「いるよ。男でも親友になれるよ」 「それはそうだろうけれど。困ったな」 (「もっと悪い妻」より) ネット上で〈悪妻〉と批判されることに悩む バンドのヴォーカルの妻を描いた「悪い妻」。 妻と離婚した後、若い女性にしつこく迫る 壮年の男性の哀歓を伝える「武蔵野線」など、 男と女のカタチを切り取った現代の「悪妻論」。 西加奈子さん(作家)推薦 不幸な「悪い妻」は許されるが、 満たされた「もっと悪い妻」は断罪される。 「妻」という呪いと、 「妻」を理想化する社会へのしたたかなカウンター。
  • おやごころ
    3.5
    お気楽者の麻之助、ついに父に――! 妻のお和歌が子を宿した麻之助。子どもの名前を考えながら、今日も町の揉め事に立ち向かう! 大好評「まんまこと」シリーズ第9弾。
  • 中森明菜 消えた歌姫
    3.5
    あの歌声が再び聴ける日 「何がみんなにとっての正義なんだろう?」 2022年12月、中森明菜は公式HPでファンに問いかけた。 そして、こう続けた。 「自分で答えを出すことに覚悟が必要でしたが、私はこの道を選びました」 表舞台から姿を消して5年あまり。彼女の歌手人生は、デビューした1980年代を第1幕とすれば、混迷の第2幕を経て、これから第3幕を迎えようとしている。 「お金をね、持っていかれるのはいいんです。でも一緒に心を持っていかれるのが耐えられないの」 1990年代に入り新事務所を立ち上げてレーベルも移籍した頃、雑誌のインタビューで打ち明けていた。 孤高にして寂しい――。 不朽の名曲「難破船」を提供した加藤登紀子は、明菜をそう表現した。 自らの道を進もうとするほどに孤独になっていく「歌姫」の肖像。
  • グレイスレス
    3.5
    1巻1,700円 (税込)
    デビュー小説『ギフテッド』に続き、芥川賞候補に選ばれた鈴木涼美の第二作。 主人公は、アダルトビデオ業界で化粧師(メイク)として働く聖月(みづき)。彼女が祖母と共に暮らすのは、森の中に佇む、意匠を凝らした西洋建築の家である。まさに「聖と俗」と言える対極の世界を舞台に、「性と生」のあわいを繊細に描いた新境地。
  • 生成と消滅の精神史 終わらない心を生きる
    3.5
    古代ギリシャから西洋哲学の歴史を紡ぎ直し、 認知科学、さらに夏目漱石へと至る。若き独立研究者が切り開く、 心と人類の新たな地平。 ソクラテスが心を神から切り離して以後、 人類の心は何度も作り直されてきた。 そもそも心とは何であったのか? AIが台頭する現代、心はどのように捉えられるか? 古代ギリシアから始まる思索の旅は、 西洋哲学の歴史を紡ぎ直し、 認知科学を辿り、夏目漱石へと至る。 学問領域を大胆に横断しながら紡ぎ出される、3000年の心の歴史。
  • クロコダイル・ティアーズ
    3.5
    1巻1,700円 (税込)
    美しい妻は、夫の殺害を依頼したのか。家族の間に疑心暗鬼が広がって―― 夫を殺した犯人は、かつての恋人だった。この男が裁判で「妻に殺害を依頼された」と証言。美しき未亡人は、悪女なのか、それとも。
  • 宿命 安倍晋三、安倍晋太郎、岸信介を語る
    3.5
    「五十五年の歳月を経て、父と同じように国家のために命を懸けようとする晋三の姿を見ていると、宿命のようなものを感じずにはおれませんでした」(本文より) A級戦犯容疑から総理大臣に上りつめた父親は、「安保」に殉じた。 新聞記者から政界に転じた夫は、総理を目前に病に斃れた。 父親の遺志を継いだ息子は、二度、総理の座に就いた。 三代にわたる政治家について、娘、妻、母の立場から語る――。 ※本書は、1992年に刊行された『わたしの安倍晋太郎~岸信介の娘として』に、月刊文藝春秋2016年6月号に掲載されたインタビュー「晋三は『宿命の子』です」を加えたものです。
  • 竜馬がゆく 1 無料試し読み版
    無料あり
    3.5
    12歳、「坂本の寝小便ったれ」とからかわれ泣かされる。字を満足に覚えられず寺子屋の師匠に見捨てられる。そんな竜馬だが母の死を受け入れることをきっかけに強い男へと変わっていく。 17歳、強くなった竜馬と武市半平太、岡田以蔵との出会い――そして江戸へ。 司馬遼太郎の傑作歴史小説を初の漫画化。坂本竜馬の奇跡の生涯を『コウノドリ』の作者・鈴ノ木ユウが描く、幕末大河コミック第1巻! ※こちらは「無料試し読み版」となります。続きは製品版をご購入のうえ、お楽しみください。

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  • 紅だ!
    3.5
    1巻1,500円 (税込)
    俺たち、久々の共闘になりそうなんだ 命を狙われる謎の少女を守る「紅」、全国を騒がす偽札事件を追う「橡」。新大久保を舞台に、探偵バディが繰り広げるアクション活劇。
  • 紙の梟 ハーシュソサエティ
    3.5
    1巻1,900円 (税込)
    ここは、人を一人殺したら死刑になる世界――。 私たちは厳しい社会(harsh society)に生きているのではないか? そんな思いに駆られたことはないだろうか。一度道を踏み外したら、二度と普通の生活を送ることができないのではないかという緊張感。過剰なまでの「正しさ」を要求される社会。 人間の無意識を抑圧し、心の自由を奪う社会のいびつさを拡大し、白日の下にさらすのがこの小説である。 恐ろしくて歪んだ世界に五つの物語が私たちを導く。 被害者のデザイナーは目と指と舌を失っていた。彼はなぜこんな酷い目に遭ったのか?――「見ざる、書かざる、言わざる」 孤絶した山間の別荘で起こった殺人。しかし、論理的に考えると犯人はこの中にいないことになる――「籠の中の鳥たち」 頻発するいじめ。だが、ある日いじめの首謀者の中学生が殺害される。驚くべき犯人の動機は?――「レミングの群れ」 俺はあいつを許さない。姉を殺した犯人は死をもって裁かれるべきだからだ――「猫は忘れない」 ある日恋人が殺害されたことを知る。しかし、その恋人は存在しない人間だった――「紙の梟」
  • ギフテッド
    3.5
    1巻1,599円 (税込)
    第167回芥川賞候補作にして、『「AV女優」の社会学』『体を売ったらサヨウナラ』などで知られる鈴木涼美の、衝撃的なデビュー中編。歓楽街の片隅のビルに暮らすホステスの「私」は、重い病に侵された母を引き取り看病し始める。母はシングルのまま「私」を産み育てるかたわら数冊の詩集を出すが、成功を収めることはなかった。濃厚な死の匂いの立ち込める中、「私」の脳裏をよぎるのは、少し前に自ら命を絶った女友達のことだった――「夜の街」の住人たちの圧倒的なリアリティ。そして限りなく端正な文章。新世代の日本文学が誕生した。
  • 凍る草原に鐘は鳴る
    3.5
    第29回松本清張賞受賞作。 ファンタジー界に新星誕生! 突然の災厄の先に希望はあるのか―――。 草原に額縁を立て、その中で演手たちが鮮やかな物語を繰り広げる――。 遊牧の民アゴールは、その伝統を「生き絵」と呼んで愛していた。物語を作り、演出を手掛ける「生き絵師」のマーラは、若くして部族長たちの前で生き絵を披露する役目に大抜擢される。だが、その矢先に突然の悲劇が。“動くもの”が、全ての人々に見えなくなってしまったのだ。そんな世界で、もはやマーラの「生き絵」は無力なのか。そして、遊牧が困難になったアゴールの民の運命は。 現実が想像力を凌駕しても、芸術は無力ではない――東山彰良 多くの読者が、きっと自分の「今」を見いだせる小説だ――辻村深月
  • 文春ムック 西村京太郎の推理世界
    3.5
    1巻1,100円 (税込)
    西村京太郎の推理世界 空前絶後のベストセラー作家全軌跡! 追悼 レジェンドに贈る感謝とお別れの言葉 赤川次郎「0・1ミリの違い」 東野圭吾「小説家として」 特別対談 『殺しの双曲線』『名探偵が多すぎる』『華麗なる誘拐』…… 綾辻行人×有栖川有栖 「僕らの愛する西村作品ベスト5」 オール讀物推理小説新人賞受賞作全文掲載 歪んだ朝 歳月を経ても色あせない社会派推理小説が原点だった 第2回オール讀物推理小説新人賞決定発表 受賞のことば 「嬉しさでいっぱい」西村京太郎 選評 有馬頼義/高木彬光/水上勉/松本清張 随想 ベストセラー作家前夜 「推理小説新人賞」の頃 「瞼の師」長谷川伸 オール讀物傑作選 美談崩れ 一九六五年九月号 見舞の人 一九六七年三月号 夜行列車「日本海」の謎 一九八二年十二月号 事件の裏で 一九八三年七月号 座談会 「オール讀物」と推理小説の90年 北村薫×北上次郎×戸川安宣 作家同士で語り合った四方山秘話 山村美紗「事実は推理小説より奇なり」 佐野洋×三好徹 司会・大沢在昌 「ミステリー界の巨人たち」 阿川佐和子「唯一無二の同志兼恋人」 赤川次郎「ミステリーを書き続ける幸せ」 トラベルミステリーと歩み続けて 宮脇俊三「ミステリーはローカル線に乗って」 インタビュー 鉄道と小説を愛して 絶筆 「SL『やまぐち』号殺人事件」の日々 作家活動の歩み 家の履歴書 思い出アルバム 蒸気機関車と 文士とカメラ 妻への手紙 生涯647冊全著作リスト
  • 幸せのままで、死んでくれ
    3.5
    1巻1,700円 (税込)
    ●小説「幸せのままで、死んでくれ」 Author 清志まれ 水野良樹(いきものがかり)が、新たな筆名で覚悟の作家デビュー! 小説と音楽の同時リリースで贈る、かつてない物語体験。 ●主題歌「幸せのままで、死んでくれ」 Song Writing & Vocal 清志まれ Produce & Piano, Electric Piano, Organ 世武裕子 Drums 伊吹文裕 Bass 福井健太(People In The Box) Guitar 永野亮(APOGEE) Recorded & Mixed by 浦本雅史(Soi Co.,Ltd) Vocal Recorded by 熊谷邑太 Coordinated by 杉本陽里子・村上由貴 (ondo) Arrange 世武裕子・伊吹文裕・福井健太(People In The Box)・永野亮(APOGEE) Produced by HIROBA
  • きみだからさびしい
    3.5
    1巻1,500円 (税込)
    僕の愛する恋人には、もう一人恋人がいる―― 対等でありがたいともがき、傷つけませんようにと願う。 “恋がしづらい”この世の中で、20代から圧倒的支持を集める俊英、初の長編! 町枝圭吾、24歳。京都市内の観光ホテルで働いている。 圭吾は、恋愛をすることが怖い。自分の男性性が、相手を傷つけてしまうのではないかと思うから。 けれど圭吾には、好きな人がいる。二条城で毎日ランニングをしている、あやめさんだ。 想いを告げたら、あやめさんはこう言った。 「わたし、ポリアモリーなんだけど、それでもいい?」 ポリアモリーとは、複数の人とオープンな恋愛関係をもつこと。 あやめさんのことは丸ごと受け入れたい。だけど……
  • アキレウスの背中
    3.5
    1巻1,900円 (税込)
    公営ギャンブル対象のマラソンレースで、世界記録を狙うトップランナーに脅迫状が! 国際テロリスト集団が、襲撃を仕掛けてきた。 標的は日本人最速ランナーと、ランニングギアの開発をめぐる機密情報。 警察庁は極秘に、特別編成の組織横断チームMITを立ち上げた。 MITを率いる女性刑事は、ランナーを守れるか。 直木賞候補作『アンダードッグス』の著者による圧巻のノンストップ・サスペンス。
  • 少女を埋める
    3.5
    1巻1,500円 (税込)
    著者初の自伝的小説集。 因習的な故郷に、男性社会からのいわれなき侮蔑に、メディアの暴力に苦しめられた時に、 「わたし」はいつも正論を命綱に生き延びてきた―― 7年ぶりに声を聞く母からの電話で父の危篤を知らされた小説家の「わたし」は、最期を看取るために、コロナ禍の鳥取に帰省する。 なぜ、わたしの家族は解体したのだろうか? 長年のわだかまりを抱えながら母を支えて父を弔う日々を通じて、わたしは母と父のあいだに確実にあった愛情に初めて気づく。 しかし、故郷には長くは留まれない。そう、ここは「りこうに生まれてしまった」少女にとっては、複雑で難しい、因習的な不文律に縛られた土地だ。 何度埋められても、理屈と正論を命綱になんとかして穴から這い上がった少女は東京に逃れ、そこで小説家になったのだ。 「文學界」掲載時から話題を呼んだ自伝的小説「少女を埋める」と、 発表後の激動の日々を描いた続篇「キメラ」、書き下ろし「夏の終わり」の3篇を収録。 近しい人間の死を経験したことのあるすべての読者の心にそっと語りかけると同時に、 「出ていけ、もしくは従え」と迫る理不尽な共同体に抗う「少女」たちに切実に寄り添う、希望の書。
  • アスベストス
    3.5
    1巻1,800円 (税込)
    何で自分が? 長い時間をかけて迫りくる「静かな時限爆弾」・石綿(アスベスト)によって奪われた平穏な人生。 仙台、ロンドン、東京、尼崎――自身も患者である作家が現場を歩いて綴った連作小説。 かつて建築資材などに広く使われていたアスベスト(石綿)。 その細かい繊維を肺に吸い込むことで、長い潜伏期間を経て肺がんや中皮腫を発症することから、「静かな時限爆弾」とも呼ばれる。 著者は若い頃、電気工事工として働く中、現場でアスベストを吸い込み、今なお後遺症を抱えている。 その経験をノンフィクションとして、『石の肺―僕のアスベスト履歴書』に書いたが、本書はその小説版と言える。 仙台、ロンドン、東京、尼崎とアスベストの被害に苦しむ人びとの運命を綴った連作小説集。 行政の対応が後手に廻り、結果として弱い個人が犠牲となっていく構図は、コロナ禍にも通じるものがある。
  • 海坂藩に吹く風 藤沢周平を読む
    3.5
    没後25年を経ても、根強い人気を誇る藤沢周平。時代小説ファンの範疇を越えて、いまなお多くの人々に愛されるのはなぜか。『蝉しぐれ』『三屋清左衛門残日録』などの名高い名作はもちろん、歴史小説、評伝小説など、その奥行きをあますところなく照射する。藤沢文学に正面から向き合った初の本格評論。
  • オレアザラシの食う寝るにゃんこ 無料試し読み版
    無料あり
    3.5
    Twitterで累計120万いいね! 働く社会人アザラシ、ふわふわっと楽しく生きてます。 イラストレーター・フナカワが描く「オレアザラシ」は、睡眠とごはんと猫が大好き。 休日の朝のライフハック、何もしなかった日に食べるピザ、引き取った保護猫2匹との生活…。 一切遠出不要、半径5mで得られるささやかな幸せが詰まった一冊です。 オールカラー+マンガを200本以上収録。 描きおろしエピソード「あざらしの限界ダイエット」も必読です! ※こちらは無料試し読み版です。続きは製品版をご購入の上、お楽しみください。

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  • ブルースRed
    3.5
    1巻1,500円 (税込)
    死に場所を求め、生きる女が、裏切りの果てに辿り着いた終焉の地とは。 ブルースに続く、『新たなダークヒロイン』の誕生! 釧路の街を、裏社会から牛耳る影山莉菜。 亡父・博人の血をひく青年を後継者として育て、官僚から代議士への道を歩ませようとしていた。 「男と違って、女のワルには、できないことがない」 亡き父の言葉を胸に、重い十字架を背負った女が、幾度もの裏切りの果てに――。 『ホテルローヤル』『家族じまい』を経てデビュー20年目の桜木 紫乃が放つ最高傑作!
  • 墜落 「官邸一強支配」はなぜ崩れたのか
    3.5
    1巻1,700円 (税込)
    ベストセラー『官邸官僚』の続編! 「新型コロナ対策」の迷走が続くのはなぜか? 五輪、実弟、スポンサー企業…「菅利権」の実態とは? 「五輪開催」の真の責任者は誰だったのか? 安倍・菅「強権政治」の「戦犯」たち 当代随一のジャーナリストが暴く首相官邸の“闇”。
  • Phantom
    3.5
    1巻1,400円 (税込)
    外資系食料品メーカーの事務職として働く元地下アイドルの華美は、 生活費を切り詰め株に投資することで、 給与収入と同じ配当を生む分身(システム)の構築を目論んでいる。 恋人の直幸は「使わないお金は死んでいる」と華美を笑うが、 とある人物率いるオンラインコミュニティ活動にのめり込んでゆく。 そのアップデートされた物々交換の世界は、 マネーゲームに明け暮れる現代の金融システムを乗り越えゆくのだ、と。 やがて会員たちと集団生活を始めた直幸を取り戻すべく、 華美は《分身》の力を使おうとするのだが……。 金に近づけば、死に近づく。 高度に発達した資本主義、その欠陥を衝くように生まれる新たな幻影。 羽田圭介の新たな代表作。
  • Number PLUS 「五輪の学校2021 東京オリンピック観るぞ!ガイド」 (Sports Graphic Number PLUS(スポーツ・グラフィック ナンバープラス))
    3.5
    1限目:五輪の奥深さを学ぼう [シドニー女子マラソン座談会] 高橋尚子×山口衛里×市橋有里×糸井重里 2限目:観戦のツボを押さえよう [特別講師が解説] あの競技を10倍楽しむ方法教えます 陸上・4×100mリレー(高平慎士)/レスリング(太田忍) バレーボール(眞鍋政義)/競泳(田中雅美)/体操(鹿島丈博) 卓球(平野早矢香)/ソフトボール(宇津木妙子) バドミントン(潮田玲子)/カヌー(市場大樹)/セーリング(関一人) 陸上・競歩(今村文男)/サーフィン(大野修聖) [代表選手直伝!] 言えたら楽しい「通ワード」 梶原悠未(自転車) 原田海(スポーツクライミング) 馬瓜ステファニー(バスケ3×3) 荒川龍太(ボート) [注目競技を詳細分析] ライバルの動向を探れ! 野球/サッカー/テニス/ゴルフ 3限目:自宅で自由に愉しもう [君たちはどう喋るか] 五輪実況アナの勝負勘と哲学にまつわる座談会 刈屋富士雄(元NHK)×初田啓介(TBS)×進藤潤耶(テレビ朝日) [ほぼ日名物企画傑作選] 観たぞ、オリンピック! テレビやスマホがあるだけであなたも五輪特派員 4限目:名勝負の秘話を読もう ノンフィクション「あの夏、あの瞬間」 [(1)2008年北京] 塚田真希「ギフト」 [(2)2016年リオ] 高橋礼華&松友美佐紀 「すれ違った金メダル」 5限目:ニッポンを応援しよう [ほぼ全員網羅!] 日本代表選手名鑑 東京オリンピック 競技日程&会場マップ 別冊付録 [全19日間の見どころ解説付き] おうちで楽しむ! 東京オリンピックTVガイド2021
  • アフリカ人学長、京都修行中
    3.5
    初のアフリカ人学長によるユニークな京都論。 「いけずな町」に飛び込んだ外国人学者、「悪戦苦闘」の30年。 「一見さんお断り」はサービス精神の裏返しだった? 「遠まわしなモノ言い」は「よそさん」への気づかい? 実はパーティ好き、実は気を使いすぎ、実は新らしモノ好き……、 「サンデーステーション」出演で話題のウスビ・サコ氏が専門の空間人類学をベースに京都人を分析する。
  • むさぼらなかった男 渋沢栄一「士魂商才」の人生秘録
    3.5
    NHK大河&新しい一万円札の顔! 「幕末の志士」から「日本資本主義の父」へ。誰も知らなかった渋沢栄一の素顔を直木賞作家の中村彰彦が解明する。歴史秘録の決定版!
  • 「弱さ」を「強さ」に変える ポジティブラーニング
    3.5
    日本を代表するトップアスリートたちの「ポジティブな思考法」を松岡修造さんが解説。 困難に立ち向かい、打ち勝つためのヒントを伝える。 【本文より】 第一線で活躍しているアスリートは大かれ少なかれ、いくつかの困難に立ち向かい、それを乗り越えて強い選手に成長しています。 怪我、スランプ、環境の変化、病気など、あらゆる壁にぶち当たったときにはまりやすいネガティブな思考を、彼らは独自の方法でポジティブに転換しているのです。 僕はその方法を学び、自分のライフスタイルに取り入れることで、ポジティブ思考に切り替えるスイッチを少しずつ増やしてきました。 そして、そんなアスリートたちのポジティブ思考の作り方=「ポジティブラーニング」をいつかたくさんの人たちにも伝えたい、とずっと考えていました。 今、コロナ禍の中で多くの人が先の見えない不安を抱えながら生きています。 本書を手に取ってくださった方の中にも、今はとても前向きな気持ちにはなれない、という人は多いと思います。 でも、そんな人にこそ是非読んでいただきたい。 苦しい状況下で生き抜くための、前向きになれるヒントをきっと見つけられると思うのです。
  • 肌がきれいになる ――石けんオフメイク&知的スキンケア
    3.5
    ◆安達祐実、中村ゆり、鈴木愛理がモデルとして登場するメイク&スキンケアの本! 乾燥やゆらぎ、肌あれ、ニキビ……。繰り返す肌トラブルの原因は「バリア機能の乱れ」かもしれません。強いクレンジング料による洗い過ぎは、肌のバリア機能を乱します。ナチュラルな成分でできたメイクコスメを使い、石けん洗顔ですっきり落とす「石けんオフメイク」を取り入れると、バリア機能が整い、トラブルが起こりにくい健康な肌に。 さらに、肌のメカニズムに沿った、イメージや雰囲気に惑わされない「知的なスキンケア」を始めれば、トラブルが起こりにくいだけでなく、もっときれいな肌を目指すことができるのです。つけ心地も軽く、鮮やかな色や質感を楽しめる「石けんオフメイク」と、肌が喜ぶ「知的スキンケア」で、楽しくストレスフリーな美肌サイクルが始まります。 ◆ヘア&メイクや編集者など、プロの目線で有益な情報をお届け 今、ますます話題を集める「石けんオフメイク」の最新情報、ヘア&メイクアップアーティストによるテクニック、スキンケアの知的で正しいメソッド、おすすめコスメのブランドガイドなど。美肌を手に入れるための真実が、ギュッと詰まった一冊です。 繰り返す肌トラブルを諦めていた人でも、このメソッドならきっと変われる! そんな思いを込めて、美容の取材を25年以上続けてきた編集者の目線で、有益な情報をわかりやすく整理してお届けします。 ◆石けんオフメイク研究会とは 皮膚科医に取材を重ねてスキンケアに精通したエディターとヘア&メイクアップアーティストが集まり、石けんオフメイクやスキンケアに興味のある著名人も表現に加わって、それぞれの視点から“美肌になること”を楽しく追求する同好会です。
  • 墓地裏の家
    3.5
    新変格の無人の荒野を突き進む、シリーズ第二作! 吸血鬼が棲む館で血塗られた惨劇が。怪奇幻想ミステリー 東京・雑司が谷の墓地裏に教会を構える神霊壽血教は吸血鬼・ストリゴイを崇拝する異端の新興宗教。 「教主の様子がおかしい」との妻からの相談を受け、心理学を学ぶ大学院生・夷戸武比古(いどたけひこ)は教会を訪れる。 あらゆる用事を放り出して、ひたすら近所にできた観覧車に見入る教主・印南尊血に戸惑う夷戸。 やがて教主の娘が密室で死に(自死か殺人か?)、惨劇の幕が開く。 果たしてそれは教会に棲む吸血鬼の仕業なのか? 本格ミステリと怪奇幻想ホラーがせめぎ合う、賛否両論の異色作。
  • 水色の娼婦
    3.5
    1巻1,500円 (税込)
    日露戦争から第二次世界大戦、激動の時代に翻弄された美貌の混血ダンサーがいた! 図らずも日本のスパイとして活躍した波乱の人生が甦る、感動のノンフィクション・ノベル。 1990年春。ベルリンの壁崩壊を取材に訪れたジャーナリストは、日本人の母親を持つという元タンゴダンサーの老女、エヴァ・ミツ・ロドリゲスと知り合う。 娼婦だった母はアルゼンチンで入水自殺を遂げ、母親の元同僚トミエに育てられたエヴァはタンゴダンサーとなる。 やがてエヴァはコンチネンタルタンゴの本場ドイツへと渡るが、欧州はナチス・ドイツにより戦火の坩堝と化していく。 その美貌とダンスでナチスの大物にもかわいがられるようになったエヴァに近づいてきたのは、日本の商社員・吉川公夫だった。 陸軍の諜報員である吉川に魅入られ恋に落ちたエヴァは、日本側の女スパイとして活動することを余儀なくされる……。
  • 果てしなく流れる砂の歌
    3.5
    「愚かな戦争を終わらせるために、われに英雄的な死を――」 たくらみに満ちた異世界ファンタジー! 世界を総べる超大国〈象の胃袋〉は同盟諸国を率いて砂漠の小国〈朱雀の翼〉に宣戦布告し、たちまち国土を占領した。 〈朱雀の翼〉の指導層は地下に広がる迷宮都市に潜伏してゲリラ戦を展開。 そんな中、同盟国の一つ〈銀の狼〉のクレーメル少尉は〈象の胃袋〉軍の一隊を突如攻撃した。 婚約者を〈象の胃袋〉の貴族に奪われ、やけになって死に場所を求めたのだ。 案の定、軍法会議で死刑を宣告されるが、処刑の直前、忠実なる従僕ムルカとクレーメルの頭の中に突然飛び込んできた〈弟〉の超能力によって救われる。 人間たちが誕生するはるか以前から、〈弟〉たち〈兄弟〉は〈父〉のために〈母〉が支配する(姉妹)たちと闘ってきた。 ほかの生物の身体に憑依し、その意思をのっとり、あやつることができる〈兄弟姉妹〉は、仮の姿で果てしない戦いを続けていた。 〈兄弟姉妹〉の戦いに巻き込まれながら、〈弟)の力を借りて〈象の胃袋〉に立ち向かい、婚約者サリーネの奪回を目指すクレーメルの冒険の行方は? 壮大なスケールで展開される異世界ファンタジー! 【大森望氏推薦!】 「研ぎ澄まされた多声的(ポリフォニック)な“語り”と圧倒的なスピード感。ハイファンタジーの分野に颯爽と登場した大型新人作家を見逃すな。」
  • チェリー
    3.5
    主演・トム・ホランド(『スパイダーマン』)&監督・ルッソ兄弟(『アベンジャーズ』)で映画化決定! ニューヨーク・タイムズが2018年の必読書に選出。ワシントンポストなど各紙絶賛! 「ニコ・ウォーカーは服役中の銀行強盗だ。そして必読の作家でもあることを本書で証明した」――ワシントン・ポスト 「会話は音楽的でリアルで、すぐそばから聞こえてくるようだ」――ニューヨーク・タイムズ 戦争から帰った青年はなぜ連続強盗犯になったのか。痛々しい青春小説と荒々しい犯罪小説を交錯させて獄中作家が綴ったベストセラー。 この小説では、人生の転落の軌跡が生々しい言葉で語られる。大学時代の恋人との日々、兵役についてイラクの戦地で目にした凄惨な体験。 PTSDを癒やすためのドラッグ――それが彼を追い詰めてゆく。この世界の底の底へ。 スタッカートする荒い文体と会話――戦争とドラッグと犯罪。破滅するしかなかった青年を痛ましく描き出す。 デニス・ジョンソン『ジーザス・サン』とクエンティン・タランティーノの融合と評され、 アメリカ文学界をワイルドに揺るがしたデビュー作。 著者紹介 ニコ・ウォーカー アメリカ・クリーヴランド生まれ。2005年から2006年にかけて衛生兵としてイラクに派遣され、7つの勲章を受ける。 しかし復員後にPTSDに苦しみ、やがて2011年に銀行強盗で逮捕され、複数の強盗罪で懲役刑に。デビュー作である本書は獄中で書かれた。2020年11月に出所する予定である。
  • 心と体のもやもやがスーッと消える食事術
    3.5
    頭イタイタ型、肩ガチガチ・首ロック型、胸バクバク痛む型、 喉ツッカエ型、目グルグル・耳キーン型、下痢ピー型 あなたはどのタイプ? 心身の傾向(体癖)を踏まえた、6つのタイプ別食事術でもやもや不調が消える! 1カ月で7割以上の患者さんが実際に改善。 最新エビデンス×東洋医学の食事術で、不調が消えて内蔵脂肪もスッキリ、体が生まれ変わります。 ・「ほうれん草の炒めもの」で頭痛が消える! ・胸の痛みや動悸には「ココア」と「ハーブティー」を ・「キウイフルーツ」で耳鳴りが改善 ・喉のツッカエは玉ねぎ・セロリの野菜スープでとれる…etc. 「世界一受けたい授業」「ホンマでっか!?TV」などテレビで話題のドクターが贈る、「不調消し」に特化した食事術決定版!
  • おなかのおと
    3.5
    むぐむぐ、むしゃむしゃ、むふふのふ。 「美味しい」って楽しくて嬉しくて、 ちょっと切ない。 大好きな食べ物のことを考えると、私のお腹はきゅるると鳴り、 耳の根っこがきゅうっと痺れ、胸の奥がぎゅっと疼く。 書きたいことは揚げたてのメンチカツの肉汁のごとく、 はたまたもぎたての桃の果汁のように、 次から次へと溢れ出してくるのだった。 女優でモデルの菊池亜希子の子ども時代から母になった現在までの 「食」にまつわるエッセイ集! 著者によるイラストも満載。 ***** 階段裏でこっそり食べたお母さんの大きなおにぎり。中学の時、好きな人と下校途中で食べたあったかい肉まん。校則を破って、恋バナを咲かせながら食べた食堂のカツ丼。「がんばってね」と母からの紙切れが添えられた涙味のカップアイス。モデルだけど、どうしても食べたかったカロリー満載のスティックパン。役者の先輩に連れて行ってもらった居酒屋の衝撃的なハムカツ。修羅場で疲労困憊の時に食べるわたしの「仙豆」。ハロコン帰りのお出汁が心に沁みるうどん。「冷めちゃうから早く!」と寝ぼけまなこの夫を急かす朝食……などなど。
  • 音に聞く
    3.5
    1巻1,300円 (税込)
    デビュー以来連続して芥川賞候補になってきた二十代天才女性作家が、沈黙を破り放つ決定打。 作曲に天賦の才をみせる15歳の妹。母語から離れ、自らの言語表現を模索する姉。『肉骨茶』『影媛』で注目を集める高尾長良が音楽の都ウィーンを舞台に繰り広げる待望の本格芸術小説! 芸術の都、ウィーンへ音楽理論の大家である父を尋ねた姉妹。 妹・真名は外界との接触を拒み、内から湧きあがる音楽を汲みだす。翻訳家の姉・有智子はその天分を生かすべく心を砕くが、父の言葉によって絶望と嫉妬を思い知らされる。 音楽が記憶に掬いきれない価値を刻印するなら、言葉は底に穴の空いた器に等しいのか――。 音楽と言葉がぶつかり合う新鋭の傑作。
  • 横浜ストロングスタイル ベイスターズを改革した僕が、その後スポーツ界で経験した2年半のすべて
    3.5
    堀江貴文氏推薦! 「池田純は、常に日本の病と対峙してきた。 そのスタイルは“戦う教科書”そのものだ!」 「戦うことは、知ることでもある」 「世の中の50%以上は男の嫉妬で回っている」 「“少しずつ良くなっている”よりも、“非連続の成長”を」 「軋轢や、毀誉褒貶には惑わされない」――。 横浜DeNAベイスターズの初代球団社長として大きな実績を残したあと、 「改革を一緒にしてほしい」と頼まれ、さまざまなスポーツに関わった彼を待ち受けていたのは、 そこに渦巻く保身と忖度、変わりたくない人との陰湿な権力争いだった。 それらに翻弄され、絶望しながらも真っ向勝負を挑んだ2年半。 彼は、その生き方を決して曲げることはなかった。 挑戦しつづけること。 あきらめなければ必ず道が拓けること。 この本は、この国のすべてのビジネスマンに送る、 組織の中であなたがもっと自由に楽しく強く生きていくための「戦い方の教科書」だ! 「“みんな仲良く”が理想だけど、保身や卑怯なやり方は認めない。 それが僕が横浜で培ってきた生きる姿勢、横浜ストロングスタイルです。 結局、僕はファイターです。 池田純」
  • 愛が嫌い
    3.5
    1巻1,527円 (税込)
    おおきくなる、つよく逞しく、この夜を越えてゆけ。 自分の、ひとつひとつの輪郭がぼやけて、危機感をもてないまま 今日も一日をやり過ごす。就職して恋愛結婚して、その先に何があるだろう。 地震に金融崩壊。カタストロフに満ちた社会で、丁寧な明日をうまく保てない。 ある日、夜の川のたもとで出会った少年。女友達の幼い子ども。 そして舞い込んできたルームメイト。時を重ねて、夜の時間がほどけてゆく。 黄昏日本の、みずみずしさをたたえた青春物語。 「しずけさ」「愛が嫌い」「生きるからだ」の3作を収録した 新芥川賞作家の飛翔作。
  • 辺境の思想 日本と香港から考える
    3.5
    頼れる確かなものが失われた中心なき世界。 自由と民主が揺らぐカオスな時代。 未来への道は辺境にある――。 2011年3月の東日本大震災、2014年9月の雨傘運動。 日本と香港。 大きな転機を迎えた2つの「辺境」から未来へのヒントを探る、 往復書簡の記録。 【目次】 第1回 辺境(ホンコン)から辺境(ニホン)へ 第2回 言葉と民主主義 第3回 念じれば響く――都会のある祭りの灯 第4回 辺境の2つの顔 第5回 過去の辺境、未来の中心 第6回 香港――渦巻状の交通路 第7回 刻々と変化する文化速度 第8回 日本にとってサブカルチャーとは何か 第9回 話したいことが無数にあるようだけれど、残念ながら私には分からない 第10回 「きれい」は「きたない」――列島の周縁から 第11回 光と影の辺境文化――都会・映画・中国ナショナリズム 第12回 ナショナリズムから都市的アジア主義へ 第13回 真・自由の彼方へ 第14回 近代を広げ、豆を育てる
  • 元銀座ホステスが教える 強運!美女になる方法
    3.5
    開運への道は、美女になる道―― おでこを磨いて、“強運体質”に生まれ変わる! 『VOGUE JAPAN』WEB等で話題沸騰の人気開運アドバイザーが贈る、〈内なるパワー〉に目覚める美容テク&開運生活術決定版。 ・おでこ(第3の目エリア)のケアで、金運はアップする ・ヘアスタイルで“性の気”をコントロールする ・「願えば叶う」ではなく、「願いは口にすれば叶う」法則 ・邪気を祓って、“静寂の気”を生むお掃除術 ・仕事、恋愛……他力を引き寄せる「言霊」の使い方 恋愛、仕事、お金…etc.すべての運を引き寄せる、目からウロコの開運コラム。 幸せへのパスポートがここに。
  • もものききかじり 上
    3.5
    1~2巻1,119円 (税込)
    もも、26歳。夢、半ば。 週3で派遣の事務をしながら、小さな劇団で女優をしているもも。 職場の同僚には演劇をやっていることは秘密。 なぜなら一番大切なものだから。そして失うのが怖いから。 美しい友人、活力ある劇団主宰、迷いのない看板女優の中で からっぽな毎日を生きるももの不安と焦り。 このまま変わらずにいていいのだろうか--。 夢にむかって進もうとする26歳の女の子の心情が風景と結びつき、著者ならではの美しい色使いに魅せられる、オールページフルカラー! ウェブ「花椿」の人気連載、待望の書籍化!
  • ゲノムが語る人類全史
    3.5
    ◆考古学ではわからなかった「世界史」の最先端◆ ヒトゲノム計画以降、急速な進化を遂げたDNA解読技術によって、 私たちは数万年前の人類のゲノムも抽出・分析できるようになった。 それにより、遺骨や遺跡の存在が不可欠だった従来の歴史学は一変。 ゲノムの痕跡を辿ることで、骨さえ見つかっていない太古の人類から 現在の私たちへと繋がる、祖先の知られざる物語が解き明かされた―― ・ホモ・サピエンスはネアンデルタール人と何度も交配していた ・DNAにのみ痕跡を残す、知られざる「幻の人類」が発見された ・狩猟から農耕への移行を加速させたのは、二つの突然変異の出現だった ・現存する全人類の共通祖先は、わずか三五〇〇年前、アジアにいた ・ヨーロッパを二度襲ったペスト菌はどちらも中国からやってきた 【目次】 ■序 章 人類の歴史はDNAに刻まれている ■第一章 ネアンデルタール人との交配 ■第二章 農業革命と突然変異 ■第三章 近親相姦の中世史 ■第四章 人種が消滅する日 ■第五章 遺伝学は病気を根絶できるか? ■第六章 犯罪遺伝子プロジェクト ■第七章 ホモ・サピエンスの未来 ■解 説 ゲノムで辿る日本人のルーツ 篠田謙一(国立科学博物館人類研究部長)
  • 不安な個人、立ちすくむ国家
    3.5
    経産省若手官僚が問いかける、日本の未来 150万ダウンロードを記録した資料を補足を含め完全版として書籍化。 20~30代の官僚たちが現代日本を分析した未来への提言。 2017年5月に産業構造審議会総会の配布資料として公開されると、 多くのメディアに取り上げられ、瞬く間に150万ダウンロードを記録、 賛否両論を巻き起こした「不安な個人、立ちすくむ国家~モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか~」。 これは「経済産業省次官・若手プロジェクト」の一環として作られたもので、 今後日本が立ち向かうべき課題 「富の創造と分配」 「セーフティネット」 「国際秩序・安全保障」 について議論を重ねたもの。 この資料に補足を加え、さらには養老孟司、冨山和彦、東浩紀らとの対談を収録した完全版。
  • なぜ幸せな恋愛・結婚につながらないのか 18の妖怪女子ウォッチ
    3.5
    長く付き合っていて結婚すると思っていた彼氏とまさかのアラサー破局した ずっと恋愛をしていたけれどなぜかいつも短期恋愛で終わってしまう 好きな人はいつもいるけどいつも付き合えずにセカンド・不倫で終わってしまう フツーに恋愛すると思っていたらさっぱり恋愛に縁がなかった……などなど 「なんで幸せな恋愛につながらないの? 夢見ていた結婚に結びつかないの?」 と、心で叫んでいませんか? 理想が叶わないのは、私たちが妖怪女子だから! 本書は「恋愛に悩む男性と女性に向けた女性生態の観察」です。 「妖怪女子18種類の生態観察」「妖怪女子になる理由と構造」「妖怪女子コースから離脱する方法」という3つのパートで構成。 冒頭のフローチャートでは妖怪女子を大きく5つに分類。自分がどの分類のどの妖怪女子にあてはまるのか、試してみてから読むのもよし、最初から妖怪女子の生態を追ってみるもよし。 ただ一度しかない自分の人生を、「こうすればよかった」「ああすればよかった」「こんなんじゃなかった」と後悔して、失望と怒りと不満ですごさないために、間違った自己認識=妖怪マインドを全力でお焚き上げ!! ●妖怪女子18種 1恋愛相談マニア女子 2察してちゃん女子 3ピンとくる信仰女子 4でもでもだって女子 5ハイスペ限定女子 6港区女子 7恋心の搾取モテ女子 8ときめき至上主義女子 9すぐ幻滅女子 10尊敬できる男じゃないとダメ女子 11束縛ネトスト女子 12自称モテ女子 13私をもてなせ女子 14ずっと片思い女子 15ずっとセカンド女子 16私はあなたの信者女子 17私が彼を救う女子 18それはモテじゃないカモだ女子
  • 偽装死で別の人生を生きる
    3.5
    詐欺罪で懲役二十二年を言い渡され、刑務所に出頭することになっていた日にハドソン川を望む橋から飛び降りた男。 フィリピンで賭博の最中にトラブルで刺殺されてしまった男。 自宅付近の浜からカヌーで海に出て戻らず、死亡を認められたイギリス人の男性。 彼らは皆、死亡を偽装し、その後も生きていた。はたしてそんなことが可能なのだろうか。 著者自ら、偽装死の実体験者や失踪請負人、偽装の摘発者たちを取材すると共に、自身の死亡証明書を手に入れるため、海外に飛んだ――。
  • 乳酸菌、宇宙へ行く
    3.5
    一大ブームとなった腸内フローラ。今や人間の健康に腸内環境を整えることが欠かせないのは常識となった。その数100兆個以上といわれる腸内細菌のバランスに大きな影響を及ぼすのが乳酸菌・ビフィズス菌を始めとするプロバイオティクス。腸内フローラを整える働きをもつ微生物を指す。医師も病院もない宇宙空間で長期滞在する宇宙飛行士が乳酸菌を摂取すれば、免疫機能や腸内環境にどのような影響があるか。そんな実験も始まろうとしている。乳酸菌は、果たして究極の予防医学となりうるのだろうか。 科学に基づいた遺伝子レベルでの最新情報とともに、健康を保つために最適な乳酸菌とのつきあい方を紹介する、腸内フローラ研究の決定版。 【目次】 ◆ようやく見え始めた腸内細菌の「姿」 ◆赤ちゃんの腸内細菌はどこからやってくる? ◆腸内細菌は人間の“味方”なのか“敵”なのか ◆有能な乳酸菌の性質とは? ◆見えてきた日本人の腸内フローラ「標準値」 ◆フードファイターはなぜ太らない!? ◆乳酸菌は生きて届かないといけないの? ◆乳酸菌飲料はいつ飲むのがいい?ほか
  • Number PLUS オシム語録 人を導く126の教え (Sports Graphic Number PLUS(スポーツ・グラフィック ナンバー プラス))
    3.5
    「言葉には、人間を変える力がある。運命を切り開く力がある。元サッカー日本代表監督イビチャ・オシム。監督としての手腕もさることながらヨーロッパ、とりわけ出身地である旧ユーゴスラビアでは、その人間性と品格・知性から偉大な人物として尊敬されてる。オシムの言葉には、道に迷い行き先を見失った人々に、勇気と希望を与える力がる。」知将・オシムの含蓄に満ちた126の言葉に学ぶ! 第1章部下を動かす言葉/第2章リーダーシップに必要な言葉/第3章組織を構築する言葉/第4章人生に効く言葉/第5章日本人に告ぐ
  • 異端者
    3.5
    1巻1,527円 (税込)
    波の音が聴こえる海沿いの家で、老境に達しようとする男が、自らの人生に思いをめぐらせている。 そこには毒がある。蜜もある。禁断と倒錯のエロティシズムの果てに、甘くて危険な秘密が横たわっている……。 純文学作家として高い評価を受けながら、バイオレンスロマンの流行作家へ華麗なる転身を遂げ、官能文学の第一人者として長く君臨している作家・勝目梓。 近年は『小説家』や『老醜の記』などの私小説でも高い評価を受けている。 「さながら古酒の樽の栓を抜いたような、風味豊かな独白体」 逢坂剛が「朝日新聞」書評で作品を絶賛したが、石田衣良、小池真理子、山田詠美、重松清、北方謙三など、その作家性にリスペクトを寄せている作家も多い。 八十歳を超えて、さらに円熟味と凄みを増し、デビュー40年記念作品として書き上げた短篇集の「あしあと」に続いて、本格的な書き下ろし作品を発表する。 近親相姦、同性愛、SMなど、禁忌の性愛も描きながら、小説ならではのカタルシスに誘われる。 本物の作家による衝撃の長編小説である。
  • 本人遺産
    3.5
    本人すら知らない「本人」に会えるのもこれで最後。イラストレーター、エッセイスト、装丁デザイナーとマルチな才能を持つ、南伸坊さんが、話題の人物になりきって、その顔を完全再現。ショーンKから号泣議員に小保方晴子、又吉直樹に錦織圭などなど世間の話題をさらったあの人になりきる爆笑の本人術、ついに完結。
  • レッドチーム思考 組織の中に「最後の反対者」を飼う
    3.5
    「そのやり方は間違っている」 トップに直言する「悪魔の代弁者」 なぜ、あなたの会社のトップは、驚くべきほど組織の危機に気がつかないのか? 自分の信念を裏付ける事実にばかり目がいくトップの「追認バイアス」 そのトップの意向にそうことが自分の昇進になると考える「組織バイアス」 それが、東芝やシャープのような大破局を招くのだ。 そうした組織の間違いを正すために、アメリカの軍で生まれた概念。 トップの判断は誤っている。 そこから「レッドチーム」は考える。 アメリカの諜報機関と軍で生まれた、究極の組織運営術がここに!
  • 池上彰が世界の知性に聞く どうなっている日本経済、世界の危機
    3.5
    なぜ世界で格差は広がっているのか? なぜヨーロッパは危機に瀕しているのか? 日本はどうしたらよいのか? 10のインタビューが導く日本経済への処方箋。 池上彰が聞く――。 トマ・ピケティさん、『21世紀の資本』で本当に伝えたかったことは何ですか? エマニュエル・トッドさん、「ドイツ帝国」が世界を破滅させるのですか? 岩井克人さん、どうずれば「日本的経営」は復活できますか? 中曽根康弘さん、日本経済はどこで間違えたと思いますか? 小長啓一さん、オイルショックをどう乗り越えたのですか? 今井敬さん、日本の「重厚長大」製造業は復活しますか? 大場智満さん、プラザ合意と円高不況はアメリカの罠ですか? 堤清二さん、百貨店はなぜ消費者に見捨てられたのですか? 八城政基さん、日本の不良債権処理はどこが誤りだったのですか? 塩川正十郎さん、国の赤字財政に政治家はどう対処すべきでしたか?
  • 肉と衣のあいだに神は宿る
    3.5
    1巻1,324円 (税込)
    婚活、疲れました。 とんかつの名店情熱とん。看板娘の密かな特技は客の好みと寸分違わぬ味噌汁を作ること。とんかつ屋のコンカツをめぐる4つの物語。
  • フォアビート・ノスタルジー
    3.5
    女には男が必要で、男は仲間を求める 通夜に集まった昔の仲間たち。かつて誰もが恋した美しきチェリストとの再会が、男たちの運命を変えていく。著者最後の純愛長編
  • いつもの世界が輝きはじめる36の方法 パリジェンヌ流おしゃれライフ
    3.5
    パリジェンヌたちは最小限のワードローブと家具、小物だけでとびきりおしゃれのおしゃれを楽しんでいる! ファッション、インテリアから食生活まで。日仏で活躍し、パリジェンヌのライフスタイルを知る尽くした筆者が、パリジェンヌの洗練ライフスタイルをおしゃれイラストと文章で徹底解剖!
  • 東大合格生のノートはかならず美しい
    無料あり
    3.5
    1~3巻0~1,017円 (税込)
    東大合格者のノートは美しい。最後までテンションが落ちない。その“ノート術”を科目別、性格別に紹介、解説した全く新しい参考書。東大に合格した高校生のノートを175冊も集めた太田さんは、その共通点を分析し、(1)とにかく美しい(2)大学に入学してからもノートを残している(3)余白を作り、授業時間内に理解する努力をしているなど7つの法則を発見。多数の東大生のノートを原寸大で公開して、授業ノートの技術を徹底的に解剖するまったく新しい本の誕生。
  • 推定脅威
    3.5
    2014年松本清張賞受賞作 誰よりも戦闘機を知る著者が描く、理系ミステリーの決定版! 自衛隊戦闘機「TF-1」が、スクランブル飛行中に墜落した。この異様な事故を受け、防衛省は機体を製造する浜松の航空機メーカー、四星工業にその検証を依頼する。四星工業では入社三年目の技術者、沢本由佳が上司の永田とともに業務にあたっていた。シミュレーションの結果、事故はパイロットの単純な誤操作によるものだと判断されたが、永田は沢本が言った何気ない一言が気になり、すでに会社を辞めてデザイナーをしている同期の倉崎に話を持ちかける。スクランブル発進した自衛隊機は、なぜ不可解な事故を起こしたのか?背後に浮かび上がるのは、「TF-1」設計時に官(防衛省)と民(航空機メーカー)がそれぞれ抱え込んでいた闇だった。
  • セックスペディア 平成女子性欲事典
    3.5
    平成女子の「性」、あなたはどこまで知っている? 「一徹」「iroha」「女女官」「妊娠テロ」……、聞いたことはありますか? 平成女子の性に関するコトバを事典形式で紹介。さらに、女性が性を愉しんだり、性の悩みを解決するための実用情報もふんだんに掲載。女性なら年齢を問わず一冊は持っておきたい事典です(女性の本性を知りたい男性もどうぞ)。『女医が教える本当に気持ちのいいセックス』著者・宋美玄氏推薦!
  • いやしい鳥
    3.5
    1巻1,152円 (税込)
    『爪と目』で、第149回芥川賞を受賞した注目作家のデビュー短編集 文學界新人賞受賞作『いやしい鳥』を含む三作を収録 鳥に変身した男をめぐる惨劇を描いた文學界新人賞受賞作「いやしい鳥」、絶滅したはずの恐竜に母親を飲み込まれた女性の内面へ踏み込んだ「溶けない」、愛とヴァイオレンスが奇妙に同居する「胡蝶蘭」。奇想天外な発想と作風で魅了する三作品
  • アメリカひじき・火垂るの墓
    3.5
    アメリカ人夫婦が遊びにくる――にわかに甦る敗戦前後の記憶とあやしげな日米親善、そして屈折したアメリカに対する心理をユニークな文体で描く「アメリカひじき」。昭和二十年九月、三宮駅構内で死んだ浮浪児が持っていたドロップ罐のなかに収められた白い骨。それにまつわる兄妹の哀しい記憶を綴った「火垂るの墓」。昭和四十二年下期直木賞受賞作の二作品に加え、「焼土層」「ラ・クンパルシータ」「プアボーイ」など、“焼け跡・闇市派”の異名をとる著者の代表作を収めた。
  • 本を読む旅
    3.5
    誰でも逃げたくなるときがある。仕事、家族、恋人。なにもかもうんざりしてリセットしたくなるとき、ぼくはひとりで旅に出る。その冬の終わり、ぼくは季節はずれの海辺のリゾートホテルへ出かけた。選びに選んだ、まだ読んでいない10冊の本をダッフルバッグに詰め込んで、銀色にひかる車に乗り込む。流れるのはモーツァルトのシンフォニー。3泊4日の旅のはじまりだ。魂のささやかな蘇生を描く、静かな物語。
  • 本朝金瓶梅
    3.5
    『金瓶梅』とは赤裸々な性描写で有名な中国の小説。この筋立てを花のお江戸に移したのが本書です。札差の西門屋慶左衛門は金もあれば美男子で、評判の女好き。かたや少女の頃から妾稼業をし、男をたらし込んで生きてきたおきん。そんなふたりがまぐわってしまったから、さあ大変。慶左衛門の妾のほうが100倍幸せとばかりに、おきんは自分の夫に毒を盛る。念願かなって妾になっても、慶左衛門はいろんな女にうつつを抜かし……。恋愛小説の名手が描く、官能時代小説!
  • アイスネルワイゼン
    3.4
    32歳のピアノ講師・田口琴音は、さいきん仕事も恋人との関係もうまく行っていない。そんな中、ひさびさに連絡をとった友人との再会から、事態は思わず方向へと転がっていく――。静かな日常の中にひそむ「静かな崖っぷち」を描き、心ゆすぶる表題作(第170回芥川賞候補作)。 選考委員の絶賛を浴びた文學界新人賞受賞作「アキちゃん」を併録。「すべての結果としてこの作品は、新人離れした堂々たる手腕を示すことになった」(川上未映子氏の選評より)
  • 蝙蝠か燕か
    3.4
    1巻1,599円 (税込)
    2022年2月5日に急逝した著者の、読者からの熱烈な要望によって実現した未刊行小説集。 完結した小説としては著者最後の作品となった表題作をはじめ、著者の本領たる藤澤清造“歿後弟子”としての覚悟を扱った3篇を収録。 北町貫多30歳、地元に残された藤澤清造資料の調査に本腰を入れるため、東京の自室とは別に七尾に部屋を借りる(「廻雪出航」)。貫多31歳、七尾の部屋に清造の書簡を飾るため額装を依頼したが、思ってもいない仕上がりになる(「黄ばんだ手蹟」)。死の前年、53歳の貫多の姿を描く。ここ数年の自身を振り返り、“歿後弟子”の責を全うすべく新たなスタートを誓う(「蝙蝠か燕か」)。
  • 祝祭のハングマン
    3.4
    1巻1,900円 (税込)
    法律が裁けないのなら、他の誰かが始末する。 司法を超えた復讐の代行者――それが〈私刑執行人(ハングマン)〉 現代版“必殺”ここに誕生! 警視庁捜査一課の瑠衣は、中堅ゼネコン課長の父と暮らす。 ある日、父の同僚が交通事故で死亡するが、事故ではなく殺人と思われた。 さらに別の課長が駅構内で転落死、そして父も工事現場で亡くなる。 追い打ちをかけるように瑠衣の許へやってきた地検特捜部は、 死亡した3人に裏金作りの嫌疑がかかっているという。 父は会社に利用された挙げ句、殺されたのではないか。だが証拠はない……。 疑心に駆られる瑠衣の前に、私立探偵の鳥海(とかい)が現れる。 彼の話を聞いた瑠衣の全身に、震えが走った――。
  • 貸本屋おせん
    3.4
    第100回オール讀物新人賞を満場一致で受賞した著者が、満を持して送り出す初の作品集。 選考委員の村山由佳氏が”読み終えるなり「参りました」と呟いていた”と選評に記した受賞作「をりをり よみ耽り」の世界を5篇の連作で展開する。 物語の舞台は、文化年間の江戸浅草。女手ひとつで貸本屋を営む〈おせん〉の奮闘を描く。盛りに向かう読本文化の豊饒さは本好きなら時代を超えて魅了されることでしょうし、読本をめぐって身にふりかかる事件の数々に立ち向かう〈おせん〉の捕物帖もスリルに富んでいます。
  • 孤剣の涯て
    3.4
    1巻1,900円 (税込)
    徳川家康が天下を統一し、世の中からは急速に戦国の気風が消えていった。かつて戦場で名を馳せた宮本武蔵の剣も、時代遅れの遺物になり果てていた。弟子たちは武蔵を見捨て、道場の存続は危ぶまれている。父親の病いも手伝って、借金まみれの生活をするまでに落ちぶれていた。 武蔵が自分の剣も終わりと観念し、さる大名に形ばかりの免許皆伝の免状を出し、その見返りとして借金の肩代わりをしてもらう話がまとまりかけたが―― そのとき武蔵の元に「五霊鬼の呪い」の探索の依頼が舞い込む。この呪いをかけられた者は二年以内に死ぬと言われているが、大御所・徳川家康が「呪い」の標的になったというのだ。家康に呪いをかけた者(=呪詛者)を生け捕りにするのが武蔵の役割だという。 世を捨てると決めた武蔵は、最初依頼を固辞する。しかし、武蔵の唯一のそして最大の理解者である弟子・佐野久遠が呪詛者に殺されたかもしれないことがわかり、事態は一変。 呪詛者を探しだすことは、弟子の仇を打つことに繋がる。武蔵は自身の中に再び生への衝動が湧き上がるの感じ、呪詛者探索へと旅立つ。
  • 死者にこそふさわしいその場所
    3.4
    1巻1,700円 (税込)
    怖いものほど見たくなる、駄目なものほど癖になる。 日常の輪郭がゆがんでとろける、奇「快」な物語たち! 折口山町に暮らすのは、どうしようもない人達ばかり。 ・セックスの回数を記録する愛人 ・徘徊癖のある妻を介護する老人 ・アパートのドアが開きっぱなしの裸男 ・朝どうしても起きられなくなってしまった女 ・困った人の面倒を見たがる聖職者 町はずれの植物園に、彼らは、吸い寄せられるようにやってくる。 芥川賞作家が織りなす、平凡なようで非凡な六篇の物語。 ●担当編集者より 住みたいかと聞かれたら答えに窮する、しかし覗き見したいかと言われたら確実に「YES」なのが、折口山町だと思います。 登場人物たちの特徴を挙げてみるだけで、もうこの町の不思議な空気が漂ってきた気がします。 ちなみに、なんとも魅力的なタイトルは、ポール・ヴァレリーの『テスト氏』の一節から。
  • おじさん追跡日記
    3.4
    その言動やしぐさは、面白く、ときにためになることもある。 おじさんはリアルな人生の参考書だ! 大人気『おじさん図鑑』の著者が、今度は一緒に飲みに行ったり、 仕事場を訪れたり、おじさんのもつ魅力により深く迫ります。 登場するのは個性派揃いの24人。元祖フリーターのおじさん、 金魚すくいに熱を上げる寿司職人のおじさん、女装が趣味のおじさん、 そして、自民党・石破幹事長(当時)まで!! ひと癖もふた癖もある、それでいてどこか愛らしさも感じられるおじさんばかりです。 おじさん特有の言動やしぐさのおかしみにあふれ、ときにはためになる言葉も。 おじさんの世界ってなんだか楽しげで、不思議で、奥が深い……。 おじさん愛にあふれた絵と文が楽しいイラストエッセイです。
  • やってみました!「年収100万円の豊かな節約生活術」
    完結
    3.4
    全1巻713円 (税込)
    主婦向け雑誌はもちろんのこと、いまや高級ビジネス誌にまで「節約」「貯金」という言葉があふれる時代。身体の贅肉を落とすように家計のムダを省くことは、しあわせへの第一歩なのでしょう。しかし、節約にはそれなりのノウハウと忍耐が必要です。 コミックエッセイ『やってみました!「年収100万円の豊かな節約生活術」』の筆者である春原弥生さんは、結婚して三年で貯金がまったく増えていないことをご主人に言えずにいました。贅沢や浪費をしているつもりはないのに、お金は羽が生えたようにどこかに消えて行きます。でも、節約に対しては「辛い」「暗い」「難しい」という先入観があり、背を向けてきました。ところが春原さんは2011年に刊行された『年収100万円の豊かな節約生活術』(文藝春秋刊)という本に出会い、著者の山崎寿人氏に弟子入りすることを決意しました。山崎氏は東大卒の51歳、20年にわたって月に3万円の生活費で面白おかしく暮らしています。書名にある「豊かな」がポイントです。「苦痛」「我慢」「無理」なく、節約をするという“思想”に惹かれて、春原さんは節約の達人を訪ねたのです。 まずは出費を洗い出して、問題点を抽出。つぎに市場調査を行い、銀行口座やクレジットカードを整理しました。家計簿をつけ、ついに春原家の“ムダの伏魔殿”が何であるかをつきとめました。そして、節約の途中経過を師匠である山崎氏に報告すると、そこで究極の節約方法を伝授されました……。 ほんとうに「ストレスフリー」で節約することはできるのか。本書には、節約アレルギーを克服した筆者の心の揺れと成長が克明に記されています。
  • にっぽんの履歴書
    3.4
    第158回直木賞(平成29年下半期) 受賞後第一作! 著者が長年創作のテーマとして考えてきた「歴史と日本人」をこの一冊に。 ――戦前の日本は、お人よしだな。 そう思うことがある。植民地のために人をやり、金をついやし、わざわざ政治的、軍事的困難に足をつっこむ。 そうして台湾のみならず東北アジア地域そのもののなかで出る杭になった末に、あの領土の奪い合いでもない、人民革命ののろしでもない、何だか理由はよくわからないがとにかく日本の膨張が一因らしい対米戦争へずるずる入って行ってしまった。 (「お人よしの台湾統治」より) 新直木賞作家が平成の終わりに考えた「この国のかたち」。 ・元号は平ったく言えば天変地異の占いの道具だった ・植民地経営に乗り出した戦前の日本はお人よしだった? ・宮沢賢治と夏目漱石の文体の「秘密」 ・「艦これ」の隆盛を司馬遼太郎が予言していた!? ・新聞はほろびたという議論は明治時代からあった ・刀は物体、剣は精神である ・女工哀史は本当に「哀」なのか ・人口減少で「邪悪な正義」も減る ほか、 全50篇。 フェイクでもヘイトでもない。この国の豊かな歴史にふれる渾身の歴史エッセイ集。
  • はやく老人になりたいと彼女はいう
    3.4
    暗い森? 頭蓋骨? 終わった恋? どこか懐かしくて、ちょっぴりホラー。 大人のための絵本小説です。 新興住宅地の夏祭の会場から、きもだめしをするうちに、 十歳の少年と少女が、深い森に迷いこんだ。 少年とは知り合いの老婆は、森をさまよう。 さらに少年の母親と、少女の父親も……。 ひと晩だけの遭難。暗い森で浮かびあがった、それぞれの人生。 愛に不器用な人たちを描く、おとぎ話のような文学作品。 小幡彩貴のイラスト21点掲載!
  • 流しの下のうーちゃん
    完結
    3.4
    全1巻1,018円 (税込)
    芥川賞作家が漫画家になった! 27年間続けた教員を辞めた。 これで小説を書く時間はたっぷりできたはずなのに、 惰眠を貪るばかりで、執筆は一向に進まない。 書けない日常から、思考はいつしか逃避をはじめ、 気づけば異界の入口へと招かれていた。 うさぎのうーちゃん、巨女、仕事ぶりを見張る謎の男。 締切と逃走。労働と国家。 作家の日常と足取りをたどるうち、 深遠なる世界に足を踏み入れる、つげ義春的漫画作品。
  • イナカ川柳 農作業 しなくてよいは ウソだった
    3.4
    都会への憧れ、くどい人間関係、楽しみは街道沿いのチェーン店……。 コラム誌としても人気の高い「TV Bros.」の人気投稿企画「イナカ川柳」が一冊に! 都会からは考えられない田舎のいまを、ときに憎しみを、ときに愛情を、ときに哀切を持って描き出す川柳コーナー。 約10年にわたる連載から、傑作・怪作・珍作を精選、約400句を一挙収録! ・プチ家出 街まで100キロ プチじゃない ・ごじゃっぺを 言ってんじゃねえよ デレスケが ・今日だけで ジャンボ尾崎を 5人見た ・西友と ジャスコとサティと 西友と ・寒いとか そんなレベルの 話じゃねえ ・気がつけば 隣の嫁は 外国人 ・用水路 プカプカ浮かぶ クロックス ・猪は 速い固い 止まらない ・スナックで ママと社長が メルトダウン 東京周辺に住む人たちは人口の1/4にすぎません。この本には3/4の日本人のあるあるネタが揃っています!
  • 地方創生ビジネスの教科書
    3.4
    「新書大賞2015」1位に輝く『地方消滅』著者にして「日本創成会議」座長を務める 増田寛也氏による、究極の“解決篇”が登場! 日本各地に眠る宝の資源を発掘し、磨き、売り込み、稼ぐには? 地方に魅力的な仕事を生むことで、人が集まり、街がつくられ、次世代へもつながる。 本書では、「地方創生ビジネス」10の事例を紹介。鍵を握るI&Uターン、地方ならではのIT活用、人づくり・場づくり、補助金からの自立、日本一の売り場へ並べる方法、農協との共存作法、小ささを逆手に取る方法、など「成功の極意」を惜しみなく伝える
  • クロノ・モザイク
    3.4
    中学生の上条友介は突然、時間を飛び越える現象に見舞われるようになる。五年後に恋人の菱村美沙緒が惨殺されることを知った友介は、現在と未来を行き来しながら、恐怖の運命を変えるべく知力と体力の限りを尽くす――。スーパーエンタテインメント小説登場!
  • 刑務所なう。シーズン2 前歯が抜けたぜぇ。ワイルドだろぉ?の巻
    3.4
    「ま、前歯が抜けた……!」 刑務所生活1年、ホリエモンを新たに襲った悲劇。なんとインプラントの歯が取れたのだそうで。丸坊主でノー前歯、しかも30キロ激ヤセ。高齢受刑者の介護を担当し、「人に優しくなった」とかつての自分を省みる日々。時事ネタ分析や書評もたっぷり。どん底の日本経済を、さらにどん底の男が鋭く読み解きます。GLAYのTERUさん、西原理恵子さんなど、豪華すぎる面会者との爆笑トークも実況中継。前作で大好評の実録マンガも大盛りです!
  • 雨の日のイルカたちは
    3.4
    突然死した最愛の夫。悲しみに追い討ちをかけるかのように発覚した、愛人の存在──。「この作品集には、『9・11後の世界』という大まかなテーマで書き継いできた四つの作品を収めている。信じられる確かなものがなくなってしまった。その喪失感、寄る辺なさ、空虚さ、不安定さなどを、それぞれの作品の主人公たちもまた抱え込んでいる。彼らの物語を書き継ぐことで、私は自分がこの世界で生きていることの、小さな足がかりを作りたいと思った。(著者)」
  • K+ICO
    3.3
    1巻1,700円 (税込)
    孤独な男女が出会う時、何かが起きる ウーバーイーツの配達員をしているK。TikTokerをしている女子大生のICO(イコ)。巨大な「システム」の中に生きる二人の人生が交錯する時、何かが動きはじめる。実力派作家がデビュー10周年に放つ、渾身作。 ラランド ニシダさん、金原ひとみさん、窪美澄さん絶賛! 「まだ見ぬ誰かとの数奇な巡り合わせはインターネットに操られる。ITは我々を孤独にさせてくれない」(ラランド ニシダさん) 「上田岳弘は、こんなにも抽象の世界から、具体の力を行使する」(金原ひとみさん) 「うんざりするような世界でも、私は誰かと繋がっていたい。そんな欲望を肯定してくれたこの小説は、限りなくせつなく、そしてやさしい」(窪美澄さん)

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