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32歳のピアノ講師・田口琴音は、さいきん仕事も恋人との関係もうまく行っていない。そんな中、ひさびさに連絡をとった友人との再会から、事態は思わず方向へと転がっていく――。静かな日常の中にひそむ「静かな崖っぷち」を描き、心ゆすぶる表題作(第170回芥川賞候補作)。 選考委員の絶賛を浴びた文學界新人賞受賞作「アキちゃん」を併録。「すべての結果としてこの作品は、新人離れした堂々たる手腕を示すことになった」(川上未映子氏の選評より)
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Posted by ブクログ
第170回芥川賞候補作『アイスネルワイゼン』 いろんな話が交差して気持ちが溢れていく描写が上手だった。 文學界新人賞受賞『アキちゃん』 残酷。自らのカルマを清算したという言葉が印象に残った。 良いことをしたら良いことが、悪いことをしたら悪いことが返ってくる。
朝井リョウさんが「気持ち悪い話」と紹介していたので、それは読むしかないので読みました。 なんか、とんでもなく大きな事が起きるわけでもなく淡々と物語は進んでいくんだけど、ずっとジメジメとした雰囲気がつきまとっている。こういう湿度みたいなものを文章で表現するのって凄いなと思った。 途中に出てくる子供...続きを読むの話で少しだけウルッとするんだけど、その感動を容赦なくぶち壊していく主人公のどうしようもない言動がすごい。
登場人物の状況や特徴とかを直接的な言葉で書いてないし会話も噛み合ってなかったりして物語的には分かりにくいんだけど現実ってこんな感じかもと思った 多分誰かと不倫して仕事やめたんだろなとか彼氏とか言ってたのに付き合ってないやんみたいな、断片的なセリフからその人を推測していく感じが今までに読んだことない感...続きを読むじだったしリアルに近い感じして面白かった ずっと現実的なお話しだったのにラストは急に物語チックになった気がする 解釈が合ってるかわかんないけど現実が嫌になって何もかも重すぎる感覚は共感できる
女同士の電話のやりとりや 密やかなおしゃべりを わざわざ聞かされているようで そこには嘘や駆け引き 見栄、嫉妬みたいなものが むせるほど渦巻いているから ずっと息苦しくて落ち着かなかった。 主人公を含めた女の人たちみんな 幸せそうではなく 情緒不安定な感じで ときどき感情を爆発させながらも それぞれ...続きを読むの関係は なんとかバランスを保っていて それがいつ、どのように崩れるのか 最後まで緊張感があった。 PTSD→PPAP 人間じゃない→人間味がない 友人の言い間違いに吹き出していたら 主人公の鬱屈や焦燥の中 もがき、苦しみ、怒り、あきらめ… いろいろな感情をぶつけられた。
アイスネルワイゼン 琴音の、苛立ち、揺れ、仮面、悪意、不本意な選択…。上手くいかない日常に潰されそうな、どうしようもない状況。 このどうしようもなさを諦めず超えるには大きな苦しみを伴う。完全に壊れてしまわないように自分を大切にし、時間をかけて超えて欲しい。そして、苦しんでいるからこそ、彼女の弱さや、...続きを読む脆さ、浅はかな行動が、優しさ、強さ、思慮深さにいつか繋がって欲しい。でもやはり、できれば全てをそのまま包み込んでくれる信頼できる人に出会えることを祈る。 アキちゃん 「人を憎むということは、ほとほと疲れ果てることなのだ。 それは火柱を遠くからながめることではなく、自らを燃やして火柱をつくることなのだ。燃料さえも自足しなければならず、そうしなければほんとうに憎しみ抜くことはできない。こんなに邪魔くさく、気の滅入るものはないだろう。憎しみはつねに憎む対象への情熱をためしている。そして習慣的に人を憎んだことのあるひとならわかってもらえると思うが、ほとほと疲れ果てる憎しみを習慣にしだすと、憎しみの根本である怒りや悲しみはもはや怒りや悲しみではなくなってしまう。それは虚無になりさがるのだ。」 身体と心、家の状況、兄のこと、アキちゃんのたくさんを知り、蔑みや見下しも気持ちをコントロールすることである程度をかわしている。そして憎しみを持ちつつ気になって仕方がない。 人と関わりを持つあり方は様々だけど、憎しみに支配されないようにはしたい。
表題作の「アイスネルワイゼン」は、差別的表現かもしれないが、女性の振る舞いの怖さを表現しているように感じた。本音と建前を越える本能的な行動のように思え、そこに人間の業を感じる。私には刺激が強すぎてクラクラした。著者が文學界新人賞を受賞した「アキちゃん」も収録。こちらは、途中からの違和感が最後にすっき...続きを読むりするわけではなく、こちらも救いがない作品だった。悪い意味ではない。記憶に残る作品だった。
清々しいほどに性格が悪い主人公の表題作 そこまで追い詰められる理由はあるにはあるけど、応援も共感もできない 冷たい雨や雪が読んでる方にも染み入ってくるようで心の通わない主人公に心が冷えた ここまで突き放されてしまうのが気の毒になるほど この先どうするのかなと老婆心ながら心配になる
帯にあった「静かな崖っぷち」という表現がぴったりだと思った。仕事もうまくいかない、プライベートもうまくいかない、でも周りの人たちは結婚して子育てをしていて、自分とは違う....そんな焦りというか、手探りで進んでいるような感覚 暗闇で崖っぷちを歩いているような感じ。いつ落ちてもおかしくない、限界スレス...続きを読むレを歩いて踏み外す瞬間.....読んでてずっとなんとなく緊張感があって、(いい意味で)ストレスを感じながら読んだ
コミュニケーションが上手く取れずに他人とすれ違い続けるピアノ教師のクリスマスの1日が描かれた作品 登場人物がみな自己中心的で歪んでいるため 読んでいるだけで具合が悪くなる 会話文が多くかなりライトに読めるためすぐ読み終えたが終始胸がしんどかった 人間の底意地の悪さみたいなのをうまく描いている
静かに嫌味が堆積していく感じ。悪意に気付いてて、でもおバカでピュアで気付かないふりをすることってたまにある。それの積み重ねに耐えられなくなった主人公の話。 二篇とも本ならではのミスリードをされてしまう。ん?ってなった。
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三木三奈
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