矢印

矢印

1,400円 (税込)

7pt

3.6

演出家、劇作家、俳優、映画監督、小説家とマルチに活躍する松尾スズキ、三年ぶり待望の新作小説。
放送作家見習いの「俺」は、十年間師匠と仰いでいた人物が自殺した日、映画館で偶然出会った女・スミレにいきなり結婚を申し込む。スミレは離婚したばかりだった。
することのない俺とスミレは、酒浸りの日々を送るようになる。
そんな中、俺を捉えて離さないのは、師匠が手首に入れていた矢印形の刺青のことだった――。
次々と地獄の扉が開いていくような男女の転落物語でありながら、どこかに人間存在を見つめる苦い笑いがにじむ松尾ワールドの真骨頂。

(本文より)
今、自分に必要なのは、人生をなめている女だ。
酔っぱらってくれ、俺のそばで。
あと一時間でもいい。一五分でもいい。
いや、今わかった。
俺には俺より酔っ払ってくれている人間が、隣に、必要なのだ。
もう、ずっとそうだったし、きっと今日からもずっと。

...続きを読む

矢印 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年04月03日

    意味深なタイトル。酒に溺れた師匠、スミレ、山城、俺…彼等は狂気に満たされながら破滅の道に突き進んでゆく。不快感を抱きつつも、矢印の行方を求めズルズルと物語に惹き込まれていった。

    0

    Posted by ブクログ 2021年12月15日

    目が離せない中毒性。酒に壊れていく人間模様。こういうの、嫌いじゃない。むしろ実感としても近くに感じる面もあり、怖い物見たさだったり共感だったり。歪みは修復されないまま、全てが歪みの中で進んでいく。矢印が示すのは元に戻れない事もまた。

    0

    Posted by ブクログ 2021年12月12日

    マスメディアで活躍する芸人のイメージってこんな感じに思っていました。
    ユーチューバーの人達もそうなのかな?

    0

    Posted by ブクログ 2021年11月26日

    面白すぎて時間経つのも忘れてお風呂で一気に読んじゃった、、読み切る頃にはすっかり冷えていたお湯。
    松尾スズキさんやっぱいいなー。もっとじゃんじゃんぶっ放してほしい。うわーとかないわーとか思いながらもどこかわかるーってなるのがね。ぶっ壊れていることに気づかない人へ

    0

    Posted by ブクログ 2022年03月16日

    堕ちて堕ちて堕ちていく俺とスミレ。酒の量と舞い込んでくるお金がケタ違い。
    主人公に惹きつけられる魅力があまりなかったなぁ。

    0

    Posted by ブクログ 2022年02月07日

    汚い部屋や、ぐうたらな人が嫌いなんだろうなー。
    ストーリーが頭に入ってこなかった。
    酔っ払いの頭の中をのぞいているような不快さが残った。

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2021年12月12日

    星野源さんが好きで、所属する大人計画に興味があって手に取ってみた。
    今までに読んだことのない本で、新鮮な気持ちで読めた。
    アルコール依存症の怖さ、ダメな人間。
    弱い人間。
    何をもって不幸で、何をもって幸福なのか。
    人の弱さとか色々感じて複雑になった。
    たまにはこう言う作品を読むのも良いなと思った。

    0

矢印 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

文春e-book の最新刊

無料で読める 小説

小説 ランキング

松尾スズキ のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す