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焔に手をかざして 新版
一人暮しという “ぜいたく” 大正生まれの昭和育ち。 14歳から定年まで単身勤め上げた詩人が灯す小さな焔たち―― 生活をめぐるエッセイ集。 解説 田尻久子(橙書店店主) カバーデザイン 小川恵子(瀬戸内デザイン) カバー画 Donchi 「あと五、六年もすれば会社をやめなければならない、という年の暮れ。そこに建つはずのアパートの絵図をたよりに、夕暮れの建築現場を見に行った」──大正に生まれ、戦争を越えて大人になった。定年前になんとか求めた1DK、開いた窓から眺めた世界、綴った言葉、薫った記憶、自分のための自分の部屋に一人で暮す詩人の“ぜいたく”。生活を照らす傑作エッセイ、復刊。 -
ホメーロスの諸神讚歌
光り輝く青年神アポローン、秘儀の大母神デーメーテール、魂の導者にしてトリック・スターたるヘルメース、精液から生まれた美神アフロディーテー……ギリシアの神々の物語は西洋の文学・芸術に無数の素材を提供してきた。ギリシア神話はまた、西洋人の基層的な心性や世界観を知るうえで逸することのできない記憶の宝蔵でもある。数多い典拠のなかで、大ホメーロスの名を冠して伝存された本書は、内容の充実、作品の完成度、作風の多様をもってひときわ異彩を放つ。33篇22柱の神々に捧げられた讚歌集を流麗・典雅な日本語に移し替えるとともに、博捜の訳註・解題を付した唯一の全訳。 -
ホロコースト後のユダヤ人 ――約束の土地は何処か
第二次世界大戦が終結し、ナチの強制収容所から解放されたユダヤ人たち。吹き荒れたホロコーストですべてを失い、普通の人間の生活を取り戻すことを望む彼らの多くは、元の居住地に帰らず、戦後の混乱期にヨーロッパを去ることになる。彼らが実際に行きたかったのはどこだったのか。それに対してイギリスやアメリカをはじめとする国際社会やシオニストたちはどのような行動をとったのか。東ヨーロッパから連合国占領地域のキャンプへ、さらにパレスティナへと移動をつづけたユダヤ人難民(DP:Displaced Persons)たちを通して、もうひとつの現代史を抉り出した野心作。 -
香港とは何か
香港が歴史的転換点を迎えている。一国二制度のもと特別行政区として50年間の高度な自治が保証されるはずだった。ところが中国・習近平政権は力による「中港融合」を推し進め、一国二制度を形骸化させる国家安全法を香港の頭越しに決めた。世界を驚かせた2019年の大規模抗議デモに続き、香港問題はいま米中新冷戦の最前線に浮上している。東洋の真珠と呼ばれ、日本とも関係の深い国際金融都市・香港を知りたいすべての人に届ける一冊。 -
本田宗一郎 ――ものづくり日本を世界に示した技術屋魂
下町のバイク修理工場を世界的な自動車メーカーに育てあげ、F1レースにも優勝。創意工夫と独立の精神で、戦後復興の象徴となった男の生涯。(巻末エッセイ・田原総一朗) -
ほんのかすかな光でも
『ショウコの微笑』『わたしに無害なひと』などで人気を博し、数々の賞を受賞してきた実力派作家の最新短編集! 手をのばし、すれ違う、 二人に差しこむひとすじの光。 人間関係の感情の機微を卓抜した力で描くチェ・ウニョン。 〈書くこと〉を使命とする強い意志。問い直される女性への差別。 【収録作】 大学で研究者を目指す私と女性講師を描く、表題作/基地村での女性殺害問題と校内誌編集部を描く、「役割」/雇用形態の異なる二人の車中での会話を描いた、「一年」/DV問題を扱った、「返信」/「夫と妻と子ども」という「一般家族」を超えた繋がりを描く、「種まき」「伯母さんへ」「消える、消えない」 2018年から2023年までに書かれた中短編全7編。 -
本の中の、ジャズの話。
飽きもせず本を読み、音楽を聴く毎日 京都の古書店 善行堂は音楽と文学でできている 古本屋の日常、仕入れや買取り、ジャズ喫茶とレコード屋巡り 一風変わったジャズ本ガイド 2009年から京都銀閣寺近くに店を構える「古書善行堂」の店主で、近年の上林曉作品の編者としても活躍する著者による日常エッセイ&ジャズ本ガイド。善行堂や古本のこと──買取りや仕入れ、お客さんとのやり取り、店で流す音楽やオーディオの話からジャズ喫茶とレコード屋と古本屋巡りまで、自由で気ままなスタイル。関西のジャズ情報誌「WAY OUT WEST」連載コラムの文庫化。 -
翻訳の常識 ――読解力から翻訳力へ
「翻訳の神様」が説くその極意 豊富な文例で英文解釈から翻訳までの道筋を示す 真にすぐれた翻訳とはいかなるものか。達意の訳文で知られる英文学者が、豊富な実例と解説を通じて読解から翻訳までの道筋を説く。解説 山本史郎 === 翻訳は、「与えられた英文の意味するところを正しく把握理解する作業」と「その理解しえたところをなるべく適確な日本語で言いあらわす仕事」という二つのプロセスから成る。では、真にすぐれた翻訳とはいかなるものか。本書では、達意の訳文で知られる英文学者が、読解から翻訳までの実際の道筋を説く。前半では、第二言語として英語を学習することや英文読解の秘訣について自身の体験も交えつつ大胆に語り、後半では、文学作品を中心とする例文に解説を施す形式で、英文を適切に理解し、それを翻訳する手順を懇切丁寧に論じる。すべての英語学習者が読むべき不朽の翻訳指南書。 【目次】 はしがき 第一部 読解力養成のために I. 昔ばなし II. 会話の問題 しゃべる英語 III. 読解力の養成(1) 外形的方面 IV. 読解力の養成(2) 論理的に考えるということ V. 読解力の養成(3)‘A boy is a notebook.’――柔軟な頭を VI. 一応のしめくくりと演習と 第二部 英文の解釈から翻訳へ I. 英文解釈ということ II. 文学作品の翻訳 解説(山本史郎) -
本屋になりたい ――この島の本を売る
「本屋になりたい」という気持ちのままに東京の巨大新刊書店から沖縄の小さな古本屋へ。この島の本を買取り、並べて、売る日々の中で本と人のあいだに立って、考えたこととは。 -
「本をつくる」という仕事
ミスを無くすためだけではない校閲。本に似合った衣装を着せる装幀。紙を本にする製本。本の声ともいえる書体。もちろん紙がなければ本はできない。そういった「本づくり」の舞台裏を私たちはあまり知らない。本を支えるプロフェッショナルの仕事に対する熱い想いを届けるために、彼らの言葉を聞きにいく。読めばきっと、見方がぐっと変わり、本が愛おしくなる情熱のノンフィクション。形のある本を愛するすべての人へ。 -
ホームズと推理小説の時代
舞台はヴィクトリア朝のロンドン、拡大鏡を片手に元軍医のワトソンとともに活躍した鷲のような鋭い目、細身で寡黙な探偵。そう、彼の名前はシャーロック・ホームズ。登場以来時代を超え全世界を魅了し続けてきたのは、なぜか? その疑問をもとに推理小説がどのように誕生し、黄金時代を迎えていったのかをホームズを起点に丹念に辿る。本書はその歴史、基礎知識を交えながら、イギリス、アメリカ、そして日本の推理小説を概観し、正当な評価を与えるべく英文学者、愛好家の視点から考察する。推理小説を愛する多くの読者に捧げる一冊。書き下ろしオリジナル作品。 -
冒険登山のすすめ ──最低限の装備で自然を楽しむ
山登りは絶対安全な管理された場所でのゲームではありません。便利な道具に頼らずに、しっかり準備をして、よく考え、注意深く行動すれば、その先に何ものにも代えがたい体験が……。頂には美しい景色と限りない「自由」が待っています! -
暴走する能力主義 ──教育と現代社会の病理
学習指導要領が改訂された。そこでは新しい時代に身につけるべき「能力」が想定され、教育内容が大きく変えられている。この背景には、教育の大衆化という事態がある。大学教育が普及することで、逆に学歴や学力といった従来型の能力指標の正当性が失われはじめたからだ。その結果、これまで抑制されていた「能力」への疑問が噴出し、〈能力不安〉が煽られるようになった。だが、矢継ぎ早な教育改革が目標とする抽象的な「能力」にどのような意味があるのか。本書では、気鋭の教育社会学者が、「能力」のあり方が揺らぐ現代社会を分析し、私たちが生きる社会とは何なのか、その構造をくっきりと描く。 -
ボスニア内戦 ――グローバリゼーションとカオスの民族化
1990年代に入り、解体へと向かうユーゴスラヴィア社会主義連邦共和国。ボスニア・ヘルツェゴヴィナの独立をめぐって、国内のセルビア人、クロアチア人、ボシュニャク人の間で対立が激化し、ほどなくして泥沼の争いに進展する。1992年から3年半に及んだこの戦争は、剥き出しの残虐性に貫かれていた。本書は、近代初期からの歴史を辿りながら、複雑な背景をもつ戦争の実態を解明する。〈民族浄化〉はいかなるメカニズムによって生じるのか。なぜ現代世界からは大量虐殺がなくならないのか。本書が描き出す〈特定の集団の選択的抹殺〉の実像は、ジェノサイド再発の抑止へ向けて重い問いを投げかける。 -
ぼっちのままで居場所を見つける ――孤独許容社会へ
『アナ雪』でひとり氷の城を作ったエルサは本当に孤独だったのか? 運命の恋人、姉妹の愛、孤独から救うのは個人のつながりだけなのか? 映画、マンガ、英文学の名著、とある女王の史実までを読み解き、良い孤独のある社会、孤独を許容する社会を想像する。新時代を目指すカルチャー批評。 【目次】第一章 ロンリネスとソリチュード――または、エルサの孤独/第二章 孤独はいつから避けるべきものになったのか――ひとりぼっちのロビンソン/第三章 「ソウルメイト」の発見――依存と孤独とジェイン・エア/補論 「友達100人」は孤独を癒やしてくれるのか?/第四章 死別と孤独――ヴィクトリア女王から『葬送のフリーレン』へ/第五章 田舎のソリチュードから都会のロンリネスへ――森の生活と、ある探偵の孤独/第六章 自分ひとりの部屋と向かいのおばあさんの部屋――ヴァージニア・ウルフの場合/第七章 誰でも孤独でいられる社会へ――排除型社会と孤独 -
盆踊りの戦後史 ――「ふるさと」の喪失と創造
盆踊りは、戦後大きく形を変えてきた。敗戦、高度経済成長、ニュータウンの造成、バブル、東日本大震災、地域の高齢化・過疎化、そしてコロナ禍……。人が集まり、音頭にあわせて踊ることは、楽しいだけでなく、人や地域にとって大切な役割を持っている。そして、その役割も時とともに変化してきた。盆踊りを通して、日本の地域コミュニティの変遷を見つめ、その未来を考える。 -
『ボヴァリー夫人』論〔増補決定版〕
著者の方法を全面展開した代表作、遂に文庫化! 明かされる「テクスト的な現実」 どこまでもその「テクスト的な現実」に即して『ボヴァリー夫人』を読解すること――。それによって作品は驚くほど豊かな相貌を見せることになろう。 === 「何も書かれていない書物」たることを夢見て生み出された『ボヴァリー夫人』。この作品をどこまでもその「テクスト的な現実」に即して分析したものが本書である。「エンマ・ボヴァリー」という固有名詞の不在の指摘を嚆矢として、手や足、数字といった細部の考察、さまざまなフィクション論などをめぐる批判的検討がなされる。周到かつ繊細な読解によって明らかとなる細部相互の齟齬と照応、差異と類似の共鳴。それらを通じ、テクストがまぎれもなく運動の惹起やみずからの変容、つまりは生成の流動とともにあることを読者はつぶさに知らされるだろう。蓮實批評の方法を大規模に示した代表作。 【目次】 凡例 序章 読むことの始まりにむけて Ⅰ 散文と歴史 Ⅱ 懇願と報酬 Ⅲ 署名と交通 Ⅳ 小説と物語 Ⅴ 華奢と頑丈 Ⅵ 塵埃と頭髪 註 -
ポパー〔第2版〕
ウィーン出身の哲学者カール・ポパー(1902‐1994)。その思想は「批判的合理主義」として知られ、主として科学哲学や政治哲学の領域でこれまでに大きな影響を与えてきた。だが、この「知の巨人」の反証主義などの思想はたびたび誤解され、批判にもさらされてきた。本書は、ポパーを最も深く、かつ正確に理解する著者がそうした誤解を正し、ポパーの明晰さそのままに知の体系を解説するものである。『開かれた社会とその敵』の新訳も担当した著者による、いちばん信頼できる伝記として、また専門的見地に基づいたポパー哲学全体を俯瞰できる最良の入門書としても広く読まれてきた定番書、待望の改訂版。 -
ポルノ雑誌の昭和史
エロ本屋は永遠に勝てない闘いを続けるゲリラである。松尾書房「下着と少女」、アリス出版「少女アリス」、ギャル出版「SISTER」……。独自の販売ルートを開拓しベストセラーも誕生したポルノ出版界。法規制の裏をかいた表現の工夫、ロリコンブームの背景、美少女モデルの素顔まで。伝説の編集者によるポルノ文化史。 -
マイノリティ・マーケティング ──少数者が社会を変える
「マイノリティ・マーケティング」とは、マイノリティ自身が、マーケティングの手法を用いて社会を変える、その方法のこと。ろう者を中心に、コミュニケーションバリアフリーを推進するNPO「インフォメーションギャップバスター」は、この手法によって、きこえなくても電話が使える電話リレーサービスの法制化や、東京オリンピック・パラリンピック開閉会式テレビ放送への手話通訳導入に尽力してきた。少人数でもお金がなくても、効率的に社会を変えられる、とっておきの方法。 -
前田敦子はキリストを超えた ──〈宗教〉としてのAKB48
AKB48の魅力とは何か?なぜ前田敦子はセンターだったのか?“不動のセンター”と呼ばれた前田敦子の分析から、AKB48が熱狂的に支持される理由を読み解いていく。なぜファンは彼女たちを推すのか、なぜアンチは彼女たちを憎むのか、いかにして彼女たちの利他性は育まれるのか…。握手会・総選挙・劇場公演・じゃんけん大会といったAKB48特有のシステムを読み解くことから、その魅力と社会的な意義を明らかにする。圧倒的情熱で説かれる、AKB48の真実に震撼せよ。 -
まじめの崩壊
日本の経済成長を支えたのは、日本人のまじめさであった。数多くの場面で、この国ではまじめを前提として、さまざまな仕組みが作られ、維持されてきたのだ。しかし、社会を見渡すと、日本人のまじめさはすでに崩壊している。精神医学からの性格の変化、競争させない教育、アメリカに倣った拝金主義などを通して、なぜ、まじめが崩壊したのかを探っていく。そして、まじめを前提とした日本に、まじめの崩壊がどのような影響を与えるのかを考察する。 -
マスターズ ――ゴルフ「夢の祭典」に人はなぜ感動するのか
一人のアマチュアの夢が、なぜ全ゴルファーのあこがれのトーナメントになっていったのか。球聖ボビー・ジョーンズが作った私的な大会がメジャーに発展していった秘密とは? 情熱と戦略、そして時代の流れ……ゴルフをしない人が読んでもおもしろい「マスターズ物語」。『書斎のゴルフ』編集長だった著者が、その成り立ち、コースの美しさと難しさ、そして数々の名勝負を解説。オーガスタナショナル全図と18ホールのコース図と攻略法、ゴルフ上達の名言も掲載。 -
マタイ受難曲
荘厳な響きと、雄大な構想により、西洋音楽の歴史において圧倒的な存在感を誇ってきた“マタイ受難曲”。イエスの捕縛から十字架刑、そして復活までの物語を描いたこの作品には、罪を、死を、犠牲を、救済をめぐる人間のドラマがあり、音楽としての価値を超えて、存在そのものの深みに迫ってゆく力がある。いまなお演奏ごとに、そして鑑賞のごとに新たなメッセージが発見され続ける、すぐれて現代的なテーマを秘めている。バッハ研究の第一人者が、バッハの手書き譜や所蔵していた神学書など膨大な資料を渉猟し、ひとつひとつの曲を緻密に分析して本国での演奏にまで影響を与えた古典的名著。 -
松本清張と水上勉
ほぼ同時代を生きた松本清張と水上勉には、意外にも共通点が多い。最大の共通性は雑食性。ともに社会派ミステリ作家として出発するもミステリ以外にも手をつけ、清張は小説・ノンフィクションの二刀流を展開し『昭和史発掘』『古代史疑』など歴史評論にも進出、水上勉も『寺泊』で川端康成文学賞を受賞した私小説路線と並行して、寂れゆく辺境や滅びゆく伝統工芸のルポルタージュ、一休や良寛といった高僧の評伝に新境地を切り開いた。好一対だった大作家の歩みと名作を読み解く。 【目次】序章 清張と勉――その軌跡/第1章 文壇作家時代の松本清張/第2章 初期水上勉は私小説家だったのか/第3章 清張の乱歩批判/第4章 『天城越え』は『伊豆の踊子』をどう超えたか/第5章 清張の江藤淳批判/第6章 映画「砂の器」は小説をどう補修したか/第7章 『点と線』から『日本の黒い霧』へ/第8章 推理小説家時代の水上勉/第9章 日本型私小説を究める――その後の水上勉/第10章 国民的文化人・松本清張――『読書世論調査』の結果から/第11章 言葉を超えた世界へ・水上勉――『才市』の奇跡/あとがき/松本清張・水上勉年譜/人名索引 -
マリ・キュリー ──放射能の研究に生涯をささげた科学者
「放射能」の命名者にして、二度のノーベル賞受賞に輝く女性科学者。あくなき探究心と闘志で科学界のみならず世界に影響を与えた生涯を描く。科学者として、他国の支配に苦しむ人として、女性として、母として、常にまっすぐ前を見ていた人。 -
漫画家が見た 百年前の西洋 ――近藤浩一路『異国膝栗毛』の洋行
近藤浩一路は藤田嗣治・岡本一平と東京美術学校の同級生。油彩、水墨画を描く一方、漫画記者として活躍した。そんな彼が画家友達とともに1920年代の西洋を初めて訪れる。欧州航路をマルセイユへ、そして芸術の都パリへ。マルク暴落のドイツ、闘牛のスペイン、イタリアでは最先端の未来派の酒場を訪れ、婦人参政権運動が盛んなイギリスにも足を延ばす。異国を訪れる旅が「海外旅行」ではなく「洋行」と呼ばれた時代の異文化体験はどのようなものだったのか? 百年後の私たちの旅と何が違って何が同じなのだろう? 【目次】プロローグ 戦争・パンデミックの終焉と、笑いの紀行文学/第1章 洋服洋食嫌いの、洋行下稽古/第2章 富士屋ホテルで「外遊予習」、東京漫画会の『東海道漫画紀行』/第3章 ツーリズム時代の幕開けと、帝国の郵船の寄港地/第4章 パリで藤田嗣治に、一〇年振りに再会する/第5章 ストラスブールから、敗戦で疲弊したドイツへ/第6章 闘牛に燃えるスペイン、ルネサンス美術のイタリア/第7章 大英帝国のロンドンからパリ、待ち遠しい日本へ/あとがき/『異国膝栗毛』関係年表(1908~1928年)/本書から始まる関連文献10冊の読書案内 -
漫画原論
SNSで話題沸騰! 満を持して復刊 阿部幸大氏絶賛!「テクストを丁寧に読み、正確に言語化する――ただそれだけのプロセスを極めた、王道の一冊。人文学的な視力を鍛える教科書!」 === 漫画を漫画たらしめている内的法則とは何だろうか。いかなる約束事が漫画を絵画や小説、映画とたがわせ、アニメーションやイラストレーションといった隣接ジャンルと異なったものに仕立てあげているのか。物語の内容をひとまずおいて、物理的に漫画を築きあげている線(ふき出しやコマの配分、速度の表象など)と色彩(黒と白、色の有無)などを通して漫画を論じ、漫画を形作る「文法」とは何であるかを考える。戦後から現在までの作品を分析した漫画表現論。 【目次】 はじめに Ⅰ 1 映画の隣人 2 画面の成立 3 運動の分割 4 コマの配分 5 コマの逸脱 6 速度の表象 7 瞬間の変身 8 紙の幻術 9 風船と主体 10 風船の諸相 11 風船によらない伝達 12 オノマトペの問題(1) 13 オノマトペの問題(2) 14 登場人物の顔 15 鼻の変遷 16 眼の系譜 17 吐息と汗 18 登場人物のコード 19 氾濫する分身 20 黒と白 21 色彩の諸相 22 文体について(1) 23 文体について(2) 24 作者の肖像 25 漫画と絵画 Ⅱ 1 シャアウッドはどこへ行ったか──漫画に見る〈原っぱ〉と路地 2 偉大なる旅行家の猿──『西遊記』はどう描かれてきたか 3 カタストロフとその後──廃墟としての未来社会の映像の変遷 あとがき 文庫版のためのあとがき 図版索引 -
マンガ認知症【施設介護編】
大好きな祖母が認知症になってしまい、母と二人で介護に取り組むマンガ家、ニコ。在宅介護が限界を迎えて施設に入居してもらったものの、祖母の認知症の症状がみるみる悪化していきました。ふたりはしょっちゅう呼び出され、かかる費用は月40万円……!? じつは、認知症の人には「向かない施設」があるんです。「施設介護の始めどきって?」「この行動は本人からのSOS?」「職員さんとどう話せばいいの!?」「施設で最期を迎えるのはかわいそう……」介護事業を立ち上げて30年のコジマさんと認知症の心理学の専門家・サトー先生が、認知症の施設介護の不安を解きほぐします。 -
まんが 星空の不思議
今夜から 星座を親子で 見つけられる 月と太陽以外の星がわからない。 どれが北極星でどれが夏の大三角? 流れ星かと思って見ていたのは人工衛星だったかもしれません。 十二星座の神話から、南天の星空、惑星やオーロラに至るまで、まんがで読めば、星座の由来も星の見方もすぐわかる。 好きになったら止まらない好色なゼウス、浮気を絶対許さない妻ヘラ。美しすぎる青春の神ガニメデ、絶対に死なない男ヘラクレス…… いつか聞いた星座の神話を振り返り、会社の帰り道も、家族旅行も、友達や恋人とのキャンプまで、本書を片手に夜空を見上げて見てはいかがでしょう。 === 【目次】 はじめに──あの星座、何だっけ? 第一章 春の星座 1 熊を追う牛飼い おおぐま座/こぐま座/うしかい座/りょうけん座 2 ザクロと噓は死への片道切符 おとめ座/からす座 3 ヘラクレスへの刺客 しし座/うみへび座/かに座 第二章 夏の星座 1 川に釣り糸を垂らすサソリ 天の川/さそり座 2 夜空の大きな恋愛関係 はくちょう座/こと座/わし座 3 業を背負った子供たち いて座/へび座/へびつかい座/ケンタウルス座/ヘルクレス座 第三章 秋の星座 1 エチオピア王家 ケフェウス座/カシオペア座/ペルセウス座/アンドロメダ座/ペガスス座/くじら座 2 宴会には酒も魚も欠かせない やぎ座/うお座/みずがめ座/みなみのうお座/おひつじ座 第四章 冬の星座 1 全宇宙で最も有名な狩人 オリオン座/うさぎ座 2 空に昇ればイヌも輝く おおいぬ座/こいぬ座 3 親の顔が見てみたい ふたご座/ぎょしゃ座/おうし座 第五章 南天の星座 1 星が明るいほど暗闇は美しい みなみじゅうじ座/ケンタウルス座 2 南天で迷わないために りゅうこつ座/マゼラン雲 第六章 街中でも見える星 月/太陽/オーロラ/日食/月食/惑星/流星・彗星/人工衛星 === -
まんが訳 酒呑童子絵巻
平安時代は一条天皇の治世のこと。都の貴族の娘が次々と姿を消し、占いの名人・安倍晴明が、伊吹山千丈ヶ岳に棲む鬼の仕業とつきとめた。さっそく源頼光らに退治の勅命がくだる――。武家源氏の始祖・源頼光の活躍を描く表題作『酒天童子絵巻』の他、「安珍清姫伝説」として知られる『道成寺縁起』、頼光と渡辺綱の妖怪退治譚『土蜘蛛草子』を収録。室町時代から日本人に愛されてきた物語が、まんがでよみがえる!
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