作品一覧

  • 丸山眞男の敗北
    3.5
    1巻1,815円 (税込)
    丸山眞男(1914-96年)は、戦後日本を代表する知識人である。その政治的著作は敗戦直後から多大な影響力をもち、丸山は「戦後民主主義」の象徴となった。本書は、その全主要著作を通覧し、解説する絶好の概説書である。しかし、丸山を生涯にわたって貫く原理である「丸山眞男の哲学」を発見し、それを前提に著作を読んでいく中で、本書は驚愕の結論に到達する。──丸山眞男は、1960年にはすでに「敗北」していた。
  • 戦後論
    -
    1巻2,860円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 戦後思想は「補欠」の思想である!この国の戦後は、自ら戦争を遂行したこと、その「当事者意識」を脱ぎ捨てるところから始まったのではないか?人びとが飛びついたのは、戦って負けたレギュラーのではなく、ベンチの「補欠」の言説ではないか?戦後と現在の根底的な批判を試みる気鋭の論考。
  • 無学問のすすめ ――自分の頭で考える思想入門
    3.0
    「学問」って、そんなに必要? やるとバカになるんじゃないの? 原発事故が起こって発言をし始めた知識人はみんな興奮しているだけじゃないの? 本書は、吉本隆明、福沢諭吉、小林秀雄、江藤淳、池上彰、養老孟司、内田樹、三島由紀夫、アーレントなど、さまざまな知識人の著作を俎上に載せ、誰もが薄々気づきながら言えなかったことに切り込んでいく。学問は使っても、使わなくてもいい。自分の身体の声を聞き、自分の頭で考える「素人」たれ! 「学問」から「無学問」へ。いま読まれるべき、新しい思想がここにある。

ユーザーレビュー

  • 丸山眞男の敗北

    Posted by ブクログ

    現代において戦後というものをどう考えていけばいいのだろうか?という疑問に突き動かされて本書と巡り合いました。
    丸山眞男の思想の内容については良く知らない状態で読み始めましたが、本書は平易な文章でその概説をしているため非常に入り口として役立つものでした。
    結論として丸山眞男の思想が枠に囚われた思想であり、現代において既に敗北しているという論述がなされており、その論旨も納得いくものです。
    それを踏まえた上で、本書を入り口として丸山眞男の著作を今読むことにどのような意義が出てくるのか不明瞭になってしまい、「丸山眞男思想の入門書」として本書を読んだ人はその入り口で心を折られてしまいかねないとも感じられ

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    2019年01月26日
  • 無学問のすすめ ――自分の頭で考える思想入門

    Posted by ブクログ

    一部同意できるところはある。あるが・・・なんともまぁ・・かなり攻撃的な本だと感じる。
    ただ、学問をするのが正しい、最高、素晴らしいと無条件に思ってるならこの本をちょっとでも読んで他の視点を入れるはよいのかも?
    といっても最後のまとめ部分だけ読めばいいし、それに同意できるなら全面的に読めばいいかな?

    何にせよ、いろんな考えがある事はよいことで自分で考える必要性があるのは同意できるし、知識によって自分の考えが捻じ曲げられていくのはわからないこともない。

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    2021年10月04日
  • 丸山眞男の敗北

    Posted by ブクログ

    戦後史のなかで、丸山眞男の政治思想および日本思想史における仕事がどのような意義を果たしてきたのかという問題を論じた本です。

    著者は、丸山の福沢諭吉研究を手がかりにして、丸山が論じている福沢の思想的方法が、丸山自身の仕事にも見いだすことができると主張しています。その方法とは、状況認識にもとづいて社会という舞台での役割を演じるというものであり、著者はこの方法を「丸山の哲学」と呼びます。本書はまず、戦前の丸山が「近代の超克」の議論に対してどのように向きあっていたのかを明らかにし、つづいて戦後史の歩みのなかで丸山が、いわば逆風に向かって凧を上げるというしかたで、社会の動向や風潮に逆行してみずからの論

    0
    2020年01月18日
  • 無学問のすすめ ――自分の頭で考える思想入門

    Posted by ブクログ

    学問や思想の現実からの乖離を指摘することは、本書で取り上げられている吉本隆明を嚆矢として、これまでも繰り返しなされてきました。最近では、あるいは、『思想なんかいらない生活』(ちくま新書)などで知識人をメッタ斬りにした勢古浩爾や、「トンカツ屋のおやじ」のまっとうな生き様に関心してみせる『倫理という力』(講談社現代新書)の前田英樹も、同じようなスタンスを取っていると言えるかもしれません。

    著者は、知性による合理的な認識よりも身体の知を重視する橋本治、養老孟司、内田樹らの議論を検討した上で、身体知をことさら言い立てる彼らが、なおも学問の呪縛から逃れていないと批判しています。ただ、そうした主張を展開

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    2017年05月09日
  • 無学問のすすめ ――自分の頭で考える思想入門

    Posted by ブクログ

    人間生きている限り、先人が積み上げてきた智慧・知識の影響を受けながら、日々の生活を送らざるを得ない。
    著者は、結局、自分の頭・身体で考えることが大切だという。
    智慧・知識の影響を受けることなく。
    「無学問」という概念も、所詮、先人の培ってきた智慧・知識の影響を受けたうえでの著者の「学説」という矛盾を孕んでしまっている。
    もうひとつ、解ったような解らない本でした(笑)。

    0
    2015年11月21日

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