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1889年に公布され、敗戦後にいたるまで国家の基本法としてこの国のかたちを規定した大日本帝国憲法(明治憲法)。民意の支えにより政党が力を獲得することを警戒した藩閥勢力の手になるこの憲法は、天皇大権が強く、議会権限の弱いものであった。そうした法の特質が、無謀な戦争の回避を困難にしたとして批判される。だが他方、この明治憲法体制のもとで、戦後憲法の時代にも劣らぬデモクラシーの実践がさまざまに花開いたことも事実だ。私たちはいま、明治憲法の時代をどう再評価すべきか。近代日本の歩みを根本からよみなおす。
...続きを読むPosted by ブクログ 2023年12月31日
本書は日本近代政治史の泰斗で昨年逝去された坂野潤治氏の遺著であり、辛口の批評は忍びないのだが、学ぶところは多々あるものの、全体としてはかなり一面的な書物と言わざるを得ない。
著者は二大政党制を前提とする所謂「ウェストミンスター型議院内閣制」をかなり美化しているようだが、近年の比較政治制度論の成果を...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年09月25日
明治、大正、昭和戦前期の政治史を理解するためには明治憲法の構造と機能を知る必要がある。本書は、政治史を、憲法史として再構成しようとするものである、とはじめに本書の狙いが示されている。
以下、気になった点。
第二章「明治憲法体制の出発」の章は、初期議会における予算審議権を巡っての「富国強兵」...続きを読む
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