集英社文庫の検索結果
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バイオリン狂騒曲
国際コンクール目前。黒人バイオリニスト、レイの楽器が突然ホテルから消えた。残されたのは1枚の脅迫状。盗まれたのは、かの名器ストラディヴァリウスだった――差別と偏見に耐えようやく掴んだ大舞台への切符。バイオリンを狙う思惑と計略が渦巻く中レイは決勝の舞台に立つことができるのか!? そして明らかとなるバイオリンに隠された衝撃の秘密とは!?――「音楽の描写が特に素晴らしく、自分が読んでいるのか、それともコンサートを聴いているのか時々わからなくなってしまう」(ワシントン・ポスト)他、各紙が絶賛! 手に汗握る、青春音楽ミステリー!! -
四号警備
警察官を志している久遠航太(くどおこうた)は採用試験に落ち続け、民間警備会社でガードマンとして働いた。ある日、火災現場で老人を助け出そうとして身動きが取れなくなったところを超絶美青年・獅子原烈に救助される。数日後、彼に突然格闘を挑まれるという不可思議な再会を果たした直後、航太は勤め先から転籍を命じられ、美形揃いの身辺警護会社「United4」で働くことに。そこで待っていたのはあの獅子原だった!? 航太は獅子原と師弟関係を結び、新たに就いた業務は要人などを命を懸けて護る「第四号警備」――その波乱に満ちた日々が始まった! -
怖い患者
区役所に勤務する愛子は、同僚女子の陰口を聞いたことがきっかけで、たびたび「発作」を起こすようになる。この世の終わりに直面したような、とてつもない恐怖に襲われるのだ。心療内科で受けた「パニック障害」という診断に納得できず、いくつもの病院を渡り歩き……(「天罰あげる」)。介護施設を併設する高齢者向けクリニックには、多くのお年寄りが集まってくる。脳梗塞で麻痺のある人、100歳近い超高齢者などさまざまな症状の利用者みなに快適に過ごしてほしいと施設長は願うが……(「老人の園」)。「我ながら毒気の強い作品ばかりであきれます」と書いた本人もため息。現役医師が描く、強烈にブラック短編全5編! -
ぼくの世界博物誌
カバにはカバの文化がある。ぼくは、生きものそのものをわかりたかった。動物たちのそれぞれの生きかたを、その動物の「文化」と呼ぶことはできないだろうかと、ぼくは考えた。クラゲの文化とか単細胞の文化とか、カバ文化、ライオン文化、昆虫文化といった具合である。そう考えれば、人間の文化も何かをつくるというような話ではなく、人間はどう生きているかという話になってくる。動物にも植物にも虫にも、そして人間にもそれぞれの文化があり、生きるための戦略がある。動物行動学者が世界を巡り、出会った不思議、暮らしの風景、人と自然との関係――ナチュラル・ヒストリーの視点で綴るエッセイ集。 -
ホテル・アルカディア
ホテル・アルカディアの支配人のひとり娘・プルデンシアは、コテージに閉じこもっていた。投宿していた7人の芸術家は、彼女を元気づけ、外に誘い出すべく7つのテーマに沿った21の不思議な自作の物語をコテージ前で順番に語りだした。この朗読会は80年たった今も伝説として語り続けられ、廃墟と化したホテル・アルカディアには聖地巡礼のようにして、芸術家たちのファンが何人も訪れる。80年前、あの朗読会の後、芸術家たちはどうしたのか、そしてひとり娘のプルデンシアはどうなったのか? かつて味わったことのない読書体験を保証! 第30回Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞作。 -
類
明治44年、文豪・森鴎外の末子として誕生した類。東京千駄木の大きな屋敷で何不自由なく暮らしていたが、大正11年に父が亡くなり生活は一変。大きな喪失を抱えながら、自らの道を模索する類は、次姉の杏奴とともに画業を志しパリへ遊学。帰国後に母を看取り、やがて、画家・安宅安五郎の娘と結婚。明るい未来が開けるはずだったが、戦争によって財産を失って困窮していく。昭和26年、心機一転を図り東京・千駄木で書店を開業。忙しない日々のなか、身を削り挑んだ文筆の道で才能を認められていくが……。自らの生と格闘し続けた生涯が鮮やかによみがえる圧巻の長編小説! 第34回柴田錬三郎賞受賞作品。 -
人生がそんなにも美しいのなら 荻原浩漫画作品集
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 直木賞作家が60代にして漫画家デビュー! 荻原浩にしか描けない、センチメンタルで不可思議な絵物語。「アマゾン川流域に流れ着いた瓶の中には、日本語で綴られた遥か遠い地からの手紙が入っていた……(大河の彼方より)。「93歳。病室で最期の時を迎えようとしている幸子のもとに、次々と懐かしい人々が訪れて……」(人生がそんなにも美しいのなら)。「4月1日の午後1時にあの桜の木の下で会おう。幼なじみの二人が交わした約束の行方は……」(あの日の桜の木の下で)など、人生のほろ苦くも愛おしい一瞬から、日常の半歩先に広がるブラックで奇妙な世界まで、全9編収録。 -
のっけから失礼します
愛する漫画や宝塚、EXILE一族への熱き想い、家族との心温まったり温まらなかったりする交流、旅先でのあれこれ、タクシーで個性的な運転手さんと繰り広げられる会話、ふとしたきっかけから広がる壮大な空想 、体脂肪率が首位打者レベル……。ありふれた日常がこんなにも笑い(ときどきほろっと)に包まれているなんて! 雑誌「BAILA」での連載5年分+紀州パンダ紀行など、とっておきの書き下ろし5本を加えて、面白エピソードがこれでもかと詰め込まれた「構想5年!」(著者談)、三浦しをんワールド炸裂の、抱腹絶倒超大作エッセイ集!! -
ホーム
20年前、大リーグのニューヨーク・フリーバーズでプレーをしていた藤原雄大。52歳となった今は、マイナーリーグの巡回コーチをしている。ある日藤原は、現役時代のライバルで、大リーグ機構上級副社長であるヘルナンデスの訪問を受けた。東京オリンピックのアメリカ代表監督が亡くなったため、代わりに監督をやってくれないかと打診されたのだ。悩んだ末にその依頼を引き受けた藤原は、戦力補強のため、アメリカと日本の二重国籍を持つ大学生天才スラッガー、芦田をスカウトする。しかし、そこには二つの故郷の狭間で苦しむ若者の姿があった――。元日本人大リーガーが金メダルを目指す! 圧巻のスポーツ小説!! -
灯台からの響き
板橋の商店街で、父の代から続く中華そば屋を営む康平は、一緒に店を切り盛りしてきた妻を急病で失って、長い間休業していた。ある日、分厚い本の間から、妻宛ての古いはがきを見つける。30年前の日付が記されたはがきには、海辺の地図らしい線画と数行の文章が添えられていた。差出人は大学生の小坂真砂雄。記憶をたどるうちに、当時30歳だった妻が「見知らぬ人からはがきが届いた」と言っていたことを思い出す。なぜ妻はこれを大事にとっていたのか、そしてなぜ康平の蔵書に挟んでおいたのか。妻の知られざる過去を探して、康平は旅に出る――。市井の人々の姿を通じて、人生の尊さを伝える傑作長編。 -
累々
「小夜と今年中に籍を入れたいと思う」。夕食の最中に告げられた、30歳の彼からの味気ないプロポーズ。23歳という自分の年齢が結婚に適しているのかどうかはわからなかった(小夜)。獣医の石川は、去勢手術をするたびに自分のモノが切られる夢を見る。そんなある日、友達以上恋人未満の女性とラブホテルへ行くことになり…(パンちゃん)。恋愛シミュレーションゲームをプレイするがごとくパパ活女子との逢瀬を繰り返す星野は、これまで出会った誰とも違う、ある女子大生と出会う(ゆい)。他2編。結婚、セフレ、パパ活、トラウマ……。現代を生きる女性のさまざまな顔を描く、たくらみに満ちた連作恋愛小説集。 -
めおと相談屋奮闘記
※本作品は、2020年7月10日~2022年7月19日まで配信していた『なんて嫁だ めおと相談屋奮闘記』の再配信となります。重複購入にご注意ください。 よろず相談屋の信吾が結婚したって!? ああ、間違いない。十九歳で老舗料理屋の跡取りを弟に譲り独立。将棋会所と相談屋を開業した変わり者。武芸も達者で、刃物を持った相手を撃退し瓦版にも載った。そんな男の嫁になるのはどんな女だ? それが信吾に負けず劣らずの変わり者らしい。そりゃ目が離せねぇな! 読み味は軽快、話は痛快、読み終えて爽快! 青春時代小説、第二幕はじまり、はじまり! -
アナログ
手作り模型や手書きのイラストにこだわるデザイナーの水島悟は、ある日自らが内装を手掛けた喫茶店「ピアノ」で謎めいた女性・みゆきと出会う。自分と似たような価値観を持つ彼女に徐々に惹かれていく悟。意を決して連絡先を聞くも、「お互いに、会いたい気持ちがあれば会えますよ」と言われ、連絡先は交換せず、毎週木曜日ピアノで会う約束を交わす。会える時間を大切にして、ゆっくりと関係を深めていく2人。しかし、突然彼女はピアノに現れなくなってしまい……。毎週同じ日、同じ場所で会う約束。時代に逆らうような“アナログ”な関係を描く、珠玉の恋愛小説。 -
恋に焦がれたブルー
靴職人を目指す高校生の歩橙(あゆと)は、同じ学年の青緒(あお)に恋心を寄せている。彼女はいつもボロボロのローファーを履き、友達も作らず、ひとりぼっちで笑顔を見せたことすらない。歩橙はそんな青緒に手作りの靴をプレゼントしようと思い立つ。不器用に、真っ直ぐに、恋する気持ちを靴に込めようとする歩橙。そのひたむきな想いに触れ、青緒も次第に彼に惹かれてゆく。しかし青緒は、彼を愛おしく思う気持ちが身体に痛みを与える不思議な病を発症してしまう。歩橙の言葉が、愛情が、してあげることのすべてが、青緒の身体を焦がすように傷つけ…。切なく胸を焦がす、かけがえのない恋の物語。 -
【上下合本版】風よ あらしよ
【第55回吉川英治文学賞受賞作】明治28年、福岡県今宿に生まれた伊藤野枝は、貧しく不自由な生活から抜け出そうともがいていた。「絶対、このままで終わらん。絶対に!」野心を胸に、叔父を頼って上京した野枝は、上野高等女学校に編入。教師の辻潤との出会いをきっかけに、運命が大きく動き出す。その短くも熱情にあふれた人生が、野枝自身、そして二番目の夫でダダイストの辻潤、三番目の夫でかけがえのない同志・大杉栄、野枝を『青鞜』に招き入れた平塚らいてう、四角関係の果てに大杉を刺した神近市子らの眼差しを通して、鮮やかによみがえる。著者渾身の評伝小説!! -
逆ソクラテス
逆転劇なるか!? カンニングから始まったその作戦は、クラスメイトを巻き込み、思いもよらぬ結末を迎える(逆ソクラテス)。足の速さだけが正義……ではない? 運動音痴の少年は、運動会のリレー選手にくじ引きで選ばれてしまうが(スロウではない)。最後のミニバス大会。五人は、あと一歩のところで、“敵”に負けてしまった。アンハッピー。でも、戦いはまだ続いているかも(アンスポーツマンライク)。など短編全5編の主人公はすべて小学生。デビュー20年目の新境地ともいえる本作は、伊坂幸太郎史上、最高の読後感! 2021年本屋大賞第4位。柴田錬三郎賞受賞作品。 -
小説 最後まで行く
年の瀬も押し迫る12月29日の夜。危篤の母の元に向かうために、刑事・工藤祐司は酒気帯びで車を飛ばしていた。その時、課長から電話が入る。「週刊誌がウチの署に裏金があるって告発記事を書くんだと」――刑事でありながら、反社会的勢力から裏金を貰っていたことをマスコミにリークされた事実も工藤を焦らせる。その極度の精神状態の時、男をはねてしまい、さらにひき逃げという罪まで背負うはめに。死体隠し、裏金のもみ消し、彼を追うエリート監察官・矢崎とのひりつく駆け引き……。同名映画を小説化、圧倒的スピード感で描くノンストップ・エンターテインメント!! -
風よ あらしよ
明治28年、福岡県今宿に生まれた伊藤野枝は、貧しく不自由な生活から抜け出そうともがいていた。「絶対、このままで終わらん。絶対に!」野心を胸に、叔父を頼って上京した野枝は、上野高等女学校に編入。教師の辻潤との出会いをきっかけに、運命が大きく動き出す。その短くも熱情にあふれた人生が、野枝自身、そして二番目の夫でダダイストの辻潤、三番目の夫でかけがえのない同志・大杉栄、野枝を『青鞜』に招き入れた平塚らいてう、四角関係の果てに大杉を刺した神近市子らの眼差しを通して、鮮やかによみがえる。著者渾身の評伝小説!! 第55回吉川英治文学賞受賞作。 -
おいしい家族
母の三回忌、実家である都内の離島に帰省した橙花。都会暮らしに疲れた橙花にはちょうどよい休暇だった。故郷に暮らす一つ年下の弟の翠は、スリランカ人女性と結婚し、間もなく新しい命が誕生する予定。実家に着くと、橙花を出迎えたのは、母のワンピースを着た父だった! 唖然とする橙花に追い討ちをかけるように、夕食の席に現れたのは、見知らぬ中年男・和生と、その娘で生意気な女子高生・ダリア。そして父はこう宣言した。「父さんな、あたらしい家族の母さんになろうと思う」。性別、血縁、国籍、あらゆる壁を超えた、あたらしい家族の誕生を描いたユートピア小説。 -
空への助走 福蜂工業高校運動部
陸上部を引退したばかりの涼佳に告白してきた、頼りない後輩の柳町。東京の大学に通う元陸上部の先輩へ届かない恋心を抱いてきた涼佳だったが、走り高跳びに打ち込む柳町の成長を見つめるうちに、少しずつ心が揺れ動き……(「空への助走」)。福蜂工業高校バレー部のエースを狙う高杉と、尋慶女子高校テニス部エースで美人かつ勝気な赤緒。小柄で地味だが躍動感あるスポーツ写真を撮るはっち。中学時代から互いを認め合ってきた三人の友情と淡い恋を描く(「強者の同盟」)。他、それぞれの悩みを抱えながら部活に打ち込み、時にチームメイトとぶつかり、時に恋に揺れ動く高校生たちのまぶしい青春の日々を描く連作短編集。 -
オフマイク
継続捜査を担当する捜査一課特命捜査係の黒田は、二課の同期・多岐川から20年前の大学生自殺について聞かされる。その死が、大物政治家の贈収賄と関わっているかもしれないというのだ。聞き込みをするうちに、黒田はこの事件を「ニュースイレブン」の報道記者・布施も追っていることを知る。その布施の情報で、黒田は事件のカギとなる人物はITで財を成し、政界のフィクサーとして名を流す藤巻だと目算する。時を同じくして人気キャスターが突然失踪。接点の見えない自殺と失踪の背後にはテレビ業界や警察組織さえも迂闊に手を出せない、大きな闇が……。記者と刑事の異色コンビが活躍する大人気「スクープ」シリーズ第5弾! -
幼な子の聖戦
東京で挫折、信じかけた新興宗教にも失望した史郎は、故郷に戻り村議となり、人妻との逢瀬を楽しんでいた。幼なじみの仁吾が村長選に立候補すると、改革の理想を語る彼への応援を約束。が、県議から人妻の件で決定的な弱みを握られ、仁吾落選のための不正工作に加担。心を引き裂かれた史郎の、破壊的衝動を描く「幼な子の聖戦」(第162回芥川賞候補作)。ビルの窓拭きを専門にする会社に転職した小春は、仲間同士で命を預けて仕事をする緊張感にのめり込んでいる。ある日、ビル内の盗難事件が原因で責任者を下ろされてしまった権田にひそかに憧れていた小春は、思い切って彼を焼き鳥に誘うが……「天空の絵描きたち」。話題の2編を収録。 -
カケラ
美容外科医の橘久乃は幼なじみの志保から「やせたい」という相談を受ける。カウンセリング中に出てきたのは、太っていた同級生・横網八重子の思い出と、その娘の有羽が自殺したという情報だった。有羽は高校二年から徐々に学校に行かなくなり、卒業後、ドーナツがばらまかれた部屋で亡くなっているのが見つかったという。母が揚げるドーナツが大好物で、それが激太りの原因とも言われていた。もともと明るく運動神経もよかったというその少女は、なぜ死を選んだのか? 「美容整形」をテーマに、外見にまつわる固定観念や、人の幸せのありかを見つめる、心理ミステリー長編。 -
遠の眠りの
大正末期、貧しい農家に生まれた少女・絵子は、農作業の合間に本を読むのが生きがいだったが、女学校に進むことは到底叶わず、家を追い出されて女工として働いていた。ある日、市内に初めて開業した百貨店「えびす屋」に足を踏み入れ、ひょんなことから支配人と出会う。えびす屋では付属の劇場のため「少女歌劇団」の団員を募集していて、絵子は「お話係」として雇ってもらうことになった。ひときわ輝くキヨという娘役と仲良くなるが、実は、彼女は男の子であることを隠していて――。福井市にかつて実在した百貨店の「少女歌劇部」に着想を得て、一途に生きる少女の自我の目覚めと、戦争に傾く時代を描く長編小説。 -
デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場
両手の指9本を失いながら“七大陸最高峰単独無酸素”登頂を目指した登山家・栗城史多氏。エベレスト登頂をインターネットで生中継することを掲げ、SNS時代の寵児と称賛を受けた。しかし、8度目の挑戦となった2018年5月21日、滑落死。35歳だった。彼はなぜ凍傷で指を失ったあともエベレストに挑み続けたのか? 最後の挑戦に、登れるはずのない最難関のルートを選んだ理由は何だったのか? 滑落死は本当に事故だったのか? そして、彼は何者だったのか? 謎多き人気クライマーの心の内を、綿密な取材で解き明かした第18回開高健ノンフィクション賞受賞作! -
のほほん絵日記
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 家族の誰より面倒を見ている犬に、誰よりもなつかれていない父ヒロシ。のび太君を天才と信じ、一途に憧れる息子。母の小言を一切聞いていない姉。オマケに手渡しされた焼きたてあつあつの甘栗。自家製の健康酒を朝から飲んで、酔っぱらったまま終わった一日……。思い出したくないトホホな事件や、忘れてしまいそうな小さな幸せがつまった毎日をつづる“もも印”絵日記。――「漫画家の普段の生活や感情の機微を、惜しげもなく面白おかしく曝け出してくれる人はももちゃん先生しかいない」という大貫亜美さんの巻末エッセイ付! -
獣医師シリーズ
九州で生まれ北海道の家畜診療所の獣医師となった著者。赴任した60年代、北が自然の情報発信地として注目され始め、研究者や学生の集まる場が必要となる。オホーツク海近くに家を借り“倉庫”と名づけた。倉庫には、キツネ、モモンガなど野生動物から、ユニークな人間たちも来て……。人間と同じように対等に動物とも付き合うを信条とし、旺盛な好奇心とやさしさで大自然を見つめた写真&エッセイ。 -
車軸
地方の裕福な家に生まれながら、その家系を“偽物”と嫌悪する真奈美は大学三年の夏、友人アイリーンの紹介で、戦後成金の資産家の家に育ったゲイの潤と新宿歌舞伎町で出会う。彼らに案内され、初めてホストクラブを訪れた真奈美は、ナンバー2ホスト聖也に興味を持ち指名する。以来、真奈美と潤は、聖也を挟みながら、同志のような関係に。二人の間には、自身の境遇に対する拭いようのないコンプレックスと、堕落への憧れがあった。ある時、真奈美は潤から、聖也を交えた3Pを提案される……。オープンリーゲイである自身の胸中を紡ぎ、数々の賞を受賞する気鋭の歌人による衝撃の小説デビュー作! -
至誠の残滓
幕末に死んだはずの元新撰組・原田左之助は、松山勝と改名して東京の片隅で古物屋を営んでいた。明治11年8月、彼のもとを警部補として新政府に仕える藤田五郎(斎藤一)が訪れた。「今頃何しにきやがった」――すると藤田は人買いなど悪事に手を染める元長州藩の士族を調べて欲しいと依頼した。新聞錦絵の記者をする高波梓こと山崎烝とともに調査を進めると、予想外な真相に辿り着く。細谷正充賞(21年)、日本歴史時代作家協会賞作品賞(22年)を受賞した文庫界の風雲児・矢野隆が新選組の生き残り3人の活躍を描く、エンタメ120%のノンストップ新撰組小説! -
キッドの運命
廃墟化して取り残された高層マンションを管理することになったレナ。その上層階に住む老人たちは、なぜ忽然と消えていくのか?(「ふたたび自然に戻るとき」)。工場で“日本人”を作るじいちゃんと、管理人兼警備員の“俺”のもとに若い女が現れ、ある探し物をする(「キッドの運命」)。もう二度と自分の子供を奪われたくない――勝手に中絶した元妻に怒った「ぼく」は、人工子宮を移植して妊娠するが……(「赤ちゃん泥棒」)。われわれの未来は明るいのか暗いのか? 素晴らしいものなのか、恐ろしいものなのか? さまざまに考えさせられる著者初の近未来小説! -
朱華姫の御召人
「あなたがあの御方の娘だということは、絶対に誰にも知られてはいけないの。けして見つからないように生きなさい。帝の宮に近づいてはだめ。あそこはとてもおそろしいところだから」――母との約束で、先帝の血を引いていることを隠して暮らしている蛍。伯父の家で下働き同然に扱われていたが、ある日、奥の神に仕える巫女・朱華姫に選ばれる。朱華姫は帝の宮に住み、第二皇子が御召人となって世話をし、護衛するものらしい。冷ややかな美貌の皇子・柊にかしずかれる慣れない生活に戸惑う蛍だが、予想もしない秘密と向き合うことになり……。「後宮の烏」の原点! -
ベーシックインカムの祈り
豪雪地帯に取り残された家族。春が来て救出されるが、父親だけが奇妙な遺体となっていた(「存在しないゼロ」)。妻が突然失踪した。夫は理由を探るため、妻がハマっていたVRの怪談の世界に飛び込む(「もう一度、君と」)。全国民に最低限の生活ができるお金を支給する政策・ベーシックインカム。お金目的の犯罪は減ると主張する教授の金庫から現金が盗まれて――(「ベーシックインカムの祈り」)。AI、VR、人間強化、遺伝子改良人間、ベーシックインカム…。近未来に実現可能な技術を描きつつ、ミステリーの醍醐味を存分に感じさせてくれる全5編。これは予言ミステリーだ! -
【電子特別版】あむんぜん
みんな生きている。例えばチンパンジーに後穴の純潔を奪われたとしても(「GangBang The Chimpanzee」)、前人未到、脳大陸発見の遊びに夢中になっても(「あむんぜん」)、ウンゲロの末、透明になっても(「千々石ミゲルと殺し屋バイブ」)、捜査方法が異端でも(「報恩捜査官夕鶴」)、推しがどぷゅリンでも(「ヲタポリス」)、どっこいみんな生きている。“くだらなさ”を積み重ねた先に待ち受ける強烈なインパクト。この物語は絶望か? 希望か? 平山夢明ワールド全開の短編集。電子特別版として「1995とN.Y.とシスターとブルース」(小説すばる2015年5月号掲載)も収録! -
宿無し弘文 スティーブ・ジョブズの禅僧
「スティーブは、十日に一度は真夜中までうちにいたわ」と元妻は語った。スティーブ・ジョブズ「生涯の師」で、iPhoneやiPodなどの革新的製品の設計思想にヒントを与えた日本人僧侶・乙川弘文。「日本曹洞宗の明日を担う」とまで期待された彼は、なぜ故郷を捨て、アメリカに渡ったのか? 「あんなに優れた禅僧はいない」と激賞する人がいる一方、「女にだらしない、酒浸りの男だった」と批判する人もいる。そして、スイス山奥での突然の死。“禅道無宿”、自ら願って地獄に堕ちた彼は高僧か? 破戒僧か? 関係者の証言から不可解なその死の謎に迫る渾身のノンフィクション。